ストレスにより、「買い物」でお金をパーっと使ったりすると、不思議と気分がスッキリすること、ありませんか?
しかし一方で過剰な買い物は経済的な負担を引き起こす可能性があります。
今回は、
- ストレスでの買い物習慣を克服する方法
- ストレスによる買い物行動の心理的背景
- ストレスによる買い物から生じた借金の返済戦略
について解説します。
目次
1、なぜ買い物でストレスが解消されるのか
なぜ、買い物をすると、ストレスが解消されたような気持ちになるのでしょうか。
後の経済的な苦しみが予想される中での買い物。それでもなんともいえない快感があるのは、不思議といえば不思議です。
以下、その原因を見ていきましょう。
(1)店員からの特別扱いが嬉しい
店員さんは客に対し、丁寧な扱いをするものです。
特に、デパートなどの店員ではそのような教育を受けているのでまさにプロ。
日頃の人間関係で我慢をしていると、店員さんから特別扱いが心に響くのは無理ありません。
(2)高額なものを手に入れることができる優越感
「高くて買えないよね」と言われているものを手に入れることは、大きな優越感です。
お金を稼ぐことは大変ですが、使う動作自体は簡単です。
その簡単な動作で大きな優越感を買えるのですから、買い物はやめられない快感なのです。
(3)自分の所有になるということへの多幸感
日頃から、年下のきょうだいや友人、配偶者などの周囲の人に譲ることが多い方では、自分の所有になるということへ多幸感を感じる方も多いでしょう。
「買う」という行為は、単純ながら奥が深いもの。幼児のおままごとでも買い物ごっこは大変人気です。「買う」行為が人に大きな喜びをもたらすことはお分かりになることでしょう。
2、買い物以外によるストレス発散の方法
その買い物が(本当に必要性のある買い物ではなく)ストレスのみからくるのであれば、それをやめる方法は、まずはストレスを別の方法で発散することです。
買い物でなければ発散できないと思い込んでいる方も多いと思いますが、必ず誰にでも他にも合う方法があるはず。
ストレス発散の手段はさまざまですが、比較的お金がかからず、一人でもでき、嗜好によらないオススメの方法を以下ご紹介します。
- 十分な睡眠をとる
- 好きなものを食べる
- ゆっくりと入浴する(温泉へ行っても)
- 声を出す(山に叫ぶ、絶叫マシンで叫ぶ、歌うなど)
- スポーツ(ラジオ体操のような気軽なものからでも十分です)
- アロマなどのリラックスツールを使う(どうせ買い物をするなら、まずはリラックスツール売り場へ向かってみてください)
- ドラマや映画で泣く
- 植物に触れる、身近に置く
- 日記、ブログなどで気持ちを文字化する
3、ストレスからくる買い物を止める方法
ストレスからくる買い物の衝動が来たときそれを食い止められるよう、以下の準備をしておきましょう。
ただ、別手段によるストレスの発散を並行して行わなければ意味はありません。
買い物を止めるだけでは、余計にストレスが溜まってしまいます。買い物以外のストレス発散の方法を見つけてください。
(1)財布の現金は最低限にしてクレジットカードは持ち歩かない
買い物依存症を克服したいなら、財布にクレジットカードは入れないで現金も最低限しか入れないようにしましょう。
財布にカードも現金もなければ、買い物はできません。
(2)インターネットでは現金決済にする
欲しい商品があっても、ネットショッピングする際には現金で購入するようにしましょう。
現金決済だとお金がないと買い物できないため購入へのハードルが上がるからです。
一方クレジットカードだと、現金決済と比べて気軽に買い物ができてしまいます。
ネットショッピングを利用する場合もクレジットカードで支払うのではなく、現金決済をするようにしましょう。
なおクレジットカードは使えないように解約することをオススメします。
(3)まっすぐ家に帰宅して寝る
仕事が終わった後にショッピングする機会が多いなら、退社してすぐ自宅に帰って寝ましょう。
たっぷり寝れば、脳も身体も休められるためストレス解消になります。
(4)甘いものを食べに行く
買い物がしたくなったら、苦手でなければスイーツなどの甘いものを食べましょう。
甘いものを食べると満足感を得られ、コルチゾール(※)を抑えるためストレスが軽減されます。
(※)コルチゾール・・・ストレスホルモン
(5)カラオケへ行く
買い物したい欲が抑えられないならカラオケへ行きましょう。
「2」でもご紹介しましたが、「声を出す」ことにはコルチゾールが減る効果が認められています。
実際に44人に好きな曲を歌ってもらい、コルチゾールが減ったという調査結果が出ています。
引用:カラオケは本当にストレス発散になる?|日経Gooday
4、ストレスで買い物をやめられない人の末路
買い物をどうしてもやめられない方は、以下のような末路が待ち受けています。
(1)貯金がなくなり借金をする
買い物依存症が改善されないと、貯金が底をつくのは時間の問題です。
気づいたら収入より多くの買い物をしてしまい、支払いができずに借金を作ってしまうでしょう。
(2)離婚の原因になる
買い物依存症がエスカレートすれば、離婚の原因にもなります。
あなたが自分のためにお金を無駄に使っているからです。
少しぐらいの金額なら許されるでしょうが、今後の子どもに使うはずだった貯金などを使ってしまった場合には、配偶者の怒りを買って離婚まで発展するかもしれません。
5、ストレスからくる買い物依存症である場合の対処方法
何をやっても買い物をやめられない場合が改善されないのなら、「依存症」である可能性があります。
「依存症」に無縁な方には、気持ちを強く持てるかどうかの問題とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「依存症」は気持ちの切替えで治せる病ではなく、脳の回路に異常が生じる病なのです。
専門医師の適切な治療を受け、早期回復を目指しましょう。心も体も軽くなるはずです。
6、ストレスで買い物をしたときに作った借金の返済方法
買い物依存症で借金はありませんか?借金の返済方法は以下の2つです。
(1)計画的に返済計画を立てる
借金を完済したいなら、返済計画をしっかり立てましょう。
毎月の返済額をきちんと立てておかないと、いつまで経っても返済できません。
また返済が長引くほど利息が取られるので損をしてしまいます。
(2)返済が難しいなら債務整理をする
買い物での借金の金額が大きいなら債務整理(※)をしましょう。
(※)債務整理・・・借金の減額や利息のカットをして生活を立て直す手続き
債務整理をすれば返済を大幅に減らせるからです。
表に債務整理の種類と効果をまとめたので参考にしてみてください。
債務整理の種類 | 債務整理の効果 |
貸金業者と交渉をして、借金の減額や利息のカットをして毎月の返済額を楽にする | |
全ての借金をゼロにできる | |
最大で借金を5分の1にできる |
債務整理について詳しく知りたい方は以下の関連記事もチェックしましょう。
まとめ
溜まり過ぎたストレスを買い物で発散する方はたくさんいます。
しかしこのストレス発散方法はお財布との相談が必要。
お金がないままに買い物をし続けてしまえば、発散されたストレスとは別のストレスが生じる原因になってしまいます。
また、買い物でのストレス解消を繰り返すことにより、麻痺の状態が起こり、頻度や額においてエスカレートしていきます。
そうすると結果的に「依存症」に苦しむことになりかねません。
すごレスによる買い物を克服したいのであれば、以下の行動をしてください。
- 買い物以外のストレス発散方法を本気で一度考える
- すぐに買い物できないような「仕組み」を作る
- ストレスを感じたらすぐ発散(感じた自覚がなくても発散行動を)
また、借金をしてしまい現収入では返済するのが難しいなら、返済を減額できる債務整理を検討してみましょう。債務整理について分からないときは、まずは無料相談を活用して弁護士にご相談ください。