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債権者側から見た民事再生法の重要ポイント4つ

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債権者側から見た民事再生法の重要ポイント4つ

コロナ禍の影響による売上げ減少などが原因で、今後倒産する企業が増えていくことが予想されています。
全国的な不況が倒産の主な原因となっている今の状況においては、自社の倒産だけでなく、取引先の倒産に巻き込まれるケースも考えておく必要があるといえそうです。

企業の倒産処理に用いられる法律としては破産法がよく知られていますが、民事再生法については名前を聞く機会に比べて詳しい知識をもっている人は少ないのではないかと思います。

そこで、今回は、取引先が民事再生手続を申請した場合を念頭において、債権者側からみた場合の民事再生法(民事再生手続)の重要ポイントについてまとめてみました。

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1、民事再生手続は債権者にとって有利な手続か?

まずは、全体のイメージをつかんでもらうことを目的として、破産手続との違いという観点から、民事再生手続は債権者にとって「有利か不利か」ということについて簡単に解説したいと思います。

(1)清算価値保障の原則

破産手続も民事再生手続も企業の経営破綻という点では共通していますので、債務者が「負債を完済できない状況」にあることは変わりがありません。

したがって、破産手続・民事再生手続のいずれの場合であっても、債権者としては回収できる金額がかなり少なくなることを覚悟しておく必要があるでしょう。

しかし、一般論としては、民事再生手続の方が破産手続よりも多くの弁済(配当)を受けられる可能性が高いといえます。
なぜなら、民事再生手続には「清算価値保障の原則」が適用されるからです。

①清算価値保障の原則とは?

清算価値保障の原則とは、民事再生手続の債務者に対して、民事再生開始の時点で破産手続を利用した場合の配当見込額よりも多額の返済を義務づける原則です。

また、この清算価値保障の原則は、再生債務者が提出した再生計画案によって示される返済総額(計画返済総額)が清算価値よりも下回っているときには再生計画は不認可(事後に発覚したときには取り消し)になるという形で民事再生手続の中で適用されます。

②再生計画に基づいて弁済を受けることのリスク

清算価値保障の原則が適用されるという建前の下では、「回収できる総額」としては破産手続で負債が清算される場合よりも多くなることが保障されています。

しかし、再生計画は「長期間の分割返済」になることが一般的ですから、計画返済額と破産の場合の配当見込額の差額の程度によっては、「多少少なくなっても早期に回収できた方がよい」と考える債権者もいるかもしれません。

また、債務者の経営建て直しが失敗した場合には、当初の見込額よりも回収額が低くなってしまう(再生手続時に破産した場合の配当額よりも少なくなる)可能性があることにも注意する必要があるでしょう。

(2)民事再生手続における債権者の権限

破産手続と民事再生手続はどちらもすべての負債(債権者)を対象に裁判所で行われる手続なので、「手続それ自体を拒む」ことは認められていません。

しかし、民事再生手続の場合には、破産手続とは異なり、再生計画案の決議に加わることができる点に違いがあります。
民事再生手続では、債務者が提案した再生計画に対する債権者の同意がなければ、裁判所がこれを認可することはできないからです。

とはいえ、再生計画案の決議は、「債権者の頭数の過半数」かつ「議決債権額の過半数」の同意によって可決されることになっているため、他の債権者との足並みが揃わない場合や、自らの意向が大口債権者の意向と合致しないときには、思い通りの結論にならない(反対していても債権額が減額される)可能性があることには注意しておく必要があります。

2、取引先が民事再生したら債権はどうなるか?

取引先が民事再生したら債権はどうなるか?

次に、民事再生手続における債権の取り扱いについて確認しておきましょう。

民事再生手続が申し立てられたときには、債権回収については厳しい制約が生じることに注意しておく必要があります。

(1)弁済禁止の保全処分 ~売掛金・手形決済に注意

民事再生手続が申し立てられたときには、手続開始決定に先立って「弁済禁止の保全処分」が下されることが一般的です。

この弁済禁止の仮処分によって、再生債務者は、民事再生の申立て前の事由を原因とする債務の支払いを禁止されてしまいます(再生手続開始決定後も同様です)。

したがって、民事再生申立て前の取引について生じている売掛金の回収をすることはできなくなりますし、債務者から振り出されていた手形を決済することもできません。
また、「回し手形」として取引先への支払に供していたときには、買戻し(償還)を要求される可能性もありますから、回収できないリスクを負うだけでなく、手形の買戻資金を調達する必要も生じます。

(2)再生計画による権利の変更

民事再生手続においては、裁判所による再生計画の認可決定によって「債権者の権利の変更」がなされます。

ここでいう権利の変更とは、簡単に言えば、「債権の減額」のことです。
減額の程度は、事案によって異なりますが、一般的には相当額の減額となることが多いといえるでしょう。
ただ、下限額については、清算価値保障の原則により「民事再生の時点で破産した場合の配当額」よりも多くなることが保障されています。

なお、債務者の提案(再生計画案)に反対した場合であっても、手続から外れることはできず、他の債権者の同意によって再生計画案が可決されて裁判所によって認可された場合には、債権が減額されてしまうことはすでに解説したとおりです。

(3)再生債権の弁済禁止

再生手続きの開始前に行われた取引の売掛金のような債権は、特別なケース(後述する共益債権等に該当する場合)を除いて、「再生債権」として取り扱われます。

この再生債権は、再生計画の認可によって大幅減額を強いられることはすでに解説したとおりですが、その返済についても厳しい制約が課されることになります。

民事再生法85条は、再生債権を再生計画の定めによらずに返済すること(返済を受けること)を禁止しているからです。

たとえば、1200万円の売掛金があった場合に、再生計画によって80%減額となった場合には、240万円まで減額されてしまいます。
さらに、再生計画によって毎月1回10年間の返済計画(120回払い)が認められたときには、毎月2万円ずつの弁済しか受けられないことになります(民事再生法85条は毎月の返済額を増額することも禁止しています)。

なお、次の事由に該当する場合には、裁判所の許可に基づいて再生計画とは別に弁済を受けられる場合があります。

  • 再生債務者を主要な取引先とする中小企業者が、その有する再生債権の弁済を受けなければ、事業の継続に著しい支障を来すおそれがあるとき
  • 少額の再生債権を早期弁済することにより再生手続が円滑に進行できるとき
  • 少額の再生債権を早期弁済しなければ再生債務者の事業の継続に著しい支障を来すとき

3、優先的に返済を受けることが可能な4つの場合

優先的に返済を受けることが可能な4つの場合

再生債務者に対して有している債権が下記の場合に該当するときには、再生計画とは別に優先的に弁済を受けることができます。

(1)共益債権・一般優先債権

共益債権とは、破産手続における財団債権に該当するもので、再生債権とは異なり、再生計画によることなく「随時弁済」を受けることのできる債権です。

共益債権に該当する債権の主な例としては次のものをあげることができます。

  • 再生手続に関する裁判費用
  • 再生手続開始後の再生債務者の業務に関する費用
  • 再生手続開始後の財産の管理処分に関する費用
  • 再生手続開始後の資金の借入等によって生じた請求権

再生手続開始後に再生債務者と業務上の取引によって生じた債権は、共益債権に該当するので、再生計画による権利変更や弁済の猶予といった制約を受けることはありません(ので、安心して取引できます)。

一般優先債権は、破産手続における優先的破産債権に該当するもので、租税債権や民法などの法律で一般の債権よりも優先的な地位が認められている債権(労働債権など)が該当します。
一般優先債権も再生計画によらずに随時弁済を受けることができます。

(2)担保権がある場合

再生債務者に対して担保権を有しているときには、破産手続においても手続外で弁済を受けられるのと同様に、再生計画によらずに弁済を受けることができます。

そのため、民事再生の成否は担保権者の意向に大きく左右されるケースが少なくありません。
担保権者が担保権実行に踏み切った場合などには、事業継続そのものが難しくなることも珍しくないからです。

なお、通常の取引で生じた債権について担保を取得しているケースは、ほとんどないかもしれませんが、このような場合でも動産売買先取特権による物上代位によって優先回収を図れる場合があります(民法311条、304条)。動産売買の先取特権による物上代位の典型例は、再生債務者に売却した物品が転売されているときに、転売先に対する売掛金を差し押さえるというケースです。

(3)相殺できる債務があるとき

相殺には「担保的な効力」があることが認められています。

したがって、再生債務者に対して一定の債務を負っている場合には、相殺の意思表示をすることで、事実上の債権回収を図ることが可能です。

なお、民事再生手続における相殺権の行使は、再生債権の届出期間内になされる必要があります(民事再生法92条1項)。この期間内に相殺しなければ、こちらの債権は再生計画の対象となり減額・弁済猶予となるので注意する必要があります。

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(4)保証人などから債権を回収できる場合

連帯保証人や物上保証人がいる場合には、民事再生手続とは離れて、これらの保証人から債権を回収することができます。
再生計画による権利の変更(減額)は、保証人・物上保証人の義務に一切の影響を与えないからです。

4、債務者を相手に訴訟する方法は有効か?

債務者を相手に訴訟する方法は有効か?

取引先が経営不振に陥ったようなケースでは、債権者が「我先に」と取り立てを強化するようなケースがないわけではありません。

しかし、債権回収を急ごうとして、民事訴訟の提起、仮差押えの申立てなどの法的手段を講じたいとしても、債務者について再生手続開始決定が下されると、民事訴訟は中断され、仮差押えは失効してしまいます。
したがって、費用と労力が無駄になってしまうことも多いので、これらの対応を検討する場合には、弁護士のアドバイスを受けておいた方がよいでしょう。

まとめ

民事再生手続は、最終的には自己破産よりも多額の弁済を受けられる可能性があるという点で、債権者にとっては必ずしも不利な手続というわけではありません。
債務者の事業再建が成功すれば、将来的には債権者にとっても大きな利益となる場合もあるかもしれません。

その他方で、再生手続には、事業再建の失敗だけでなく、他の債権者の意向といった不確定要素があることにも注意しておく必要があります。
また、再生手続では、さまざまな手続が厳格な手続期限をもって進められます。わからないこと、不安なことがあるときには、はやめに弁護士などの専門家に相談し、必要な助言を得ておくべきといえるでしょう。

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