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遺産分割を進めるために知るべき7つのこと【弁護士監修】

遺産分割とは?具体的な手続きの流れについて

遺産分割はどのように進めればよいのでしょうか。

親が他界したので、葬儀費用を親の口座から預金を引き出そうとしたら、銀行から「遺産分割はしたか」と問われた。

こんなとき、まさに「遺産分割」を意識する瞬間です。

親の財産を子どもが「相続」するということは多くの方がご存知かと思いますが、では誰が何をどのように受け継いでいくのか、どのように決めるのかご存知でしょうか。

今回は、

  • 遺産分割とは
  • 遺産分割をする上で絶対に知っておくべき知識

についてご紹介していきます。
弁護士監修の遺産分割完全ガイドとなりますので、ぜひご参考にされてください。

※本記事は2016年2月3日に公開したものを2020年5月28日に加筆修正しました。

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1、遺産分割とは

遺産分割とは

(1)遺産分割とは

遺産分割(いさんぶんかつ)とは、被相続人が亡くなった際、残された遺産(財産)を相続人(遺産を相続する人)が協議によって分配することです。相続人が1人だけの場合は必要ありません。

(2)遺産分割の目的

遺産分割をしなければ、相続財産が故人のもののままである、ということはありません。
相続は、被相続人が死亡したと同時に開始しますので、遺産分割をしなくても自動的に相続人のものになります。

ただ、原則、遺産は相続人全員の共有財産になります。
「共有」の状態では、共有する一人が勝手にその財産を処分(ex.売却)することができません。
また、財産に関係する第三者がいる場合、その財産についてのやりとりをしようと思っても、共有では誰に話をすればよいのか大変複雑です。

このように、共有の状態は不自由であることがお分かりいただけることでしょう。
そのため、相続人は話し合いで、誰が何を相続するのか決め、以後、自分が相続した財産を自分だけの意思で自由に使うことができるようにしておくのです。

2、遺産分割の基礎知識

遺産分割の基礎知識

本項では、遺産分割をするにあたっての基本的なことをおさらいしていきます。

(1)遺産分割は誰とやるの?

遺産分割をするメンバーは、法定相続人です。
法定相続人とは、法律上(民法)、相続人と決められた人たちのことをいいます。
配偶者や子どもなどが法定相続人であることはご存知の方が多いでしょう。
配偶者は常に相続人となります。

そこへ、次の表の上から順に、該当する人がいれば相続人となります。

第一順位

被相続人の子

第二順位

被相続人の父、母、祖父母

第三順位

被相続人の兄弟姉妹など

例えば被相続人(亡くなられた方)に、配偶者、子供2人、母、兄1人がいたとします。

家系図

この場合、相続人になるのは、まずは配偶者。
そして、第一順位の「子」は2人いますので、この2名の子供は相続人となります。

第一順位が存在していますので、第二順位である母、第三順位である兄は相続人ではありません。
もし、子がいなかった場合、第二順位である母は相続人となります。

さらに、子どもとともに母(両親)もいなければ、第三順位である兄が相続人となります。

そして、もし、配偶者が先に他界していたならば、第一順位である子ども2人のみが相続人となり、第二順位である母、第三順位である兄は相続人ではありません。

というように、ご家族によって、誰が相続人となるのかはケースバイケースなのです。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。

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(2)遺産分割の対象

遺産分割の対象は、もちろん被相続人の財産です。

ただ、「遺産分割時の」財産であることに注意が必要でしょう。
つまり、故人が他界したときにあった財産でも、その後滅失、毀損等によってなくなってしまった場合は、遺産分割の対象にはなりません。

ここで、いくつか問題となる点があります。

①遺産分割前に葬儀費用などを相続財産から使った場合

遺産分割前に、相続財産のうちの現金や預貯金から葬儀費用などを使ったという場合、これは使った者以外の相続人たちの同意により、遺産分割時にも存在するとみなして遺産分割を行うことができます(民法906条の2)。

もし、個人的な用途で使ったような場合であれば、すでにその分を分割して渡したとみなすこともできます(民法909条の2後段)。

②相続前に勝手に故人の財産を使っていた場合

このような場合は、不当利得として遺産分割で配分される分から差し引くことも可能です。

ただし、本人が認める、または証拠があるというような場合を除いては、具体的な金額やその利得自体が真実かどうかもわからないところです。
このような場合は専門家に相談して解決をはかりましょう。

(3)どうやって分割するのか〜分割の指針

①誰がいくら相続するのが妥当?

では、誰がいくら分相続するのが妥当なのでしょうか。

もちろん、話し合いでいかようにも分けて問題ありません。
例えば、相続人のうちの1人は1円もいらない、ということもできますし、同居していた1人がほとんどの財産を相続することも、全員の合意があれば何も問題ありません。

ただ、多くの場合、「平等」「公平」に分けたいと考えるものです。
その指針となるのが「法定相続分」です。
法定相続分とは、民法上決められた各相続人の相続割合で、以下の通りに定められています。

配偶者のみ

被相続人の子供

被相続人の父、母、祖父母

被相続人の兄弟姉妹

被相続人の配偶者がいる場合

配偶者が全額相続

配偶者1/2

子供1/2

配偶者2/3

父、母、祖父母1/3

配偶者3/4

被相続人の兄弟姉妹1/4

配偶者がいない

×

子供達の間で均等に分配

均等に分配

均等に分配

②分けられない車や不動産はどうするの?

相続財産は現金や預貯金だけではありません。
車や不動産、絵画や宝石など、物理的に平等に分けられないものもあります。
このような場合は、換金して分けるのが一般的でしょう。

ただ、換金は実際には売却に手間がかかるほか、税金や処分費用の支払いが必要になるのが難点でしょう。
換金以外にも次の2つの方法があります。

  • 代償分割

ある相続人が相続分以上の遺産を取得する場合に、その代償として他の相続人に価値の差分の金銭を交付する方法です。
合理的な方法にも思えますが、遺産を取得する相続人に、価値の差にあたる金銭を支払える資力がなければなりません。

  • 共有分割

遺産を複数の相続人が共有で取得する方法です。
これは、ある意味遺産分割を停止している状況とも言えます。
誰も使わない遠方の土地など、誰も相続することを望まないような遺産について、とりあえず共有とするケースです。
多くの場合、結局また話し合わなければならなくなりますので、そのことは心に留めておきましょう。

3、遺産分割の準備

遺産分割の準備

では、いよいよ、遺産分割をする前にしておくべき、準備について解説していきます。

(1)遺言書の確認

遺言書がある場合、相続人全員がこの内容に反対しない限り、基本的にこの内容が優先されます。
なにを、誰に相続させると書いてあるのかを確認しましょう。

また、相続人として認めない(相続廃除)という記載がある可能性があります。
これらを確認すべく、まずは遺言書自体があるかを確認することが大切です。

なお、

  • 遺言で自分への相続分が極端に少ない、相続指定がなかった
  • 偽造、変造された可能性がある

などの場合は、専門家に相談するようにしましょう。

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(2)相続人は誰か

遺産分割は、その相続における相続人全員が同意しなければ無効です。
そのため、相続人の一人でも抜けていると無効になってしまいます。

 ①戸籍で調査

相続人は、戸籍を取り寄せ、法定相続人のルールに従って確認していきます。

  • 前婚の子
  • 養子
  • 認知した子ども

も戸籍上「子」ですので、相続人です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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なお、配偶者の連れ子は、養子縁組をしていない場合は相続人にはなりません。
また、内縁の妻(事実婚の配偶者)は相続人にはなれません。

②代襲相続

子どもや兄弟が相続人となる場合、すでに被相続人よりも前に他界していることもあるでしょう。
その場合、その子どもへ相続権が移ります。
これを「代襲相続」といいます。

たとえば、相続人が子ども3人であるところ、そのうち1人がすでに他界している場合、その他界した子どもに子(被相続人にとっての孫)がいれば、その子どもの子が相続人になることになります。

代襲相続について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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(3)相続財産の把握

遺産分割の対象となる財産を把握しなくてはなりません。
財産一覧などにして、相続人全員が確認できる形にしておきましょう。

また、遺産には借金などのマイナスの財産もあり、それらも整理する必要があります。
以下の記事で財産調査の仕方について詳しく解説していますので是非ご覧ください。

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4、遺産分割をする

遺産分割をする

本項では、具体的な遺産分割の進め方を解説していきます。

(1)遺産分割協議

遺産分割は、「話し合い」で進めます。これを「遺産分割協議」といいます。

①相続人間で協議

遺産分割は、すべての相続人の同意がなければ無効です。
そのため、すべての相続人で話し合うことが原則です。

ただ、諸々の事情で話し合いの現場に同席できないケースもあるでしょう。その場合は、遺産分割の案を書面にするなどして提示し(遺産の種類が少ない場合は電話でもいいでしょう)、最終的に全員から同意をもらうことができればOKです。

話し合うべきは、どの遺産を誰が相続するのか、法定相続分を指針として決めていきましょう。
ただ、一部の相続人のうち、生前に

  • 故人からいろいろ譲り受けている
  • 故人にいろいろ譲ってきた

という事情がある場合、法定相続分の通りに分けると不公平が生じます。
この場合の対処法は、「6」をご覧ください。

②遺産分割協議書の作成

遺産分割の結果は、書面に残します。
この書面を「遺産分割協議書」といいます。

遺産分割協議書を作成する目的は、遺産分割協議での合意内容の記録を残すことにあります。
記録を残す理由は、相続人間の後々のトラブルを予防することはもちろんですが、実際に名義変更や権利行使の際に遺産分割協議書が必要になるからです。

遺産分割協議書の詳しい書き方などは以下のページに記載されていますので是非ご覧下さい。

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(2)遺産分割協議がまとまらない場合は?

相続したいものが他の相続人とかぶってしまう、生前の行動からの調整がうまくいかない、相続人の配偶者が出てきて話がややこしくなる・・・。

相続において、協議がスムースにいかないこともあります。
多くの場合は何とかして話をまとめていくものと思いますが、あまりにこじれてしまった場合は裁判所の制度に頼りましょう。

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①遺産分割調停

遺産分割調停とは、相続人間で話し合いの合意が得られず決着がつかないときに、家庭裁判所の調停委員に仲介してもらいながら合意を目指すことです。
遺産分割調停では、当事者達は顔を合わせずに調停委員が伝達する形で話し合いが進むので、冷静に話し合いが進められます。

調停には、まず、遺産分割調停申立書の作成が必要です。
それら必要書類や書式、費用に関しては以下のページで詳しく解説していますので是非ご覧下さい。

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②遺産分割審判

遺産分割調停はあくまでも「話し合い」です。
そのため、ここでも話がまとまらない場合があります。
そのときは、「遺産分割審判」へ自動で移行します。特に申立て等は必要ありません。
遺産分割審判は、裁判所が事実の調査を行い、どちらが正しいかを判断するものになります。
審判内容には必ず従わなければなりません。

5、遺産分割は相続開始から3ヶ月以内に

遺産分割は相続開始から3ヶ月以内に

では、遺産分割協議はいつ頃行うべきなのでしょうか。
期限などはあるのでしょうか。

この点、遺産分割協議をしない限り相続財産に手をつけられないというデメリットがあるだけですので、協議自体には期限はありません。

しかし、別の観点から、2つの期限が見えてきます。

(1)相続税の申告期限

相続をすると、相続税を支払わなければなりません。
この相続税は申告制なので、どれくらい相続をしたのか税務署へ申告が必要です。
相続はいつ起こるかわかりませんから、確定申告のように何月という決まりはありません。
相続税の申告は、「相続開始から10ヶ月以内」と定められています。
この期限から、遺産分割協議は遅くとも10ヶ月以内に行っておかなければならないということが言えるでしょう。
ただし、相続税がかからない(基礎控除額以下の相続)場合は、この期限を特に考える必要もなくなります。

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(2)相続放棄の期限

相続財産に借金があり相続を放棄したい。
そんなケースもあると思います。

この相続放棄、実は期限があり、しかもけっこう短いのが特徴です。
相続放棄は「相続開始を知ったときから3ヶ月以内」にしなければならないとされています。
しかも、放棄は家庭裁判所での手続きが必要なのです。

故人に借金があるのかないのかは、財産調査をしなければわかりません。
そして、その借金を誰がいくら相続するのか、遺産分割協議で話し合うべき事柄です。

このことから、相続開始から2ヶ月以内くらいには遺産分割協議をすべきということも見えてくるでしょう。

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6、遺産分割で絶対に知っておくべき3つのこと

遺産分割で絶対に知っておくべき3つのこと

(1)寄与分・特別寄与料

生前、被相続人の財産の維持をしたり生活を支えていませんでしたか。
実は、生前、被相続人の財産の増加をはかったり、減少を食い止めるような行為をしていた相続人は、他の相続人より多くもらえる権利があります。
これを「寄与分」といいます。

寄与分は、法定相続人にのみ認められるものですので、世話になっていた近所の方や実子の配偶者(嫁など)にはありません。
しかし、一定の親族(6親等以内の親族や3親等以内の姻族の中で相続人ではない人(ex.嫁))については、この寄与分と同じ考え方で「特別寄与料」として認められています。

寄与分や特別寄与料の考え方や計算方法などの詳細は、こちらの記事に掲載していますので、ぜひご覧ください。

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(2)特別受益

相続人の中に、生前、被相続人から家や土地を購入してもらった、資金援助を受けていたなどの方はいませんか。
実は、生前、被相続人の財産を無償や極端な安価で譲り受けた相続人の相続分を減らすことができます。
これを「特別受益」といいます。
孫にもらった教育資金などでも、結果的に子(孫の親)への贈与とみなされることがあります。

特別受益の考え方や計算方法などの詳細は、こちらの記事に掲載していますので、ぜひご覧ください。

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(3)相続した額に応じて相続税がかかる

相続財産の総額が「基礎控除額」以上の場合に発生します。
以下の関連記事でより詳しく相続税について解説していますのでご覧ください。

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7、遺産分割でお困りの際は弁護士へ相談を

遺産分割でお困りの際は弁護士へ相談を

相続は家族の数だけ形があります。
ですから、それだけトラブルの形もあるわけです。
トラブルの予防として知識を備えておくことは必要ですが、残念ながらそれだけでは十分であるとは言えません。

相続での一番の問題は、「人間関係」にあります。
つまり、人の気持ちです。
親密である家族だからこそ、それぞれの思いがすれ違ってしまい、根深いトラブルに発展してしまうのです。

このようなトラブルにおいて有効なのは、第三者を介入させること。
場を冷静にさせることがとても重要です。
そして、その第三者こそ、法律知識と交渉力を持ち、依頼人の利益を一番に考える弁護士が最適というわけです。

相続でお困りのことがあれば、細かなことでもお早めに弁護士相談してください。
中でも相続に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

 まとめ

遺産分割は、誰しもが巻き込まれる可能性があり、一度巻き込まれると複雑な問題が絡み合って長期間にわたって未解決のままになることも珍しくありません。

非常に専門性の高い分野ですので、遺産分割問題に巻き込まれたら弁護士などの専門家に相談するのが第一歩です。

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