離婚調停の流れと有利に進めていくための方法について知っておくべき4つのこと

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「離婚調停って敷居が高いイメージだけどその流れってどのようなになっているんだろう?」

離婚に向かって話し合いを相手と繰り返しても、財産分与の金額、慰謝料の有無、親権をどちらが持つか、そしてそもそも離婚するか否かなどについて、話し合いでまとまらないこともあるでしょう。

そのような時、離婚調停をすることが必要となります。

とはいえ、裁判所に行ったこともない方にとっては、緊張されると思いますし、何をしたらいいかイメージできない、という方が多いのではないでしょうか?

離婚に関する話し合いがちゃんとまとまるか、という点も相俟って不安に思われることも多いかと思います。

これから離婚調停に臨む方に事前に流れをイメージして戴くことで、少しでも緊張などが和らげばと思い、離婚調停の流れについてご説明することにしました。また、事前に流れを知っておくことで、ある程度計画を立てて離婚調停に臨めるので、有利に進めていくことも可能となると思います。

ご参考になれば嬉しいです。

1、離婚調停を申し立てするまでにやるべきこと

離婚調停をするべきことは以下の通りです。

(1)離婚調停の申し立てに必要な書類について

離婚調停の申し立てに必要な書類は以下の通りです。

  1. 夫婦関係調整調停申立書
  2. 申立人の印鑑
  3. 申立人の戸籍謄本
  4. 相手方の戸籍謄本
  5. 年金分割についての調停を含む時は年金分割のための情報通知書

(2)調停を申し立てるために離婚の理由を申立書などに書いておかなければならない?

離婚調停においては、法定の離婚事由は不要とされています。

裁判で離婚する場合には法律が定める離婚事由が必要となります。
具体的には、不貞行為(継続的な肉体関係)があったなどです。

これに対して、離婚調停の場合には離婚事由は必要ありません。

(3)離婚調停を申し立てる方法

離婚調停を申し立てる家庭裁判所の場所については、原則として、相手方の住所地となります。
もし、夫婦間で申し立てる家庭裁判所の場所を約束している場合は、例外的に約束で決めた家庭裁判所となります。

(4)離婚調停にかかる費用につきまして

自分で離婚調停をする場合、かかる費用は主に以下の通りです。

  1. 収入印紙代 ¥1,200
  2. 郵便切手代 ¥800前後

離婚調停を申し立てするまでにやるべきことについて詳しくは、「離婚調停を有利に進めるための申し立ての方法」をご参照ください。

2、離婚調停申立から第1回調停までの流れ

(1)調停期日の決定

家庭裁判所から初回期日についての調整のための連絡があり、家庭裁判所と日程調整のうえ第1回調停の期日が決められます。

(2)期日通知書(呼出状)の到着

家庭裁判所にて調整期日決定後、夫と妻それぞれに調停期日呼出状が届きます。
調停期日呼出状は普通郵便で届きますので、同居人がいる場合には、届いたらきちんと保管してもらえるようにあらかじめお願いしておくなどの配慮が必要です。

申し立てから期日通知書が届く期間は、おおよそ2週間くらいです。
調停を申し立ててから第1回の調停期日までの期間は、おおよそ1カ月ほどとなります。

ちなみに、その家庭裁判所で取り扱っている離婚関係の事件が多ければ多いほど、調停の期日は遅れる傾向があります。現状、東京や横浜では、申立から初回期日まで1か月半から2か月程度かかる場合があります。

3、第一回目の調停

(1)調停期日当日に持参するもの

調停期日当日には、以下のものを持参しましょう。

  1. 期日通知書
  2. 印鑑
  3. 身分証明証(免許証、パスポートなど)

そのほか、注意事項も期日通知書にも書かれているので、よく読んで確認しておきましょう。

(2)急用で行けなくなった場合

もし、急用で行けなくなったときには、期日通知書に書かれている担当書記官に連絡をしましょう。
その時、期日通知書に書かれている事件番号を伝えると、手続きがスムーズに進むでしょう。
なお、申立人が欠席することについての相手方や調停委員への連絡は、家庭裁判所で対応してくれます。

(3)到着したら待合室で待機

調停当日は遅刻しないように余裕を持って家庭裁判所に向かうようにしましょう。
裁判所に到着したら、待合室で待機することとなります。調停期日には、夫婦双方が同時に呼び出されることなりますが、待合室は別室となるので、家庭裁判所に到着するタイミングを早めにするなど、相手方が家庭裁判所に到着するタイミングをずらせば、顔合わせすることはありません。

帰りのタイミングも、裁判所に時間をずらしてもらうよう配慮してもらえば、鉢合わせを避けることができます。
具体的には、帰りの時間をずらして、申立人を先に帰宅させ、後からもう相手方が帰宅するようにするなど調整してもらうことが可能です。

(4)申立人から先に呼び出し

待合室で待っていると、調停室に呼び出されます。
調停室には、先に申立人が呼ばれることになります。

調停室の中には、裁判官1名と調停委員2名(基本的に男女1名ずつ)がいます。
挨拶のあと、裁判官が、調停の進め方や、そもそも調停とはどのようなものなのかということを説明してくれます。

その後、離婚調停を申し立てした経緯等について、30分ほど調停委員と話をすることとなります。
話が終わると、一度調停室を出て、待合室に戻ります。

(5)次に相手方が呼び出される

申立人が待合室に戻った後、次は相手方が待合室へ呼び出されることとなります。
相手方も同様に最初に説明を受けます。その後、調停委員が相手方の主張を聞き、申立人の主張も伝えてくれることとなります。

この時間も、申立人と同様に30分ほどです。

(6)第1回目の調停期日終了

その後、再度申立人が調停室に呼ばれ、調停員から相手方の主張を伝えられます。
これに関連して調停委員が質問してくるので、申立人は回答することとなります。この時間も30分ほどです。
入れ替わりとして、元パートナーが30分間調停室に入ることとなります。

このように、夫婦が鉢合わせしないよう約30分間を2回ずつ交互に調停室に入り、家事審判官と調停委員と話をします。
以上の流れで、第1回目の離婚調停は終了となります。1回の調停の時間は2~3時間ほどです。

場合によっては、調停終了時に、調停委員から第2回目の期日に調停に必要な資料を提出するよう言われることがあります。

3、第2回目以降の調停について

離婚調停においては、なかなか1回で話し合いがまとまることはないでしょう。
たいていの場合、2回目の期日が開かれることとなります。

(1)第1回目の期日から第2回目の期日までの期間は?

第2回目の期日は、第1回目の期日からおおよそ1カ月後に組まれます。
もっとも、この期間は決まっているわけではなく、家庭裁判所の忙しさなどによって様々です。

(2)第2回目の流れは?

第2回目の離婚調停も第2回目とほぼ同じ流れと時間配分で進みます。
つまり、約30分ずつ、申立人と相手方が交互に2回ずつ話を聞かれるということです。

(3)第2回目の調停終了

2回目の期日でも話がまとまらない場合、第3回目の期日が組まれます。
何回調停が行われるかは、事案によって様々です。

ちなみに、離婚調停にかかる期間の相場はおおよそ6カ月ほどです。
離婚調停にかかる期間について詳しくは、「離婚調停を短い期間で有利に進めるために知っておくべき4つのこと」をご参照下さい。

4、離婚調停の終了

離婚調停は、以下の3つの場合に終了します。

(1)調停成立

調停での話し合いを経た上で、夫婦双方が合意し、調停委員が離婚するのが妥当と認めた場合、調停成立として終了します。

①調停調書とは?

そもそも調停調書とは、離婚調停や養育費請求調停などの家事調停はもちろん、不倫慰謝料請求調停などの民事調停で当事者の話し合いがまとまった場合に作成される文書のことです。

離婚調停が成立した時点で調停案を作成してくれますので、確認してください。
このとき、調停案に納得いかない点があったら同意しないでください。
内容をきちんと確認の上、問題がないとのことであれば、同意することによって離婚調停成立となります。

②調停成立のメリット

この調停成立のメリットですが、確定判決や公正証書と同じで、調停調書に記載されている養育費や慰謝料の支払いに関する義務を相手が守らなかった場合には、強制執行手続き(差し押さえ)できる点にあります。調停調書があれば、仮に相手がお金の支払いに関する約束を守らなくともすぐに支払ってもらうように給料や貯金を差し押さえることができます。

もっとも気をつけなければならないのは、違約金や損害金など、養育費や慰謝料等と異なりはっきりと支払うかどうかが確定していないものに関しては強制執行(差し押さえ)をすることはできません。

③調停成立後

調停成立後、調停調書が作成されます。調停成立と同時に離婚も成立します。
もっとも、離婚届は別途提出する必要がありますから注意が必要です。
郵送の場合、調停調書は1~2週間ほどで調停調書が郵送されてきますが、離婚届の提出の期限(調停成立から10日以内)との関係で通常は直接裁判所に受け取りに行くことになるでしょう。この調停調書は、非常に大切な書類なので大事に保存してください。

④離婚届の提出

調停成立後、10日以内に調停調書とともに離婚届を市区町村役場へ提出します。
期限を過ぎての提出の場合、過料(罰金)を科される場合がありますから注意してください。
なお、協議離婚の場合と異なり、離婚届に相手方の署名捺印は必要ありません。

(2)不調(調停不成立)

調停での話し合いでは解決しそうになく、夫婦の合意が困難であると判断した場合、調停不成立として終了します。
この場合、裁判官が不調調書を作成します。

①離婚調停が不成立だった場合に進む次のステージとは?

一ヶ月に一回、数回の話合いの場が持たれる離婚調停ですが、その話合いでもお互いの主張が食い違い、調停不成立となる事がしばしば見受けられます。離婚調停が不成立だった場合、採るべき手段は主に以下の3つです。

  • 離婚裁判
  • 再度、夫婦で話し合い
  • 離婚審判

以下、それぞれ説明します。

①離婚裁判について

離婚調停が不成立となった場合、離婚裁判を起こすケースが多いです。おおよそ全体の離婚のうち、1%が離婚裁判をするとされています。
もっとも注意しなければならないのは、調停と異なり、裁判は法律的知識が要求されるので、基本的には弁護士に依頼すべきです。そのため、離婚裁判の費用は多めにかかってしまうのがデメリットと言えるでしょう。

もっとも、離婚調停と異なり、相手側が筋の通らない言い訳をしたり、嘘ばかりついている状況でも、裁判所が証拠に基づき公正に判断を下してくれるので、そのような場合には妥当な確定判決を獲得できる可能性が高いです。基本的に話し合いで進む離婚調停の場合には、相手が言い訳や嘘だらけでまともに話できないと解決が難しいですが、離婚裁判はそのようにはならない点がメリットといえるでしょう。

②再度、夫婦間での話合い

もう一度冷静になって、夫婦で話し合うという方法もあります。
もっとも、離婚調停でも話がまとまらなかったのであれば、解決は難しいでしょう。

③離婚審判に持ち込む

その他、離婚に関しては夫婦で合意してはいるものの、親権や慰謝料の支払い等の離婚条件に食い違いがあり、どうしてもやむを得ず調停が不成立になった場合、審判という手続きもあります。
しかし、審判は裁判所が適当と考えた時に認められるものであり、例外的なケースと考えた方がいいでしょう。

(3)調停の取り下げ

調停を申し立てた側が取下書を裁判所へ提出した場合、調停が終了します。この際、相手方の同意は不要です。

まとめ

今回は離婚調停の流れについて書いていきましたが、流れをイメージして戴くことはできましたでしょうか?話し合いで離婚についてまとまらない場合、どうしても調停は免れることができません。流れをイメージして戴き、少しでもリラックスして調停を迎えて戴ければ嬉しいです。

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