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遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)とは|これでOK!仕組みや手続きなどの基本知識まとめ

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遺留分減殺請求とは|これでOK!仕組みや手続きなどの基本知識まとめ

父親の遺言書に自分の名前だけなかった…。
もしかして、自分は相続できないの?

いいえ、できます。
それが「遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)」です(民法1046条)。

そこで今回は

  • 遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)とは
  • 手続の流れ
  • 請求手続きをする際の注意点

などについてご説明します。

この記事で遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)のキホンがわかります!
お役に立てれば幸いです。

※この記事は2018年12月28日に公開したものを2020年5月30日に加筆修正しています。

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1、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)とは

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)とは

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)とは、「被相続人(亡くなられた方)が遺言などにより特定の人のみに遺産を譲ろうとした」などのケースにおいて、法定相続人が最低限の自分の配分を確保出来る仕組みです。

本来、自分の財産の帰趨は自分の意思で決められるべきであることから、遺言等の力は大きく、基本的には遺言等の通りに財産が帰属することになっています。
しかし、わが国では家制度による「扶養」の概念があるため、もし大黒柱が全財産を他人に譲渡する遺言を残したような場合、扶養されていた家族は路頭に迷ってしまうのです。

このような事態を避けるため、一定の扶養関係にあると考えられる親族において、一律に「遺留分」が認められ、遺留分をもつ者は、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)をすることで遺留分を確保することができます。

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2、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の権利がある人

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の権利がある人

遺留分は、「一定の扶養関係にあると考えられる親族」に認められると前述しました。
遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)ができる人は、

  • 被相続人の配偶者(妻や夫)
  • 被相続人の子供
  • 被相続人の父や母などの直系尊属(祖父母を含む)

です。

これらの人が相続人である場合は、遺留分が侵害されていれば遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)ができます。
兄弟や甥や姪は、相続人である場合でも遺留分はありませんので注意してください。

3、遺留分ってどれくらいなの?

遺留分ってどれくらいなの? 
こちらの表は相続人とそれに対応する遺留分の割合を表したものになります。

相続人遺留分
配偶者のみ相続財産/2
子供のみ[X人]相続財産/2 × 1/X
直系尊属のみ[Y人]相続財産/3 × 1/Y
配偶者と子供[X人]配偶者相続財産/4
子供

相続財産× 1/2×1/2×1/X

配偶者と直系尊属[Y人]配偶者分相続財産/2× 2/3
直系尊属相続財産/2× 1/3 × 1/Y
兄弟姉妹

上の表の計算式を使いながら、以下事例でみていきましょう。

【事例】

A(被相続人)は遺言書で、自分の遺産の全て(3000万円)を愛人Bに譲る旨の意思表示をしました。

遺言により、愛人であるBは、3000万円の遺産を受け取りました(事例では相続財産を単純に3000万円と仮定します)。

それが不服であるAの配偶者CとAの娘Dは、愛人Bに対して遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)をすることに。

各人の遺留分の計算式は次の通りです。

配偶者C : 3000×1/4=750万円

娘D      : 3000 × 1/2 × 1/2 × 1/1=750万円

つまりCとDは、それぞれ750万円の遺留分をBに請求することができます。

遺留分の割合、計算に関する詳細はこちらの記事もご覧ください。

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4、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の対象になる財産は?

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の対象になる財産は?

これまで「遺言」をメインにお話してきましたが、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の対象となる財産は次の3種類です。

  • 「遺贈された財産」(遺言)
  • 「死因贈与された財産」
  • 「生前贈与された財産」

(1)遺贈された財産

まず遺贈とは、遺言書に従って遺産を譲ることです。
遺言書で孫や愛人など法定相続人以外の人にすべての遺産が分与されてしまうと、本来の法定相続人が遺産を受けとることができません。

そのため、この場合、法定相続人は受遺者に対して遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)をすることができます。

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(2)死因贈与された財産

死因贈与とは、贈与する人と受け取る人との間での契約です。
亡くなったことをきっかけとして財産を贈与するという内容になります。

遺贈は、被相続人の一方的な意思表示であるのに対し、死因贈与は契約ですので受贈者(財産を受け取る人)の承諾が必要となります。
つまり、死因贈与は、受贈者が生前に合意していることになります。

死因贈与は、遺言書のような厳格な規定がなく、口約束でも成立しますが、実際には何か証明するものがなければ対抗できませんので、契約書などの証拠がなければ問題にする必要はありません。

(3)生前贈与された財産

生前贈与とは、いわゆる「贈与」、つまり、ただであげる、ということです。これも契約ですので、受贈者は合意の上ただでもらっているものです。

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の対象となる生前贈与は、基本的には死亡から過去1年以内に行われた贈与に限られます(民法1044条)。

例外的に、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、1年前の日より前にしたものについても対象となります。

また、受贈者が相続人であるときは、過去10年以内に行われた贈与まで含まれます。

この点は「7」(2)でさらに詳しく解説しています。

(4)生命保険は遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)できないの?

原則的に生命保険金(被相続人が被保険者)は請求の対象になりません。
これは、生命保険金の受け取りが民法の規定する遺贈や贈与にはあたらないと認識されているためです。

ただし、生命保険金を受け取る人間が相続人の場合、例外的に遺留分の対象となることがあります。
ざっくり言えば、相続財産に対して生命保険金の割合が大きい場合は対象となる可能性があります(相続財産が1000万円に対し生命保険が1億円あるなど)。
しかし、生命保険がおりた者がどのような理由で生命保険を受け取っているのかなど、具体的事情を考慮して決定されることですので、一律に述べることはできません。

生命保険に対する遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の可否については、専門家へ相談すると良いでしょう。

5、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の手続き流れ 

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の手続き流れ 

それでは遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)を行う際の具体的な手続きの流れを解説していきます。

(1)内容証明郵便を送る

まず財産を受け取った受遺者に対して内容証明郵便を送ることで、遺留分侵害請求を行います。

口頭での請求、一般的な手紙ではいけません。
その理由は、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)には消滅時効があるということに行き着きます。
遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)は、一定期間内にしなければ権利が消滅してしまいます。
「一定期間」とは、遺留分を請求すべき遺贈などがあることを知ってから1年です。
結構あっという間なのです。
この1年の経過を阻止するためには、「請求」をしたという記録を残さなければなりません。
そのために、口頭や一般的な手紙では、記録として残らないわけです。
内容証明郵便を利用すれば、郵便局と差出人の手元に控えが残りますので、請求したという確かな証拠になります。
郵便局窓口を利用した場合には、基本料金、配達証明料、内容証明料等を合計して1枚あたりおよそ1252円になります。
電子証明サービスを利用した場合は1枚あたりおよそ1510円になります。

内容証明郵便の具体的な書き方に関しては、こちらの関連記事に掲載しています。
書式の雛形をダウンロードすることもできますのでぜひご覧ください。

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こうして遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)を行い、その返還方法について当事者間で話し合います。

(2)調停

しかし、話し合いでは合意に至らなかったり、通知を送っても無視されたりした場合には調停に移ります。
受遺者との話し合いで遺留分について解決が見られない場合には、家庭裁判所で遺留分侵害額の請求調停を行います。

調停とは、家庭裁判所の調停委員に間に入ってもらって話し合う手続きのことです。
当事者同士が直接対面して話し合いをすることはありません。
そのため、遺留分の返還についてお互いが冷静になって話をすることができます。

申立て費用は1、200円分の収入印紙+連絡用の郵便切手数千円分程度で済みます。
申立てをしたら、家庭裁判所で1回目の調停期日が開催されます。
1回目の調停で遺留分の返還方法について合意がなかった場合、1ヶ月ほどの間を置いて2回、3回と期日が開催されます。  

(3)訴訟

受遺者が調停でも遺留分の請求に応じないときは、受遺者の所在地や被相続人の最後の所在地を管轄する地方裁判所に訴状を提出、裁判の手続きを行います。

ただし、遺留分が140万円以下の場合は簡易裁判所に訴状を提出します。

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の訴訟を提起したら、自分に遺留分があることを明確な証拠を持って主張、立証する必要があります。

6、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の注意点

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の注意点

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)にはいくつかの注意点があるので解説していきます。

(1)請求権の消滅

軽く前述しましたが、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)は(民法1048条)より請求すべき贈与があったこと、相続が開始したことを知った時から1年以内に行使しないと消滅してしまいます(時効消滅)。

また、相続開始から10年が経過した場合も請求権は消滅します。
これを除斥期間と言います。
この場合、相続が開始したことや遺留分を請求すべき贈与があったことを知らなかったとしても権利は消滅します。

時効について更に詳しく以下の関連ページでまとめているので、気になる方は読んでみて下さい。

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(2)誰かが遺留分を放棄しても自分の遺留分の割合は増えない

遺留分は放棄することができます。
必ず請求しなければならないというものではありません。
被相続人が他界した後の放棄は、何ら手続きはなく、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)をしなければ良いだけです。

もし、自分以外の相続人が遺留分を放棄した際に、自分の遺留分が増えるのか?と考える方もいると思いますが、誰かが遺留分を放棄しても、自分の遺留分が増えることはありません。

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7、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の法改正について(2019年施行)

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の法改正について(2019年施行)

2019年施行の民法改正により、旧遺留分減殺請求から遺留分侵害額請求に名称が変わりました。
ここでは、この民法改正で改正された、特に重要と思われる遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)に関わる変更点について取り上げていきます。

(1)遺留分の金銭債権化

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)による遺留分の返還は、改正により、金銭のみで行われることになりました。

従来は、遺留分の返還方法によっては、土地などについて請求した側とされた側で一部共有することになってしまう、思い通りの事業承継ができないなどの不都合が生じました。

そこで、金銭請求へ統一され、このようなトラブルが改善されることになりました。

また、金銭の請求へと変化したことを考慮し、遺留分侵害額請求を受けた人は裁判所に申し立てを行い一定期間支払いの猶予を求めることが出来るようになりました。

(2)相続人に対する生前贈与について

従来、相続人に対する被相続人からの特別受益に当たる贈与(生活のための仕送りなど)は遺留分の額を割り出すにあたり、基本的に被相続人の死後から期間制限なく対象とされると規定されていました。

しかし、改正後は、相続人に対する生前贈与に関しては相続開始前10年以内に限定され、範囲が狭められました。

8、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)でのトラブルは弁護士へ

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)でのトラブルは弁護士へ

遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)をする場合、その他相続で問題が起きた場合は、弁護士へ相談することをおすすめします。
遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)に関しては、遺留分額の算出、受贈者との交渉はもちろん、調停以降へ進んだ際の裁判所手続きも全て委任することができます。

なお、相続では、全体的にもめているということがほとんどです。
そもそも、その遺言書自体、無効である可能性もあるわけです。
混乱した親族関係を一から仕切り直すためにも、弁護士に相談してみるのも一つの有効な手段と言えます。

とはいえ、弁護士へ相談した場合、弁護士費用が気になるところかと思います。
相談をしても、必ずしも依頼までする必要はありません。まずは、無料相談を活用して、費用対効果を確認されることをお勧めします。
こちらの記事で弁護士費用の相場を確認してみても良いでしょう。

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まとめ

今回は、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)の基礎知識から実際の手続きの流れや注意点について解説いたしました。

相続に関する問題は、複雑で、なおかつ当事者間の感情的なやりとりで話し合いが長期にわたることも少なくありません。

相続問題の早期の解決を図るためには、専門性の高い弁護士に相談されることをおすすめします。

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