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法人破産に必要な費用は?法人破産の費用の内訳と節約方法を解説

2021年9月1日
法人破産に必要な費用は?法人破産の費用の内訳と節約方法を解説

会社破産の費用はどれくらい必要なのでしょうか?
会社を破産させるときには、裁判所で手続を行うため一定の費用が必要となります。

しかし、会社を破産させるときには手持ち資金が十分でない場合も多く、「費用を捻出できないから破産できない」というケースも少なくないといえます。
したがって、会社の破産手続は、一定の手持ち資金が残されているうちに行う必要があるといえるでしょう。

そこで、今回は会社を破産させるときにかかる費用についてまとめてみました。

法人の債務整理に関してはこちらの記事をご覧ください。

[nlink url=”https://best-legal.jp/company-reconstruction-22753/”]

1、法人破産の費用は最低100万円~会社の破産にかかる費用の内訳

法人破産の費用は最低100万円 ~会社の破産にかかる費用の内訳

会社(法人)を破産させるときにかかる費用としては、主に次のものがあります。

  • 弁護士費用
  • 申立手数料
  • 予納郵券代
  • 官報公告費用
  • 予納金

(1)弁護士費用 ・・・ 50万円~150万円程度

会社の破産手続を行うときには、弁護士に手続(代理)を依頼することが一般的です。
建前としては、法人の代表者などが自分で手続を申し立てることも不可能ではありませんが、手続の難易度や手間を考えると現実的ではありません。
破産手続の実務についての知識がない人が手続を行えば、書類不備などが生じる可能性も高くなりますし、破産しなければならない状況に追い込まれた会社の経営者には、他にもやらなければならないことがたくさんあるからです。

会社の自己破産を弁護士に依頼した場合にかかる費用(報酬額)は、「50万円~150万円」が相場とされています。

ただし、会社の規模(従業員数・事務所数など)、負債額、債権者の数といった個別の事情によって、報酬額は変動するのが一般的です。
これらの要素によって、代理人としての業務の負担の程度も大きく異なってくるからです。

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(2)申立手数料 ・・・ 1000円

裁判所の手続を利用する際には、手続きごとに定められている申立て手数料を納付する必要があります。

自己破産手続の場合の申立手数料は、1000円です。

個人の自己破産の場合には、これに免責手続の申立手数料500円が別途必要となりますが、法人の場合には免責手続はありませんので、個人の場合よりも手数料が安くなります。

なお、申立手数料は、「収入印紙」で納付する必要があります。

(3)予納郵券(切手代)

破産手続においては、さまざまな書類を裁判所から債務者・債権者に送付する必要が生じます。
その際に用いる切手・封筒なども申立人が申立ての際にあらかじめ裁判所に納める必要があります。

必要となる切手代の詳細は、裁判所ごとに対応が異なります。

一般的には、4000円~6000円前後の切手が必要となることが多いといえますが、裁判所ごとに指定されている切手を必要枚数ずつ納付する(現金を納めるわけではない)ことに注意する必要があります。

弁護士に依頼している場合であれば、事務所で必要な分をきちんと用意してくれるので、その指示にしたがって対応すれば大丈夫です。

(4)官報公告費用(裁判所予納金) ・・・ 15000円程度

自己破産の手続は、すべての債権者を対象に進められなければなりません。
そのため、その債権者に対して自己破産手続が行われていることを社会に対し広くアナウンスする必要があります。
債務者からの申告内容に不備があったことで、自己破産手続が行われていることを知らされない債権者が生じることは大問題となるからです。
そのための方法として用いられるのが官報への公告です。

官報公告の費用は、概ね15000円前後となります。

官報広告費用は、官報公告の際ではなく、破産手続の開始に先だって現金で(お釣りが出ないように)納付する必要があります(そのため、官報公告費用についても「予納金(裁判所予納金・手続予納金)」と呼ぶことがあります)。

【参考】官報公告料金改定のお知らせ(横浜地方裁判所)

(5)予納金(引継予納金) ・・・ 原則70万円(以上)少額管財なら20万円

自己破産手続の予納金は、その事件について選任される破産管財人に支払われる報酬として引き当てられるもので、自己破産の費用のうちで最も金額の大きな費目となります。

法人の破産手続では、全件で破産管財人が選任されるのが原則となっています。

なぜなら、法人の破産手続は、負債額だけでなく、債権者の数、所有する財産の量・範囲、処理しなければならない法律関係が非常に多くなり、「財産処分がない場合」でも破産管財人を選任すべきケースが多いからです。

破産管財人報酬としての予納金の金額は、負債総額に対応して決められることが一般的となっています。

下の表は、一般的な裁判所における予納金の額を示したものですが、実際の予納金の額は裁判所ごとに定められることになっているため、細かい点では違いがありますので、それぞれの裁判所もしくはその地域の弁護士に直接確認するのが最も正確といえます。

負債総額

予納金の額

5000万円未満

70万円

5000万円以上1億円未満

100万円

1億円以上5億円未満

2000万円

5億円以上10億円未満

300万円

10億円以上50億円未満

400万円

50億円以上100億円未満

500万円

※少額管財なら20万円

(6)会社の清算に伴う登記費用は0円

法人は、破産したときには、法律の規定により消滅することになります。
そのため破産する会社のために登記手続を行う必要が生じます。

しかし、法人破産による登記の手続は、裁判所から登記所(法務局)に嘱託されることによって行われるため、法人(の代表者)が手続を行う必要も、費用(登録免許税)を納める必要もありません。

2、裁判所に費用を払えない場合にはどうなるのか?

裁判所に費用を納めなかった場合にはどうなるのか?

破産法の規定によれば、「破産手続の費用の予納がないとき」には、債務者(破産を申し立てた会社)に破産原因(支払い不能・債務超過の事実)があったとしても、破産手続を開始することができません(破産法30条1号)。

したがって、裁判所が定めた期日までに、予納金などの費用を納められないときには、最終的には、「申立てを却下」する取り扱いとなってしまいます(事実上は、申請人から取り下げる方が圧倒的に多いです)。

なお、予納金の納付期日(どれくらい待ってもらえるかなど)については、裁判所によって対応が異なりますので、それぞれの地域の弁護士などに確認してください。

3、できるだけ早く弁護士に相談・依頼することは費用節約にもプラス

できるだけ早く弁護士に相談・依頼することは費用節約にもプラス

法人破産にかかる費用は、状況が深刻な事案ほど高くなる傾向にあるといえます。債権者の数が増えれば、自ずと負債総額も増えていく傾向にあるといえるからです。
負債が増えたことで、必要な費用も高額になり自己破産できないというのでは、本末転倒です。

その意味では、会社破産の費用を節約するためには、会社の経営が行き詰まったと感じたときには、1日も早く弁護士に相談することが一番よいといえます。

会社整理に向けた対応が早くなれば、負債も少ないうちに自己破産の申請に踏み切ることができ、それが予納金の節約にもつながるからです。

また、弁護士に自己破産を依頼すれば、少額管財(予納金が少額となる管財事件)の手続を利用できる可能性があります。
少額管財の予納金は、20万円からになるので費用節約の効果はかなり大きいといえるでしょう。

弁護士費用の支払いは、裁判所の予納金よりも柔軟に対応してもらうことができますし、弁護士に自己破産を依頼することで、売掛金の回収などがスムーズにいくこともあるでしょう。

近年では、無料相談で対応してくれる事務所も増えていますから、まずは「問い合わせてみる」ことが大切です。

会社の破産で弁護士を探している場合は、以下の関連記事をご覧ください。

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まとめ~早期に対応すれば破産以外の選択肢が見つかることも

まとまったお金がなければ会社を潰す(破産させる)ことも難しいというのは、中小企業の経営者にとってはかなり残酷な話といえます。
会社の破産を決める段階では、あの手この手を打ったことで、手元資金が完全に枯渇しているケースも多いからです。

しかし、会社の負債を解決する方法は破産だけではありません。
資金繰りが苦しくなった早期の段階で対応することができれば、私的整理・民事再生といった方法などで会社を存続させながら負債を圧縮する可能性が見えてくることもあります。

「何とかしたい」と思うときこそ、弁護士などの力を借りることが大切といえます。

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

ベリーベスト 法律事務所弁護士編集部
ベリーべスト法律事務所に所属し、企業法務分野に注力している弁護士です。ベリーベスト法律事務所は、弁護士、税理士、弁理士、司法書士、社会保険労務士、中国弁護士(律師)、それぞれの専門分野を活かし、クオリティーの高いリーガルサービスの提供を全国に提供している専門家の集団。中国、ミャンマーをはじめとする海外拠点、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも特徴のひとつ。依頼者様の抱える問題に応じて編成した専門家チームが、「お客様の最高のパートナーでありたい。」という理念を胸に、所員一丸となってひたむきにお客様の問題解決に取り組んでいる。
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