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死別後の再婚に向けて知っておくべき7つの重要なこと

死別後の再婚に向けて知っておくべき7つの重要なこと

死別という辛い経験を経て、新たな恋愛や再婚に踏み出す際、大切なことがあります。

今回は、知っておくべき重要な7つのポイントについてご説明します。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、死別後の再婚率

死別後再婚する人はどのくらいいるのでしょうか?

死別の場合、再婚率は低く、10%を切っていると言われています。これは、死別をすると相手の良いところばかりを思い出すため、相手に対する決別ができないためです。

離婚をするときには、相手と喧嘩別れになることも多く、「好きなのに別れる」ことはありませんが、死別の場合「愛しているのに先に逝ってしまった」という状態になるため、自分だけが再婚して新たな人生を歩み出そう、という気持ちになりにくいです。

2、死別後、再婚してよい期間に決まりはあるか

そうは言っても、前の配偶者との死別後新しい出会いがあって、再婚を希望することももちろんあります。特に、若くして死別してしまった場合には、再婚の機会も多いでしょう。この場合、期間制限はあるのでしょうか?

まず、男性の場合、再婚の期間制限はありません。

これに対し、女性の場合、死別後100日が経過しなければ、再婚することができません。ただ、死別時に妊娠していなかったときや、死別後に出産した場合、この期間制限はなくなります。このことは、民法によって定められています。

女性にだけこのような制限があるのは、女性は妊娠する可能性があり、前婚の解消後にすぐ再婚したら、生まれた子どもが前の夫か新しい夫のどちらの子どもかがわからなくなるおそれがあるためです。

ただ、死別時に妊娠していなかったら、前婚の夫との子どもが生まれる可能性はありませんし、いったん子どもを出産したら、その後以前の夫の子どもを産む可能性がないので、そういったケースでは、再婚禁止期間をおかれないのです。

また、再婚禁止期間について、以前は6ヶ月でしたが、平成28年6月1日民法改正により、100日間に短縮されています。そこで、以前と比べると、今は女性でもかなり再婚がしやすくなっていると言えます。

このように、男性ならすぐ、女性でも死別後3ヶ月もすれば再婚することができるのですが、これは法的な制限です。死別したのにすぐに再婚するのは、感覚的にもいかがなものかと思われますし、あまりに早く再婚したら、周囲にも驚かれます。

一般的な感覚としては、やはり死別後2年程度は経過していないと、再婚したら驚かれてしまうでしょう。また、三回忌や七回忌を節目と考える人もいます。これは「決まり」ではないので守らないといけないわけではありませんが、周囲の目もあるので、わきまえておいた方が良いです。

3、死別後の再婚の前に|恋愛はいつから許されるか

それでは、死別後の恋愛は、いつから許されるのでしょうか?

恋愛については、法律による制限はありません。いつから恋愛しても自由です。ただ、これについても感覚的な問題はあるでしょう。

人によっても感じ方はさまざまなので、数ヶ月経ったら次の恋愛をしても良いと感じる人もいるでしょうし、10年経っても新しい恋愛ができないという人もいます。

ただ、一般的な感覚としては、死別後1年くらい経ってからでないと、恋愛をするのも気が引ける、ということが多いでしょう

4、死別後の再婚に対する男女の感覚の違い

死別後の再婚を考えるとき、男女による感覚の違いについても知っておくべきです。明らかな傾向として、女性よりも男性の方が、以前の配偶者に対するこだわりが強いようです。そこで、妻と死別した男性と再婚するのは、非常に難しいとも言われます。

たとえば、妻をガンで突然亡くした男性が、何年もの間妻の思い出に浸るだけの生活を続け、子どものためにようやく再婚のための活動を始めても、前向きになれずに誰とつきあっても続かない、という状態になってしまう例などが普通にあります。

これに対し、女性は意外とあっさりしていて、1年以内に別の男性と恋愛関係となってしまい、「周囲に言い出せずに悩んでいる。いつになったら恋愛をしても許されるのでしょうか?」などと悩んでいる人もいます。

もちろんこのようなことは個人差がある問題ですが、男女の傾向としてこういった差があることは、覚えておいても良いでしょう。

5、死別後の再婚に対する子供の気持ち

死別後、別の異性と再婚するときには、子どもの気持ちにも配慮する必要があります。子どもにとっては、亡くなった配偶者が「唯一のお父さん(お母さん)」だからです。

そもそも、新しい配偶者になじまない子どもも多いですし、表面的にはなじんでいるように見えて、心の中では拒絶している、と言うケースもあります

こういった感じ方は、子どもの性格や年齢によっても大きく異なります。年齢もそれなりに大きくクールな子どもなどは、親に対して「新しい人生を生きたらいいよ」などと言って再婚を受け入れてくれることもありますし、反対に、心を閉じてしまう子どももいます。

まずは、しっかりと子どもの本当の気持ちを確認しましょう。1回聞いただけでは遠慮して本当のことを言ってくれないかもしれません。急がずゆっくりと本心を聞き出す努力をしましょう。そして、再婚相手と一緒に食事をするなど、子どもと再婚相手が会う機会を作って徐々に慣れていきましょう。

間違っても、いきなり新しい配偶者のことを無理に「お父さん」とか「お母さん」などと呼ばせようとしないことです。こうした呼び方は、子どもが自分からそう呼ぶようになるのに任せるべきですし、一生そう呼ばなくてもかまわない、というくらいの気持ちでいる方が良いです(覚悟が必要です)。

6、死別後に再婚した場合の戸籍と氏

死別後に再婚すると、戸籍や氏はどうなるのでしょうか?まず、戸籍から見てみましょう。

男性の場合には、多くは自分が戸籍の筆頭者となっています。それは、前婚の際に、自分を筆頭者とした戸籍を作っていたからです。

もし前婚の際に妻の姓を名乗っていたなら、妻を筆頭者とした戸籍ができていることになりますが、一般的には非常に少ないです。

ここでは、一般的なケースを考えます。夫が新たな配偶者と再婚したら、新しい配偶者がその戸籍に入ります。このとき、以前の妻や子どもの記載がある戸籍に、新しい妻が入ってくる形になります。それが嫌なら、転籍をして、新たに戸籍を作り直す必要があります。そうすると、新しい妻と自分の新しい戸籍を編成してもらうことができます。

女性の場合には、死別したことにより、前の夫は除籍されますが、自分の戸籍はそのまま前の夫の戸籍の中に残っています。この場合、再婚すると、再婚相手を筆頭者とした新たな戸籍が編成されることになります。このことにより、何もしなくても2人の新しい戸籍が作られます。

姓については、初婚の場合と同じで、夫婦どちらかの姓に揃える必要があります。多くは夫の姓に揃えるので、夫の姓を名乗ることになるでしょう。もちろん、妻の姓に揃えることも可能です。

7、死別後に再婚した場合のお墓はどうすべきか

死別後に再婚すると、前の配偶者のお墓をどのように管理すべきかや、どのお墓に入るべきかが問題となります。以下で、対処方法を教えます。

(1)死別した元妻・元夫の墓の管理はどうすべきか

まず、死別した元妻や元夫のお墓をどのようにして管理していくべきかが問題です。

これについては、以前の配偶者との間に子どもがいるなら、子どもに管理してもらうのが最も良いです。子どもが小さければ、小さいうちは自分で管理をして、将来は管理を引き継いでもらいましょう。元配偶者の親が健在であれば、親にお願いする方法もあります。

その場合、親が亡くなったら、元夫(妻)の親族が引き継いでくれるでしょう。似た問題に、仏壇があります。仏壇については、処分することも考えられますが、処分しないで自分で管理するのであれば、再婚相手とよく話し合って理解を求めておくことが大切です。

(2)死別後再婚したらどちらの墓に入るべきか

死別後に再婚したら、自分がどちらのお墓に入るかも問題です。

まずこの場合、前の配偶者と新しい配偶者が同じお墓に入ることはありません。つまり、前の配偶者と自分と新しい配偶者が全員同じお墓に入ることはできないということです。

前の配偶者と新しい配偶者のお墓は、別々になるので、自分はどちらのお墓に入るのかを選ばなければなりません。

このとき、元の配偶者のお墓の管理を元の配偶者の実家に任せるなどして、関わりがなくなっているのであれば、迷いなく新しい配偶者のお墓に入ると良いです。

これに対し、自分や子どもが管理していて、前の配偶者のお墓も身近な場合には、どちらのお墓に入るか迷ってしまいます。この場合、どちらに入るという決まりはありませんが、一般的には新しい配偶者(再婚相手)と同じお墓に入ることが多いでしょう

ただ、分骨をして、どちらにも入れてもらうという方法もあり、そうすると、自分としても納得がいきやすいです。お墓の問題はナイーブなのでなかなか周囲に相談しにくいですが、参考にしてみて下さい。

まとめ

今回は、死別後の再婚にまつわる問題点や注意点について、解説しました。今は、昔と違って女性の再婚禁止期間の制限も緩やかになり、再婚が簡単になっています。

ただ、死別の場合、感覚的な問題もありますし、あまり早期に恋愛関係になったり再婚したりすることには、心理的に抵抗があるでしょう。

また、子どもがいる場合には、子どもの気持ちに配慮する必要もあります。前婚の配偶者のお墓や仏壇などの祭具の管理方法も考えておきましょう。

今回の記事内容を参考にし、死別後の新しい人生を幸せなものにするための助けにしていただけましたら幸いです。

※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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