養育費が不払いとなった場合に早く確実に回収する方法

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asian baby on the white carpet

養育費は、子どもを育てていくためになくてはないお金ですから、元パートナーから養育費が不払いとなっている状況は非常に困るのではないでしょうか?

相手が働いていない上に全くお金を持っていない等の場合なら仕方がありませんが、そうでなければ、給料や預貯金を差し押さえることにより、早く確実に養育費を回収することが可能となる場合があります。

以下では、養育費を請求して確実に回収するための方法と具体的な進め方を書いていきます。

お子さんのために、一刻も早く養育費を回収しましょう。

1、まずは、一般的な連絡手段で支払いするよう伝える

養育費の支払いが滞ったら、強制執行という方法があることはお伝えしました。
しかし、強制執行は費用がかかってしまいます。まずは費用がかからない以下の方法で支払いの催促をしましょう。

  • メール(パソコンでも携帯でも可、LINEやFacebookでもよいでしょう)
  • 電話
  • 手紙

このとき、「○○日まで」ときちんと期限を区切って伝えましょう。

2、一般的な連絡手段で支払いがなければ、内容証明郵便

もし、メール・電話・手紙でも支払いがない場合、内容証明郵便で支払いを要求しましょう。

(1)内容証明郵便とは?

内容証明郵便とは、

  • いつ(郵便発送の日付)
  • だれがだれに対して
  • どのような内容の手紙を送ったか

について、郵便局が証明してくれる手紙です。

内容証明郵便は、郵便局が内容を証明してくれることから、証拠としての非常に有効です。

また、法律上の効力としては一般的な手紙と変わりませんが、書留郵便で配達され、文末には郵便局長が内容証明郵便として差し出されたものであることを証明する記載が入っています。そのため、受け取った側はかなりのインパクトがあります。内容証明郵便を使用する主な目的として、相手に対して、この心理的プレッシャーを与えることにより、強く支払いを要求することができることが挙げられます。

実際、通常の郵便で請求しても支払いをしてこなかったのに、内容証明郵便で請求したらすぐに支払ってくるケースはよくあります。

やはり、一般の方のように内容証明郵便を受け取り慣れてない方が内容証明郵便を受け取ると、驚いてしまい、支払いにいたるケースが少なくないからでしょう。

ちなみに、弁護士などが代理人として内容証明郵便の差出人になっているような場合には、次には何か法的な手段をとってくるというプレッシャーを強く与えることができます。弁護士名で法的措置を予告することで、それまで全く誠意の無かった相手方が、支払いをしてきたり、こちら側の言い分を認めてきたりするケースもよくみられます。

(2)内容証明郵便の作り方

まず、一定の字数の同じ文章を3通用意する必要があります。用紙は文房具店でも売っていますが、字数を守れば自分で手書きやワープロで作成し、2部コピーをとってもかまいません。

字数は、用紙1枚につき520字以内で、普通、縦書きなら1行20字・1枚26行、横書きなら、1行26字・1枚20行などで作成しています。用紙が2枚以上になる場合は、ホッチキス等でとめ、差出人の印鑑(認印で可)で各ページに割り印(契印)を押します。

(3)内容証明郵便の費用

料金は、通常郵便料金80円(25gまで)に、内容証明料金一枚につき420円(1枚増すごとに250円加算)、書留料金420円、配達証明料金300円が加算されます。

3、その後、履行勧告・履行命令をしましょう

内容証明郵便でも支払いがなければ、裁判所の手続きを利用しましょう。

(1)履行勧告の制度を利用する

①履行勧告とはどのような制度?

内容証明郵便を出しても相手が支払いをしない場合、もし、養育費支払い調停の調停調書や養育費の支払いに関する裁判の勝訴判決を獲得しているのであれば、「履行勧告」を出しましょう。履行勧告とは、調停や審判で決まったことが守られない場合に、その調停をした家庭裁判所に申し立てることにより、家庭裁判所が電話や郵便等で「決まったことを守りなさい」と勧告してくれる制度です。裁判所からの連絡となるので、内容証明郵便よりも心理的プレッシャーが強く支払ってもらえる可能性が高いといえます。

②履行勧告できる場合とは?

履行勧告は、調停調書や勝訴判決がある場合に可能な制度です。
養育費の金額や支払い方法について当事者で合意があるだけである場合はもちろん、公正証書を作成した場合であっても利用できないので注意が必要です。

③履行勧告の費用は?

ちなみに、履行勧告手続に費用はかかりません。

④履行勧告の方法は?

履行勧告の申し立てといえば大げさに感じるかもしれません。しかし、詳細は各家庭裁判所に確認する必要がありますが、履行勧告は直接家庭裁判所に行ってお願いするだけでなく、電話のみでお願いすることも可能です。

(2)履行勧告でも支払いがなければ、履行命令

履行勧告でも支払いに応じない者に対しては、「履行命令」を出す方法もあります。こちらも履行勧告と同様、家庭裁判所の申し立てを行います。履行命令は一定の期限を定めて、義務の実行するように命令する方法です。正当な理由無く履行命令に従わない場合は10万円以下の過料が処せられますが、履行命令に法的強制力はないので、履行命令をもって養育費の支払いを強制することはできません。

4、履行勧告・履行命令でもダメなら、強制執行で養育費を回収

家庭裁判所による「履行勧告」「履行命令」などにもよっても養育費を支払わない場合には、相手方の財産を差し押さえる「強制執行」という方法をとることも可能です。強制執行は以下の流れで進みます。

(1)強制執行前にやっておくべきこと

①債務名儀の送達申請

債務名義とは、強制執行によって実現されることが予定される請求権の存在、範囲、債権者、債務者を表示した公の文書のことです。

強制執行したい側が執行官に対し債務名義の謄本を、強制執行前、または執行と同時に相手方に送達すべき旨を裁判所に申立てをし、執行官が謄本を元パートナーに送達します。その後、申立人が、執行官から送達したことの証明をもらうこととなります。

②債務名義の送達付与申請

債務名義によって強制執行を行うには、これらの債務名義の正本に「執行文」が付与されていることが必要です。もし、執行文がない場合、債務名義の送達付与申請が必要となります。

③債務名義の送達証明申請

その後、判決等を行った裁判所に対して、債務名義の正本の送達証明申請をします。
公正証書の場合は、公証役場にお問い合わせください。

(2)強制執行するなら、給料の差し押さえ!

元パートナーが会社員など給料を受け取っているのであれば、会社に対して給料を支払えという債権を持っていることになります。養育費を獲得するために、この給料債権を差し押さえることとなります。なお、給料の差押えは元パートナーの勤務する会社に通知されることになるので、支払いがない時点で給料を差し押さえる旨の通知をすれば、支払いに応じることも多いです。

(3)給料を差し押さえるのに必要な書類は?

前述の通り、差し押さえを行えば、支払いを拒む相手からも、強制的に財産を取り上げ、支払いを受けることができます。
このように強力な効力があるので、手続きの利用には書類の準備などが必要となります。給料の強制執行にあたっては、以下の書類が必要となります。

  1. 債務名義
  2. 差し押さえの対象となる財産の情報→具体的には、もし給与を差し押さえるのであれば、勤務先の情報が必要となります。
  3. 強制執行の申立書
  4. 申立書の目録部分の写し、宛名付封筒
  5. 給与差し押さえの場合、相手の会社の登記簿謄本(資格証明書)
  6. 請求債権目録
  7. 差押債権目録
  8. 当事者目録

以上の流れで給与に対して強制執行することにより、養育費を回収することができます。

5、将来の養育費も差し押さえることができる?

また、現在の法律では、現時点で支払われていない養育費に加えて、将来の養育費分についてもまとめて差し押さえの申し立てをすることができます。

具体的には、一度でも養育費の支払いを怠ったときは、将来の養育費の支払い分についても1回の手続きで強制執行が可能です。
そのため、不払いの養育費に対して強制執行することにより、自動的に将来の養育費の獲得も可能となります。
ただし、将来分の養育費については、法律で、その養育費の支払期限後に支払われる給料からしか、取り立てることができないと定められています。すなわち、将来分もまとめて一度に回収できるわけではない点には注意が必要です。

現在養育費の支払いが滞っており、今後も支払いが不安という場合には、強制執行の手続きをとるのがよいでしょう。

まとめ

今回は養育費を確実に回収するための方法と具体的な進め方について書きましたが参考になりましたでしょうか?お子さんのために、一刻も早く養育費を回収しましょう。

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