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当たり屋に遭遇した際の対処法|手口の特徴と今あなたがすべき5つのこと

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交通事故を起こしてしまったと思っても、相手が「当たり屋」であるケースがあります。
当たり屋とは、故意に自動車やバイクに接触して「交通事故被害者」となり、慰謝料や休業損害その他の賠償金を請求してくる人です。
当たり屋に遭うと相手から強い勢いで高額な賠償金を請求されて、対応に困ってしまわれる方がほとんどです。

今回は

  • 「当たり屋」に遭遇したときの対処方法

を解説します。ご参考になれば幸いです。

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目次

1、当たり屋の手口には特徴がある

まずは、当たり屋の手口にどのようなものがあるのか、見ておきましょう。

(1)交差点をまがったときに接触

まず、交差点を曲がったときに不意に現れてぶつかってくる当たり屋がいます。
車のスピードが遅くなったところを狙っていきなり歩行者が現れたら要注意です。

(2)狭い道を減速しながら走っているときに接触

車が狭い道をゆっくり走っているときに、いきなり歩行者が出てきて接触してくる当たり屋のパターンがあります。

(3)ブレーキランプをつけずに急停車する

相手が車でも当たり屋である可能性があります。前方の車がブレーキランプを付けずに急停車して、こちらが衝突するように仕向けるパターンです。

(4)山口・関西ナンバーは当たり屋の可能性が高い?!

なお、かつて東日本大震災の後、被災地を中心に「山口」ナンバーや「関西」ナンバーの車に当たり屋が多いと言われることがありますが、実際には特にそういった傾向はありません。

2、最新の当たり屋は自転車や歩きスマホもターゲットにする

次に、最近特に増えている当たり屋のパターンをご紹介します。

(1)自転車事故の手口

1つは自転車事故です。
最近では自転車保険に加入している自転車が増えていることから、保険金目当てに自転車に接触して事故を装う歩行者の当たり屋が増えています。

(2)歩きスマホによる事故の手口

次に歩きスマホの問題があります。

歩きスマホしていると、当たり屋(歩行者)が接触してきて転倒して怪我をしたりするのです。
「あなたが歩きスマホしているから事故が起こった」
と主張して慰謝料や治療費等を請求してきます。

(3)女性が運転する車をターゲットにするケースも

女性ならあまり強く言い返さないだろうという考えのもと、女性ドライバーの運転する車を狙った当たり屋も多いです。

(4)後続車の接触を誘う

急に減速して後続車の接触(追突事故)を誘発させようとする当たり屋も、相変わらず多いです。

(5)通過する車のサイドミラーにわざと接触

車とすれ違う際などに、対抗して走ってきたサイドミラーにわざと接触して交通事故を装う歩行者の当たり屋もいます。

(6)バックをしている車に接触

わざと車の後ろに回り込んで死角を狙い、車に接触されて交通事故を装う歩行者の当たり屋のパターンもあります。

以上のように、当たり屋のパターンは、自転車事故を中心として非常にバラエティー豊かになっています。
交通事故を起こして人をはねたら通常「自分が悪い」と思ってしまいますが、事故の状況が不自然な場合、一度立ち止まってよく考えてみた方が良いかも知れません。

3、当たり屋をひいたら過失割合はどうなる?

もし当たり屋相手に交通事故を起こしてしまったら、過失割合はどのように算定されるのでしょうか?

相手が当たり屋かどうかについては、交通事故が起こった時点で明確にすることができません。
そこで、当たり屋をひいても、通常通りの方法で過失割合が算定されます。

ただし、相手が当たり屋であることが判明した場合には、状況が異なります。
この場合、相手はわざと事故を引き起こしているのですから、こちらにミスがない限り、基本的に相手の過失が100%となりますし、相手の行為は保険会社に対する詐欺になりますから、相手が詐欺罪で逮捕される可能性も出てきます。

4、保険会社の対応について

もしも相手が当たり屋だったら、保険会社としてはどのように対応するのでしょうか?

まず、保険会社であっても、交通事故が起こった時点で相手が当たり屋かどうかは分かりません。
ただ、事故の状況からして相手が当たり屋であると考えられる場合には、保険金の支払いを拒絶します。
相手がかかった病院の治療費等も支払いません。

また、保険会社が調査を開始することも多いです。
事故現場を確認することもありますし、保険会社同士の情報網を使って過去の類似事例がないか照会するケースもあります。
過去に何度も同じ人による同じような保険金請求事例があったと明らかになれば、いよいよ怪しいということになり、警察に通報することもあります。

当たり屋が保険金詐欺のために治療費等を請求するときには、悪徳な整骨院などと提携して虚偽の文書を提出してくることなどがあり、そういったケースでは整骨院と当たり屋が同時に摘発されるケースなどもみられます。

5、当たり屋をひいてしまったときの対処法

もしも交通事故を起こして相手が当たり屋だったら、どのように対応すれば良いのでしょうか?

(1)まずは警察を呼ぶ

まずは必ず警察を呼ぶことが重要です。
これは相手が当たり屋のケースに限ったことではありません。
車両を運転していて事故を起こしたら、警察を呼ぶのは道路交通法上の当事者の義務とされているからです。

警察が来たら、その場できっちり現場検証をしてもらい、実況見分調書を作成してもらうことが重要です。この資料が、後になって当たり屋の立証に役立つ可能性があります。

(2)その場で示談を提案されても応じない

相手が当たり屋の場合、警察を呼びたがらず、その場で示談しようと言ってくることがあります。

「免許の点数が上がるからここで示談した方が得ですよ」
などと言うケースもあります。

しかし、その場での示談には絶対に応じてはいけません。
警察を呼ばずに示談してお金を払ってしまったら相手の思うつぼです。

(3)会話は録音しておく

交通事故の相手を「怪しいな」と感じたら、相手との会話を録音しておきましょう。
後に当たり屋の立証に役立つ可能性があります。

(4)現場を立ち去ることをしない

相手が当たり屋であることを確信すると、まともに相手をする必要がないと判断して現場から立ち去ってしまう方がおられます。

しかし、そのような対応はまずいです。
相手が当たり屋かどうかは決まったわけではないのですし、交通事故が起こった以上は道路交通法に従った対応が必要だからです。
立ち去るとひき逃げが成立して、重い刑罰が適用される可能性もあります。

(5)交通事故の問題に詳しい弁護士に相談する

困ったときには、交通事故に詳しい弁護士に対応を相談しましょう。
保険金詐欺が疑われる事案であれば、弁護士が資料を取り寄せて状況を分析し、刑事告発、告訴などの必要な手続きを進めます。

6、今からできる当たり屋の被害に遭わない方法

今から当たり屋の被害に遭わないため、どのようなことができるのでしょうか?

(1)ドラレコ(ドライブレコーダー)をつける

まずはドライブレコーダーをつけましょう。
ドライブレコーダーに写った画像により、相手が実際には接触していないのにわざと転倒した事実や、相手の方からわざわざ車に当たりに来た事実などが明らかになる可能性があります。

(2)自動車保険に加入しておく

必ず自動車保険に加入しておくことも重要です。
保険にさえ加入していたら、相手が当たり屋であっても、直接あなたに対して賠償金が請求されることはありません。

(3)安全運転を心がけることで当たり屋のターゲットから外れる

常に安全運転を心がけることにより、当たり屋のターゲットにされにくくするのも必要な努力です。

たとえば、以下のようなことに注意しましょう。

  • スマホ操作や通話、よそ見などをしない
  • 路地や狭い道をなるべく避ける
  • 車間を詰めすぎない

(4)人身事故だけでなく物損事故の当たり屋もいると心得る

当たり屋と言えば人身事故を思い浮かべるかも知れませんが、中には物損の当たり屋もいます。
歩行者や自転車に当たって転倒し、所持品のスマホなどが壊れたと言って賠償金を請求してくるパターンです。
相手の言い分に不自然な点があれば、人身事故、物損事故を問わず疑ってみることが大切です。

7、当たり屋の被害に遭った事例

最後に、実際にあった当たり屋の被害事例を2つ、ご紹介します。

(1)ケース1

2015年に和歌山市内で車を運転していた女性が、自転車に乗っていた男性と接触し、転倒させてけがをさせた交通事故がありました。
この事故で、女性は「過失運転傷害罪」に問われ、裁判が起こっていました。

2016年7月、和歌山簡易裁判所は、
「男性が保険金目当てに事故を偽装する『当たり屋』であった可能性が極めて高い」
と判断し、女性に対して無罪を言い渡しました。

この事件では最終的に当たり屋を証明できて無罪になったからよかったですが、そうならなければ女性には前科がついていたのですから大変な事態であることがわかります。

(2)ケース2

2015年5月8日、東京都小平市内において、男性が60代の女性の運転する軽自動車に接触して転倒する交通事故が起こりました。

男性は大げさに痛がり、女性に対して、
「警察を呼ぶと面倒だし、免許もなくなるぞ」
などと言って脅し、その場で示談金を要求して現金8千円を受け取りました。

その後5か月が経過して、男性の怪我は嘘であり、当たり屋の詐欺行為であったことが判明して男性は逮捕されました。

この男性は、同じ界隈で同じ手口の詐欺事件を繰り返していたことも明らかになっています。

事件発覚の決め手となったのは近隣の防犯カメラの画像でした。
不自然な形で自動車に近づく男性の画像が残っていたため摘発につながったということです。

まとめ

以上のように、当たり屋被害に遭った時にはその場で示談をせず、警察を呼んで保険会社に対応を任せることが重要です。
また、ドライブレコーダーを搭載して、いざというときに備えましょう。
日頃から安全運転を心がけて、交通事故を起こさないようにしていれば当たり屋被害も防ぎやすいです。

万一交通事故を起こして相手の言動に不審な点がある場合には、交通事故に精通している弁護士に相談してみることをお勧めします。

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