弁護士相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ
0120-150-093
メールでのご相談

相続税の節税方法をわかりやすく解説!得なのは生命保険?不動産投資?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

相続税はお金持ちにだけかかる税金といわれます。遺産がたくさんある場合には、ばく大な金額の相続税が課税されてしまう可能性があることに注意しておきましょう。

一方で、相続税は「どのような形で財産を残すか」によって課税額が大きく変化する税金です。

つまり、各種の節税対策を講じておくことによって、相続税の負担額はかなり小さくできる可能性があるのです。

今回は、以下のような内容について解説いたします。

  • 相続税対策の基本的な考え方
  • 具体的な節税方法としてどのようなものがあるのか
  • 実際に相続税の節税対策を行う場合に知っておくべき注意点 

相続税対策は適切に行うことによって、親族に残す財産を大幅に増やせる可能性がありますので、ぜひ参考にしてみてください。この記事が近い将来に相続に関わる可能性がある方の役に立てば幸いです。

弁護士相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。
お電話でのご相談
0120-150-093
メールでのご相談

1、相続税の節税とは?基本的な考え方を知っておこう

相続税は、相続される遺産が一定額を超える時に課税される税金です。具体的には、3600万円を超える遺産が相続される場合には、相続税が課税されるものと考えておく必要があるでしょう。

以下では、相続税の節税に関する基本的な考え方を解説いたします。

(1)相続税は「亡くなった時点の財産の評価額」をもとに計算される

相続税は、相続が発生した時点(つまり、財産の所有者が亡くなったタイミング)における、財産の価値をもとに計算されます。

例えば、相続発生時に1億円の遺産があった場合、「遺産1億円に税率をかけて、相続税は2000万円」といったように計算されるわけです(実際の計算はもう少し複雑です)。

このように、相続税は遺産の金額に応じて課税される税金ですから、「遺産の金額が大きくなればなるほど、相続税の負担額も大きくなる」ということになります。

そこで、相続税対策を考える際には、「いかに遺産の経済的な価値を変えずに、相続税計算上の評価額を抑えるか」がポイントになります。

この点について、次の項目でもう少し具体的に解説いたします。

(2)財産の評価方法は「財産の種類」によって異なる

上で見たように、相続税の負担額は、相続が発生したときに残されている遺産の金額に応じて計算されます。

このときに注意しておきたいのは、「相続発生時の遺産の金額」は「遺産の種類」によって計算方法が異なることです。
例えば、現預金で1億円の遺産がある場合には、相続税を計算するときの遺産の金額はそのまま1億円となります。

一方で、この1億円が土地や建物といった不動産の形で残されている場合には、相続税を計算するときの遺産の金額は1億円よりも小さくできる可能性があるのです。
1億円の現預金と1億円の不動産は経済的な価値は同じですが、相続税の計算を行う際には不動産の方がお得な可能性があるというわけです。

(3)各種の税額軽減制度が利用できることも

上では「同じ1億円でも、現預金で持っているより、不動産で持っている方が相続税は安くなる可能性がある」というお話をしました。

これに加えて、相続税の計算においては、各種の「税額軽減制度」が利用できる可能性があります。
税額軽減制度とは、簡単にいえば「こういう特殊な事情がある人は、相続税を少し安くしますよ」ということで国が設けているルールのことです。

税額軽減制度にはさまざまなものがありますが、大きく分けて「遺産の種類に応じて利用できるもの」と、「相続する人に応じて利用できるもの」に分けることができます。

前者の例としては、「小規模宅地等の特例」などが代表的なものです。
これは、遺産に宅地(住宅を建てるために使っている土地)が含まれる場合には、最大で遺産の相続税評価額を8割引にしてもらえるというものです。

後者の例としては「相続税の配偶者控除」があります。
例えば、亡くなった人の配偶者(妻または夫)は、相続税の配偶者控除を適用してもらうことにより、多くのケースで相続税の負担額を0円としてもらうことが可能です。

具体的にどのような税額軽減制度があるのかについてはこの記事の中でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

(4)相続対策は専門家への相談が必要

これから遺産相続に関わる可能性のある方が知っておくべきことは、相続税計算に関する手続きでは、専門家のアドバイスを受ける必要があるということです。
(相続税については、遺産相続手続きを専門にしている税理士に相談することができます)

遺産がごく少額である場合には、そもそも相続税が課税されることはありませんから、自力で手続きを完了することも問題ないでしょう。一方で、遺産がたくさんある場合(上でもみたように、3600万円を超えるかが目安になります)には、相続税対策を適切に行うかどうかによって相続税の負担額が大きく変化する可能性があります。

相続税対策は、できるだけ早いタイミングで開始することによって選択肢を増やすことができます。
(逆にいうと、相続が発生した後になると相続税対策として行えることはほとんどなくなってしまいます)

親族が受け取る遺産を少しでも多くしておきたいとお考えの方は、可能な限り早いタイミングで専門家に相談することを検討してみてください。

2、相続税の節税方法には具体的にどんなものがある?

以下では、相続税の節税方法にはどのようなものがあるのか?について見ていきましょう。

相続税対策の方法として、選択されることが多いものとしては以下のような方法があります。

  1. 生前贈与
  2. 養子縁組
  3. 生命保険の活用
  4. 不動産投資の活用
  5. 非課税財産の購入
  6. 事業承継税制の活用

それぞれの方法について、具体的な内容をみていきましょう。

(1)生前贈与

相続税は「相続発生時に残されている財産に対して課せられる税金」ですので、相続発生前に親族等に財産を分け与えておけば、相続税の負担額を小さくできます。

このように、財産を持っている人が生前に財産を分け与えることを「生前贈与」と呼びます。

生前贈与の対象は親族に限定されませんので、まったくの他人に対して財産を分け与えて、遺産としての残す財産を小さくしておくことも相続税対策の方法として有効です。

例えば、3人の子供に対して年間100万円のお金を、10年間にわたって贈与したとします。

この場合、合計で3000万円だけ非課税で財産を渡すことが可能となります。

一方で、生前贈与の金額が一定額を超える場合には、相続税とは別に「贈与税」という税金が課せられることに注意を要します。
具体的には、一人の人に対して、年間で110万円を超える贈与を行なった場合には、贈与した財産に対して贈与税が課税されてしまいます。
生前贈与によって相続税対策を考える場合には、生前のできるだけ早いタイミングで、できるだけ多くの人に対して贈与を行うことが必要と言えるでしょう。

関連記事

(2)養子縁組

養子縁組によって「相続人を増やす」ことも、相続税の負担額を小さくする効果があります。

そもそも相続税には「基礎控除」というものがあり、以下の計算式で計算されます。

相続税の基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人の人数

法定相続人というのは、法律のルールによって相続人になる人のことです。

例えば、配偶者と子供3人の家族がいる人がなくなった場合、法定相続人は4名ということになりますので、相続税の基礎控除は以下のように計算できます。

相続税の基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人4人=5400万円

この人の相続では、遺産額が5400万円を超えない限り、相続税は1円も課税されないこととなります。

上のルールによれば、法定相続人の人数は多ければ多いほど、相続税の負担額は小さくなることがお分かりいただけるかと思います。

そして、法定相続人は養子縁組を行うことで増やすことが可能です。

法律上、実子と養子はまったく同じように扱われますから、法定相続人としての地位も当然同じ扱いということになるのです。

例えば、子供が1人だけいる人が亡くなった場合、相続税の基礎控除は以下のようになります。

相続税の基礎控除=3000万円+600万円×法定相続人1名=3600万円

この場合、非課税で相続させることができる遺産額は3600万円までということになります。

この人が生前に養子を1人迎えていたとすると、法定相続人は2名ということになりますから、相続税の基礎控除は以下のように計算できます。

相続税の基礎控除=3000万円+600万円+法定相続人2名=4200万円

非課税で相続させることができる遺産が600万円増える(4200万円−3600万円=600万円)というわけです。

関連記事 関連記事

(3)生命保険の活用

生命保険に加入しておくことも、相続税の負担額を小さくする効果があります。
というのも、遺族が受け取る生命保険金には、一定の相続税の非課税枠が設定されているからです。

生命保険金の非課税枠は、以下の計算式で計算されます。

生命保険金の非課税枠=500万円×法定相続人の数

例えば、亡くなった人に妻と子供3名がいたとすると、法定相続人は合計4名ということになります。
この場合、500万円×法定相続人数4名=2000万円までの財産であれば、相続税を課税されることなく相続させることができるというわけです。

また、生命保険に加入する場合には、当然ながら保険料を支払いますので、相続税の課税対象となる遺産を減少させる効果があります。
通常は、支払う保険料よりも大きな金額の保険金を受け取れるケースが多いですから、生命保険に加入しておくことは相続税対策上、有効といえます。

「生命保険の生前贈与」もあります。詳しくはこちらのページをご覧ください。

関連記事

(4)不動産投資の活用

不動産投資は、相続税対策の方法として選択されることの多い方法です。

賃貸アパートを購入し、住人から家賃収入を得るのが典型的な不動産投資の方法ですが、資産を土地や建物といった不動産の形で持っておくと、遺産の相続税評価額を低く見積もってもらうことができるのです。

具体的には、土地や建物の相続税評価額は「路線価」や「固定資産税評価額」といったものを使って計算されるのですが、これらは実際の時価の8割程度になっているのです。
(繰り返しになりますが、遺産の相続税評価額を低くすることができれば、相続税の負担額は小さくなります)

また、住宅を建てるために使っている土地(宅地と言います)が遺産に含まれる場合、「小規模宅地等の特例」という税額軽減制度を利用することが可能となります。
小規模宅地等の特例については後で詳しく見ますが、これは宅地である遺産の相続税評価額を最大で80%減額してもらうことができるルールです。
小規模宅地等の特例を使える場合、相続税の負担額を大幅に小さくしてもらえる可能性があります。

相続税対策の方法として不動産投資(賃貸アパート投資など)が選択されることが多いのには、このような理由があるのです。

(5)非課税財産の購入

財産の中には、相続税が課税するのが適切ではない種類のものがあります。
例えば、墓石や墓地、仏壇といった宗教的な意味合いのある財産に対しては相続税が課税されません。
こうした財産のことを「非課税財産」と呼んでいます。

現預金などの形で存在している財産を、これらの非課税財産の形に変えておくことも相続税の負担額を小さくする効果が期待できます。

相続税の課税されない非課税財産として、具体的には以下のようなものがあります。

  • 墓地や墓石、仏壇仏具など
  • 国や地方公共団体、公益目的の組織などに寄付した財産

なお、生命保険金や死亡退職金には一定の非課税枠が設けられていますが、これらの非課税枠も法律上は「非課税財産」として分類されています。

(6)事業承継税制の活用

近年、利用が増えている方法として「事業承継税制」という相続税対策の方法があります。

事業承継税制とは、会社のオーナー経営者として活動してきた人が利用できる相続税対策の方法です。
簡単に言えば、親族などが後継者になる場合に、その後継者となる人が事業を継続することを条件として、前経営者の保有していた株式を非課税で譲ることができるというものです。

事業承継税制は、2019年の税制改正によって適用の条件が大幅に緩和されたため、自営業者として活動されてきた人は非常に利用しやすい方法となっています。

なお、上で見た不動産投資の事業については、事業承継税制の対象としてもらえない可能性がありますから注意しておきましょう。

3、相続税の節税を考える場合の注意点

上では相続税対策として選択できる方法について解説しました。

一方で、これらの方法を選択する場合には次のようなことに注意しなくてはなりません。

  1. 相続対策は二次相続まで考慮してシミュレーションを
  2. 不動産投資を選択する場合の注意点
  3. 養子縁組を選択する場合の注意点

以下、順番に見ていきましょう。

(1)相続対策は二次相続まで考慮してシミュレーションを

相続対策は、いわゆる「二次相続」まで考慮してシミュレーションを行っておくことが大切です。

二次相続とは、例えば「夫が亡くなった後に妻が財産を相続し、その妻も無くなってしまった場合」のことをいいます。

後で見るように、配偶者には相続税の配偶者控除という税額軽減制度が認められていますから、相続税が課せられる可能性は非常に低いと言えます。
そのため、相続人が配偶者と子供であるような場合には、配偶者が多くの遺産を相続した方が、相続税の負担は小さくできるようにも思えます。

しかし、夫婦は同じ世代に属していることが多いでしょうから、夫が亡くなった後に妻が相続した遺産をほとんど使う間も無く亡くなってしまう…と言うケースは少なくありません。
こうなると、「夫→妻」のかたちで相続された遺産が、そっくりそのまま「妻→子供」に相続されることになります。
「夫→妻」の相続では配偶者控除によってほとんど相続税がかからなかったとしても、「妻→子供」の相続では多くの相続税が発生してしまう可能性が高いです。

こうした事態を避けるためには、「夫→妻」の相続が発生した段階で、子供にもある程度の遺産分割を行っておくことが適切です。

遺産分割の割合を考える際には、将来的に発生する相続まで考慮し、トータルで最も相続税の負担が小さくなるように対策を行うことが大切なのです。

(2)不動産投資を選択する場合の注意点

相続対策の方法として、アパート経営などの不動産投資を選択される人は少なくありません。

確かに、土地を宅地として使う場合には、小規模宅地等の特例という非常に税軽減効果が高い制度を利用することができますから、相続税の負担額を減らす効果は高いでしょう。

一方で、不動産投資は一つのビジネスであることに注意しておく必要があります。

つまり、不動産投資そのものが黒字にできないと、結局は親族に残す財産が少なくなってしまう可能性があるということです。

相続税対策のために不動産投資を行い、結果として相続税も減ったけれど残す財産そのものが減ってしまった…というのでは本末転倒です。
相続税対策のために不動産投資を選択するのであれば、不動産投資そのものも成功に導けるようしっかりと研究を行う必要があります。

(3)養子縁組を選択する場合の注意点

上でも説明しましたが、養子縁組を行うことで法定相続人を増やせば、相続税の基礎控除額を増加させることができます。
相続税の基礎控除額までの遺産であれば、相続税は1円も課税されることがありませんから、養子縁組は相続税対策として有効な側面があります。

一方で、養子縁組というものは、本来は相続税対策のために行われるものではありません。

そのため、相続税の基礎控除を計算する際の法定相続人数に含めることができる養子の数は、以下のように制限されていることに注意が必要です。

  • 実子がいる人の場合 :養子は1名まで計算に含められる
  • 実子がいない人の場合:養子は2名まで計算に含められる

なお、このルールはあくまでも「相続税の基礎控除を計算する際の法定相続人に含められる人数」を定めたものにすぎません。
純粋に財産を与える目的で養子を増やすことについては、人数の制限は設けられていません。

4、知っておきたい税額控除の仕組み

相続税の計算においては、相続人となる人の状況に応じて利用できる「税額控除」というルールがあります。
税額控除を利用すると、相続税の負担額を大幅に減額してもらえる可能性がありますから、適用条件について理解しておきましょう。

(1)配偶者の税額軽減

亡くなった人の配偶者だった人は、配偶者の税額軽減(配偶者控除とも言います)という税軽減制度を利用することができます。
配偶者の税額軽減を使うと、多くのケースで相続人である配偶者が負担する相続税は0円となります。

具体的には、配偶者が相続する遺産額が以下の金額までである場合には、その配偶者に対して相続税は課せられないことになっています。

  • 法定相続分で相続する場合は、その全額
  • 法定相続分と異なる遺産分割を行う場合は、1億6000万円まで

配偶者の法定相続分とは、以下のようになります。

  • 相続人が配偶者のみである場合:全額
  • 相続人が配偶者と子供である場合:2分の1
  • 相続人が配偶者と父母である場合:3分の2
  • 相続人が配偶者と兄弟姉妹である場合:4分の3

配偶者控除を利用すれば、配偶者の負担する相続税は0円とすることができますが、利用にあたっては以下のような条件があることにも注意しておきましょう。

  • 配偶者とは、役所に婚姻届を出している「法律上の配偶者」出なくてはなりません。
  • 配偶者控除の適用を受けるためには、相続税の申告を行わなくてはなりません。
  • 相続税の申告を行うときまでに、遺産分割協議が完了していなくてはなりません。

(2)未成年者控除

相続人となる人が未成年者(20歳未満の人)である場合には、未成年者控除という税軽減制度を利用することができます。

未成年者控除によって軽減される相続税の金額は、以下の計算式で計算できます。

  • 未成年者控除=(20歳−相続時の相続人の年齢)×10万円

なお、年齢のうち1年未満の年月は切り捨てて考えます。

例えば、相続が発生した時の相続人の年齢が8歳3ヶ月だったとしたら、未成年者控除の金額は以下のように計算できます。

  • 未成年者控除=(20歳−8歳)×10万円=120万円

この人が成年者であったと仮定して計算される相続税の金額が1000万円だったとしたら、ここから未成年者控除の120万円を差し引きし、880万円を税務署に納めれば良いということになります。

(3)障害者控除

相続人となる人が85歳未満の障害者である場合には、障害者控除という税軽減制度を利用できます。

ここでいう障害者は「一般障害者」と「特別障害者(重度と診断される人)」とに分けられます。

相続税の障害者控除の金額は、以下のように計算します。

  • 一般障害者の障害者控除=(85歳−相続時の年齢)×10万円
  • 特別障害者の障害者控除=(85歳−相続時の年齢)×20万円

例えば、一般障害者である30歳の人が相続人となる場合には、障害者控除の金額は以下のように計算できます。

  • 一般障害者の障害者控除=(85歳−30歳)×10万円=550万円

なお、障害者控除の適用を受けられる相続人は、法定相続人に限ることに注意しておきましょう。
全くの他人に遺言によって遺産を分け与えるような場合には、その人が障害者であったとしても障害者控除の適用を受けることはできません。

(4)相次相続控除

10年以内に、親族の間で相次いで相続が発生したような場合には、「相次相続控除」という税額軽減制度を利用できます。
例えば、ある人が亡くなってその子供が相続をした後に、その子供もすぐに亡くなって孫が遺産を相続するという時に、孫が負担する相続税を軽減してもらえるのが相次相続控除の仕組みです。

相次相続控除によって控除される金額の計算方法は複雑ですが、ごく大まかに説明すると以下のようになります。

  • 「今回亡くなった人が、相続をした時に支払った相続税」から、「前回の相続から今回の相続までの経過年数×10%」を減額した金額

例えば、上の例で遺産が1億円あり、「父→子」の相続が発生した際に、子が1000万円の相続税を負担していたとしましょう(遺産は子1人ですべて相続したとします)

その後、3年が経過した時に「子→孫」の相続が発生したとします(遺産額は9000万円とします)

このときに適用される相次相続控除の金額は、以下のように計算できます。

相次相続控除=今回亡くなった人が前の相続の際に支払った相続税額×今回の相続の相続財産の合計額÷(今回亡くなった人が前の相続の時に取得した財産額―今回亡くなった人が前の相続の際に支払った相続税額)×(今回の相続人が取得する相続財産額÷今回の相続の相続財産の合計額)×(10年―前の相続から今回の相続までの期間)=1000万円×9000万円÷(1億円−1000万円)×(9000万円÷9000万円)×(10年−3年)×10%=700万円

1回目の相続から、2回目の相続までの期間が短ければ短いほど、相次相続控除による税額軽減額は大きくなります。

(5)贈与税額控除

相続が発生する時点から見て、3年以内に行われた生前贈与は、相続財産に含めて相続税を計算しなくてはなりません。

一方で、この生前贈与を行なった際にすでに負担した贈与税額がある場合には、計算する相続税の金額から控除することが可能です。
例えば、相続発生から3年以内に行なった生前贈与も含めて計算した相続税の金額が1000万円だったとします。

その上で、生前贈与を行なった時点で200万円の贈与税を負担していたとすると、相続税として負担しなくてはならない金額は800万円(本来の相続税額1000万円−贈与税額控除200万円)ということになります。

(6)外国税額控除

亡くなった人が、海外に財産を所有していたような場合には、その海外の国から相続税が課税される可能性があります。
海外の相続税が課税された後に、日本の相続税が課税されると二重課税となってしまいます。

そのため、このようなケースでは、海外の相続税を支払った分については、外国税額控除として相続税の負担額から控除してもらうことが可能です。

外国税額控除は、以下の金額のうち「少ない方の金額」で計算されます。

  • 外国の法律に基づいて納めた相続税の金額
  • 日本の相続税の金額×海外資産の評価額÷相続人が相続する総額

(7)相続時精算課税制度を利用した場合の贈与税額控除

生前に贈与を行う場合には、贈与額が一定額を超える場合には贈与税を負担しなくてはなりません。

一方で、贈与を行う際に「相続時精算課税制度を利用する」という意思表示を税務署に対して行なった場合には、負担すべき贈与税を相続の発生後に繰り越すことが可能です。

相続時精算課税制度を使うと、合計で2500万円までの贈与税を相続発生後まで繰り越すことが可能です。

ただし、贈与額が2500万円を超える場合には贈与税が課税されますから、そのときに納めた贈与税額は相続税の計算時に控除してもらうことができます。

このような仕組みのことを、相続時精算課税制度を利用した場合の贈与税額控除と呼んでいます。

関連記事

5、相続税の節税方法は専門家に相談しよう

相続税の負担を減らすために具体的にどのような対策をすればいいのか?については、専門家に相談するのが適切です。

税金についての専門家とは大抵「税理士」を指しますが、特に相続税については「税理士と提携している法律事務所」がお勧めです。
というのも、相続税は当然、相続において発生する税金ですが、相続の手続き自体は法律のプロである弁護士の専門分野です。
相続では相続税のみならず、遺産分割の取り分に関するトラブルから相続人廃除などの相続人問題、遺言書があった場合の手続きなどが発生します。
これらについては弁護士の専門分野です。
つまり、相続は、その軸となる手続きの部分で弁護士をつけることによってスマート&スムースに手続きを進めることができるのです。

相続税は、相続手続きを進める中での1つの問題にすぎません。
相続については基本的に弁護士マターですので、問題点を法律事務所で精査し、そこから提携する税理士へ処理を預けると大変スマートでしょう。

税理士といってもいろんな専門分野を持った人たちがいますが、法律事務所を通すことにより遺産相続専門の税理士に容易にたどり着くことができるでしょう。

なお、相続税の申告は相続発生から10ヶ月以内に行わなくてはなりません(もしこの間に申告と納税ができなかった場合には、加算税や延滞税といった形でペナルティが課せられてしまう可能性があるので注意が必要です)。

配偶者控除や小規模宅地等の特例といった「税額軽減制度」を利用するためには、相続税の申告前に遺産分割手続きが完了していることが条件となります。

相続割合をめぐってトラブルになってしまう可能性があるときには、少しでも早いタイミングで専門家に相談しましょう。

まとめ

今回は、相続税の節税方法について解説いたしました。

相続税の負担を小さくするためには、法律上認められている節税方法を、できるだけは早いタイミングで行っておくことが大切です。

一方で、どのような節税方法を選択するのが適切か?は現状の財産の状況や、誰が相続人となるのかによって異なりますから、慎重に判断する必要があります。

相続税対策について具体的なアドバイスを受けたい方は、まずは税理士と提携する法律事務所へご相談してみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

弁護士相談実施中!


当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。

弁護士費用保険のススメ

今すぐには弁護士に依頼しないけれど、その時が来たら依頼を考えているという方には、弁護士費用保険メルシーへの加入がおすすめです。

何か法律トラブルに巻き込まれた際、弁護士に相談するのが一番良いと知りながらも、どうしても費用がネックになり相談が出来ず泣き寝入りしてしまう方が多くいらっしゃいます。そんな方々をいざという時に守るための保険が弁護士費用保険です。

弁護士費用保険メルシーに加入すると月額2,500円の保険料で、ご自身やご家族に万が一があった際の弁護士費用補償(着手金・報酬金)が受けられます。離婚、労働トラブル、ネット誹謗中傷、自転車事故、相続、子供のいじめ問題などの場合でも利用可能です。(補償対象トラブルの範囲はこちらからご確認下さい。)

ご自身、そして大切な家族をトラブルから守るため、まずは資料請求からご検討されてはいかがでしょうか。

弁護士費用保険メルシーに無料で資料請求する

提供:株式会社カイラス少額短期保険 KL2020・OD・053

SNSでもご購読できます。

カテゴリー

平日9:30〜20:00、土日祝9:30〜18:00
  • 電話で無料相談する