社内不倫、絶対にしてはいけないとわかってはいても、会社の同僚や上司・部下と毎日長い間一緒に過ごしていると、徐々に好感を抱き、単なる仕事の同僚、上司・部下という関係を超えてしまったという方も中にはいるのではないでしょうか。
実際、当法律事務所にご相談頂く不倫を原因とした離婚問題のうち、社内不倫というケースは多くの割合を占めます。
しかし、社内不倫には大きなリスクが伴います。
今回は、
- 社内不倫の大きなリスクと万が一
- 不倫関係に至ってしまった場合の対処法
について、多くの不倫事件を解決してきたベリーベスト法律事務所の弁護士監修の元ご紹介していきます。
ご参考になれば幸いです。
不倫に悩んでいる方は、以下の関連記事もご覧ください。
目次
1、社内不倫をしている人はどれくらいいる?
相模ゴム工業株式会社が、2013年に全国の約14000人を対象に行った調査によると、約22%が配偶者・交際相手以外と肉体関係を持っていると回答し、さらにその出会いのきっかけについて尋ねたところ、同じ会社と回答した方が21.4%と他のきっかけを圧倒していました。
この調査は、既婚者だけを対象にしているものではありませんが、これによれば、一定の方が不倫関係にあり、そしてその多くは社内不倫であるということが分かります。
2、社内不倫がばれてしまったらどうなる?社内不倫の大きなリスク
(1)社内の信用を失う
社内不倫の最大のリスクが社内の信用を失うことです。
仕事を頑張る職場で同僚などに隠れて、不倫という不道徳なことをしていたということがばれれば、職場におけるあなたの信頼は失墜するでしょう。
いうまでもありませんが、職場での信頼はあなたのキャリアに大きな影響を及ぼします。
不倫がばれることによって望まない部署に異動になる、出世ができなくなるなど人生が狂う可能性が大いにあります。
(2)慰謝料を請求される
相手方が既婚者の場合、相手方の配偶者から、また、相手が独身でも、あなたが既婚者であれば、あなたの配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。
あなたはちょっとした遊びのつもりかもしれませんが、相手の配偶者やあなたの配偶者はそのようにはとらえない可能性が高いでしょう。
支払うべき慰謝料は、個別のケースによって異なりますが、少なくとも数十万円単位ですし、場合によっては300万円程度を支払うべきケースもあります。
不倫してしまい慰謝料請求された場合の話について詳しくは以下の記事をご参照下さい。
(3)家族を失う
あなたが既婚者の場合、不倫が家族にばれると離婚されてしまう可能性も出てきます。
あなたが離婚したくないと思っても、不倫は法律上の離婚原因なので、これを自ら作り出したあなたは、相手方からの離婚請求を止めることはできないのです。
3、社内不倫がばれてしまうきっかけは?
また、社内不倫は、秘密にしていても同僚等にばれやすいようです。
きっかけとしては次のようなことが挙げられます。社内不倫をしている方はもしかしたら心当たりがあるのではないでしょうか。
(1)態度が違う
不倫関係にいたった途端にそれまでと様子が違うという方が見られますが、これでは不倫をしていると言いふらしているようなものです。
自分では気をつけているつもりでも、知らず知らずのうちに不倫相手とは親しげな態度で接してしまっていることが多いようです。
(2)帰宅時間や休みの日が同じ
あるときを境に、帰宅時間や休みが同じになるというのも周囲が関係を疑う大きなきっかけです。
まれに帰宅時間や休みが重なるというのであれば、分からないでしょうが、特に部署が違うにもかかわらず、頻繁にそれらが同じタイミングになると2人の関係性を怪しむ方が出てくるでしょう。
また、これを避けようと、どちらか一方が退社後、会社の近くのカフェ等で待っていることもあるようですが、会社の近くは、意外に見られているものです。こうした些細なことも不倫関係がばれるきっかけになるようです。
(3)服装が変わった
それまでおしゃれに興味がなかった方が急にこじゃれた格好をするようになった、髪型を気にするようになったなどという場合も不倫を疑われるようです。
好きな人がそばにいるのですから、格好にも気を使うのは当然ですが、急な変化は周囲から不倫を疑われることが多いようです。
(4)相談してしまう
そして、一番多いきっかけは、社内の友人に不倫関係について相談してしまうことのようです。
人の口に戸は立てられないもので、いくら信頼できる友達といってもだれかに喋ってしまうことはあるでしょう。そうなると噂はあっという間に広がってしまいます。
4、泥沼にならない前に…社内不倫の終わらせ方は?
このように社内不倫には大きなリスクが伴います。
そのため、社内不倫はなるべく早く終わらせるのが良いでしょう。
では、どうすればいいでしょうか。 一番確実なのは、どちらかが会社を辞めることです。
毎日顔を合わせるのでなかなか関係を清算するきっかけをつかめないため、不倫関係を断ち切りたいと決意したら相手に合わないようにすることが一番良いでしょう。
とはいえ、簡単に退職し、転職するというわけにもいかないでしょう。
その場合は、自分の気持ちを強く持ち、別れを切り出し、その後どんなことがあっても誘いには乗らないようにする必要があるでしょう。部署の移動や、転勤等を会社に申し出て相手方となるべく顔を合わせないようにするのも一つの手段でしょう。
5、もし社内で不倫していることを知られてしまった場合の対処法
社内不倫がばれてしまった場合、異動や降格といったリスクがあることは説明しました。
とはいえ、社内でばれたからといってすぐに上長や人事関係者に報告する義務があるわけではありませんし、細かいことまで報告するとかえって異動や降格といった事態を招く可能性があります。
しかし、裁判沙汰になりそうな場合は事前に報告し、相談したほうが無難でしょう。
請求の内容によっては、裁判所経由で会社に対して資料の開示を求められたりする場合があるためです。
いずれにせよ、状況に応じて、不利な状況にならないように適切に対応していくことが重要です。
そして、弁護士費用がかかるというデメリットがありますが、一番確実に社内不倫のリスクを避ける方法は、やはり弁護士に依頼するという方法です。
不倫・離婚関連事件を弁護士に依頼するメリット・デメリットや離婚事件に強い弁護士の探し方について詳しくは以下の記事をご参考下さい。
まとめ
今回は、社内不倫のリスクと対処法をお伝えしてきました。
ご覧頂いたとおり、社内不倫はリスクが大きい一方得られるメリットはほとんどありません。
もし、あなたが今、社内で不倫関係になりそうだという場合には思いとどまるべきですし、すでに不倫関係になってしまっている場合には会社に露呈しないうちに別れるようにするのが良いでしょう。