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労働者派遣法ガイドブック|改正された部分や法律違反になるケース

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労働者派遣法ガイドブック|改正された部分や法律違反になるケース

「派遣労働者の派遣期間がもうすぐ3年経過する」
「日雇い派遣が禁止になった」

平成24年、27年の法改正によって、派遣労働者の保護がより一層推進され、企業に対する規制がより厳しくなった労働者派遣法。
実際に、どのように改正されたのか知っている人は多くありません。
自分の発言や行動が、労働者派遣法に抵触して法律違反・・・となったら最悪ですよね。
法律違反を回避するためにも、しっかり労働者派遣法について知っておくのが罰則を受けない唯一の方法です。

 そこで今回は、

  • 労働者派遣法について
  • 労働者派遣法の改正された内容
  • 派遣会社が法律違反になるケース

などについて解説していきます。
労働者派遣法について知りたい人のご参考になれば幸いです。

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1、労働者派遣法とは、派遣労働者を守るための法律

労働者派遣法とは、派遣労働者を守るための法律

労働者派遣法とは、正社員ではない派遣労働者の働く環境の整備や権利等を守るための法律です。
正式名称は、『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律』です。
労働者派遣法が施行されたのは、昭和61(1986)年のこと。
当時は、国が正式に認めていなかった人材派遣事業を、一部の業務に限定して解禁するとともに、それを国の適正なコントロール下に置くことに主眼がありました。

それ以降、社会情勢に応じて、幾度にもわたって改正がなされてきた労働者派遣法ですが、派遣労働者が、企業にとって都合のいいように、理不尽な扱いを受けるといったケースが多発し、これが社会的に問題視された結果、平成24(2012)年と平成27(2015)年に、派遣労働者の保護に主眼を置く、抜本的な改正がなされたのです。

2、労働者派遣法の改正

労働者派遣法の改正

平成24年、27年になされた派遣労働者の保護に主眼を置く、抜本的な法改正。
それぞれ、どんな内容が改正されたかをお伝えしていきます。

(1)平成24年改正の内容

平成24年改正により、労働者派遣法の正式名称が『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律』から『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律』に変更されました。
大きく改正されたのは次の6つです。

  1. 日雇い派遣の原則禁止
  2. 派遣料金と派遣賃金の差額情報等の公開の義務化
  3. 賃金水準等における派遣先労働者との均衡配慮の義務化
  4. 派遣会社による派遣労働者への待遇説明の義務化
  5. 派遣労働者が希望した場合の無期雇用への転換の努力義務化
  6. 離職した労働者を離職後1年以内に、派遣労働者として受け入れることの禁止 

①日雇い派遣の原則禁止

派遣労働者の30日以内の日雇いは、原則禁止になりました。
※直接雇用による日雇いの業務は禁止されていません。
日雇い派遣は、責任の所在が不明確となりやすいうえ、派遣労働者が、安定した職につきにくい働き方だからです。

ただし、これには「業務」と「働く人」の2つの観点から、例外事由が設けられており、例えばソフトウェア開発等の専門的な業務や、いわゆる昼間学生等は、例外的に日雇い派遣が可能とされています。

【日雇い派遣の例外となる業務】

  • ソフトウェア開発
  • 書籍等の製作・編集
  • 広告デザイン 等

参考:派遣元事業主・派遣先の皆様|厚生労働省)

【日雇い派遣の例外となる人材】

  • 60歳以上の人
  • 雇用保険の適用を受けない学生
  • 本業の収入が500万円以上あって、派遣労働で副業する人
  • 世帯年収が500万円以上あって、主たる生計者ではない人

 (参考:派遣元事業主・派遣先の皆様|厚生労働省)

②派遣料金と派遣賃金の差額情報等の公開の義務化

派遣労働者に対するマージン率(※)等の情報の公開が義務化されました。
(※)マージン率・・・派遣会社が派遣先の会社から受け取る派遣料から、派遣労働者に給料として支払う金額を差し引いた額が、派遣料に占める割合

例えば、派遣会社が派遣先の会社から月額50万円の派遣料を受け取って、派遣労働者のAさんに月額35万円の給料を支払った場合、派遣会社は、これらの差額の15万円を中抜きしていることになります。
この場合のマージン率は、15万円÷50万円×100=30%です。

派遣会社は、こういったマージン率を公表する必要があります。

③賃金水準等における派遣先労働者との均衡配慮の義務化

派遣労働者の賃金を決定する際には、派遣先の同一業務にあたる労働者の賃金水準と、大きくかけ離れてはいけません。
そのため、派遣会社は、派遣労働者の賃金を決定する際に、こういった賃金水準の均衡への配慮をしなくてはならなくなりました。
なお、この際には、業務の経験、能力への配慮も必要です。

④派遣会社による派遣労働者への待遇説明の義務化

派遣会社は、派遣労働者に対して、待遇に関する3つの説明をする必要があります。 

  • 派遣労働者として雇用した場合の賃金額の見込み、その他の待遇
  • 派遣会社の事業運営に関する事項
  • 労働者派遣制度の概要

⑤派遣労働者が希望した場合の無期雇用への転換の努力義務化

1年以上有期雇用している労働者が、無期雇用を希望した場合、派遣会社は、これに応えられるように努力する義務が課せられました。
具体的には、以下のいずれかの措置をとる努力義務です。

  • 無期雇用へ転換する機会の提供
  • 派遣先への直接雇用の推進(紹介予定派遣等)
  • 無期転換推進のための教育訓練の実地

⑥離職した労働者を離職後1年以内に、派遣労働者として受け入れることの禁止

ある会社を離職した後、派遣会社に派遣労働者として雇用された者については、たとえ、離職前の会社に、当該労働者の派遣ニーズがあったとしても、離職後1年間は、その会社に派遣できません。
企業が、いったん離職した労働者を、離職後すぐに派遣労働者として受け入れることを認めてしまっては、企業側の直接雇用負担回避のために、労働者派遣という制度が濫用され、労働者の利益が害されてしまう可能性があるためです。

(2)平成27年改正の内容

平成27年改正により、派遣労働者の雇用の安定やキャリアアップを推進する制度が導入されました。
大きく改正されたのは次の4つです。

  1. すべての業務に共通する派遣期間制限の導入
  2. 労働者派遣事業の許可制への統一
  3. 労働契約申込みみなし制度の導入
  4. 雇用安定措置義務の強化

①すべての業務に共通する派遣期間制限の導入

これまでは、一部の専門業務(いわゆる「26業務」)に該当するかどうかで、派遣期間の上限が異なっていたため、現場に混乱が生じていました。
そこで、こうした「業務単位」の派遣期間制限を廃止し、これに代えて、すべての業務に共通する「個人単位」、「事業所単位」の派遣期間制限が導入されました。
これにより、同じ派遣労働者を3年を超えて、同じ組織(※)で受け入れることや、同じ事業所で3年を超えて、派遣労働者を受け入れることは基本的にできなくなりました。
(※別の部署、例えば課が異なるような場合には許されます。)

ただし、これには例外もあります。例えば、下記のような場合です。

【3年ルールの例外】

  • 派遣労働者が60歳以上である場合
  • プロジェクトの期間が決まっている業務の場合
  • 1か月の勤務日数が、派遣先の通常労働者の半分以下かつ10日以下の日数限定業務に従事する場合
  • 産休・育休・介護休暇等を取る人の代わりに働く場合
  • 派遣会社に無期雇用されている派遣労働者の場合

②労働者派遣事業の許可制への統一

改正前は、一般労働者派遣事業は許可制、特定労働者派遣事業は届出制となっており、特定労働者派遣事業の方が、一般労働者派遣事業よりも規制が緩やかでした。
このような規制レベルの違いを悪用し、一般労働者派遣事業の許可要件を満たすことができない会社が、特定労働者派遣事業として届出を行いながら、実際には、一般労働者派遣事業を営むケースが問題視されたため、全ての労働者派遣事業が許可制に統一されたのです。

そのため、派遣会社は、平成30年9月30日以降、国から許可を受けない(許可番号をもらわない)で営業していると、法律違反になります。

③労働契約申込みみなし制度の導入

これは、厳密には、平成24年改正の内容でしたが、施行が平成27年10月1日まで先延ばしされていたため、便宜上、ここでは平成27年改正の内容としてご紹介します。

違法派遣と知りつつ(知り得る状況で)、派遣労働者を受け入れて働かせた場合は、違法状態が発生した時点において、派遣先が、派遣労働者に対して、労働契約の申込み(労働条件は、派遣会社におけるものと同一)をしたものとみなされようになりました。
派遣労働者が、これを承諾すれば、派遣先との直接雇用契約が成立することになります。

ただし、派遣先が違法派遣のことを知らず、しかも、知らないことについて過失がなかった場合は、この制度は適用されません。
以下に、労働契約申込みみなし制度が適用されるケースをまとめました。 

  • 労働者派遣の禁止業務に従事させた場合
  • 無許可の事業主から労働者派遣を受け入れた場合
  • 期間制限に違反して労働者派遣を受け入れた場合
  • 労働者派遣法等の規制の適用を免れる目的で行われる、いわゆる偽装請負の場合 

(参考:派遣で働く皆さまへ〜平成27年労働者派遣改正法が成立しました〜|厚生労働省)

④雇用安定措置義務の強化

平成27年改正前も、派遣会社に対して、雇用安定措置を講ずることが努力義務とされていましたが、平成27年改正では、派遣会社の法的義務とされたほか、派遣先にも努力義務が課されるなど、派遣労働者保護の色合いが一層濃くなりました。

【雇用安定措置(例)】

派遣会社が講ずるべき措置の例

  • 派遣先への直接雇用の依頼
  • 新たな派遣先の提供
  • 派遣元での無期雇用
  • 教育訓練
  • 紹介予定派遣等の紹介・提案

同一の組織に、継続して3年間派遣される見込みがある労働者に対しては、派遣終了後の雇用継続のために、派遣元に、上記のいずれかの措置を講じる義務が発生します(1年以上3年未満の見込みの派遣労働者については、努力義務)。

参考:派遣で働く皆さまへ〜平成27年労働者派遣改正法が成立しました〜|厚生労働省)

3、派遣会社が法律違反になるケース

派遣会社が法律違反になるケース

労働者契約法は改正されましたが、派遣労働者に対して、どのような対応をすると法律違反になるのか解説していきます。

(1)3年働いた労働者に対して、雇用安定措置をとらなかった

派遣先の同じ組織で3年働いた労働者に対して、なんの雇用安定措置もとらないというのは、雇用安定措置義務に反するため、労働者派遣法違反になるでしょう。

この場合、派遣先に対して、直接雇用を依頼したり、新たな派遣先を紹介したりする必要があります。

(2)派遣会社が、雇用安定措置として無期雇用した労働者に対して、派遣先が見つからないから辞めろと言った

派遣会社が、雇用安定措置として無期雇用した後に、派遣先が見つからないという理由で解雇した場合は、雇用安定措置義務に反するため、労働者派遣法違反になるでしょう。

無期雇用にしたにも関わらず、適切な就業条件の派遣先を提供していないからです。

まとめ

労働者派遣法は、ここ10年で、大きな改正が2回も行われている法律です。
改正される度に、派遣労働者が働きやすいような環境になっていくでしょう。

また、平成27年の労働者派遣法の改正により、企業の雇用安定措置義務が強化されました。
自分では悪気がなく言った発言が、労働者派遣法に違反する可能性があります。

もし派遣労働者とトラブルが起きてしまって対処できないなら、弁護士に相談しましょう。
法律のプロである弁護士なら迅速に労働問題を解決します。

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