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相続欠格は相続廃除と違う?相続欠格適用の4つのケース

相続欠格

相続欠格(そうぞくけっかく)とは、相続の際、特定の人物の相続権を破棄する制度のことをいいます。

相続とは、故人の死後に残された家族を相続人とし、相続人が生活に困らないように制定された制度です。
その相続人の権利を失わせることができる相続欠格は、かなり強力な規定であることがわかるでしょう。
相続欠格とはどのような規定なのでしょうか。

今回は、

  • 相続欠格が適用できる要件(相続欠格事由)
  • 相続廃除との大きな違い

など、相続欠格の詳しい内容について解説していきます。ご参考になれば幸いです。

相続に関して詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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1、相続欠格は明らかにふさわしくない相続人に適用できる

相続欠格は明らかにふさわしくない相続人に適用できる

例えば自分に有利になるように被相続人を騙して遺言を書かせた者、または、被相続人が準備していた遺言を隠してしまっていた者・・・。

このように、被相続人にとって有害であった人物が、法定相続人であるからといって遺産を相続できてしまっては、他の相続人としては納得できないでしょう。

このような相続人については「相続欠格」の制度を使い、相続人の資格を剥奪することができます。

とはいえ、相続とは、被相続人の死によってその後の生活に困ることを回避すべく制定された制度。
やすやすと相続欠格の申告が認められてはなりません。

以下、相続欠格が適用できる条件を見ていきましょう。

2、相続欠格事由とは

相続欠格事由とは

ではここで、相続欠格となる事由について、4つにまとめてご紹介していきます。

(1)故意で被相続人や相続人の生命を侵害したために刑に処せられた

『生命を侵害した』とは、被相続人はもちろん、自分よりも先順位または同順位の相続人の生命を『侵害した』、または『侵害しようとした』ことを指します。
これらは殺人罪、もしくは殺人未遂罪が適用されるため、相続欠格となることは容易に想像できるかと思います。

また、直接の殺害だけでなく、被相続人を介護していた場合などに、その人物に対して食べ物を与えないなどの遺棄罪を犯した場合にも、これに該当します。

『被相続人を死亡させて早く財産を得たかった』 『相続人を殺害して自分だけが相続を受け取ろうとした』 などの理由から、こうした故意による生命の侵害は起こる可能性があります。

なお、あくまで「刑に処せられた」場合に限定されていますので、不起訴であったり正当防衛が成立するようなケースでは相続欠格事由には該当しません。

(2)殺害した犯人を告訴・告発しなかった

自らが被相続人の生命を侵害した場合はもちろん、被相続人が誰かに殺害されたことを知りながら、それを告訴・告発しなかった場合にも相続欠格が適用されます。

ただし、小さな子供は告訴をすることができないため、これには適用されません。

また、被相続人を殺害したのが配偶者や直系血族の場合、さらにはこの殺害事件の捜査がすでに開始されている場合には、相続欠格事由には該当しません。

(3)相続に関する遺言について不正をした

被相続人が相続に関する遺言を作成、撤回、取り消し、変更をするにあたり、詐欺や強迫をした場合、相続欠格になります。

被相続人が遺言を作成しようとしたのに詐欺や強迫で妨げたり、また『自分に一番多く相続するように書け』などと強迫して作成・変更させるなどした場合が該当します。

(4)遺言書を勝手に偽造・隠匿した

遺言書の内容を勝手に書き換えたり、遺言書をどこかに隠匿した場合にも、相続欠格の事由となります。
遺言書は被相続人の意思で作成するものであり、それを相続人が勝手に書き換えたり、隠匿したりすることはできません。

3、相続欠格における3つの注意点

相続欠格における3つの注意点

ここでは、相続欠格における3つの注意点をご紹介します。

(1)相続欠格者の子供が代襲相続人となる

相続欠格となった人物は、被相続人の財産を相続することはできません。

しかし、その人物にもし子供がいた場合、代わりにその子供が相続人として財産を相続します。
これを、代襲相続といいます。

一定の事由で相続人になれない人がいたりする場合に、この代襲相続という制度が適用されます。
詳しくはこちらの記事も併せてご覧ください。

(2)別の相続には影響しない

例えば、父親の相続で子の一人が相続欠格とされたとします。

その数年後、今度は母親の相続が起こった場合、過去に父親の相続で相続欠格となっていたとしても、今回の(母親の)相続では何ら影響は与えません。

(3)相続欠格が判明すると相続はやり直しになる

相続欠格が判明したのが相続が開始されてから相当の時間が経過していたとしても、相続欠格になる人物が出た場合にはその相続は無効となり、初めからやり直しとなります。

4、似て非なる相続廃除とは?

似て非なる相続廃除とは?

ここまで、相続欠格についてご紹介してきましたが、相続欠格と似た言葉に『相続廃除』があります。
相続廃除とはいったい何でしょうか?

(1)相続廃除は被相続人の意思により相続権を剥奪する制度

相続欠格とは、どちらかといえば「被相続人が亡くなった後」に問題になる話ですが、相続廃除は、「被相続人が生前に」相続人の相続権を剥奪する話です。

もちろん、「嫌いだから」というような身勝手な理由で相続権を剥奪することはできず、以下のような廃除原因が要件とされています。

  • 被相続人に対する虐待
  • 被相続人に対する重大な侮辱
  • 多額の借金を背負わされた
  • 様々な犯罪に手を染め苦しめられた
  • 度重なる不貞行為を行っていた
  • 被相続人に対するその他の著しい非行

遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

引用元:民法第892条

(2)相続廃除は家庭裁判所の審判が必要

相続欠格は、その事由に該当すれば、何らの手続きを要することなく相続人資格の剥奪という効果が法律上当然に発生します。

一方相続廃除は、廃除原因をもって家庭裁判所に廃除の請求をすることが必要です。
家庭裁判所で排除を審判されることにより、効果が生じます。

(3)相続廃除と遺言で相続させないようにするのには大きな違いがある

被相続人が生前に相続させたくないことがわかっているのであれば、遺言でそのように記しておけば良いのでは?と思いませんか?

しかし徹底的に相続権を剥奪するには、相続廃除制度を利用すべきなのです。
遺言でいくら相続権を制限しても、「遺留分」を侵害することができません。
ある意味、遺言は、「嫌いだから」というような身勝手な理由で制限することができるので、遺留分は留保されてしまうわけです。

しかし相続廃除は客観的に相続権を剥奪するに値する事由が要件とされているため、遺留分すら剥奪することができるのです。

(4)相続廃除は兄弟姉妹には使えない

相続廃除は遺留分を剥奪することに大きな意味があります。
そのため、もともと遺留分がない被相続人の兄弟姉妹が相続する場合、その兄弟姉妹に対して適用することはできません。

被相続人の兄弟姉妹の相続権を剥奪したい場合は、遺言で準備していきましょう。

5、相続欠格・相続廃除は取消しができる?

相続欠格・相続廃除は取消しができる?

相続欠格は、欠格事由に該当すれば当然に相続権が剥奪されますので、そもそも取消しはできません。

一方、相続廃除については、一度廃除の審判を受けても取消しができます。
そのためには、家庭裁判所で廃除取消しの審判を受ける必要があります。

もっとも、廃除取消しの審判の申立てにあたっては、事実上、被相続人の生前に許してもらう必要があるため、そう簡単にできるわけではありません。

6、相続の問題は弁護士へ相談を

相続の問題は弁護士へ相談を

亡くなった方に対してひどい仕打ちをしてきた親族がいる。

そのような状況における相続は、さぞかし大変な思いをされることでしょう。
相続欠格や相続廃除の制度を利用するには、相続人たちとの話し合いも深刻となってきます。

このようなケースでは、弁護士にご相談されることをお勧めします。
弁護士は法的アドバイスはもちろんのこと、もめがちな親族間の関係も可能な限り円滑におさめながら手続きを進めていきます。
ぜひ相続問題が得意な弁護士を探してみてください。

まとめ〜トラブルのない遺産相続のために〜

相続トラブルはさまざまありますが、相続欠格もまた、深刻な相続トラブルの一つです。
ぜひこの記事を参考に、相続が始まる前、そして実際に相続を行っている間の参考にしていただければ幸いです。

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