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わが社も持株会社化?! 弁護士がやさしく教える「そのときどうする」

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「先輩、うちの会社が持株会社になるそうですよ。持株会社って何ですか、私たちどうなるんですか?」

後輩社員に聞かれた山田君(30歳)はとっさに答えました。

「持株会社といっても、種類は様々。メリットもデメリットもいろいろあるよ。ちょっとまとめて明日教えてあげるよ。」

そう言いながら、課長に助けてもらおうと思って課長の方を見ましたが、気がつかない素振りです。どうやら課長もあまりよくは知らない様子

今回は、そんな山田君のようなシチュエーションに遭遇したみなさんが知っておきたい

  • 持株会社の定義と種類
  • 持株会社のメリット・デメリット
  • 実際に持株会社を設立するための流れ

について、詳しく解説していきます。

「持株会社のことはよく知らないけど、後輩にいい顔をしたいし、課長にもできるところを見せてやりたい!」そんなみなさんにとって、この記事が持株会社の基本を押さえ一目置かれる回答を用意するためのお役に立てば幸いです。

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1、持株会社とは

持株会社とは

(1)持株会社の定義

持株会社は、他の会社の株式を所有することで、その会社を管理下に置き、実際の事業活動を自社にとって都合の良いように支配することを目的としている会社です。

一般的な株式会社も、他の会社の株式を保有していることが多いですが、それは投資が目的であったり、相互の持ちあいで取引関係を強化することを目的としているのが通例であり、事業活動の支配までは目的としていません。この場合は、「持株会社」とは呼ばないため注意しましょう。

(2)持株会社の種類

一般には次のように分類されます。

持株会社の種類

内 容・目的

純粋持株会社

自らは事業活動を行わず、他社の事業活動の支配を主事業とする会社(ホールディングスとも呼ばれます。グループ全体の中核となる会社です)。

事業持株会社

自らも事業活動を営み、かつ、他社の株式を保有して他社の事業活動をも支配する会社。

金融持株会社

銀行、証券会社、保険会社など異なる業態の金融機関の株式を保有して、これらの金融機関を支配することを目的とする会社。

(メガバンクグループのホールディングスなどがその例です。)

このほか、グループ全体をいくつかの集団に分けて「中間持株会社」を設けるといったやり方もあります。必ずしも一つの持株会社の傘下にすべてのグループ会社を設けるわけではありません。持株会社の別の分類の仕方・活用の仕方として参考にしてください。

(3)何故、持株会社が増えたのか。それも純粋持株会社が増えた理由は?

実は1997年に独占禁止法が改正されるまで、戦後の日本では純粋持株会社の設立が禁止されていました。
これは戦前、財閥の純粋持株会社が多数の子会社を管理下に置き、実質のところ、日本経済を支配することで、自由競争を妨げていたと考えられていたことが背景にあり、戦後の復興を促すため、しばらくは純粋持株会社の存在自体が認められていなかったのです。

しかし、時代が流れ、日本も先進国の一員として諸外国と肩を並べるようになった中で、「そろそろ日本でも純粋持株会社を認めなければ、国際競争に負けてしまう」という危機感が徐々に高まってきました。

純粋持株会社は、傘下に各事業に特化した会社を持つことで、事業の再編(統合・分離など)を機動的に行うことができます。

諸外国では、すでにこういった純粋持株会社の下で、柔軟な事業活動を展開することがスタンダードとなっており、当時先進国の中で、純粋持株会社を認めていなかったのは日本と韓国だけだったという状況も手伝って、1997年の法改正に至りました。

そして、この法改正をきっかけに解禁された純粋持株会社がどんどん設立されるようになったのです。

(4)金融機関で純粋持株会社が増加している理由

1996年から2001年にかけて、日本では金融ビッグバンと呼ばれる大規模な金融制度改革が行われました。日本の経済成長の鈍化、バブル経済の崩壊で、日本の金融市場が立ちゆかなくなっているという危機感から、ニューヨーク、ロンドンと並ぶ国際市場としての地位を向上させ、日本経済の立ち直りを図るべきだと考えられたからです。

金融ビッグバンは、フリー(市場原理が機能する自由な市場)、フェアー(透明で公正な市場)、グローバル(国際的で時代を先取りする市場)の3つの原則を掲げて行われ、金融持株会社の設置が解禁されたのも、この改革の一環でした。1999年に発表されたみずほフィナンシャルグループ*の設立に向けた動きをはじめとして、現在では3大メガバンクなど多くの金融機関が純粋持株会社傘下のグループに再編されています。

みずほフィナンシャルグループ:1999年に第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が全面的に経営統合することによりスタート。株式会社みずほフィナンシャルグループを純粋持株会社とし、銀行、証券会社等を傘下において、様々な事業再編を継続している。統合の再編図等を参照。

(5)持株会社の収益構造

持株会社の中でも、とりわけ純粋持株会社は、自社では事業運営を行いません。

では、どのような仕組みで収益を上げているのか、不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その答えは、子会社からの配当金や、親会社が持つブランドの使用権を子会社に払わせる、という形になっていることが多いようです。

2、持株会社やホールディングスのメリット・デメリット

持株会社やホールディングスのメリット・デメリット

ここで一旦、持株会社や純粋持株会社(ホールディングス)のメリットとデメリットを整理しておきましょう。

(1)メリット

①グループ全体を念頭に置いた経営戦略・人事戦略が可能となる。

持株会社単独で経営戦略・人事戦略の意思決定を行うため、傘下にある企業の個々の利益にとらわれることなく、グループ全体の利益を念頭においた経営、人事戦略が可能になります。

②意思決定が迅速になる

事業に関する権限を、それぞれの事業を行う会社に任せ、持株会社はグループ全体に関わる意思決定に特化することで、経営の迅速化や、効率的かつスピーディな戦略決定と運営が可能になります。また、事業会社ごとの権限と責任も明確化できます。

③事業ごとのリスクの分散がはかれる。

それぞれの会社が別個に事業を行うことで、例えば、そのうちの一社が損失を被っても、他の事業会社には影響が及ばないというメリットがあります。損失の生じた会社だけを売却あるいは清算することで、グループ全体への影響を最小限にとどめることができるのです。

④各事業の実情に応じた人事制度の導入が可能となる。

持株会社では、給与水準や昇給・昇格のあり方をはじめ、それぞれの事業会社に応じた人材採用と人事評価が可能となります。
例えば、新規事業のために、優秀な人材を採用する必要がある場合、親会社の給与体系・人事制度にこだわらず、高給待遇や上級ポストを提示することができるなど、各社の状況や特性に応じて、柔軟に対応することができるでしょう。

⑤M&Aの迅速な対応が可能

グループ内の各事業を分社化し、持株会社の下で事業展開を行うので、事業の採算が明確になり、不採算事業の売却や子会社設立による新規事業への参入等も容易になります。

合併の際にも、持株会社の傘下で合併させたい会社を一旦立て直した上で、各社の調整を進めて最終的に合併に至る、という方法を取りやすくなり、合併に伴うリスクをある程度減らすことができるでしょう。

合併は、権利義務の包括的な承継のため、一度合併してしまうと後戻りができません。合併にあたっては、事業戦略、人事制度、システムなどの統合・調整が必要不可欠であり、これには長い期間がかかります。
そのため、持株会社の傘下で合併予定の会社を並立させ、様子を見ながら必要な統合・調整を行うことが、最終的な合併を成功に導くためのセオリーなのです。

また、売却の際にも、それぞれの事業会社ごとの評価や調査が行いやすく、比較的容易に交渉を行うことが可能になります。

各事業会社が持株会社傘下にあるので、他社がグループ内の事業会社を狙い撃ちにして、買収を図ってくることへも機敏に対抗できるようになります。

会社の合併を「結婚」に例える人がいますが、いかがなものでしょうか。
結婚しても、人間はそれぞれ別の人格ですから、離婚することは可能です。
しかし、会社は、合併すれば、法人格が完全に一つになってしまいます。分離しようと思えば、また別の手続が必要になり、これは容易なことではありません。
また、合併は、権利義務の包括的な承継であり、例えば、吸収合併された会社に隠れた債務や問題点があった場合に、取り返しがつかないこともあります。

現在では、後述の「株式交換」、「株式移転」などの制度が整っているため、持株会社の傘下に事業会社等を保有することができるようになり、事業の再編・統廃合等が容易になってきています。
前述の通り、一つの子会社で問題が判明すれば、その会社を売却したり、清算したりすることで、グループ全体への影響を最小限にとどめることも可能です。

(2)デメリット

上記のメリットは、裏を返せば、デメリットにつながることもあります。
以下にポイントを整理してみました。

事業会社が、持株会社に都合の悪い情報を隠していた場合、持株会社の計画通りに事業を進めることができないケースがある

新規事業進出のために、他社を子会社として傘下に収めたときなどに、よく起こり得るパターンです。

持株会社が子会社の事業内容を十分把握できていないうちに、子会社で事業上の大きな問題が発生し、不祥事に至った例は数多くあります。持株会社としての事業拡大の容易さは、リスク管理の負担が増すこととトレードオフの関係にあるのです。

例えば、花王が化粧品への本格進出を目指してカネボウ化粧品を傘下に収めたものの、消費者の皮膚がまだらに白くなる「白斑事件」を引き起こし、苦境に陥ったことなどはまさにこの典型と言えるでしょう。

花王は、日用品では圧倒的な力を持っていますが、化粧品は得意分野ではなく、商品開発をカネボウ化粧品の裁量に委ねていたことが失敗の原因の一つと考えられています。花王とカネボウの社風の違いも、問題を引き起こした遠因との指摘があり、合併における調整期間の重要さをここでも学ぶことができるでしょう。

グループ全体の方針に、事業会社間で対立が起こる場合がある

持株会社傘下の事業会社間では、事業内容はもちろん、社風、事業戦略、利害得失等が必ずしも一致するとは限りません。

持株会社の決定する方針が、一方の事業会社にとっては適切と思われても、他方の事業会社にとっては意に沿わないことも十分にあり得るのです。このような場合には、事業会社間で対立が生じることもあります。

会社間で部門等が重複し、全社コストが増加してしまう

持株会社傘下の会社間で部門等が重複し、グループ全体でのコストが増加したり、非効率に繋がったりすることもあります。特に、バックオフィス部門の肥大化が、結果として、グループ全体の収益にマイナスの影響を及ぼすケースが多いでしょう。

グループ各社間の役割・権限の柔軟な変更が困難

持株会社傘下の会社は、独立した会社であり、グループ各社の役割や権限を柔軟に変更することが難しくなることなども指摘されています。

(3)税務上のメリットがある場合も。ただし運用は慎重に

持株会社傘下に子会社を保有している場合、「連結納税制度」を適用すると、連結納税グループ内での「所得の損益通算」が可能になります。すなわち、持株会社が、傘下の事業会社の所得をすべて取り込めるため、例えば、赤字子会社の損失をグループ内黒字法人の利益で相殺できる、というようなメリットが考えられます。

また、持株会社は、子会社からの受取配当金について、その全額を不算入扱いとすることが可能です。

さらに、交際費も年間800万円までの損金算入を、それぞれの事業会社が計上できるようになります。

ただし、各種のデメリットが生じ得ることも指摘されており、税制は変更されることもしばしばです。
実際の適用に当たっては、税理士などの専門家と慎重に検討しましょう。

3、持株会社はどうやって作ればよいのか?

持株会社はどうやって作ればよいのか?

ここからは、持株会社を設立するための3つの方法について、簡単にご紹介していきます。

(1)抜殻方式

自らの事業を事業譲渡や会社分割で子会社に移し、自社が持株会社に移行する方式です。

(実例)NTT、イオン

(2)株式移転方式

持株会社となる親会社を株式移転によって新規に設立します。
自社株主には、自社株式の代わりに、新設親会社の株式を交付します。

(実例)バンダイナムコホールディングス

(3)株式交換方式

株式会社が発行済株式の全部を他の株式会社等に取得させ、自社はその株式会社等の100%子会社となります。「既存の会社を株式交換によって完全親会社に仕立て上げる」と考えるとわかりやすいでしょう。
既存の株式会社の株主が保有する全株式を他の会社に強制的に移転することによって、完全親子会社関係を創設するもので、自社株主には対価として親会社となる会社の株式が交付されます。

(実例)トヨタによるダイハツの完全子会社化

4、企業のグループ化、機関設定などは弁護士にご相談を

企業のグループ化、機関設定などは弁護士にご相談を

持株会社の設立にあたっては、法務、税務上の様々な技術的な問題をクリアする必要があり、今回は説明を省略しましたが、独占禁止法上の問題(公正取引委員会との協議)をはじめ、監督官庁等の許認可が下りるかどうかも大きな懸念事項となります。

実際に持株会社の設立を検討する際には、今回ご紹介したメリット・デメリットを念頭に置きつつ、何を目的にどのような効果を狙って持株会社を作るのかをしっかりイメージすることが重要なポイントです。

また、その際には各種の法的な問題を解決するためにも、早め早めに弁護士などの専門家と相談を行いましょう。

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