交通事故に遭ってしまったら!過失割合について知っておきたい5つのこと

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交通事故に遭ってしまったら、それだけでもどうしたらいいのか分からなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。そんなときに保険会社から「今回の過失割合は○対△なので。」と言われても、それが適正妥当なものなのか判断することは難しいでしょう。

そもそも、過失割合とはいかにして決まるのでしょうか?

今回は、過失割合についてご紹介いたします。少しでも皆様のご参考になれば幸いです。

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1、そもそも交通事故における過失割合とは?

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交通事故に遭った場合、被害者は、加害者に対し、損害賠償請求することができますが、被害者側に落ち度があるときにも損害のすべてを加害者に負担させることが公平の見地から適切でない場合もあります。

そのようなときに、公平の見地から加害者の賠償額を減額するために過失割合という考え方があるのです。

2、交通事故において、過失割合の数字はどのような意味を持つか?

交通事故 慰謝料 計算

過失割合の数字は、上記のとおり、損害賠償額を減額するという意味を持ちます。

仮に被害者が受けた損害の総額が100万円だったと想定し、加害者と被害者の過失割合が80:20だとなった場合、被害者は、損害の総額100万円を加害者に請求することができるわけではなく、過失割合に従って総額の80%のみを加害者に請求することができるにすぎません。したがって、上記の例の場合、被害者は、加害者に対し、80万円を請求することができるにとどまり、残りの20万円は被害者が負担するということになります。

つまり、過失割合は、慰謝料等の個々の費目というよりは、損害額全体に影響があるものといえます。

ここで注意しなければならないのは,上記のとおり,過失割合は総損害額に影響を及ぼすので,治療費全額を保険会社が病院に支払っているなど,過失割合以上に保険会社が前もって支払っている場合には,最終的な示談の際に受け取る金額は,過失割合以上に少なくなってしまうということです。

例えば,総損害額が500万円,そのうち治療費が300万円,慰謝料が200万円,被害者と加害者の過失割合が2:8だったケースで,保険会社が治療費全額を病院に支払っていた場合を考えてみます。慰謝料だけを考えると,被害者は200万円の80%である160万円を受け取れるように思われます。しかし,治療費は100%支払を受けているので,保険会社は300万円の20%である60万円を余計に支払っていることになります。そうすると,実際の示談時に被害者が受け取ることのできる金額は,払い過ぎている治療費の分だけ目減りすることとなります。本ケースでは,

総額500万円×80%-既払い額300万円=100万円

という計算になり,示談時に受け取ることのできる金額は160万円ではなく100万円だけということになります。

3、過失割合はどのように決まる?

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過失割合については、過去の裁判例の蓄積等を踏まえて基準化が図られており、別冊判例タイムズ第38号(以下「判例タイムズ」といいます。)に掲載されています。

判例タイムズでは、自動車対歩行者、自動車対自動車、自動車対自転車等、さらに交差点の種類等により類型化され、基準となる過失割合が設定されています。そして、基準となる過失割合から修正されるべき場合の要素や修正率等についても定められています。判例タイムズは、東京地裁民事27部(交通事故専門部)の裁判官が中心となって取りまとめたものであり、保険会社や弁護士にとどまらず裁判所でも広く利用されているといえます。

過失割合を判断するには、まず、車両の区別(自動車なのか二輪車なのか等)、衝突の態様(直進車と対向車線を右折してきた車両との衝突等)、道路の状況(信号の有無、道路幅の広狭等)などで類似する事故態様の図を探します。これにより、まず基本となる過失割合を知ることができます。

そして、修正要素にあてはまるものがあるか確認していき、あてはまるものがある場合には修正率に従って基本割合を修正していきます。

これにより、おおよその過失割合を知ることができます。

4、過失割合の典型的なケースは?よくある事例集

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それでは,具体的によくあるケースで過失割合がどのようになっているか,いくつかの類型をご紹介します。

(1)信号機のない,見通しがきかない交差点で自動車同士が出合い頭に衝突

①同幅員

  • 判タ101図

この場合,一般的に交差点では左方車が優先ですが(道交法36条1項1号),それが絶対というわけではなく,左右の見通しがきかない交差点であって,同幅員の道路の場合は,両車ともに徐行義務があります(同法42条1号)。したがって,過失割合を判断するうえでは,両車が減速したか否かが重要となってきます。

そこで,両車が同程度の速度だった場合,基本割合は,左方車:右方車=4:6となります。

左方車が減速し,右方車が減速していなかった場合,さらに左方車が有利となり,2:8となります。

左方車が減速せず,右方車が減速していた場合,過失割合は逆転し,6:4となります。

これらは,あくまでも基本割合なので,見通しのきく交差点だったか,夜間だったか,どちらかに著しい過失があるといえるか等により,割合は変動します。

②同じような場面で,一方の道路が明らかに広い道路だった場合は,若干異なります。

  • 判タ103図

この場合,左方車か右方車かよりも,どちらが明らかに広い道路を走行していたかということのほうが重要となります。

同程度の速度だった場合には,広路車と狭路車の基本割合は,3:7となります。

広路車が減速し,狭路車が減速していなかった場合は,2:8となり,逆に広路車が減速せず狭路車が減速していた場合は,4:6となります。

明らかな広狭の区別がつく場合は,原則として広路車のほうが過失割合が小さくなるといえます。ただし,先ほどと同様の修正要素により過失割合は変動しますので,場合によっては過失割合が逆転することもあり得ます。

③一方が優先道路だった場合は,優先車が交差点で減速する必要はありませんから,減速の有無は重要ではなくなります。

  • 判タ105図

この場合の優先車と劣後車の基本割合は,1:9となります。

ただし,劣後車が明らかに先に交差点に進入している場合は優先車といえども注意義務はあるといえるので,この場合は10%修正され,2:8となります。他にも,著しい過失等が修正要素となります。

(2)交差点で右折車と直進車が衝突

①信号機のない交差点又は両車とも青信号

  • 判タ107図,114図

この場合,右折車は直進車の進行を妨げてはならないのが原則ですが,右折しようとする自動車がある場合には,直進車であっても右折車に注意を払う義務があるといえます。したがって,直進車と右折車の基本割合は,2:8となります。

右折車が徐行をしていなかったり,ウィンカーを出していなかったり,直近右折,早回り右折等の異常な挙動がある場合は,右折車に不利に修正されます。

他方,直進車であっても,時速15キロメートル以上の制限速度超過やその他の著しい過失がある場合などは直進車に不利に修正されることとなります。

②右折車が青信号で交差点に進入後黄信号で右折・直進車が黄信号で交差点に進入

  • 判タ108

この場合,右折車は青信号で交差点に進入し黄信号で右折しているので,信号違反はありません。他方,直進車は,黄信号で交差点に進入しているので,信号違反があります。これらの事情を踏まえ,直進車と右折車の基本割合は,7:3となります。

5、過失割合を争う方法

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過失割合は,事故当時の状況に基づいて判断されるのが原則です。したがって,過失割合を争う場合,事故当時の状況で自分に有利な事情を立証することが必要です。

過失割合については、保険会社も基本的に判例タイムズに基づいて主張してくることが多いといえます。

それでは、保険会社の主張は覆せないのかといえば、必ずしもそうとは限りません。なぜなら、保険会社は、加害者の言い分のみを基にしていたり、自己に有利なように解釈して過失割合を主張していることがあるからです。加害者に不利な修正要素がないのか、反対に,保険会社が主張する加害者に有利な修正要素が本当にあるといえるのか、それが立証できるのか等、十分に検討する必要があるでしょう。

また、判例タイムズの類型はあくまでもモデルケースですので、具体的な事故態様とピッタリ合致するものがあるとは限りません。そのような場合には、類似する事故態様でどのような過失割合が認定されているのか過去の裁判例を調べてみることも必要でしょう。

保険会社の主張する過失割合を争う場合,過去の裁判例や客観的な証拠などが重要となってきます。客観的な証拠としては,ドライブレコーダー,事故車両の写真などが考えられます。

ただ,ドライブレコーダーがない場合,事故当時の状況を客観的に立証していくことは困難です。そのような場合には,実況見分調書が重要となります。これは事故当時に警察が作成する書類です。この書類は事故当時の状況を立証する証拠として非常に重要なものだといえますので,実況見分の際には,事故の状況を正確に説明し,正確に実況見分調書に反映してもらうことが重要になってきます。

また,目撃者がいる場合には,連絡先を控えておくなど,いざというときに協力をお願いできるようにしておくことも重要です。可能であれば,記憶が鮮明なうちに目撃内容を書面にしておいてもらうことも有用です。

過失割合を争うには,専門的な知識や証拠の収集方法に関する知識が必要になるなど,弁護士などの専門家でないと難しいといえます。どうしても保険会社の主張する過失割合に納得がいかない場合は,一度専門家に相談してみたほうが良いでしょう。

過失割合について保険会社と意見が食い違った場合は、最終的には訴訟で争い、解決していくこととなります。訴訟で自己に有利な事情を証明できない場合,その事実はないものとして判断されることになってしまうので,実況見分調書,客観的な証拠,目撃証言などの証拠が重要です。

なお、これまで述べてきたような過失割合は、民事の損害賠償額を判断するためのものであることに注意が必要です。刑事処分や行政処分は、それぞれの当局が判断することになります。

交通事故の過失割合まとめ

過失割合は,総損害額に影響するものなので,被害者が受け取ることのできる損害賠償額に大きな影響を与えるものといえます。

しかし,これを争う場合,専門的な知識が必要だったり,示談交渉で決着がつかず訴訟になることも少なくなかったりします。したがって,過失割合に疑問があったり納得できなかったりする場合には,専門家に相談するのが賢明でしょう。

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