子供を持つ親が離婚を検討するに当たり知っておくべき7つのこと

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離婚を考えていても、子供がいるために離婚の決断に二の足を踏んでしまうということはよくあることです。

確かに、子供のことを考えると離婚はなるべく避けた方がいいとも考えられますが、場合によっては子供のためにも離婚すべきケースもあります。

そこで、ここでは子供を持つ親として、離婚を検討するに当たり知っておいた方がよいことについて説明することにします。

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1、離婚の子供への影響

両親の離婚が子供にどのような影響を与えるかは、子を持つ親としては大変心配なことです。子供の年令が低ければ低いほど、父または母と一緒に暮らさないことが子供の成長に与える影響が心配になります

また、離婚協議において、子供の親権を巡って子の奪い合いのような状況になるおそれもないとはいえません。そのような状況に置かれた子供の精神状態も心配です。

さらに、離婚と同時に子供の姓を母親の姓に変えた場合の子供の周囲の反応や住まいを変えた場合の環境の変化など、気にかかることは数に限りがありません。

しかし、子供への影響を心配するあまり、離婚を先延ばしにすることが得策とも限りません。両親の不仲自体も子供にいい影響は与えないでしょうし、配偶者との不仲を我慢することによる夫や妻の精神的苦痛も見過ごすことはできません。

したがって、大変難しいことですが、子供に与える影響や夫婦それぞれの精神的状態などの状況をよく考えた上で、ケースによっては離婚を決断すべきということになります。

2、子供がいる場合に離婚時に決めるべきこと

では、子供がいる夫婦が離婚する場合に、決めなければならないことにはどのようなことがあるでしょうか?

(1)親権

夫婦間に未成年の子供がいる場合には、夫婦どちらかが必然的に子供の親権者になります。

離婚届用紙にも必ず親権者記入欄が存在します。離婚時に夫婦間で決めなければならないことのうちでも、この親権者の決定は最も難しいものです。親である以上は子供と一緒に暮らしたいと思うのが普通でしょうが、子供の身体は一つしかありません。

お金の問題であれば、妥協してあいだを取るということができますが、親権については子供の身体を分けることができない以上、あいだを取って解決するということができません。そのため、非常にシビアな争いになりやすいのです。

(2)養育費

子供がいる場合には、親権者と同時に、子供の養育にかかる費用をどう分担するかについても決める必要があります。養育費は子供を育てるのに必要な費用ですから、親権者にならなかったとしても親である以上はこれを負担する義務があります

(3)面会交流

親権を得られず子供と別に暮らすことになった親には、離婚後に子供と面会する権利があります。以前は、この権利があるか否かについては争いもありましたが、現在の実務では、親である以上は原則としてこの権利があることが認められています

したがって、離婚時に、どのように子供との面会を実現するか(頻度や形態など)を決める必要があります。

(4)婚姻費用

正式に離婚が成立するまでの間夫婦が別居する場合などに、別居中の生活費をどうするかが問題になります。夫婦間には互いに扶養の義務がありますから、離婚が成立するまでは、互いの生活にかかる費用を分担する義務があります

これが婚姻費用と呼ばれるもので、離婚までの生活費について、夫婦それぞれの収入に応じて分担する(収入が多い側が少ない側に一定の生活費を支給する)ことになり、これも決める必要があります

婚姻費用について、さらに詳しく知りたい方は「別居時に婚姻費用算定表を正しく利用して請求できる金額を計算する方法」をご参照ください。

(5)財産分与

婚姻中に夫婦が協力して築いた財産は、離婚する際に公平に分配することになります。これが財産分与です。

名義が夫婦いずれになっているかを問わず分与の対象になりますが(例えば預金が夫名義か妻名義かにかかわらず、それが協力して築かれたものであれば対象になります)、協力して築かれたものではない財産(例えば親から相続した財産や結婚前からあった財産など)は対象になりません

財産分与について、さらに詳しく知りたい方は「財産分与|離婚時にできるだけ高額を獲得するために知っておくべき全てのこと」をご参照ください。

(6)年金分割

婚姻中に納付された年金保険料について、離婚時に夫婦間でその納付記録を分割するのが年金分割といわれる制度です。かつてはこのような制度はなく、特に夫が勤め人である専業主婦が離婚した場合には、婚姻期間中に厚生年金の保険料を納付していないために、夫と比較して受給できる年金額に大きな開きが出ることが問題となっていました。

そこで、離婚後の年金受給額の公平を図るために年金分割制度が導入されました(なお、分割できるのは厚生年金・共済年金のみで国民年金(基礎年金)部分については、分割は行われません)

平成20年4月以降の期間については当事者一方からの請求があれば自動的に2分の1に分割が行われますが、それ以前の部分については当事者の協議または家庭裁判所の手続によらなければ分割は行われません。

したがって、平成20年4月以前に結婚した夫婦が離婚する場合には、同月以前の年金分割の割合について協議をして決める必要があります。

年金分割について、さらに詳しく知りたい方は「離婚時の年金分割をできるだけ多く獲得するための全手順」をご参照ください。

(7)慰謝料

離婚について責任のある当事者は、相手方に対して慰謝料の支払義務を負います。これは子供の有無とは関係はありませんが、離婚時に受け取る慰謝料は実質的には離婚後の生活の原資ともなるものですから、特に専業主婦で収入がない妻側にとっては大変重要な意味を持つものです

離婚慰謝料について、さらに詳しく知りたい方は「離婚慰謝料の相場と弁護士が教える高額獲得する方法」をご参照ください。

3、親権を獲得するために

先ほども述べたとおり、親である以上は子供の親権を確保したいと考えるものです。したがって、親権を獲得するにはどのようなことが必要なのかは、離婚する親にとって最も気になるところだと思います。

(1)親権決定の視点

まず、いずれかの親に親権を与えるかは、あくまで子供の立場から決まることだということを再認識する必要があります

子供の成長のために必要な精神的・経済的援助を行うのが親権者の仕事ですから、いずれの親がこの援助をよりよく行うことができるのかという視点から親権者は決定されるべきということができますし、家庭裁判所もこのような「子供の福祉」という視点から親権者を決定しているものと考えられます

(2)親権獲得に必要な要素

①子供との接触

何より、子供との関係がよくなければ親権の獲得など問題外です。普段配偶者に任せっきりで子供のことを気にかけていないというのでは親権を得ることはできません

仕事を持っている場合にも、普段から子供と接する時間を持ち、子供との信頼関係を築いておくことが親権獲得の前提条件といえるでしょう。子供が15歳以上の場合には、親権者を決めるに当たって裁判所は子供の意見を聞かなければならないことになっていますので、なおさら子供との普段からの関係が重要になります。

②相手方の問題点の指摘

相手方の配偶者に、これまで子供の養育に関する態度や方法に問題があった場合、例えば虐待・遺棄や放置などの事実があった場合には、そのことを積極的に主張・立証する必要があります。したがって、相手方に子供の養育に関する問題を感じた場合には、そのことについての証拠を確保しておくと役に立つでしょう。

③離婚原因など離婚自体にかかわる事情

離婚の原因がいずれかにあり、その内容がどのようなものかも、親権者の決定に影響します。例えば、離婚原因が夫の暴力に合った場合には、暴力をふるう夫に親権者としての資質があるかは疑問だということになるでしょう

したがって、離婚原因など親権とは直接関係がないと思われる離婚自体の事情についても、十分主張・立証をしておくべきです。

④母親側の優位性

現在の家庭裁判所の実務では、親権を獲得するにはやはり母親側が有利であることは否めない現実でしょう。法律的には親権者として母親が優先するということの根拠は何もありませんが、家庭裁判所は、特に子供の年令が低ければ低いほどその成長には母性が必要だとの考えを持っていることが多いようです

したがって、父親側がこの家庭裁判所の考えを覆すには、自分の方が親権者にふさわしい個別的な事情を綿密に主張していく必要があります。

親権について、さらに詳しく知りたい方は「離婚時に調停で親権を獲得するために知っておくと有利な7つのこと」をご参照ください。

4、養育費の計算方法

親権者にとって、子供の養育費の問題は大変深刻な問題です。親権者は子供を適切に育成する義務を負っている一方で、子育てには一定の費用がかかるのが現実ですから、養育費はなるべく十分に確保したいものです。

逆に、養育費を支払う側からすると、なるべく自分の生活を圧迫しない金額に抑えたいと考えるでしょうから、養育費を幾らにするかは争いになりやすい点です。

この点、家庭裁判所は一定の基準に基づいて養育費を算定しています。両親それぞれの収入と子供の年令・人数を当てはめると、養育費の概算が算定できる一覧表が利用されていますので、養育費を幾らにするかを考える場合にはこれを参考にして検討するとよいでしょう。

なお、この基準はあくまで一般的なものですし、法的な強制力があるものでもありませんので、特別な事情がある場合にはそれを主張して基準とは異なる養育費を主張することも可能です。基準にとらわれ過ぎないよう注意しましょう。

養育費について、さらに詳しく知りたい方は「離婚時の養育費の相場とできるだけ多くの養育費をもらうための方法」をご参照ください。

5、面会交流

現在の家庭裁判所の実務では、親権を獲得できなかった親が、子供と定期的に面会する権利を有することは当然のこととして運用されています。

もちろん、事情によっては子供との面会を認めることが子供の福祉に反することも考えられますので、絶対的な権利とは言えませんが、例外的な事情がない限りは親と子供の面会交流は認められるのが一般です

ただ、例えば毎月第1日曜日の午前10時から午後5時までの間の面会交流を認めるなど、明確に日時を決めておくことは、親側も子供側も支障がある場合があります。

したがって、面会の頻度や時間を決める場合には、ある程度融通が利くよう、原則として月1回第1日曜日の午前10時から午後5時とするが、具体的には両親がその都度連絡を取り合って調整するという程度に決めておくのが無難です

 もっとも、親権者が子供との面会交流を阻害する可能性が高い場合には日時や一回の面会時間、場所等を細かく設定しておいた方がいい場合もあります。したがって、どのような内容にすべきかを決めるまえには弁護士に相談するべきでしょう。

面会交流について、さらに詳しく知りたい方は「面会交流調停とは?子どもと離れ離れになった親が知っておきたいこと」をご参照ください。

6、離婚後の子供の姓と戸籍

両親が離婚しても、子供の姓と戸籍には変動はありません。

例えば、結婚時に母親が父親の姓に変わり、離婚時に母親が旧姓に戻ったケースだと、母親が子供の親権者となっても、子供の姓は父親と同じ姓のままですし、子供の戸籍も父親の戸籍に入ったままになります。

子供の姓を親権者である母親と同じものにし、戸籍も母親の戸籍に入れたい場合には、子供の姓(氏)を変更する申立を家庭裁判所にする必要があります。ただ、親権者である母親と同じ姓に変更する場合には、家庭裁判所はこれを許可するのが通常ですので、さほど大変な手続ではありません。

なお、母親が離婚時に父親の姓を続用する場合にも、子供を母親の戸籍に入れたい場合には同様の子供の氏の変更の申立をする必要がありますので注意して下さい。

7、ひとり親家庭に対する支援制度

離婚が成立して、単独の親が子供を育てていくことになった場合、国や自治体が様々な支援制度を設けています。

国の制度としては児童扶養手当があり、自治体の制度としては子供の医療費支給、住宅手当、保育料や交通費の減額制度などがあります

ひとり親支援制度の内容は自治体によって異なりますので、役所に問い合わせて確認しましょう。

まとめ

子供がいる状態で離婚に踏み切るのは勇気のいることです。特に専業主婦など収入に不安がある場合には、離婚後の子供との生活を考えると大変不安なことです。

ただ、最近は母子家庭や父子家庭への行政の支援も充実しつつありますし、何より家庭内が不安定な状態での育児は親にとっても子供にとっても悪影響が生ずるおそれもあります。

子供や自分への影響をよく検討し、また弁護士などの専門家にも相談した上で、離婚をするかどうかを慎重に決断しましょう。

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