闇金の取り立てってどんなことをされるの?もし耐えられそうな取り立てなら借りたい・・・。
今、闇金からお金を借りてしまおうか、迷っているのではないでしょうか?お金に困ると、貸してくれる闇金に手を出してしまうこともあるでしょう。
しかし、闇金を利用すると、その後大変な状況に陥ってしまうおそれが高いです。早めに解決しないと、人生がめちゃくちゃになってしまいます。
闇金業者による取り立てには暴力や脅迫がつきものであり、高利貸しの闇金は法律を無視して違法な取り立てを行います。利息のカタに借金が膨らみ、資金繰りに苦しむ被害者も少なくありません。消費者被害を未然に防ぐためにも、違法な闇金業者には注意が必要です。
そこで、闇金取り立ての問題に対処する方法をご紹介します。ベリーベスト法律事務所の弁護士は、多数の方々の悩みを解決してきた専門家です。
本記事では、闇金の取り立ての具体例や闇金からの取り立ては無視して良いかなどについて、詳しく解説していきます。闇金被害から自分や大切な人を守るための情報を提供し、闇金トラブルを未然に防ぐお手伝いをいたします。是非、参考にしてください。
闇金全般に関する詳細は、以下の関連記事をご参照ください。
目次
1、闇金の取り立て方法を見る前に〜闇金とは?
「そもそも闇金って何?」そう聞かれたら、どう答えますか?
改めて聞かれるとよくわからない人が多いのではないかと思います。闇金とは、貸金業の登録をせずに金貸し業をしている組織や人のことです。
日本には貸金業法という法律があり、貸金業を行うためには、都道府県などで登録をしなければなりません。登録をせずに貸金業の営業をするのは違法ですし、罰則もあります。
ところが闇金は、このような登録をせず、勝手に営業をしているのです。正規の業者ではないので、「闇」金融と呼ばれています。
また、闇金でもっとも注意すべきは、「金利」です。
日本では、お金を貸し付ける際に利息制限法の制限利率が適用されます。そこで、年利15~20%までしか利息をとることができません。
ところが闇金はもともと法律に従う意識などないので、平気で上限金利を超える金利を取り立ててきます。
その利率は業者にもよるのですが、有名なところでは「トイチ」というものがあります。トイチとは、10日で1割という意味です。1年に直すと365%にもなり、考えられないほどの暴利です。中にはトサン(10日で3割)やトゴ(10日で5割)などのめちゃくちゃな業者もいるようです。反対に、ソフト闇金と言って、年利40%や100%以下などの闇金もいます。
しかしこうした闇金も、法律で定められた上限金利を超えた違法な利率でお金を貸していることに変わりありませんし、犯罪行為であることも同じです。
そこで、ソフト闇金であっても絶対に利用してはいけません。
2、闇金の取り立て方法
闇金の取り立て方法は非常に恐ろしいイメージがありますが、実際にはどのような取り立て方法をされるのでしょうか?以下で、見てみましょう。
(1)しつこい電話と脅迫
闇金のもっとも代表的な取り立て方法が、しつこい電話です。
まともな消費者金融やカード会社などであれば、1日に何度も電話をかけてくることはありませんし、深夜や早朝の時間帯には電話をしません。貸金業法により、電話による督促方法が制限されているためです。
しかし、闇金はそのような法律に従いません。深夜でも早朝でもかまわず電話してきますし、1日に100件以上電話をかけ続けるのも平気です。闇金からの電話が鳴りっぱなしで電話が使い物にならなくなることも多いです。
また、電話に出ると、「殺すぞ」などの脅迫をされるので、債務者は精神的に追い込まれます。
(2)家族への嫌がらせ電話
まともな貸金業者であれば、家族にまで督促を行うことはありません。家族には法的な借金返済義務がないためです。
ところが、闇金にとっては、返済義務があるかどうかなどは無関係ですから、平気で家族に嫌がらせをしてきます。家族に電話をかけてきて脅迫するので、家族が疲弊しきってしまうことも多いです。
(3)職場への連絡
貸金業法では、正当な理由がないのに債務者の職場に連絡をして督促をすることが禁じられています。そこで、よほどのことがない限り、職場に連絡をされることはありません。
しかし、闇金はこのような法律に従いません。平気で職場に嫌がらせの電話をかけてきますし、中には押しかけてくることもあります。
(4)子どもの学校への連絡
子どもがいる場合にも、危険です。闇金は、子どもの学校を調べて学校に連絡を入れることがあるためです。
「〇〇君のお父さんにお金のことで迷惑をかけられている」などと言います。このことで、子どもがいじめに遭ったり学校に居づらくなってしまったりすることもあります。
(5)自宅に押しかけてくる
世間で思われているほど頻繁ではないのですが、闇金が自宅に押しかけてくることもあります。その場合、酷い脅迫を受けますし、帰ってほしいと言ってももちろん帰ってくれず、近所にわかるほど大騒ぎをされてしまいます。
(6)近所に貼り紙をされる、嫌がらせの紙を投函される
闇金が、自宅の玄関前やドア、マンションの掲示板などに貼り紙をしたり、のぼりを立てたりすることもあります。「〇〇(利用者名)、金返せ!」などと書いてあります。
また、マンションの集合ポスト全員に、同じようなことを書いた嫌がらせの手紙が投函されることもあります。
このようなことが起こると、近所中で噂になります。闇金に追い込まれるとどんどん地域内で、居づらくなってくるのです。
(7)ピザ屋などを呼ばれる
闇金は、嫌がらせでピザ屋や寿司屋などを呼ぶことも多いです。この場合、「頼んでいない」と言うとお金は支払わなくて良いのですが、1日に5回以上呼ばれることもあり、被害者は大きなストレスを感じることになりますし、店側にとっても非常に迷惑です。
(8)救急者や消防車を呼ばれる
闇金が、嫌がらせで救急車や消防車を呼ぶこともあります。救急車などが駆けつけると、事情を説明して帰ってもらうことになりますが、このようなことがあると、本当に必要なところに救急隊や消防隊が向かうことができず、大迷惑です。
債務者自身に責任がないとは言え、自分で利用した闇金が原因となると、冷たい目線で見られることでしょう。また、何度も続くと近所でも噂になってしまいます。
3、闇金の借金、踏み倒しや取り立て無視はしてもいいの?
闇金から借りたお金は、実は法律上は返済義務がないものです。
闇金は違法組織であり、違法な方法で貸付をしています。このような違法な金銭給付のことを「不法原因給付」と言います。
そして、法律上、不法原因給付については、返還請求ができないと規定されています。自ら違法に渡したものについては、保護をする必要がないためです。闇金の貸金も不法原因給付なので、闇金には法的な返還請求権が認められません。
そうすると、利用者は法的に闇金の借金を返済しなくて良いということになります。
ただ、実際に闇金からの借金を踏み倒すのは難しいです。それは、闇金自身、それが不法原因給付に該当し、返還請求権がないことを十分承知の上、それでも返還を強要しているからです。
たとえば、利用者が闇金に「法的に返還義務がないから返さない」と言ったとします。すると、闇金は、酷い脅し文句を言った上、家族や職場に嫌がらせを続けて、近所にも住めなくしてくるでしょう。そのような嫌がらせに耐えかねて、結局債務者は支払をせざるを得なくなってしまいます。
闇金は、まともに話が通じる相手ではありません。夜逃げをして一生ひっそりと生活を続けるくらいの覚悟がない限り、踏み倒しはできないでしょう。
4、闇金からの取り立てが続くとどうなるの?
このように、闇金からの嫌がらせによる取り立てが続くと、債務者は非常に疲弊します。
勤務先に嫌がらせの連絡が来るため、仕事を続けられなくなって退職してしまうこともあります。また、家族が怖がってしまい、一緒に生活することができなくなって離婚することも多いです。近所からも変な目で見られてその場所に住めなくなり、引っ越しを余儀なくされることもあります。
このように、闇金からの取り立てに遭うと、仕事も家族も家もなくなり、これまで築き上げてきたものを全て失うことになってしまうのです。
こうした闇金からの取り立てを苦にして、自殺してしまう人もいます。そのような悲しい結果になる前に、早めに対処することが重要です。
5、闇金から借りてないのに取り立てされた?!
闇金から、「借りていないのに取り立てをされることがある」、ということを聞いたことがあるかもしれません。実際にそういったことがあります。一体どういうことなのでしょうか?
闇金には、キャンセル料請求という手法があります。これは、お金に困った人が闇金に融資を申し込んだけれども、途中で相手が闇金だとわかって申込みを取り下げたり、少額しか融資を受けられないとわかって申込みを取り下げたりしたら、高額なキャンセル料を要求するという手口です。
この場合、被害者は、お金を借りていないのにキャンセル料だけを取り立てられることになってしまいます。
また、本当に何の借り入れもしていないのに、架空請求をされることもあります。
借りていないのに取り立てを受けた場合、相手がこわいからといって支払をしてはいけません。一回支払をすると、さらに支払を求められて切りがなくなってしまいますし、どんどん深みにはまってしまうからです。一刻も早く弁護士や警察に相談に行って対応してもらいましょう。
6、闇金からの取り立てを辞めさせる方法
このように、闇金からの酷い取り立てを受けている場合、辞めさせる方法はないのでしょうか?以下で、闇金の取り立てを解消する方法を紹介します。
(1)警察に相談
1つには、警察に相談する方法があります。闇金の営業や利率、取り立て行為はすべて違法ですし、刑事罰もあります。実際に悪質な闇金が逮捕されている事例もあります。
そこで、警察に相談をすると、闇金を取り締まってもらえる可能性があります。
ただ、いきなり逮捕するということは少なく、普通は生活安全課というところから、闇金に電話をしてくれます。そこで闇金が納得したら、その後取り立てがなくなることがあります。
(2)弁護士に相談
闇金への対応としてもっとも効果的な方法が、闇金専門の弁護士に対応を依頼することです。弁護士は、闇金と交渉をして嫌がらせを辞めさせるように言ってくれますし、悪質な闇金が相手の場合には刑事告訴をして対抗してくれます。
弁護士に対応を依頼すると、即日で闇金からの嫌がらせが止まることもあります。
ただ、すべての弁護士が闇金に対応しているわけではありません。闇金対応は手間がかかるので、費用対効果が薄いと言われるためです。
そこで、闇金対応を相談するなら、闇金専門弁護士を選ぶ必要があります。
ネット上でも闇金問題に力を入れている弁護士を探すことができるので、良さそうな事務所を見つけて、早めに相談の予約を入れましょう。
まとめ
今回は、闇金の取り立て方法と、取り立てを受けている場合の対処方法をご紹介しました。
闇金の嫌がらせを受け続けていると、家族も仕事も家も失い、人生を台無しにされてしまいます。そのようなことになる前に、一刻も早く弁護士に対応してもらって、闇金問題を解決しましょう。
苦しんでいる時間は、無駄です。早めに相談すると、家族に知られる前に解決することも可能です。闇金の借金があるなら、今すぐにでも、弁護士に相談の申込みをすることをおすすめします。