弁護士が教える交通事故の加害者になる前に知っておくべき6つのこと

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交通事故は、一般の方々にとって一番身近な犯罪といってもよいでしょう。窃盗や暴行などの故意の犯罪行為はご自身の意思で防ぐことができます。しかし、人は誰しもミスを犯してしまうものですから、不注意で交通事故を起こしてしまうこともあるかもしれません。

交通事故を起こしてしまったときに皆様が適切に対処することができるよう、今回は交通事故を起こしてしまった場合に負う責任や、弁護士がサポートできることなどについて見ていきたいと思います。

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1、交通事故の加害者になってしまうとどうなる?加害者が負う責任とは?

交通事故を起こしてしまった場合、3つの責任を負う可能性があります。

具体的には、事故の結果や違反の内容をもとに累積された点数に応じて運転免許の効力を一定期間停止されたり取り消されたりする「行政上の責任」、事故の被害者に対して損害賠償をする責任である「民事上の責任」、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律や道路交通法などに基づいて刑事罰を受ける「刑事責任」の3つです。

項を改めてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

2、交通事故の加害者が負う行政上の責任とは?

行政上の責任とは、一定の社会秩序を害する行為をした場合に課されるペナルティのことで、具体的には行政処分を受けることを指します。反則金を支払わなければならなくなったり、運転免許の効力を停止されたり取り消されたりします。

(1)免許停止・免許取消

人身事故を起こすと、違反の具体的内容に応じて点数が加算されます。累積された点数に応じて、免許取消(免取)になったり、免許停止(免停)になったりします。

また、免停期間や免取になった場合の欠格期間も累積された点数によって異なります。表にまとめたのでご覧ください。

免許停止期間 免許取消期間
前歴 30日 60日 90日 120日 150日 180日 1年 2年 3年
0回 6~8点 9~11点 12~14点 15~24点 25~34点 35点以上
1回 4~5点 6~7点 8~9点 10~19点 20~29点 30点以上
2回 2点 3点 4点 5~14点 15~24点 25点以上
3回 2点 3点 4~9点 10~19点 20点以上
4回 2点 3点 4~9点 10~19点 20点以上

(2)交通事故を起こしてしまった際に加算される点数

では次に、どのような違反や結果があった場合に、どの程度の点数が加算されていくのかを見ていきましょう。

まず、人身事故を起こした時点で、安全運転義務違反があったとして2点が加算されます。それ以上は、生じた結果の程度と、過失が運転者のみにあったのか、被害者にもあったのかによって異なります。

①死亡事故

運転者の一方的な不注意によって発生した場合は20点、被害者にも過失があった場合は13点が加算されます。安全運転義務違反の2点と合わせれば、免許取消は免れません。

②重傷事故

被害者の治療期間が3か月以上又は後遺障害残ってしまった場合、運転者の一方的な不注意であれば13点、被害者にも過失があれば9点が加算されます。

治療期間が30日以上3か月未満で、運転者の一方的な不注意であれば9点、被害者にも過失があれば6点が加算されます。

③軽傷事故と建造物損壊

被害者の治療期間が15日以上30日未満の場合、運転者の一方的な不注意であれば6点、被害者にも過失があれば4点が加算されます。

治療期間が15日未満の場合、または建造物損壊の場合で、運転者の一方的な不注意であれば3点、被害者にも過失があれば2点が加算されます。

3、交通事故の加害者が負う民事上の責任とは?

交通事故の加害者が負う民事上の責任とは、被害者に生じた損害を賠償する責任です。任意保険に加入している場合には、保険会社が支払ってくれるでしょう。被害者と保険会社の間で話し合い、示談という形で終了することが多いです。

それでは、被害者にはどのような損害が生じるのかを見ていきましょう。

(1)積極損害

積極損害とは、被害者が事故に遭ったことにより実際に支払ったお金のことを指します。おおよそ以下のものが挙げられます。

①治療費

けがの治療にかかる費用です。

②通院交通費

通院のための交通費です。

③付添看護費

入院や通院のために、誰かに付き添ってもらわなければならない場合もあるでしょう。

④入院雑費

入院をした場合には色々な雑費がかかるので、それも積極損害として認められることがあります。

⑤装具・器具等の購入費

けがや後遺障害が残ってしまったことによって、義歯、義手、車いす、松葉杖等の器具が必要になってしまった場合、これらも損害として認められます。

⑥自宅・自動車等の改造費

とくに後遺障害が残ってしまった場合、自宅や自動車を改造しなければならない場合もあるでしょう。その場合の改造費が損害として認められることがあります。

⑦葬儀費用

死亡事故の場合には、葬儀費用の支出を余儀なくされるので、これも損害として認められています。

(2)消極損害

消極損害とは、交通事故に遭わなければ得られたはずの収入や利益を指します。以下のものが挙げられるでしょう。

①休業損害

交通事故によってけがをしてしまった場合、仕事を休むことを余儀なくされることもあります。そのような場合には収入が減少するのが通常でしょうから、減少した分の金額が損害賠償として認められています。主婦の方でも認められる場合があります。

②逸失利益

交通事故によって死亡してしまった場合や、後遺障害が残ってしまった場合には、将来得られるはずであった利益を得ることができなくなってしまいます。

死亡事故の場合は得られたであろう収入が損害になります(かかるはずであった生活費等を控除します)し、後遺障害が残ってしまった場合には、後遺障害の程度に応じて、労働能力喪失率や喪失期間が決められ、収入の減少分を算出することになります。

(3)相場

交通事故の損害賠償額は、事故の状況、傷害の程度、後遺障害の有無等さまざまな事情によって左右されるため、一律に相場があるというわけではありません。

もっとも、基準は設けられているため、詳しく事情をお聞きすればある程度の目安をご説明することはできます。弁護士に相談してみましょう。

4、交通事故の加害者が負う刑事上の責任とは?

交通事故を起こしてしまった場合、それが何かしらの犯罪に該当する場合には、刑罰を科される可能性があります。どのような犯罪があるか見ていきましょう。

(1)過失運転致死傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律5条)

「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」という長い名前の法律があります(以下では「自動車運転処罰法」といいます)。

その5条には、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」と規定されています。

交通事故を起こして人にけがをさせてしまった場合には、たいていは自動車の運転上必要な注意を怠った場合でしょうから、これに該当することが多いでしょう。

(2)危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法2条等)

自動車運転処罰法2条では、以下の行為を行って人を負傷させた者は15年以下の懲役に、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する旨規定されています。

  • アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
  • その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
  • その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
  • 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  • 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  • 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

このように、危険な運転を類型化し、これに該当する行為をしたうえで人を負傷させたり死亡させたりしてしまった場合には、かなり重く処罰されます。

(3)その他

交通事故の場合によく取り上げられる罪名は以上の2つですが、これと併せて、無免許運転、自賠責保険未加入、事故後の救護義務違反等があれば道路交通法違反によっても刑罰を科される可能性があります。

また、殊更に人を死に至らしめたり怪我をさせたりする意図がある場合には、殺人罪や傷害罪で処罰される可能性もあります。

5、交通事故の加害者が弁護士に依頼した場合の弁護士のサポート内容は?

(1)身柄解放に向けた活動

交通事故で逮捕されてしまった場合には、まず、身柄解放に向けた活動を行います。

身柄拘束が長期間に及ぶと、仕事を失う、学校に行かれない、家族に会えない等様々な不利益が生じる可能性があります。

弁護士であれば、どのような不利益が生じるかなどの事実を裁判官や検察官に対して適切に主張して、身柄解放をするよう働きかけることができます。

(2)罪を認める場合のサポート内容

事故の事実自体に争いがない場合には、不起訴や執行猶予の可能性を高めるため、示談交渉、被害者への謝罪等の活動がメインになります。

検察官は、起訴するか不起訴にするかを決める際に、示談が成立しているか否かや被害者の処罰感情を重視します。また、そのような事情は起訴されてしまった場合に裁判官が判決内容決める際にも重要です。

交通事故の示談金は事故態様、傷害の程度、通院期間、後遺症の有無・内容によってある程度算出することができますので、それをベースとして示談交渉を行っていきます。

任意保険に加入している場合には、示談金は保険会社が支払ってくれますが、被害者の納得が得られない場合などにはご自身が払うこともあります。

(3)事実を争う場合のサポート内容

事故の態様等について争う場合には、弁護士のサポート内容も変わってきます。警察官等によって行われる実況見分に立ち会ったり、取調べについてアドバイスをしたりして、不利な証拠が作成されないようにします。

それでも不利な証拠が作成されてしまった場合には、供述の信用性を争ったり、裁判所に対して鑑定を請求するなどして、無罪の主張をしていくことになります。

裁判での活動が主なものになります。無罪を獲得するのは容易なことではありませんので、刑事弁護の経験豊富な弁護士に依頼するようにしましょう。

6、交通事故の加害者が弁護士に依頼するメリットとデメリット

(1)メリット

①弁護士を通じて逮捕された身内の様子を知ることができる

拘留後、ご家族が面会できない可能性があります。弁護士ならいつでも面会することが可能なので、身内の様子を家族に伝えることができます。

②早期に釈放される可能性が高まる

弁護士は検察官や裁判官に対し適切な主張を行いますので、早期に釈放される可能性が高いです。

③不起訴の可能性が高まる

弁護士は交渉のプロでもあるので、示談がうまくまとまれば不起訴になる可能性が高いです。

詳しくは「身内が逮捕された時に弁護士に依頼するメリット」をご参照ください。

(2)デメリット

主に弁護士報酬がデメリットとして挙げられます。

必要な費用として、相談料・接見料・着手金などが必要です。

ですが、釈放・起訴の結果によってその後の人生に大きく影響する可能性を考えるとお金に換算できないものですので、必ずしも弁護士費用がデメリットになるとは限らないのではないでしょうか。

詳しくは「弁護士に依頼するデメリット(弁護士報酬)」をご参照ください。

まとめ

今回は交通事故の加害者が負う責任や、弁護士のサポート内容について書いてきましたが、いかがでしたか?参考にしていただければ幸いです。交通事故を起こさないよう、安全運転にお努めください。

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