セックスレスと浮気との関係について全ての夫婦が知っておくべきこと

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「セックスレスが続いているが、夫が浮気しているかもしれない…」

「妻がセックスレスを理由に離婚を持ち出してきたが応じたくない…」

セックスレスで悩む夫婦は少なくありません。

セックスレスが原因で配偶者が浮気をしたり、セックスレスを理由として離婚を申し入れられたりした方もいるかもしれません。

実際、司法統計でみる離婚理由に、セックスレスなどを含む性生活の不満は男女ともに上位にランクインしています(「離婚原因ランキングと裁判で認められやすい離婚原因」参照)。

とはいえ、実際にセックスレスが浮気に繋がり、離婚に発展する際には、慰謝料の問題、財産分与の問題、子どもがいる場合には親権者の指定など、考えておかなければならない課題は少なくありません。

そこで、今回は、セックスレスと浮気の関係、そして浮気された場合に離婚を踏まえた対処方法について解説をしてみたいと思います。

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1、セックスレスの場合に浮気したいと思うことは自然か

(1)セックスレスの定義とは-どのくらい夫婦関係がないとセックスレス?

セックスレス、という言葉はよく耳にしますが、実際にどのくらい夫婦関係がなければ、セックスレスと言えるのでしょうか。

この点、日本性科学会は、セックスレスを「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想される場合」と定義しています。

反面、日本における配偶者とのセックスの頻度に関する調査(2016年、バイエル薬品)では、1ヶ月に1回以上のセックスをした人が40パーセントなのに対し、1年に1回、または1年以上セックスをしていないという人が約50パーセント近くに達するという結果が出ています。

とすると、日本においては、夫婦の約60パーセントがセックスレスの状況にあるといえるというのが現状なのです。

(2)セックスレスで浮気をする人は実際にいるのか

セックスレスなので浮気に興味があると言っても、実際に浮気に至る人は少ないと考える人も多いと思います。

しかし、「ニッポンのセックス」(全国の20代から60代の男女計14,100名、性年代均等割付、各都道府県300名:相模ゴム工業株式会社)という調査で、興味深いデータが示されています。

これによると、「特定・不特定の浮気相手がいる」と答えた女性の割合は、40代が最多で19.0パーセントにものぼります。

約5人に1人が浮気をしているということになるので、かなり高い割合といえるのではないでしょうか。

続いて、30代が17.6パーセント、20代が17.0パーセント、50代が15.1パーセント、60代が13.3パーセントと各世代浮気をしていることが窺われます。

そして、こういった浮気の原因として「セックスレス」も上位に上がっています。

上記調査によると、浮気の理由で最多のものは「何度も顔を合わせるうちに惹かれた」という理由が過半数を占めますが、セックスレスを理由とする浮気も9.4パーセントを占めています。

その他にも「寂しかったから」という理由が15.8パーセントを占めることからすると、決して低い数字とは言えない現状があります。

このような数字を見ると、セックスレスで浮気をしたいと思うことは、決して不自然とは言えない状況にあるといえるでしょう。

2、妻がセックスレスで浮気するケース

(1)データでみる浮気するきっかけとは

未婚・既婚を問わない数値にはなりますが、上記の統計によると、働く女性の過半数が不倫を経験しているというデータが出ています。

その数値を反映してか、浮気相手との出会いの場所は、職場・仕事関係が全体の70.9パーセントと大半を占めるのが実情です。もっとも、社内不倫はリスクが高く、詳しくは「弁護士が教える!社内不倫の大きなリスクと万が一してしまった場合の対処法」をご参照ください。

その他、趣味の集まり、学生時代の友人、ネットの出会い系と、出会いのきっかけは続きます。

このようにしてみると、浮気相手との出会いは多様化しており、仮に外で働いていない主婦であっても、浮気のきっかけは少なくないといえるでしょう。

(2)実際にあった、妻がセックスレスで浮気したケースとは

インターネットの掲示板を見ると、セックスレスから浮気に至った相談は非常に多く寄せられています。

具体的には、子どものママ友から浮気している話を聞いて触発された、同窓会で再会した同級生と浮気をした、興味本位で出会い系サイトを利用した、などが挙げられています。

その背景にあるのは、セックスレスによる寂しさ、夫にセックスを拒否されたことへのショック、女性として魅力があることを再認識したい、などの理由があります。

女性の40代は、性欲が高まる時期と言われています。

それがセックスレスと相まって、ふとしたきっかけで浮気にいたるというケースは少なくありません。

3、旦那がセックスレスで浮気するケース

(1)夫がセックスレスになる理由とは

セックスレスの状況として、「妻が求めても夫が応じてくれない」という声は多いです。

夫が妻との間でセックスレスになる理由として、以下のようなものが挙げられます。

  1. 妻に女性としての魅力を感じない
  2. 妻にセックスを拒否されたことがある
  3. 風俗などで性欲を満たせる
  4. 勃起不全(ED)
  5. 性的な自信の喪失

「1.」の理由については、女性側からすると身勝手と思われても仕方がないかもしれません。

反面、加えて、興信所のデータによると、妻から「関係がなくても平気だと言われた」「会話もなくなってセックスも拒まれた」ことを理由に自信を喪失したという声も聞かれます。

一般に男性は心理的に繊細な人が多いとも言われますが、自分のセックスや性的機能を否定されたり、セックスを拒否されたことが理由となって、妻とはセックスが出来なくなったという人も実際にいるのが現状です。

加えて、男性でも「何度も顔を合わせるうちに惹かれた」ことが浮気のきっかけになることからすると、職場で女性と顔を合わせやすい、キャバクラなどにも通いやすい男性には、セックスレスがきっかけで浮気に至る環境は少なくないといえるでしょう。

(2)気を付けたい産後のセックスレス

夫が、妻の産後にセックスレスになるケースは、男女の性差も関係する問題です。

夫側からすると、「出産をした妻を女性として見られなくなった」「授乳しているすがたを見てからセックスレスになった」という感覚的な声が聞かれます。

他方、妻側からすると、産後セックスレスにはホルモンが大きく影響します。

女性ホルモンは、妊娠中に最大限に高まり、出産と同時に激減し、これが産後うつやマタニティブルーにもつながる原因になります(産後うつについて詳しくは「「産後うつ」かもしれないと思ったら知っておくべき19のこと」をご参照)。

女性ホルモンが減少する代わりに、プロラクチンという授乳ホルモンが分泌され、育児のストレスを耐えられる状態にしてくれるのです。

したがって、産後の女性は、女性ホルモンが極めて少ない代わりに、母性が高まっている状態なので、身体の状態そのものが、性欲が起こりにくい状態になっているのです。

産後セックスレスが続いて浮気に至ったという話はよく聞くところですが、産後の体調やホルモンの状況を分かったうえで対応すると、産後セックスレスが原因による浮気の防止にもつながりやすいといえるでしょう。

4、セックスレスで浮気されないための予防策

セックスレスで浮気をされないためには、どういう対応が有効でしょうか。

それにはまず、セックスレスの原因を探るところから始める必要があります。

そもそも夫または妻に性欲がないのか、過去のトラウマが原因になっているのか、特に夫の場合は風俗店などで性欲を発散する機会があるのか、そもそも性的嗜好に違いがあるのか…など、セックスレスの原因は夫婦によって様々です。

一番良いのは、感情的にならず、お互いに会話から始めることです。

セックスレスの夫婦には、セックスレス以前に会話レスだったという夫婦の話も少なくありません。

また、セックスレスの問題は、一人で悩んでもより深みにはまってしまい、妻や夫に対して素直に接することが出来なくなることもあるでしょう。

最近は、SNSで、セックスレスの夫婦が悩みを打ち明け合うコミュニティもあります。

不満を他人に打ち明けて、ご自身で問題を整理してから、ゆっくり話し合うのも有効な方法と言えるでしょう。

もし、原因が勃起不全(ED)などにある場合は、しっかり治療を受けることが大切です。

性交痛が原因でセックスレスに至るといった場合、子宮頸がんなどの問題がある可能性もあるので、夫婦のどちらも、治療に向き合うことをお勧めします。

5、浮気をしていないかどうか診断するためのチェックポイント

夫や妻が浮気をしていないかを診断するためのチェックポイントとして、次の3つの分野に分けてご紹介します。

(1)携帯電話

  • 携帯を手放さない
  • 電話がかかってくるとその場を離れる、折り返すと言って切ることが増えた
  • 料金の請求が増えた
  • 仕事用などとして携帯電話を複数所有するようになった
  • 携帯電話をロック状態にしたり、履歴を削除するなどしている

(2)自動車

  • 助手席の位置が変わっている
  • 車の掃除を頻繁に行うようになり内装を変えた
  • ガソリンの使用量が増えた
  • カーナビの履歴が知らない場所に登録されている

(3)生活全般

  • 帰宅時間が遅くなったり、仕事を理由に休日出勤が増えた
  • 決まった日の帰宅時間がとみに遅いことがある
  • 食事や趣味に変化が生じた
  • お金の使い方が荒くなった
  • 身支度を念入りにするようになった
  • 趣味ではないようなハンカチやネクタイなどの小物が増えた

いかがでしょうか。

もし、セックスレスが原因で浮気が確実、離婚も視野に入れているという場合には、浮気の証拠を集めていくことが重要になります。

浮気を疑うと、メールのやり取りをチェックしたくなるのが心情ですが、勝手に見たとなると余計話がこじれることがあります。

浮気が疑われる場合でも深追いせずに、通話履歴を取り寄せ、特定の番号に頻繁に電話をしていないかを確認するのも有効です。

6、セックスレスで浮気された場合の対処法

(1)離婚したい場合

①浮気の証拠収集をして離婚協議を有利に

セックスレスを理由とした離婚は、当事者の話し合いで離婚する場合(協議離婚)は自由にすることができます。

ただし、離婚がこじれて裁判になる場合(裁判離婚)は、セックスレスというだけで離婚が認められる訳ではありません。

裁判所に、セックスレスを理由に離婚を認めてもらうためには、セックスレスが「婚姻を継続し難い重大な理由」として認められることが必要になります。

またこの場合、セックスを拒んだ相手方に対して、精神的苦痛を理由として慰謝料を請求することも可能です。

他方、セックスレスを理由に、夫や妻が浮気をした場合には、それだけで離婚事由として認められます。

浮気、つまり不貞行為は、法廷離婚原因として法律で認められた離婚の理由だからです。

協議離婚の場合はもちろん、裁判離婚になった場合でも、配偶者が浮気をしたことを立証できれば、離婚が認められることになります。

この場合、浮気をした相手に対して、慰謝料を請求することができます。

慰謝料が認められるためには、浮気の程度をしっかり主張していくことが重要になるので、証拠集めが重要です。

具体的には、以下のような点に注意して証拠を集めましょう。

  • 浮気を証明する客観的証拠(ホテルの領収書、メールのやり取りなど)
  • 浮気の期間(長期間の浮気ほど重く判断されます)
  • 浮気の程度(家庭を顧みないほど浮気相手に入れ込んでいたかどうかなどです)

これらの証拠を集め、浮気によって夫婦関係が破綻していることを十分に主張しましょう。

詳しくは「浮気・不倫の証拠を集める前に知っておくべき6つのこと」をご参照ください。

②離婚時に損しないために離婚に際し決めるべきこと

配偶者が浮気をして、許せないからといって勢いで離婚をすると、後で後悔することになりかねません。

離婚をする際には、次の事項をあらかじめ決めておくか、裁判になった場合に適切に判断してもらえるように資料を準備しておきましょう。

・婚姻費用

夫婦と未成熟な子が生活するための生活費をいい、夫婦の収入の程度に応じて分担する義務を負っています。

・慰謝料

浮気をした相手方に請求できる、精神的苦痛に対する損害賠償です。詳しくは「不倫の慰謝料の相場とその金額を少しでも高めるために必要なこと」をご参照ください。

・財産分与

婚姻中に築いた財産は、片方の名義でも双方の協力で築いたものとして共有財産と扱われるので、貢献度を主張していくことが重要です。詳しくは「財産分与|離婚時にできるだけ高額を獲得するために知っておくべき全てのこと」をご参照ください。

・年金分割

離婚後に、一方の配偶者の年金保険料納付分を分けて、一方の配偶者が受け取るようにできる制度です。詳しくは「離婚時の年金分割をできるだけ多く獲得するための全手順」をご参照ください。

・親権者

夫婦に未成年の子どもがいる場合、親権者を決めることは離婚の条件になります。詳しくは「離婚時に調停で親権を獲得するために知っておくと有利な7つのこと」をご参照ください。

・面会交流の頻度等

未成年の子どもがいる場合、親権者・監護権者でない親がどの程度面会できるかも、あらかじめ決めておきましょう。詳しくは「面会交流調停とは?子どもと離れ離れになった親が知っておきたいこと」をご参照ください。

・養育費

夫婦に未成年の子どもがいる場、子どもの親権・監護権を夫婦のどちらかに決めますが、監護権者となった親はもう一方の親に、子どもを育てるための養育費を請求できます。詳しくは「離婚時の養育費の相場とできるだけ多くの養育費をもらうための方法」をご参照ください。

③離婚協議書を公正証書にして未払いを防ぐ

上記のような条件を決めたら、内容を公正証書にしておくことをお勧めします。

特に、協議離婚をして話し合いで諸条件を決めたとしても、相手方がきちんと履行してくれるとは限りません。

実際に、国の調査では、養育費を定期的に完済しているのは全体の20パーセントに満たないと言われています。

そのような場合に、「強制執行認諾条項」を付けて離婚の諸条件を公正証書にしておくと、支払いが滞った場合に、相手方に強制執行をかけていくことができるのです。

詳しくは「離婚協議書を公正証書にする方法とその書き方」をご参照ください。

④離婚に応じない場合は調停、裁判

当事者の話し合いで離婚に至らない場合は、調停による離婚に移行します。

これは、第三者の調停委員を間に入れて、離婚の合意を図っていく制度です。詳しくは「離婚調停の期間と調停を有利に進めるために知っておくべき9つのこと」をご参照ください。

調停離婚でも合意に至らない場合は、裁判で離婚する裁判離婚をすることになります。

裁判離婚の場合は、セックスレスが理由というだけではなく、セックスレスが婚姻を維持できない重大な理由になっていることをきちんと伝えるなど、客観的な証拠や論理的な主張がより重要になってきます。

裁判離婚は、民事裁判なので、当事者だけでもすることができますが、法廷に呼び出される負担や手続きを考えると、弁護士に代理人になってもらうことをお勧めします。詳しくは「離婚裁判にかかる期間と早期に終了させる方法」をご参照ください。

(2)離婚しない場合

離婚しない場合でも、セックスレスで相手が浮気をした場合には、相手方に対して慰謝料を請求することが可能です。

また、配偶者の浮気相手にも、慰謝料を請求することができます。

今後の夫婦生活をどのように維持していくかによって、取るべき対応は変わってきます。

請求できる慰謝料の額、その際に相手に求める条件など、弁護士などの専門家に相談しながら、書面化していくことが重要です。

不倫相手に請求する慰謝料についても、詳しくは「不倫の慰謝料の相場とその金額を少しでも高めるために必要なこと」をご参照ください。

7、反対に浮気発覚後セックスレスになることもある

夫婦によっては、浮気が発覚した後にセックスレスになることもあります。

浮気相手に本気になった、問い詰められて気持ちが冷めた、など理由は様々です。

浮気は解消されたけれどセックスレスになったので、セックスレス解消を目指して夫婦関係を維持していきたいのか、浮気が発覚してセックスレスになったので離婚して慰謝料をより多く支払ってほしいのか、今後のライフプランによっても、取るべき対応は変わってくるところです。

離婚する、しないを即座に決めないとしても、浮気やセックスレスは今後離婚を思い至った際に離婚事由となりえます。

浮気はどの程度続いていたのか、いつからセックスレスになったのか、その後の浮気の発覚はないのかなど、証拠を集めていざというときに備えておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、セックスレスと浮気の関係について解説しました。

統計上、セックスレスの夫婦が多いこと、セックスレスが浮気の原因になっている割合が高いことに驚かれた方もいるかもしれません。

セックスレスによる浮気で離婚を検討する場合、きちんと準備をしておくことが、有利な条件で離婚できることにつながります。

セックスレスや浮気で離婚を検討している場合は、早めに弁護士などの専門家に相談してみるとよいのではないでしょうか。

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