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契約結婚のメリットとデメリット:知っておくべき9つの要点

契約離婚

契約結婚という夫婦の形が平匡さんとみくりさんによって選択され、人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で話題になりました。

この人気ドラマの影響もあり、契約結婚が急速に注目されています。契約結婚とは一体どのような結婚形態なのか、偽装結婚とは異なるのか、事実婚との違いは何か、そして法的に問題はないのかといった、多くの人が抱く疑問に答えながら、契約結婚のメリットとデメリットについて説明していきます。

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1、契約結婚とは

契約結婚には、法律上の定めはありませんが、一般的に、結婚に際し、結婚生活に関する事項について、あらかじめ夫となる者と妻となる者の間で取り決め(婚前契約)をした上で結婚をすることをいいます。

冒頭で紹介したドラマでは、事実婚であったり、婚姻と直接関係しない雇用契約を結んでいたりという特別な事情があったため、このドラマの影響で、契約結婚とは、事実婚に限っていうのではないかとか、婚姻と直接関係しない契約を結んだ上で結婚することをいうのではないかという認識も一定程度広まったものと思われますが、ここでいう契約結婚とは、ドラマの設定とは関係なく、前述の通り婚前契約を結んだ上で行う結婚のことをいうものとして、以下、説明します。

一般的に、結婚する際は、「結婚したらしようね」「子供は人つくろうね」「家は~にしようね」などとお互いに結婚後の生活について話をすると思います。

このような口約束を、しっかりと契約という形にした上で結婚することを契約結婚と言うのです。この場合の結婚は、婚姻届を提出する法律婚であっても、また婚姻届を提出しない事実婚であっても、どちらでも構いません。

契約結婚においては、結婚後の生活のあらゆることについて約束事を決めて、契約の内容とすることができます。

例えば、家計や家事の分担方法であったり、子供をつくるかどうかということや、結婚後の住居をどうするかといったような一般的なことから、お互いに浮気がOKであるとか、あらかじめ期限を決めて離婚する日を定める等といった変わった取り決めまで、様々な事項について契約の内容とすることが可能です。

2、偽装結婚との違いは?違法では?

ドラマ「逃げ恥」の中でも、平匡さんとみくりさんの結婚生活について、平匡さんの同僚である沼田さんに「偽装結婚ではないか」と指摘される場面がありました。

ただ、契約結婚と偽装結婚は異なります。

偽装結婚とは、「お互いに結婚する意思がなく、結婚の実態もないのに、結婚していると装っていること」をいいます。

偽装結婚自体が即法律に反するということにはなりません。ご近所や親戚等に見栄をはる目的で、「結婚した」とちょっと嘘をつく程度であれば、道徳的にどうかは別として、法律上問題はありません。

しかし、お互いに結婚する意志が全くないのに婚姻届を提出してしまうと、公正証書原本等不実記載罪(刑法157条)に該当し、犯罪となります。

また、偽装結婚をするということは、別の何らかの目的があることが多いのですが、それによって利益を得ている場合も、犯罪となる可能性があります。

例えば、過去の借金の履歴を隠して新たに借金をするために姓(苗字)を変える目的で偽装結婚したり、在留資格(ビザ)を取得する目的で、結婚する意思もないのに婚姻届を提出したりする場合です。

前者の場合は、借金の申込みを行なうことが詐欺罪(刑法246条)にあたる可能性がありますし、後者の場合は、公正証書原本等不実記載罪(刑法157条)にあたる上、出入国管理及び難民認定法(入管法)にも違反する可能性があります。

このように、偽装結婚は一歩間違えば違法であり、懲役や罰金等の刑罰の対象になりますが、契約結婚は法的には何ら問題はありません。

3、事実婚(内縁)との違いは?

事実婚(内縁)も、契約結婚と間違われる場合があります。

事実婚とは、「結婚していながら、婚姻届を提出していない場合」をいいます。結婚して婚姻届を提出する場合を法律婚、提出しない場合を事実婚といいます。

契約結婚は、結婚に際し事前に契約をすることをいいますから、法律婚の場合も、事実婚の場合も両方あり得るといえます。

4、契約結婚のメリット

(1)口約束をあやふやにしない

契約結婚の一番のメリットは、結婚前のあやふやな口約束を書面として残しておける、という点にあります。

恋愛して、愛し合って結婚した夫婦であっても、結婚後にすれ違いが生じてくることがあります。もともと夫婦は他人ですから、生活習慣等も違いますし、結婚してから相手の欠点が見えてくることもあります。そのようなすれ違いが原因で、別居や離婚に至る場合も少なくありません。

ただ、事前に結婚生活上の事項についてしっかりと約束をしておけば、多少のすれ違いが生じても約束の範囲内でお互いに納得して行動できますし、他方が一方的に約束を破った場合には、契約違反ということになります。

事前の契約において契約に違反したら~する、ということを定めておくことも可能ですから、お互いに約束を守ろうとするひとつの動機付けになります。

(2)相手の本気度を探る

結婚前というのは、お互いに盛り上がっていますから、結婚後の生活についても、つい良いことばかりを口走ってしまうものです。にもかかわらず、いざ結婚してみると、事前に言っていることを全然守らないということも少なくありません。

ですから、結婚に対する相手の本気度を確かめるために、契約書の作成を提案してみるというような利用の仕方もあると思います。

(3)仮に離婚する場合もスムーズに離婚できる

契約結婚においては、万が一離婚した場合の慰謝料や財産分与、子供の親権についてあらかじめ決めておくこともできます。

いざ離婚しようとすると、慰謝料や親権等でお互いに弁護士をたてて争うといったことが少なくなく、経済的にも精神的にも負担がかかりますが、事前に離婚した場合のことについて取り決めをしておくことで、離婚をスムーズに成立させることが可能になるのです。

5、契約結婚のデメリット

(1)幸せムードに水をさしてしまう

結婚前は、誰でも幸せいっぱいのはずです。そこに、結婚生活に関する様々な約束事や約束を破った場合のこと、ひいては離婚するときの条件まで取り決めをしようとするのは、せっかくの幸せムードに水をさしてしまい、相手が結婚に対して身構えてしまうという結果になりかねません。

契約結婚の話を持ち出してしまうと、「そんなに俺(私)のことが信用できないの?」という反応をされてしまうことも十分予想できます。

ですから、契約結婚の話を持ち出すときは、結婚後の生活について、事前に二人で良く話し合いをし、約束事を決めることは、より真剣に将来のことを考えているからであって、結婚生活を円滑にすすめる目的であることを相手に理解してもらうことが大切です。

(2)家族に理解されにくい

「逃げ恥」等の影響もあって、契約結婚という形を選択するカップルも増えてきていますが、契約結婚が一般的な欧米に比べて日本ではまだまだ多数派とはいえません。また若い夫婦がそのつもりでも、年配の親族等には理解されないという可能性も十分あります。

ですから、当事者である二人が、自分たちのために契約結婚という形を選択するのであれば、契約結婚という形をとった理由について、お互いの両親等の家族に、しっかりと説明することが大切でしょう。

6、契約結婚の終わらせ方

契約結婚をした夫婦も、その関係を解消するときは、普通の結婚と同様に離婚をするということになります。法律婚を選択すれば離婚届を提出する必要がありますし、事実婚の場合は、二人の合意だけで離婚することができます。

仮に、結婚前の契約において、離婚するときの条件について定めている場合は、通常の離婚に比べてスムーズに離婚することができるといえるでしょう。

7、契約結婚の例

(1)サルトルの契約結婚

契約結婚という概念を最初に提唱したのは、フランスの哲学者で作家でもあるジャン=ポール・サルトルであるといわれています。サルトルは、同じく作家であるシモーヌ・ド・ボーヴォワールと恋に落ちます。そして、「契約結婚」をすることになります。

この契約結婚においては、お互いに自由恋愛を保障する等、当時としてはかなり前衛的なものであり、結婚期間を2年間とするという取り決めもあったようです。

ただ、サルトルとボーヴォワールの契約結婚は、サルトルが死亡するまで50年間続いたそうです。また、その間、自由恋愛を謳歌したのはサルトルだけであったとも言われています。

(2)漫画・ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の契約結婚

ドラマ「逃げ恥」における平匡さんとみくりさんの契約結婚は、雇用契約が元になっています。つまり、夫である平匡さんが妻であるみくりさんを家政婦として雇用し、これに賃金を支払うということで成立しています。また、婚姻届を提出していないので、事実婚であるともいえます。

妻であるみくりさんにとっては、家事をしっかりと労働として評価してもらえるという点にメリットがありますし、夫である平匡さんにとっても、勤務先の会社で家族手当が支給されるとか、所得税の計算上扶養控除が利用できるといったメリットがあります。

ただ、平匡さんとみくりさんの場合は、同居しているので、かろうじて結婚生活の実態があるといえますが、この実態がなく、家族手当や扶養控除といった経済的な利益を得るためだけに「結婚した」と判断された場合、偽装結婚となってしまい、詐欺罪等の対象となってしまう可能性があることに注意が必要です。

(3)ドラマ「契約結婚」の契約結婚

2005年にフジテレビで放映されたドラマ「契約結婚」においては、主人公の福田新太郎が、雛形あきこさん扮する伊吹万砂子に、

「僕たちはね、3年間の約束で結婚するんだよ。3年経って、もうお互いたくさんだという気持だったら、文句なしに別れよう。しかし3年たったあとで、2人とも、もう少しいっしょに居たいと思うようだったら、1年ずつ1年ずつ約束を延ばして行こう。そういうことに決めたんだ。合理的だと思わないか」

といって契約結婚を持ちかけます。

サルトルとボーヴォワールの契約結婚と同様、結婚の期間を予め定めたものといえ、期間が経過したときには、お互いが結婚の継続を望まない限りは結婚が終了(離婚)するという点に特徴があるといえます。

(4)ゲーム「王子さまとイケない契約結婚」の契約結婚

携帯ゲームで人気の「王子さまとイケない契約結婚」では、借金を抱えたOLが借金の肩代わりに王子さまと契約結婚をするところからストーリーが始まります。

恋愛ゲームですので、主人公と王子さまとは恋愛関係におちいるのですが、スタートが契約結婚であるためその契約内容に縛られてしまう、というすれ違いや焦れる関係がたまらない、というのがゲームの魅力の一つであるようです。

契約結婚は、事前に約束事を取り決めることから、結婚後もお互いがそれに拘束されるという点に着目したゲームといえるでしょう。

8、契約結婚を確かなものにするために作成する婚前契約書(結婚契約書)とは

(1)婚前契約書(結婚契約書)とは

婚前契約書とは、契約結婚を行う際の夫婦の取り決めを書面化したものをいいます。

(2)婚前契約書(結婚契約書)に記載する内容

婚前契約書において取り決めを行なう内容は基本的には自由です。しかし、一般社会のルールや常識に反するものや、反社会的な内容の契約は行なうことはできず、仮に契約書に記載したとしても無効になります。

例えば、浮気をしたら殴られても構わないと定めた場合や、浮気をした際の慰謝料として一般的な相場をはるかに越えて支払うことのできないような金額を定めた場合等は無効となる可能性があります。

また、法律の規定に反する条項も無効となります。例えば、夫が死亡した場合は、妻は遺産に関する権利を放棄し、夫の財産は子供が全て相続するといった合意をしたとしても、民法上、相続分(遺留分)の放棄には家庭裁判所の許可が必要であるとされていることから、契約どおりになるとは限りません。

加えて、婚前契約は、契約の当事者であるお二人にのみ効力が発生します。ですから、例えば、結婚後同居するマンションの家賃は夫と妻で半分ずつ負担すると定めたとしても、お二人の間では有効ですが、大家さんに対しては何ら効力を有しませんから、大家さんに対し、家賃を半分だけ支払って残りの半分は相手に請求してくれということはできないことになります。

(3)婚前契約書(結婚契約書)の作り方

婚前契約書に決まった形式はありませんから、自由な形式で、お二人で作成することができます。ただ、契約の書き方によっては、後で解釈が分かれてしまう可能性もあります。せっかく契約を交わしたのに後でトラブルが生じてしまうことを避けるためにも、契約書の作成に慣れている弁護士等の法律家にアドバイスを求めた方が良い場合が多いといえます。

また、前述のように、法律の規定に反する条項を定めても無効になってしまいますので、お二人で決めようとしている内容が法律に反していないかどうか事前にチェックしてもらうことも大事です。

契約結婚まとめ

結婚生活を始めることは、大きな期待もある反面、不安も大きいと思います。そのような将来の不安を取り除くための一つの方法として、結婚前に契約を交わす契約結婚という選択肢を採ることは、結婚するお二人にとって十分メリットがあると思います。

結婚において、婚姻届を出すかどうか、子供はどうするか、家計や家事の分担はどうするか等といったことは、夫婦の数だけパターンがあるといっても過言ではないと思います。

変な常識や周囲の意見に惑わされることなく、お二人が本当に望む夫婦の形を、協力して作り上げていくための「夫婦の設計図」として、婚前契約書を作成して契約結婚を行なうことは、現在の夫婦の形として十分検討する意味のあるものではないでしょうか。

 

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