1000万円を超える借金に「人生終わった!」と思っていませんか?
大きな買い物をしていないから大丈夫だと毎月借金を重ね、気が付けば借金の合計が『1000万円』を超えてしまったということは珍しいことではありません。実は、借金1000万円という金額は、決して完済が不可能というわけではないのです。
借金1000万円に関する悩みを解決するための情報を提供します。返済計画の立て方や利息の抑制方法、債務整理の種類などについて詳しく解説します。任意整理や自己破産など、個々のケースに適した解決策を見つけることが重要です。また、保証人や債務超過に関する情報も掲載し、借金問題に直面している方々の不安を軽減するお手伝いをします。
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目次
1、1000万円の借金!毎月10万円の支払いで少なくとも8年かかる
借金1,000万円という金額は、毎月10万円の支払を続けていると完済まで少なくとも8年かかります。
「少なくとも」という表現をしたのは、借金の返済には元金に加えて金利(利息)というものがかかってくるためです。
まずは具体的なイメージをもってもらうために、利息ごとに毎月の返済額と完済までの期間を説明します。
(1)金利がゼロの場合は、8年3ヶ月で支払が可能
金利がゼロである場合、単純に1,000万円を返済すれば良いため、返済年数は以下の表の様になります。
毎月の返済金額 | 返済年数 |
5万円 | 16年3ヶ月 |
10万円 | 8年3ヶ月 |
15万円 | 5年5ヶ月 |
20万円 | 4年1ヶ月 |
(*金利ゼロで計算)
返済年数で総返済額は変わりませんので、毎月の返済金額だけを考えるだけで良いことになります。
(2)金利1パーセントの場合は、8年8ヶ月で返済可能
しかしながら、借金をするときは、元金(借りた金額)に加えて金利がつくことが一般的です。
住宅ローンのように、住宅を購入した際にその住宅を担保にする場合や借りる際に保証人をつけている場合は、金利は低く設定をされています。
他方で、アイフルやアコムなどの消費者金融からの借入れの場合、無担保で借りることができる半面、15パーセント~20パーセントなど高い金利が設定されています(なお、利息制限法により100万円以上の貸付の場合は年利15パーセント以下にしなくてはならないとの定めがあります。)。
1,000万円の借金返済を考える上では、この利息の存在を意識しておくことがとても大切になります。
たとえば、金利1パーセントで借入れを行った場合、返済年数と総返済額は以下のように異なってきます。
毎月の返済金額 | 総返済額 | 返済年数 |
5万円 | 1,094万円 | 18年2ヶ月 |
10万円 | 1,044万円 | 8年7ヶ月 |
15万円 | 1,029万円 | 5年7ヶ月 |
20万円 | 1,022万円 | 4年3ヶ月 |
(*金利1%で計算、目安になります)
このように、毎月10万円で支払っていた場合、返済年数は8年7ヶ月になり、総返済額も利息が無い場合に比べて44万円増えていくことになります。
(3)金利15パーセントの場合、10万円の支払いでは完済できない
そして、前述したとおり、消費者金融の一般的な金利は15パーセント~20パーセントになります。
1,000万円もの大金を消費者金融だけから借りる方はほとんどいないとは思いますが、金利15パーセントの場合は毎月の金利は少なくとも15万円かかることになります(残額が少なくなれば、金利も少なくなりますが。)。
そのため毎月10万円の返済では、金利の支払いしか出来ないことになり、借金の完済はできないことになります。
また、毎月15万円の返済をしている場合でも、総返済額は何と2倍以上になります。
このように金利の理解はとても大切で、1,000万円を完済しようと考えた場合、利息が高いところから返済をしていくことが重要となります。
毎月の返済金額 | 総返済額 | 返済年数 |
5万円 | 返済不能 |
|
10万円 | 返済不能 |
|
15万円 | 2161万円 | 12年 |
20万円 | 1579万円 | 6年7ヶ月 |
(*金利15パーセントで計算、金額は目安になります。)
(4)完済するためには、繰り上げ返済を行おう
上述のとおり、金利は借金の返済の大きな障害になってしまいます。
そのため、借金はなるべく短期間、払えるときに払ってしまうのが得策となります。
そのための方法が、繰り上げ返済となります。
繰り上げ返済とは、毎月の返済のほかに一定の金額をまとめて支払うことですが、元金総額が減るため利息を減らすことが出来ます。
ボーナスなどにより、まとまった収入を得られたらまずは繰り上げ返済を考えましょう。
2、1000万円の借金で月の返済額を減らすためには?
とはいえ、毎月の返済が苦しいという方もいらっしゃると思います。
特に現在はコロナ禍の状況から、収入が減っている方も多くいます。
前述したとおり、借金は短期間に返済をすることが原則ですが、無い物は仕方ありません。
そこで、次に毎月の返済額を一時的に減らすための方法について解説いたします。
(1)債権者に期間延長を申し出る
毎月の返済が厳しいのであれば、まずは債権者に対して支払期間の延長を申し出ることが考えられます。
金利の存在を考慮すると、支払期間の延長の申し出はなるべく金利が低い債権者に対して行うことにしましょう。
たとえば親や友人など、借りるときに口先で「すぐ返す」などと言ってしまいがちな相手ですが、金利を考えなくても良い債権者(貸主)に対しては事情を説明し、何年か待ってもらえるとなればずっと楽になってきます。
(2)月々の返済金額を減らしてボーナス払いをする
毎月の返済が厳しいのであれば、毎月の返済金額を減らして、その分ボーナスを利用して返済をすることが考えられます。
この方法ですと、1年間の支払額は変わりませんので総返済額が多額になることはありません。
とはいえ、ボーナスは、急な出費のために貯蓄をしておきたいものです。
そのため、ボーナスを全て返済に回すことはやめておきましょう。
またボーナスは、その時の業績に連動することが一般的ですので、思ったよりも少ない可能性もあります。そのことを十分に考慮した上で、返済計画を立てるべきといえます。
(3)おまとめローンの活用
おまとめローンとは、複数ある借金を一つの金融機関等にまとめることができる借入れのことをいいます。
おまとめローンを利用することで毎月の返済金額を減らすことが出来ることに加え、大抵の場合は利息も減ることになります。そのため、小口の借入先が複数ある場合は選択肢となります。
また、おまとめローンは、返済先が少なくなることにより管理が楽になり、心理的にも楽になるものといえます。
一方で、おまとめローンを利用しても借金の総額自体は減るものではありません。
そのため毎月の返済金額を減らしすぎると返済期間が長期化することになり、結局のところ利息の支払いに多くの金額を費やしてしまいます。
おまとめローンを利用することにより安心するのではなく、一時的に支払を少なくしているにすぎないということを意識する必要があります。
3、1000万円の借金を完済する手順
では実際に、どのようにしたら1,000万円の借金を完済することができるのか具体的に説明をしていきます。
ここでは、複数の債権者から借金をしていることを前提にします。
(1)月の返済可能額を計算する
まずは、毎月の返済可能額を計算することから始めます。
具体的には、以下で説明をするように家計表をしっかりと作成し、無駄な固定費などを減らした上で、借金の返済に回せる金額を計算することになります。
また、なるべく支出は銀行からの引き落としにすることにより、支出の「見える化」をすることも大切になります。
① 家計表を作成し、1ヶ月の支出を全て把握する
まずは、家計表を作成し給与日から次の給与日までに何に支出をしたのかを全て書き出すことから始めます。
家計表というと、面倒くさそうと思われるかもしれませんが、それほど大変ではありませんし、厳密に1円単位まで行うことを求めているのではありません。
自分のお金をどのようなところに使っているのかが分かれば良いです。
方法としては、何か購入した際に、レシートを全て保存しておき、ノートなどにメモをするだけです。
もちろん、家計管理アプリなどを利用しても構いません。
商品を購入した際に家計管理アプリに入力することから始めましょう。
② 固定費を見直す
次に、サブスクや家賃などの固定費を見直すことを行います。
支出を減らすためには、大きな出費から見直すことが大事になります。
家賃などは、分かりやすいと思いますが、アプリのサブスクなども合計すると結構な金額になっていることもあります。
また、携帯電話の料金も見直す必要があります。
携帯電話の料金は、格安SIMなどを使えばすぐに毎月5000円ほど安くなります。
大手キャリアを利用して毎月高額の費用を支払っている場合は、格安SIMの利用を検討しましょう。
③ 不要な保険を解約する
不要な保険がないか確認をしましょう。
返済が苦しい方の中には、不要な保険に入っている方も多くいらっしゃいます。
家族がいらっしゃる方で自分が死んだ場合、家族が路頭に迷うような方ですと、生命保険に加入はした方が良いとは思います。
しかし、生命保険についても子どもの年齢や配偶者の稼働能力などを考えて、最低限の保険で良いと思います。
また医療保険については、高額療養費制度もありますので、実際には保険がないと生活が出来なくなるということはあまりないと思います。万が一に備えるための保険で、毎月の生活が苦しくなるのでは本末転倒といえます。
加えて積立型の保険に加入をされている方もいると思います。
しかし積立型の保険よりも、ネット証券の投資信託を自分で購入する方が手数料は安く、利益率は高いといえます。
このように不要な保険は大胆に解約をして、毎月の返済に当てていきましょう。
④ 本当に返済に回せる額を計算する
ここまでで、あなたの毎月の支出額が計算をされたと思います。
その中から本当に返済に回せる金額を計算します。
毎月収入のぎりぎりの金額まで返済をしていると何かあった際に返済ができなくなります。
そのため、毎月若干の貯金ができるくらい余裕をもって返済に回せる金額を算出しましょう。
(2)5年先までの返済計画を立てる
毎月の返済可能額の計算ができましたら、5年先までの返済計画を立ててみましょう。
返済計画といっても大それたものではありません。
債権者から、正確な残額をお聞きして、返済のシミュレーションを立てるものになります。
返済のシミュレーションをする際には、ご自身でエクセル等を利用して計画を立てても良いですし、返済シミュレーションを計算できるサイトも沢山ありますので利用してみても良いと思います。
(3)返済先の優先順位を決める
次に、どの債権者への返済を優先するか決めます。
借金先には、家族などからの借入れもあるかもしれません。
そのような借入先に対しては優先して返済をしたいと考えるのが心情だとは思いますが、現在の状況を伝え、返済を待ってもらうことが出来ないか正直に話すことも大切だと思います。
(4)金利が高い借金は低い金利での一本化が可能かを検討
先にも少し説明をしましたが、少額で複数の消費者金融から借入れを行っていた場合、金利が高く設定をされている可能性があります。
金利は、少額のものほど高く設定をされる傾向があります。
利息制限法でも、100万円未満の借入れの場合は最大で年18パーセントまで、10万円未満の場合は年20パーセントのまでの金利を定めることができると規定されています。そのため、おまとめローンを利用して、全体の金利を低くしましょう。
(5)「覚悟」が必要
以上のとおり、具体的な返済方法について説明をいたしました。
しかし、借金返済で最も必要なのは、「覚悟」かと思います。
1,000万円を返済するためには、普段の生活から一変させなければなりません。
これまで周囲に「お金がない」というそぶりをしていなかったケースでは、周囲に流され、生活を変えることはとても大変だと思います。また、好きなようにお金を使っていた場合でも、自身の意識を変えるには相当な覚悟が必要となります。
本気で1,000万円の返済を行うという「覚悟」をもって日々の生活から改善をしていきましょう。
4、1000万円の借金で返済計画が立たない、優先順位が決まらない場合は「債務整理」
返済計画を自分で立てる事が出来ない。どこから返済をしたら良いのかが分からないという方は、債務整理をすることをおすすめします。
債務整理をすることで、弁護士等があなたの借金返済に向けて具体的な案を立ててくれます。
(1)債務整理とは
債務整理とは、主に弁護士等が債権者と交渉することや法的な手続きを通すことで総返済額の減額・免除等をすることをいいます。
債務整理といえば、自己破産をイメージされる方も多いかと思いますが裁判所を通さない任意整理などもあります。
(2)債務整理の種類
①任意整理
任意整理とは、弁護士等が債権者との交渉を行い、借金を3~5年の間に返済する計画を立てることをいいます。
任意整理では、総債務額が大きく減少することはありませんが、将来の利息がカットされるなど総返済額が少なくなる点にメリットがあります。
また、複数の債権者とのやりとりを弁護士等に任せることができ、具体的な返済計画も立ててくれますので、精神的時間的にも余裕が出てくるといえます。
②自己破産
自己破産とは、裁判所を通じて債務が支払不能であることを申し立てることをいいます。
自己破産では、免責許可をもらうことで借金がゼロになるというメリットがあります。
一方で、住宅などや積立金など一定の資産がある場合は、強制的に債権者に支払われることになります。
③個人再生
個人再生とは、裁判所を通じて最大で5分の1(100万円以上)まで借金を減額する手続きのことをいいます。
個人再生は、主に住宅ローンがある方に大きなメリットがあります。
個人再生では、自己破産とは異なり、住宅を残すことが出来る点で異なります。
5、1000万円の借金で困ったらとりあえずは無料相談がおすすめ
法律事務所によっては、無料で法律相談を行っているところもあります。もちろん、弁護士に相談しても、直ちに債務整理を依頼する必要はありません。あなたの現状を弁護士に話すことで、よりよい解決方法を提示してくれるでしょう。
ご自身で返済計画を立てる際にも、一度は無料相談を活用してみて下さい。
まとめ
借金1,000万円というと、とても完済をすることは出来ないと思われるかもしれません。
しかし、借金1,000万円の返済は不可能なものではありません。
本気で借金を返済したいと考えるのであればすぐに行動をしましょう。
無料相談を利用するなどして、返済の計画さえ立てることが出来れば、後は、覚悟を持って行動するだけです。