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ワークライフバランスの構築方法〜むずかしい!それでも未来の働きやすさを目指して

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平成19年12月に、「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)憲章」・「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が政府主導で策定されてから10年以上が経過し、これまで各地方自治体や企業などではワークライフバランスの実現に向けた様々な取組が行われてきました。

ところが、昨年3月に内閣府から発表された「企業等における仕事と生活の調和に関する調査研究報告書」によると、「家庭生活を優先させたい人」が多いにもかかわらず、実際には「不本意ながら仕事を優先させている人」が多いことがわかっています(正社員に多い傾向)。

つまり、まだまだ企業の中にワークライフバランスが浸透しているとは言い難い状況といえるでしょう。

このような状況の中、様々な目的をもって「ワークライフバランスを導入したい」という企業様もおられるのではないでしょうか?

そこで、今回は、

  • 企業におけるワークライフバランス導入のメリット
  • 導入する際の注意点

などについてご紹介していきたいと思います。

この記事が皆さまのお役に立つことができれば幸いです。

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1、ワークライフバランスとは

 

ワークライフバランス

ワークライフバランスとは、その名の通り「仕事」と「生活」のバランスという意味ですが、目指すべき姿を一言でいうなら、仕事と私生活との「調和」です。

仕事ばかりではいけない(私生活を大切にしなければいけない)、という意味ではありません。

仕事が自分の基盤となっていて、はたから見ると「仕事ばっかり」という状態であっても、自らが望んでいるのであれば、それもワークライフバランスです。

今までのシステムでは、仕事を優先せざるを得ず、その時期に体験すること、感じることができなかった、という事態は確実に発生していたと言えます。

しかし、この状況を俯瞰すれば、労働者個人が人間として成長するチャンスを逸していた可能性があることは否めません。

そこで、このようなことをなくすため、ライフステージに合った経験を体験し、感じる機会を保障するのです。

そうすることで、個人が人として成長し、結果的に仕事の成果にも良い影響を与える、という好循環が期待されています。

2、ワークライフバランスが登場した背景

ワークライフバランスが登場した背景

では、そもそもなぜワークライフバランスが必要とされてきたのでしょうか?

(1)従前の(現在の)問題点

ワークライフバランスを取り入れることで、従前(現在)のどのような問題点が解消されるのでしょうか?

それは、以下の問題点であると言われています。

  • 仕事と生活を両立する国民の願いの実現
  • 正社員以外の労働者の増加の一方、正社員の労働時間は高止まり
  • 今の働き方は、共働き世帯にうまく作用しない
  • 多様な働き方への許容性がない
  • 少子化

(2)ワークライフバランスで目指すものとは

そこで、この流れを変えるために必要とされたのがワークライフバランスなのです。

つまり、個々人が置かれた状況に応じて、多様な働き方が保障されていることで、持続的・安定的な就労を可能とし、それによって暮らしの経済的基盤を確保することで、結婚や子育てに前向きに取り組んでもらう。

また、健康で豊かな私生活を実現することで、そこで得たパワーを仕事に充てる。

ワークライフバランスは、こうした仕事と私生活との調和を目指しているのです。

3、ワークライフバランスが取れた労働者が増える企業のメリット

ワークライフバランスが取れた労働者が増える企業のメリット

では、ワークライフバランスが取れた労働者が増えることで、企業には、どんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか?

(1)優秀な人材の流出阻止と人材確保

出産や育児等で、積み上げたキャリアを断念せざるをえない状況を抱えている労働者も、ワークライフバランスが取れることによって、仕事を継続しやすくなります。

これにより、企業は優秀な人材の流出を阻止することができ、流出によるコストを削減することにもつながります。 

また、そのようなワークライフバランスを重要視した企業は、新たに入社する労働者に対しても、「労働者を大切にする企業」、「働き方が柔軟な先進企業」との印象を与え、優秀な人材を確保しやすくなります。

(2)労働者のモチベーション向上  

少し古いデータとなりますが、平成18年1月に内閣府男女共同参画局から発表された調査結果によれば、ワークライフバランスが取れていると思う人ほど「仕事に目的意識を持って取り組んでいる」と回答した人が増える、という傾向があることがわかっています。

つまり、私生活の充実が、労働者の心身の健康につながり、それが仕事に対するモチベーションアップに貢献するのです。

(3)労働生産性を向上させる

労働生産性とは、労働者1人が生み出す成果、あるいは労働者1人あたりが1時間で生み出す成果、と言われています。

ワークライフバランスの導入によって、業務の見直しが進み、それによって効率化が図られ、私生活へ時間を充てることが可能となります。

また、私生活の充実は、労働者のモチベーションのアップにつながり、結果として労働生産性の向上にもいい影響を与えます。

(4)悪しき社内風土の改善

ワークライフバランスを実現するには、これまで凝り固まっていた企業の古き悪しき体質はもちろん、企業で働く労働者自身の仕事や私生活に対する向き合い方、考え方を改善していく必要があります。

そうすることで、新しい、グローバルな価値観を持った企業へと成長する可能性があります。

4、ワークライフバランス実現に向けて企業が行えること

ワークライフバランス実現に向けて企業が行えること

ここまでで、ワークライフバランスの概念やメリットについてご説明させていただきました。

では、ワークライフバランスを実現するため、企業としてはどんなことが行えるのでしょうか?

(1)テレワークを導入する

日本テレワーク協会によれば、テレワークとは「ITを利用した、場所・時間にとらわれない働き方」と定義されています。

テレワークによって、子育てや介護をより安心して行うことが可能となります。

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(2)同一労働同一賃金とする

同一労働同一賃金とは、同じ職場で同じ仕事をする正規雇用の労働者と、非正規雇用の労働者との賃金や処遇の格差をなくすという考え方です。

これによって、優秀な人材を確保できたり、特に非正規雇用の労働者の労働生産性の向上につながりやすくなります。

(3)副業を解禁する

副業を解禁することで、企業内外に「多様な働き方を認める先進的な企業」という印象を与えることにつながります。

また、自社で働きながら、他社でも働けるスキルを持つ優秀な人材の確保にもつながります。

(4)育児休業、短時間勤務、フレックスタイム、有給休暇などの制度を利用させる

ワークライスバランスは、仕事と私生活の調和ですから、労働者に労働法上可能な各種制度を利用させることは、もはや必要不可欠といっていいかもしれません。

そして、労働者に私生活を充実してもらうことで、仕事に対するモチベーションや労働生産性の向上につなげてもらいます。 

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(5)長時間労働、作業効率化に向けての業務改善

制度を活用させるだけではなく、自らの足元、つまり業務を見直すことも必要です。

無駄な会議が続いていませんか?

書類は整理整頓されていますか?

労働者同士、あるいは上司と部下のコミュニケーションは取れていますか(他の人の業務、予定等は把握できていますか)?

机の上等はきちんと整理整頓されていますか?

まずは、こうした足元から見つめなおしてみましょう。

5、とはいえ、ワークライフバランスは妄想に過ぎない

とはいえ、ワークライフバランスは妄想に過ぎない⁈

(1)必要なのに取り組むことができない

平成25年11月に内閣府が発表した「ワークライフバランスに関する意識調査」では、「残業削減に効果的と感じる取り組み」の中で、必要なのに実施に及んでいないという声が多かったのは、以下のことになります。

「短時間で質の高い仕事をすることを評価すること」

「担当者がいなくても他の人が仕事を代替できる体制を整えること」

「業務時間外の会議の禁止」など

また、「有給休暇取得に効果的と感じる取り組み」の中で、必要なのに実施に及んでいないという声が多かったのは、以下のことになります。

「上司による有給休暇取得の推奨」

「人員を増やして時間に余裕を持たせること」

「経営者による有給休暇取得の奨励」など

確かに、残業削減や有給休暇取得はワークライフバランスの実現に向けて必要な取り組みの一つではありますが、調査結果からわかるように、取り組みに必要性は感じられつつも、実際には、まだまだ取り組みが進んでいないのが現状のようです。

(2)なぜ取り組むことができないのか

もともと「仕事」とは、自由な時間を拘束することがマストと考えられていました。

そのため、現在でも休む、遅刻、早退は厳禁であり、休憩時間も1分でも過ぎたら上司に睨まれるとビクビクする労働者が五万といる状態ではないでしょうか。

そういう意味で、「仕事」を「拘束」と考える人にとっては、ワークライフバランスは秩序を乱す考えに他ならないかもしれません。

「介護があるから休みます」、「近所の集会があるので遅刻します」などと、個人が勝手なことを言い出したのでは、会議もろくに開けない、という具合です。

しかし、本当の「仕事」とは、「拘束」ではありません。「拘束」は、手段に過ぎません。

ワークライフバランスは、無駄な「拘束」を考え直し、本当の「仕事」を作り上げていくシステムということができます。

その意味で、今までの考え方を根底から見直さなければ、スムーズな導入が厳しいという現実になってしまいます。

誰もが当たり前のように気持ちよく、ワークライフバランスをとった状態でいること。

その最終的な状態を、経営者、管理職の皆さまが明確に想像してこそ、初めてうまく回っていくのです。

6、本当のワークライフバランスを実現するために~企業体質の根幹を見直して

本当のワークライフバランスを実現するために~企業体質の根幹を見直して

(1)制度導入の前に経営者、管理職の意識改革を

「さぁ、ワークライフバランスを実現しよう!」と意気込むと、企業ではまず、「育児休業」や「短時間勤務」などの「制度」の充実を図ろうとするでしょう。

実際、「4」でも、制度の充実についてご説明もしました。

しかし、「5」でご紹介したアンケート回答者から挙がった「声」をみてみると、そうした「制度」の不備よりも、そもそもワークライフバランスに向けた労働者(特に管理職)の意識が希薄であること、企業内部におけるワークライフバランスを支える「体制」が整っていないこと、が一番の問題ではないかと考えられます。

このように、ワークライフバランスの実現には、上層部における明確なビジョン、そして、制度を支える実質的な「体制」が大切なのです。

経営者、管理職には、部下の業務を的確に把握し、労働時間を管理するマネジメント力、さらに「人」を大切にしながらも依存し過ぎない「体制」の構築が求められます。

そして、もっとも大切なのは、「共感力」でしょう。

「どんな理由でも仕事を休むやつは昇進しなくて当然」などと、多様性を受け入れることに違和感を持つ方では、これからのリーダーとしては厳しい時代なのかもしれません。

(2)ワークライフバランスの浸透は少しずつ

経営者、管理職の意識改革が図られたら、「4」でご紹介した様々な制度等を導入します。

ここで注意しなければならないのは、短期間に一気に推し進めようとしないこと、個々人の状況にあった働き方を促すこと、です。

働き方改革を一気に進めようとすると、労働者に「やらされている感」が生じ、逆に労働者の意識改革がとん挫し、ワークライフバランスそのものが浸透しなくなるおそれがあります。

また、せっかく企業全体の意識改革が図られたとしても、働き方が個々人の状況に適合したものでなければ、ワークライフバランスのための制度等は「絵に描いた餅」となってしまいます。

こうした状況に陥らないためにも、管理職には、日頃から部下と緊密にコミュニケーションを取り、部下の業務内容、家庭環境等を細かく把握しておくことが必要です。

7、ワークライフバランス構築のための相談先

ワークライフバランス構築のための相談先

ワークライフバランスを構築していくためには、場合によっては、第三者からの助言、アドバイスを受けることも必要となる場合があるでしょう。

(1)各都道府県の労働局

各都道府県の労働局には「働き方・休み方改善コンサルタント」が配置されており、働き方・休み方に関する相談(例えば、労働時間や年次有給休暇に関する改善についての相談)に応じたり、働き方・休み方の見直しを行う労使等に対し、必要な助言・指導を実施しています。

(2)社会保険労務士

社会保険労務士は労働関係に関する専門家です。

企業内に、ワークライフバランスを取り入れようとする場合は、ワークライフバランスの構築方法に関し、助言、アドバイスしたり、実際に運用に至った場合は、その運用の支援を行ってくれます。

(3)弁護士

ワークライフバランスの導入では、社内規程の見直しは必須です。

規程の作成、修正等は、弁護士へ相談しましょう。

また、規程を作るとともに、どのような会社にしたいのか、企業戦術としてのワークライフバランス導入の相談も、企業法務に詳しい弁護士なら可能です。

個人の充実を支援しながら、企業の成長を図る。

この好循環を、あなたの会社にもぜひ実現して欲しいと思います。

まとめ

以上、ワークライフバランスについて、ご説明してまいりました。

企業内にワークライフバランスを取り入れ、それを浸透させていくことは一朝一夕では成し遂げられるものではありません。

まずは、全労働者の意識改革を図り、ワークライフバランスを受け入れる土壌、雰囲気を作り上げ、少しずつでも着手していくことが、時間がかかるように見えて、実は早道であるといえます。

ワークライフバランスをうまく取り入れられ、誰しもが働きやすい企業へと成長されていかれることを祈願しております。

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