過払い金返還請求する権利の消滅時効期間と時効を止める方法

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過去、消費者金融などの金融業者と取引していた経験がある方で、テレビやラジオ、インターネットなどで過払い金返還請求について知った方であれば、「自分の過払い金は時効でなくなっていないだろうか?」「そもそも過払い金の時効っていつまでだろうか?」ということが気になるのではないでしょうか。

今回は、

  • 過払い金の消滅時効期間
  • 過払い金の消滅時効の開始はいつからか?
  • 消滅時効を止める方法

について書いていきます。

過払い金の消滅時効についてよく知って頂き、無事に過払い金を取り戻してもらえれば嬉しいです。

1、過払い金の消滅時効期間は?

過去に利息制限法を超える利率で取引しておりどうやら過払い金が発生していると思われるからといって安心してはいけません。

もし、取引が終了したのがかなり前なのであれば、過払い金を請求する権利が時効で消滅してしまっておりもう請求できないかもしれないのです。

そこで、過払い金の消滅時効期間はどのくらいになのでしょうか?

結論からいうと、過払い金返還請求権の消滅時効期間は10年間です。

そもそも、過払い金返還請求権は、法律用語でいうと、「不当利得返還請求権」といいます(民放703条、704条)。

不当利得返還請求権の消滅時効期間は10年です(最高裁昭和55年1月24日判決)。

2、過払い金の消滅時効の進行開始時点はいつ?

過払い金返還請求権の消滅時効期間が10年だと分かっても、消滅しているか否かを知るにはどの時点から消滅時効期間を計算し始めるのかを把握する必要があります。

(1)消滅時効は各返済のタイミングで進行する?それとも取引終了時から進行する?

この消滅時効の期間が開始するポイント(起算点)については、かつては以下の2説のいずれが採用されるかの争いがありました。

  • 個別進行説→それぞれの過払い金請求権が、それぞれの返済により発生した時点から進行するという説
  • 取引終了時説→消滅時効が取引終了時から進行するという説

このように2説の対立がありましたが、最高裁判所は取引の終了時点を起算点とする判決を出したので、現在では取引終了時説で争いがありません。(最高裁平成21年1月22日判決、同年3月3日判決、同年3月6日判決)。

よって、以前消費者金融などの貸金業者と取引していて完済した場合でも、取引終了時点から10年以内であれば、まだ過払い金請求が可能です。

例えば、平成17年に完済した場合、平成27年まで過払い金返還請求は可能です。

(2)1度完済してその後取引を再開した場合の消滅時効の期間が開始するポイント(起算点)は?

取引終了時点から過払い金の消滅時効期間がスタートするとした場合に消滅時効期間が経過したか否かが問題となるケースがあります。

それは、一度完済した後にまた取引を開始したような場合、つまり「取引の分断」があった場合です。

具体的には以下のような場合です。

  • 消費者金融から平成3年から取引開始(取引①)
  • 平成15年まで12年間取引を継続した結果完済
  • その2年後の平成17年にまた借入れ開始(取引②)
  • 平成26年現在も取引継続中

この場合、平成17年〜平成26年までの取引(取引②)については、過払い金が発生していれば請求が可能であることに争いはないでしょう。

これに対して、平成3年〜平成15年までの取引(取引①)で発生した過払い金についても請求可能でしょうか?

この取引①を単体でみると消滅時効が成立してしまっています。そう考えると取引①で発生した過払い金の請求は難しそうです(考え方①)。

これに対して、取引①と取引②が合わせて1つの契約だとすると、取引①で発生した過払い金は時効消滅しておらず、通じて過払い金請求が可能となります(考え方②)。

過払い金を請求する側としては考え方②の方が高額の過払い金が見込めるので是非こちらを主張したいところです。

では、考え方①が認められるか考え方②が認められるか(取引①と取引②が1つの契約なのかそれとも2つの別個の契約なのか)はどう決まるでしょうか?
この点についての裁判所は、

  • 両取引の内容、条件、経緯
  • 前後の取引の間隔の長さ

等を考慮して、ケースバイケースで判断しているようです。

そのため、両取引の内容や条件が同一だったり、両取引の間隔が短かければ、1つの契約と判断される可能性が高くなり、より高額の過払い金請求が可能となります。

3、過払い金の消滅時効期間が進むのを止める方法がある?

ここまで読んでみて、「もしかしたら時効が迫っているかもしれない!」と焦られている方がいらっしゃるかもしれません。しかし落ち着いて下さい。実は過払い金請求の時効を止める方法があります。以下、その方法について書いていきます。

(1)消滅時効期間がまたゼロからスタートするようにする方法

既に進行している消滅時効期間を再度ゼロからスタートさせる方法として、裁判上の請求という方法があります。裁判上の請求とは、訴訟の提起、支払督促の申立、 民事調停の申立などです。

消滅時効期間が満了するのを回避するには、支払い督促や訴訟の提起をするのが一番です。

(2)すぐに訴訟や支払い督促ができなければ消滅時効期間を一旦停止させる方法を利用!

消滅時効期間が迫っているような場合、どうしても裁判上の請求(訴訟提起や支払い督促など)は時間がかかるので、余裕がないこともあるでしょう。

そのような場合には「催告」をしましょう。催告とは、内容証明郵便等の書面を送付して請求しておけば、消滅時効期間が進むのをストップする制度です。

消滅時効期間が迫っている場合には、まず内容証明郵便等を送って時効をストップさせましょう。

ストップさせてから6ヶ月以内に訴訟を提起すれば消滅時効期間が満了して過払い金が消滅することを回避できます。逆に、6ヶ月以内に裁判上の請求ができなければ、消滅時効が進行してしまいます。

まとめ

今回は過払い金の消滅時効期間について書いていきましたがいかがでしたでしょうか?ご参考頂き、無事に過払い金を回収してもらえれば嬉しいです。

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