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共働き夫婦が「離婚したい」と思った時に役立つ6つのこと

共働き 離婚

「共働きなのに夫が家事をしてくれない」
「家事が大変なら仕事をやめてもいいよと言われたけど、私は共働きで家事をきちんと分担したい」

そんな双方の意見のすれ違いに悩んでいませんか?

このページでは、

  • 共働き夫婦が離婚しやすい理由
  • 共働きで円満な家庭を維持するコツ
  • 離婚を決意したときの話の切り出し方
  • 共働き夫婦が離婚時に決めておくべきこと

など、今の共働き生活に問題を感じているみなさんが押さえておきたいポイントをまとめてご説明していきます。

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1、共働き夫婦は離婚しやすいといわれる理由

共働きの夫婦は、妻が専業主婦の場合に比べて離婚しやすいと言われることも多いですが、その理由には一体どのようなものがあるのでしょうか。

まずは共働き夫婦の離婚の傾向からチェックしていきましょう。

(1)家事や育児の分担でもめてしまう

日本ではまだまだ「家事・育児は女性の仕事」という固定観念が根強いこともあり、たとえ共働きであっても家事・育児をメインで担当するのは妻、という家庭が少なくありません。
そうなると「フルタイムで仕事をしているのは同じなのに、どうして私だけが家事をしなくちゃいけないの?」「ワンオペ育児にはもう疲れた…」と女性が不満に思うのも当然の話で、家事・育児の分担をめぐって夫婦間でトラブルが発生しやすくなります。

男性の中には「自分が家事をしなければならなくなるくらいなら、妻には仕事を辞めて専業主婦になってほしい」と考えている人もいるため、家事分担の話を通じて理想の家庭像や希望する仕事スタイルの違いが露呈することも多く、「根本的に考え方が合わない」ということで離婚につながるケースもあるでしょう。

(2)妻も経済的に自立している

共働き夫婦は妻にも経済力があるため、専業主婦の場合に比べ、離婚後の生活を考える上で金銭面での不安を抱かずに済むケースが多いでしょう。

一般的に「離婚したい、でも踏み切る勇気が出ない…」と悩む女性にとって、1番のネックとなっているのはやはり離婚後の生計をどうやって立てていけば良いのかという問題。
特に専業主婦の女性の場合、「もし就職が上手くいかなかったら…」と思うと離婚を躊躇してしまいがちですが、共働きの妻はその点を最初からクリアできているので、離婚に対するハードルは比較的低くなっているのです。

(3)仕事などのストレスをお互いに家で発散してしまう

極端に言えば、仕事は受けたストレスと引き換えにお金をもらうシステム、と考えることもできるため、どんな仕事であっても多かれ少なかれストレスが溜まります。
夫婦のうち片方だけがそういったストレスを抱えているのであれば、もう一方は愚痴の聞き役に回ることでそのストレスの解消を手伝ってあげることができますが、自分も同じようにストレスが溜まっている状況では、相手の愚痴もなかなか親身には聞いてあげられないものです。
「私はそれ以上に大変な思いをしているんだから」「そんなことで弱音を吐くなんてちょっと甘いんじゃないの?」と相手に対して反発を覚えてしまうこともあり、夫婦関係がギクシャクしやすいでしょう。

2、まだ修復できる?共働き夫婦が円満に生活するためには

専業主婦家庭ではあまり気にならないポイントが離婚の引き金にもなり得る共働き家庭ですが、今からでも次のコツを意識して相手と接するよう心がければ、関係を修復できる可能性は十分にあります。

お互いに気持ちよく生活していくためにはどのような点に気を付ければ良いのか、詳細を見ていきましょう。

(1)家事・育児の分担をうまく分ける

今の家事・育児の分担に何かしらの不満を感じているなら、1度すべての家事を紙に書いて一覧にし、具体的にどの家事がどちらの担当になっているかを洗い出してみてください。
そしてそれを夫婦で共有し、お互いが納得できる分担の形を探っていきます。

普段あまり家事・育児をしない夫の中には、実は家の中にどんな家事が存在するのかを把握できていない=自分の負担が妻に比べて軽すぎるとは気付いていないケースも少なくありません。
なるべく細かい家事も「見える化」することによって、まず「今までの快適な生活は相手が色々な家事を担当してくれていたおかげだったんだ」ということを分かってもらい、分担に明らかな偏りがあることを示して「自分の担当をもっと増やさなくては」という自発的な協力姿勢を引き出しましょう。

相手が家事・育児経験の浅いうちは、相手の好きな家事やそれほどスキルを必要としない家事を優先して選んでもらうというのも、進んで家事を引き受けてもらうおすすめの方法です。

(2)相手に感謝の気持ちを持つ

家事・育児をきっちり分担していても、各自の担当分をこなすことを「当たり前」とは思わず、相手がやってくれたことに対しては常に感謝の気持ちを言葉で伝えるようにしましょう。

家事は毎日毎日繰り返される終わりのない仕事なので、会社での仕事に比べるとやりがいを見出すことが難しいという人も多いかもしれません。
だからこそ、感謝の言葉をかけ合うことでお互いにやる気をキープすることがとても大切。

相手の役に立てているという気分が、夫婦としての絆もより深めてくれます。

(3)全てに完璧を求めない

家事は生活をする上で欠かせないものですが、そのやり方に関しては特に正解があるわけではありません。
「掃除・洗濯は絶対毎日しなきゃダメ」「料理はイチから自分で作るものじゃなきゃダメ」と気負いすぎると、そのマイ・ルールを守れなかったときに「自分はダメな人間だ…」と余計に落ち込むことになってしまいます。

相手がルールを守ってくれなかったときにも「私は必死で守っているのに、どうして平気でルールを破るの?」と不満を抱くきっかけになるので、「洗濯は週末にまとめてやればそれでOK」「料理はお惣菜を買って帰るのもアリ」「たまには夫婦で外食しよう」など、適度に息抜きをしながら柔軟に考えていきましょう。

3、修復は厳しい…離婚の話を切り出すときのコツ

自分なりに色々工夫をしても夫婦の問題が解消されない、根本的な考え方の違いを埋めることができないなど、最終的に「離婚しかない」という結論に至った場合は、その意思を相手にどう伝えるかが重要なポイントになります。

浮気やDVなどとは異なり、性格や価値観の不一致での離婚は、相手に話を切り出してもその理由を最初はなかなか理解してもらえないものです。
「突然何を言ってるの?」「1度冷静になったほうがいい」とはぐらかされてしまうケースも多く、そのままなんとなく夫婦生活を続けているうちに、再度離婚の話をしようと思っても「離婚したいなんて本心じゃないんでしょ?」とまともに取り合ってもらえなくなるリスクがあります。

こちらの真剣さを分かってもらうためには、とにかく離婚の意思が固いことをしっかり伝え、弁護士を通して詳細な条件交渉を開始する・調停を申し立てるなど、具体的な行動に移すことが必要不可欠。
そのためにも、離婚を決意したらまずは1度弁護士のところに相談に出向き、今後の流れや戦略についてアドバイスをもらうのがおすすめです。

4、共働き夫婦が離婚する方法

実際に離婚を成立させる方法には、大きく分けて次の3つの手段があります。

(1)話し合い

最もシンプルなのは、夫婦間の話し合いでお互いが離婚に合意し、そのまま離婚届を提出するという方法です。
一般的には協議離婚と呼ばれ、大半の夫婦がこの方法で離婚を成立させています。

(2)調停

まともに話を聞いてもらえない、財産分与や親権などの条件面で折り合いがつかないなど、話し合いによる離婚が難しい場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。

調停は月に1回のペースで、結論が出るまで複数回実施されることもあり、調停委員を間に挟んでお互いの言い分の落としどころを探っていきます。

(3)裁判

調停が不成立に終わった=納得のいく結果が出なかったときには、最終的に裁判で決着をつけます。

裁判で離婚を認めてもらうためには、以下の法的な離婚事由に該当している必要があり、有効な証拠を提出して事実を立証できない場合は敗訴してしまうこともありますが、別居期間がある程度長ければ「その他婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚が認められた実例もあるため、状況に応じて検討しましょう。

【法定離婚事由(民法770条)】

  1. 配偶者の不貞行為(浮気・不倫)
  2. 配偶者からの悪意の遺棄(生活費を渡さないなど)
  3. 配偶者が3年以上生死不明
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがない
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

5、共働き夫婦が離婚時に決めておくべきこと

続いて、夫婦が離婚するときに話し合っておきたいポイントもまとめてご紹介していきます。
共働きならではの注目点もあわせて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

(1)財産分与

財産分与とは、夫婦が結婚してから築いてきた財産を離婚時に清算することで、預貯金はもちろん家や車、家財道具や保険まであらゆる財産がその対象になります。
どちらか片方が仕事で稼いだお金についても、基本的にはもう一方のサポートがあったからこそ稼げたものとみなされ、離婚時には折半するのが原則です。

ただ、共働き夫婦の場合はお互いに稼ぎがありますので、たとえ夫のほうが年収が高かったとしても、専業主婦の場合に比べれば妻が受け取れる財産分与は少なくなるケースが多いでしょう。

逆に妻のほうが年収が高いケースでは、財産分与によって一定の金額を夫に譲らなければならないケースもあるので、まずは対象となる財産がどれだけあるのかをすべてリストアップしてみましょう。

(2)親権

子供がいる場合、どちらが親権を持つかも必ず決めておかなければならない項目のひとつです。

まずはお互いの希望をもとに話し合いを進め、両者ともに親権を譲るつもりがない場合は調停で決着をつけることになりますが、調停・裁判では「子の福祉」を最優先に考えて親権者を決定するため、これまでの子供の生活をなるべく維持する=幸せを守るという観点から、現在主に子供の世話を担当しているほうの親に親権が認められやすい傾向があります。

(3)養育費

みなさんが子供の親権者となった場合、相手には養育費という形で子育てのサポートを依頼することができます。

こちらも共働き夫婦の場合は、あくまでもお互いの収入のバランスを見た上で金額を決めていくことになりますが、これからの子供との生活をより良いものにしていくためのお金なので、しっかり交渉を行いましょう。

6、夫婦間で離婚に向けた話し合いが進まないときは

ご紹介してきたように、離婚したいと思ったときに最初のステップとなるのは、夫婦間の話し合いです。

ただ、相手が真剣に対応してくれない・条件交渉で揉めてしまっているというような状況が続く場合には、何かしらの打開策を検討する必要もあります。
そんなとき、最もおすすめなのが弁護士に相談を行うことで、効率的な話の進め方からより良い条件で離婚を成立させるコツまで、みなさんそれぞれの状況に合わせたアドバイスを得られるところが何よりのメリット。

調停・裁判に発展したときにも、あらかじめ弁護士に相談しておけばスムーズに次のステップに進むことができます。

まとめ

共働き夫婦の離婚は、家事・育児の負担割合に対する不満や、求める家庭像のすれ違いが大きな要因として挙げられ、専業主婦のケースに比べて妻にも経済力があることから、離婚に踏み切る心理的な抵抗が少ないことも特徴のひとつです。

とはいえ、離婚するとなればより有利な条件で離婚を成立させたいと考える方がほとんどかと思いますので、そんなみなさんは具体的な話し合いを進める前にまず弁護士と戦略を練っておくのも方法のひとつ。

豊富な経験と実績がある弁護士を味方につけて、自分にとって悔いのない選択を行っていきましょう。

※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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