逮捕後に出来る限り早く釈放されるために弁護士が教える8つのこと

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警察官がやってきて、突然手錠をかけられて逮捕されてしまう・・・。

そんなことはドラマの中の話のように感じられるかもしれません。

しかし、自分の身近な方がある日突然逮捕されてしまう、ということが起こってしまったら、あなたは適切な対応ができるでしょうか

これからどうなるのだろうかといった不安感や、周囲から厳しい眼で見られる孤独感等でどうして良いかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

ただ、もし逮捕されてしまった場合、逮捕後にどのように対応したかで、その後の結果が大きく変わってくるのも事実です。

逮捕なんてされないにこしたことはないですが、万が一逮捕された場合に、どのように対応すべきか、また、一日も早く身柄を釈放してもらうにはどうしたらよいか、逮捕されてしまった場合に知っておくべきポイントについて、元検事の弁護士が複数名所属する(20179月現在)ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

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1、逮捕の種類と逮捕後の流れ

(1)逮捕の種類

逮捕とは、捜査機関等が、被疑者(犯罪を犯したと疑われている人)の逃亡及び罪証隠滅を防止するため強制的に身柄を拘束する行為をいいます。

逮捕には、通常逮捕と緊急逮捕、現行犯逮捕の3つの種類があります。

①通常逮捕

通常逮捕は、裁判官の令状に基づいて逮捕を行う場合です。

よくTVドラマなどで、紙を見せながら逮捕する場面があると思いますが、その紙が逮捕状で、最も一般的な逮捕の方法です。

②緊急逮捕

緊急逮捕は、裁判官の令状を取得している時間がないときに、重大犯罪に限り、例外的に令状なしで認められる逮捕です。

ただし、逮捕した後すぐに裁判官の令状を取得しなければならないことになっています。

③現行犯逮捕

現行犯逮捕は、犯罪が起こったその場で逮捕をすることです。

覚せい剤を所持していた者をその場で逮捕するとか、窃盗犯人を追いかけて行って逮捕する場合等がこれにあたります。

通常逮捕と緊急逮捕は、警察や検察等の捜査機関しか行うことができませんが、現行犯逮捕は捜査機関ではなく、一般人でも行うことができます

(2)逮捕後の流れ

逮捕されて身柄拘束をされると、最大72時間身柄拘束を受けます

72時間の内訳は、警察で最大48時間、その後検察で最大24時間とされています。

この72時間の間に、逮捕の原因となった犯罪事実(被疑事実)についての弁解をする機会が与えられます

そして、この72時間の間に、検察官が勾留請求を行うかどうかを決めます

検察官が、身柄拘束を継続する必要があると判断した場合、裁判所に勾留請求をします

被疑者は裁判所に連れて行かれ、勾留質問と呼ばれる質問を裁判官から受けます

その後、裁判官が勾留を認めるかどうかを判断します。

裁判官が勾留を認めた場合、その後最大20日間、身柄拘束が継続することになります。

2、逮捕された後の生活について

(1)逮捕・勾留中の生活場所について

逮捕・勾留によって身柄拘束を受けている間は、警察署内の留置所か、拘置所において身柄を拘束されます。

(2)面会・接見について

勾留によって身柄拘束を受けている場合でも、接見禁止がついていない場合は、親族や・知人等と面会を行うことができます。

ただ、面会を行うことができる部屋の数等が限られているため、面会を希望する親族や知人等はあらかじめ留置所や拘置所に連絡をして予約をする必要がある場合が多いです。

逮捕期間中は、一般の方の面会はできません

接見とは、弁護士との面会をいいます。

親族や知人との面会と異なり、時間の制限もありませんし、警察官の立会いもありません。

弁護士であれば、逮捕期間中でも接見をすることができます

また、弁護士との接見を希望する場合は、被疑者が職員に依頼して、弁護士に連絡をしてもらうことも可能です。

(3)差し入れについて

身柄拘束中の被疑者に対しては、雑誌や衣類、食品などの差し入れを行うことができます

ただし、食品については、留置所に収容されている被疑者には差し入れをすることができません。

拘置所に収容されている場合は、拘置所の売店で販売しているものに限り差し入れが可能です。

なお、現金を差し入れることで、被疑者が自ら雑誌や食品等を購入することも可能です。

3、逮捕後に釈放される4つの方法

逮捕されてしまった場合に、釈放される方法は下記の4つの方法があります。

(1)微罪処分

微罪処分は、警察で逮捕された場合に、検察に送られる(送検される)ことなく釈放される場合です。

逮捕後、最も早い段階で釈放される可能性があるのがこの微罪処分で、微罪処分となった場合は、逮捕後48時間以内に釈放されます。

微罪処分となるかどうかは警察の裁量によりますが、微罪処分という名称のとおり、犯罪の被害が軽いものでなければ微罪処分とはなりません。

犯罪の程度が軽い場合で、被害者が厳罰を望んでいない場合や被害者と示談が成立した場合等は微罪処分として処理される可能性があります。

ただし、ほとんどの場合初犯であることが条件で、前科がある場合に微罪処分となることは滅多にありません

また、釈放の際に、親族や上司等の身元引受人がいることも条件です。

(2)不起訴または略式起訴

逮捕・勾留されると最大23日間(逮捕による当初の72時間+勾留最大20日間)身柄を拘束されますが、この間に、検察官が被疑者を起訴するかどうかを決定します。

仮に検察官が起訴をすると、起訴後も勾留が継続します。

これに対し、不起訴になると、その時点で身柄を釈放されます。

不起訴になるということは、身柄を釈放されるだけでなく、刑事裁判を受けないということにもなりますから、不起訴の場合は、前科はつきません

略式起訴は、起訴は行うものの、正式な裁判手続を経ず、起訴と同時に罰金を支払って、刑事裁判を完了させる制度です。

略式起訴の場合は、起訴と同時に刑事裁判が終了することから、その時点で身柄は釈放されます。

略式起訴となるためには、まず、そもそも罰金刑になる程度の犯罪でなければなりません。

また、被疑者が罪を認めていることと略式起訴されることに同意していることが必要となります。

(3)保釈

保釈とは、起訴後、判決がでるまでの間に、裁判所へ保釈請求をして認められることで、身柄を釈放される制度です。

保釈が認められた場合、裁判所が定めた保釈金(正式名称は保釈保証金)を納める必要があります。

この保釈金は、仮に、裁判の日までに逃亡したり、裁判に出頭したりすると没収されてしまいますが、そのようなことがなく刑事裁判が終了したら返還されます。

(4)執行猶予

執行猶予は、刑事裁判の判決の際に、刑の執行が猶予される場合をいいます。

例えば、「懲役3年」という判決が出た場合、通常は、判決後刑務所へ収容されることになりますが、「懲役3年執行猶予5年」という判決の場合、すぐに刑務所に収容されることはなく、判決後すぐに身柄は釈放されます。

そして、執行猶予期間中に再度犯罪を行って執行猶予が取り消されない限り、刑務所へ収容されることはなくなります。

4、逮捕後、不起訴、略式起訴(罰金)で釈放されるためには

逮捕後、最も早い段階で身柄が釈放されるのは微罪処分ですが、微罪処分で釈放される場合は少ないといえます(微罪ではそもそも逮捕されること自体が少ないはずなので)。

そのため、逮捕されてしまった場合に、まず考えなければならないのは、正式起訴されないように(不起訴や略式起訴で終わるように)ということです。

正式起訴されてしまうと、保釈されない限り、起訴されてから少なくとも裁判まで最低でも1カ月程度、さらに判決の日まで身柄拘束が続きますし、有罪判決が出た場合は、前科となってしまいます

これに対し、不起訴の場合は前科もつきませんし(略式起訴の場合は前科となりますが)、不起訴・略式起訴の場合は23日以内に身柄を釈放されます。

不起訴や略式起訴になるためには、まず、被害者がいる犯罪の場合、被害弁償を行って被害者と示談をすることが大切です。

ただ、逮捕されている方が直接被害者と接触することはできませんから、弁護士を通じて被害弁償を行うことになります

また、被害弁償と同時に重要なのが、今後の監督者です。

釈放された後に、一緒に暮らして監督してくれる者がいることや、雇用してくれる者があることが大切です。

さらに、当然のことですが、犯してしまった罪に対し、しっかりと反省の意を表すことも必要です。

5、逮捕後、保釈によって釈放されるためには

起訴されてしまった場合は、判決まで身柄拘束が続くことになり、短い場合でも1カ月程度、長い場合は数か月間身柄拘束が続くことになります。

ただ、その間に、裁判所に保釈金(保釈保証金)を支払って釈放してもらうことができます。

裁判所に、保釈を認めてもらうには、逃亡のおそれがないことと罪証隠滅のおそれがないことをしっかりと説明する必要があります。

逃亡のおそれがないと判断されるためには、定まった住所があることや身元引受人等の監督者がいることが必要です。

また、罪証隠滅のおそれがない点については、既に罪を認めているかどうかが重要で、認めている場合は、罪証隠滅のおそれがないと判断されやすい傾向にあります。

保釈の請求は、自分で書面を作成して行うこともできますが、裁判所に保釈を認めてもらうためには、この逃亡のおそれと罪証隠滅のおそれがないことについて、しっかりと説明する必要があることから、弁護人に依頼して行う方がよいでしょう。

また、親など介護が必要な者がいるが自分以外に介護をする者がいないとか、商売をしているような場合に自分がいないと店が倒産しかねないといった事情等、保釈を積極的に認めて欲しい事情がある場合は、そのような事情もあわせて主張することが大切です。

なお、保釈が認められるかどうかは、犯罪の軽重も影響します。

殺人罪や強盗罪等の重大犯罪の場合は、ほとんど保釈が認められないのが実情です。

6、逮捕後、執行猶予判決によって釈放されるためには

起訴されてしまい、保釈も認められない場合に、身柄を釈放してもらうためには、判決で執行猶予つきの判決をもらうしかありません

執行猶予をつけてもらうためには、大きく分けて3つの点が重要になります。

まず、被害者がいる犯罪の場合、被害弁償ができているかどうか、被害者との間で示談が成立しているかどうか、被害者が厳罰を望んでいるかどうか、といった被害者に関する事情が考慮されます。

ですから、弁護人等を通じて被害者に謝罪したり、被害弁償をしたりすることが大切です。

次に、本人が仮に執行猶予で釈放された場合における監督者の存在等が問題になります。

親族等に監督者がいるかどうか、釈放後に雇用してくれる先があるかどうか等の事情が考慮され、社会内での更生が可能かどうかという観点から執行猶予をつけるかどうかが判断されます。

さらに、初犯かどうかという点も重要です。

再犯の場合であっても、前の犯罪から期間がかなり経っているような場合は執行猶予となる場合もありますが、再犯の場合は、原則として執行猶予が付かない傾向にあります。

ですから再犯の場合に執行猶予を付けてもらうには、前述の被害弁償や、釈放後の監督者等の点において、かなり被疑者(被告人)側に有利な事情を裁判で主張する必要があるといえます。

なお、執行猶予は、刑が懲役3年以下の場合にしかつけられないので、そもそも懲役3年を超える刑に処せられる場合は、執行猶予付の判決をもらうことはできません。

7、逮捕後、釈放されるためには弁護士に相談を

逮捕後釈放されるためには、被害者がいる場合はまず被害者への謝罪や被害弁償等を行うことが、より早く釈放されるためにとても重要です。

ただ、身柄拘束をされていると、被害者と連絡を取ることすらできません

このような場合に頼りになるのが弁護士です。

(1)当番弁護士とは

当番弁護士とは、捜査機関に逮捕された場合に、1回だけ無料で弁護士と面会できる制度です。

捜査機関に当番弁護士と面会(接見)したい旨を伝えることで、捜査機関から弁護士会に連絡が行きますから、逮捕された時はなるべく早い段階で当番弁護士と面会をすることが重要です。

なお、無料で面会できるのは、1回だけですので、当番弁護士として面会した弁護士に、自分の弁護人としてその後も依頼をしたい場合は、費用が発生します。

(2)国選弁護人とは

国選弁護人とは、弁護士に依頼する費用が出せない方を対象に、国が弁護士を弁護人として選任する制度です。

起訴された場合、私選弁護人がついていない限り、全件、国選弁護人が選任されます(これを被告人国選といいます)

また、法定刑が死刑又は無期若しくは長期3年を越える懲役(禁固)に当たる事件で逮捕されている場合は、逮捕段階から国選弁護人が選任されます(これを被疑者国選といいます)

なお、国選弁護人の費用は、ほとんどの場合国が負担してくれるので、被疑者(被告人)自身が負担することは滅多にありません

(3)私選弁護人とは

国選弁護人は、裁判所が選任をするので、誰が自分の弁護人になるかを被疑者(被告人)が選ぶことはできません

もちろん、弁護人になるのは弁護士ですから、誰が弁護人になっても、一定の仕事はしてもらえると思いますが、刑事事件が得意な弁護士とそうでない弁護士がいるのも事実ですし、被疑者との性格上の相性等も大切です。

ですから、自分で弁護人を選びたいと思った場合は、私選弁護人を選任されることをおすすめします。

ただ、私選弁護人を選任すると、その分の費用は自分で負担しなければなりません。

(4)逮捕された場合に弁護士を依頼するのに必要な費用

前記のとおり、国選弁護人の場合は、被疑者(被告人)が弁護人の費用を支払わなければならない場合はほとんどありませんが、私選弁護人を依頼した場合は、その費用は自分で負担する必要があります。

私選弁護人の費用は様々ですが、少なくとも着手金として20~50万程度は必要になる場合が多いでしょう。

成功報酬については、何を成功とみるかによって変わってくると思います。

犯行自体を否認していて無罪を争うような場合は、成功報酬が高くなると思いますし、執行猶予を付けてもらうために被害者との示談交渉を行う必要があるような場合もある程度の成功報酬が発生する可能性があります。

一般的には、成功報酬は、着手金と同額程度になることが多いと思いますが、費用については、依頼をする段階で、どのような結論になったらどの程度の成功報酬が発生するかをきちんと確認しておくことが大切です。

8、家族や友人が逮捕された場合にできること

家族や友人が逮捕されてしまった場合にできることは、まず、弁護士に依頼をして逮捕された方との面会(接見)を依頼することです。

逮捕された方は身柄拘束を受けていますから、弁護士を選ぶこともできません(1回だけ無料の当番弁護士を呼ぶことができるのは前述のとおりです)

そこで、外にいるご家族等が信頼できる弁護士を探して(場合によっては複数の弁護士に相談して、一番信頼できる弁護士を選ぶ等して)、本人のために弁護をしてもらうことを依頼するのがよいでしょう。

家族や友人が逮捕されてしまった場合、まず面会に行きたいと思われる方が多いと思いますが、刑事事件で逮捕された場合、いち早く弁護人が弁護活動を開始することが早期に身柄を釈放してもらうことにつながるので、まず弁護人を選ぶことが大切です。

その上で、接見禁止がついていない場合は、ご本人と面会したり、必要なものを差し入れたりする等して、ご本人を元気づけるようにしましょう。

捜査機関に逮捕されるなんていうことは初めての経験である方が多いと思いますが、身柄を拘束され、1日中誰とも連絡が取れないような状況になってしまうことは、多くの方にとってかなりの精神的負担になります。

そんな状況で捜査機関に厳しい取り調べを受けると、やってもいないのに自白をしてしまったり、仮にやっていても、その具体的な状況等について不利益な内容の調書をつくられてサインをしてしまったり、ということが起こりかねません。

ですから、手紙や面会等を通して、ご本人を勇気づけてあげることも周囲の方に求められる役割といえるでしょう。

まとめ

刑事事件で逮捕されてしまうという経験は、人生のうちでそう何度も経験することではありませんから、ご本人もまたご家族にもかなりの負担が降りかかってくると思います。

ただ、逮捕が勾留になり、そして起訴というように、後の段階になればなるほど、身柄を釈放してもらうのは難しくなります

特に、起訴されるかどうかというのは、前科がつくかどうかという点に繋がることからも、最も重要なポイントです。

罪を犯してしまって逮捕された場合には、何らかの処罰を受けることはやむを得ないといえます。

ただ、そこでできる限り処罰が軽くなるように動けたかどうかで、逮捕された方のその後の人生も大きく変わってきます

ですから、早い段階で弁護士に弁護を依頼し、少しでも早く釈放してもらう、そして不起訴になるように動いてもらうことが重要といえるでしょう。

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