【無料ダウンロード可】業務委託契約書の雛形と契約書作成の全手順

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ビジネスを進める上では、様々な場面で業務委託契約(委託者の業務の一部または全部を委託先に任せる際に締結する契約)を締結すべき場面があることと思います。

具体的には、

  • 経営の合理化の観点からアウトソーシングする場合
  • 外部業者にコンサルティングを依頼する場合
  • 最近増えてきたクラウドソーシングで仕事を発注・受託する場合

などです。

このような場合にはきちんとした業務委託契約書を作成しておきましょう。業務委託契約書を作成しておくことこそが、「お金を払ってもらえない!」「毎月お金を支払っているのにあんまり仕事をしてない!」といったトラブルを回避することにつながります。

今回は、業務委託契約書の書き方について紹介します。

※この記事は2014年4月に公開したものを2016年に8月26日に加筆修正しています。

目次

 1、業務委託契約書作成の流れ

まずは、業務委託契約書作成の流れについて知っておきましょう。

(1)契約の内容について話し合い

まずは当事者で契約の内容について詰めましょう。話し合いをする内容は概ね以下の通りです。

  1. 受託者が行う業務の内容
  2. 委託者が受託者に支払う金銭の金額
  3. 契約期間
  4. 受託者の報告義務(どのようなタイミングで業務について委託者に報告するかなど)
  5. 成果の確認方法(受託者の業務により、どのような結果が発生したかについての委託者から受託者への報告の方法など)
  6. 委託契約により発生した成果物の権利(ホームページの所有権・著作権など)
  7. 受託者が業務を第三者に任せてもよいかどうか
  8. 業務遂行にあたり必要となる費用(受託者の交通費など)を誰が負担するか
  9. 契約を解約できる場合とその方法

などです。

(2)業務委託契約書の作成

話し合いの内容をもとに業務委託契約書の作成作業に入りましょう。 このとき、「どちらが契約書を作りますか?」という話になるかと思いますが、契約のイニシアティブを取って有利な契約書を作成するためには、こちら側で作成するようにした方がいいでしょう。

(3)相手方にて契約書の内容に問題がないかの確認と修正

作成した契約書の内容に問題がないか相手方に確認してもらいましょう。
もしも、ここで相手方に修正を求められたら、修正を求められた部分について、もう一度相手方と話し合い、契約書の内容を確定させましょう。

(4)作成した業務委託契約書を製本するには?

作成した業務委託契約書を製本する作業に入りましょう。
契約書は2通作成し、自宅で保管する方に収入印紙を貼りましょう。

ポイントを以下解説します。

①業務委託契約書は2通必要?

契約書は1通でも大丈夫ですが、トラブルが起きた時のために当事者双方が持っていた方がよいです。2通作成し、1通ずつ保管しておきましょう。2通作っておくことで、「勝手に加筆修正される」というリスクを回避することができます。

また、契約書が2枚以上になる場合には、契印を押す必要があります。

契印とは、契約書が2枚以上にわたる場合にその文書が一連一体の契約書であるとして、差し替え等を防ぐために各ページのつなぎ目に押印するものです。

②業務委託契約書にはいくらの収入印紙を貼るべき?

業務委託契約書には4,000円の収入印紙を郵便局などで購入して貼りましょう。貼るのは2通のうち1通のみ(自宅で保管する方)で大丈夫です。

2、業務委託契約書の雛形ダウンロード

業務委託契約書をイチから作成するのは手間でしょう。
そこで業務委託契約書の雛形をご用意しました。

業務委託契約書の雛形のダウンロードはこちら

3、業務委託契約書の作り方

いよいよ作成作業に入りましょう。パソコンでWordなどのテキストソフトで作成していくとよいでしょう。基本的には話し合った内容を文字として反映させていく作業となります。

(1)契約書名の記載

最初に契約書名を書きましょう。「業務委託契約書」と書いておけば十分ですが、より細かく「ホームページ作成業務委託契約書」「コンサルティング業務委託契約書」と書いてもよいでしょう。

(2)契約締結の事実

次に、契約当事者の正確な名前(「株式会社」や「有限会社」などの記載は忘れがちなので、気をつけましょう。)を書いて契約締結の事実を書きましょう。

(3)委託業務(受託者が行う業務の内容)

いよいよ契約書の本文に入っていきます。まず、受託者が行う業務の内容をできるだけ細かく書きましょう。

例えば、受託者の行う業務がコンサルティングであるとすれば、何のコンサルティングをするのかまで書いておくべきでしょう。「プロモーションのコンサルティング」「マネージメントのコンサルティング」「SEOに適したコンテンツライティングのコンサルティング」など具体的に書きましょう。

また、制作業務の場合には、「リスティング用ランディングページの作成」などと書くとよいでしょう。

(4)委託業務の遂行方法

受託者が善管注意義務(業務を委託された側の職業や専門家としての能力、社会的地位を踏まえて、一般的に期待される注意義務)を負うことを記載します。

(5)業務委託料・業務遂行に伴う費用

委託者から受託者に支払う月額の業務委託料、支払日及び支払方法を記載します。
また、業務遂行に伴う費用をどちらが負担するかも明記しておくとよいでしょう。

(6)契約期間・契約更新

まずは、契約開始日と契約終了日を書きます。もし契約を更新するつもりあれば、どのような場合に契約が更新されるか記載しましょう。例えば、「契約終了日の1ヶ月前までに当事者のいずれからも契約終了の申し出がない場合には、自動的に契約は1年間更新される」などです。

(7)再委託の制限

話し合いで、「受託者は、その業務を第三者に任せてはいけない」となった場合には再委託の制限の条項を設けましょう。

(8)知的財産権の所在

業務遂行の過程で、知的財産権が発生するような場合、これを委託者と受託者のいずれが有するかを明記しましょう。

(9)受託者の報告義務

委託者は、受託者に現在の業務の状況を報告する義務を負うことを明記しておきましょう。

(10)通知義務

会社名や受託者の振込口座など、重要な部分に変更があった場合に相手方に通知する義務を記載しておきます。

(11)秘密保持義務

委託者が損失を受けないように、受託者が業務上知り得た秘密を第三者に漏らさない義務を明記しましょう。受託者にとって過度な負担とならないよう、例外的に秘密保持義務の対象とならない情報についても明記しておきましょう。
また、場合によっては、受託者が、委託者に業務上の秘密を明かす必要がある場合も考えられるので、その場合には、委託者にも秘密保持義務を負わせるようにしましょう。

(12)損害賠償義務

委託者と受託者が、それぞれ契約に違反して相手に損害を与えた場合に、損害賠償の義務を負うことを明記しましょう。

(13)遅延損害金を支払う義務

話し合いによって、法定利率よりも高い遅延損害金の額を定めたときには、委託者が業務委託料の支払いを遅れた場合に、合意によって定めた利率での遅延損害金を支払う義務を明記しておきましょう。
ただし、利息制限法を超える利率を定めた場合には、その超過部分については無効となりますので注意してください。

(14)契約の解除

委託者と受託者が契約に違反した場合やその他信頼関係を破壊する行為があった場合に双方が契約を解除できる旨を記載します。

(15)契約終了後の処理

契約終了後に、受託者がどのような処理をすべきかについて明記しておきましょう。例えば、制作委託契約の場合において、成果物が制作中である場合に、制作中のまま委託者に納品するなどです。

(16)裁判管轄

もし、裁判になった場合に、どこの裁判所で訴訟を行うかを記載しましょう。

(17)協議

契約書に書いてない事項について争いとなった場合に、話し合いで解決することを記載します。

4、有利な業務委託契約を結ぶためのポイント

トラブルを防止するために契約書を作成するのは、言わば「当たり前」です。
契約書は、戦略的に作ってこそ意味があります。契約書を作る真の目的は、自身に有利な契約を結ぶことです。その点を踏まえて、契約書の雛形を使うときに注意するべきポイントを挙げます。

(1)委託する側に有利な業務委託契約書を作成するポイント

業務を委託する側に有利な業務委託契約書作成のポイントは以下の通りです。

  1. キャッシュフローの観点から、支払いのタイミングはできるだけ遅らせるようにしましょう。
  2. 秘密保持義務や報告義務は必ず明記しておくようにしましょう。
  3. 業務の過程で発生した知的財産について権利を有することを明記しましょう。

(2)受託する側に有利な業務委託契約書を作成するポイント

業務を受託する側に有利な業務委託契約書作成のポイントは以下の通りです。

  1. 本来、業務範囲外であるものまで義務を負うことがないよう、委託業務は細かく明確に記載しましょう。
  2. 業務遂行に伴う費用は委託者側で負担してもらうようにしましょう。
  3. 業務委託料の支払いが滞らないよう、遅延損害金に関する条項を明記しておきましょう。

5、少しでも安く業務委託契約書を作成するにはどうしたらいい?

ここまでは、業務委託契約書の雛形をご用意した上で、ご自身で業務委託契約書を作成できるように、その方法等について説明してきました。

上記手順を踏めば、印紙代等を除けば、費用をかけずに業務委託契約書を作成することができます。

ですが、おそらく、ご自身で作成された業務委託契約書が完全なものなのかどうか、不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もし不安があるのであれば、ご自身で作成された業務委託契約書を弁護士などの専門家にチェックしてもらうのは、いかがでしょうか。

チェックだけの場合、一から作成を依頼するよりもコストをかけずにすみますし、専門家にチェックしてもらうことで、安心して、作成した業務委託契約書を使うことができるでしょう。

(1)一から弁護士に作成を依頼する場合にはいくらかかる?

作成費用は弁護士によって区々です。3万円程度で作成している弁護士もいれば、30万円程度を設定している弁護士もいるようです。

ですが、弁護士に依頼する場合の相場としては、おおよそ10万円程度だと思って下さい。

もし英文での作成を依頼した場合には、日本語での作成費の倍近くの費用となることがあります。

(2)作成した業務委託契約書のチェックだけを弁護士に依頼する場合の費用

もし、ご自身で作成した業務委託契約書のチェック業務だけを弁護士に依頼する場合には、(1)で説明した金額よりも安くなります。

もちろん、料金体系は弁護士が自由に決められるので、一概にいくらとは言い切れませんが、相場としては、一から作成を依頼した場合の価格の半額程度で済むのではないでしょうか。もしくは、契約書1枚につきいくら、といった料金体系にしている弁護士もいるようです。

ただし、弁護士によっては、作成業務の対応のみで、チェックだけの業務は受付けていない弁護士もいますので、チェック業務だけの依頼を考える場合には、事前に依頼しようとしている弁護士にお問い合わせされると良いでしょう。

業務委託契約書に関するまとめ

今回は業務委託契約書の書き方について掲載しましたがいかがでしたでしょうか?契約書作成業務というとついついおろそかにしがちですが、継続的に利益を出し続けていく上で非常に重要な業務となります。ぜひご参考頂ければ嬉しいです。

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