闇金とは? 判別が難しくなっているその実態

闇金

闇金の実情と闇金以外でお金を工面する方法についてご紹介します。
お金に困っている。そんなとき、気になってしまうのが「闇金」です。

怖い怖いというけれど、「肝臓や目玉を売れ(売ってお金にしてお金を返せ)」と脅されるなどは今や昔の話。
昨今では、闇金の恐ろしさに関するニュースはあまり聞かないかと思います。

そもそも「闇金」ってなんなのでしょうか?

今回は、

  • 闇金ってなに?闇金の実情
  • 闇金以外での生活の立て直し方

などについて説明したいと思います。
ご参考になれば幸いです。

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1、闇金とは?闇金業者とはなにか?

闇金とは?闇金業者とはなにか?

急な入用ができたときや、万年借金の返済に追われているなど、ある程度のお金が欲しいと思ったとき頭に浮かぶのが「闇金」です。
多くの人は、「闇金」とは何か?と聞かれたら、「厳しい取り立てを行う怖い金貸しというイメージはあるが、よく分からない。」というのが正直な答えではないでしょうか?

そこで、まず「闇金」とは何か?について、法的観点からお答えします。

(1)闇金業者とは貸金業法の登録を受けていない業者

お金を他人に貸すという行為は、貸した人が優位に立つ関係になってしまうケースがあります。
ですから、善意以外でお金を他人に貸すことを「業」(※)とする場合、この優位を悪用して借りた人が不当な立場にならないよう、ある法律に従わなければなりません。

その法律とは「貸金業法」です。

貸金業を行おうとする場合、貸金業法に基づき都道府県知事や財務局長への登録が必要となります。
無登録で営業している貸金業者には刑事罰が科せられますが、「闇金」あるいは「闇金業者」とは、貸金業法の登録を受けていない貸金業者を指します。

闇金は「高利(利息が高い)」のイメージがありますが、無登録の業者であれば、たとえ低い金利での貸付けを行っていたとしても「闇金」あるいは「闇金業者」です。

また逆に、登録をしていればいいかといえばそういうわけでもありません。

別の法律になりますが、「出資法」という法律があり、貸金業者が貸付けを行う際の金利の上限は年20%と定められています。
出資法では、これを超える違法な金利で貸付けを行う貸金業者には刑事罰が科せられますが、登録を受けていたとしても、この上限規制に違反して貸付けを行う業者も全て「闇金」あるいは「闇金業者」であるということができます。
実際に、都道府県知事や財務局長の登録を隠れ蓑にして、暴利を貪る貸金業者は存在しています。

※ 「業」とは、反復継続して、不特定の人に対して行うことを言います。

(2)闇金とは?

以上をまとめますと、

  • 貸金業法上の登録を受けずに貸金業を行っている貸金業者
  • 出資法違反の金利で貸付けを行う貸金業者

が「闇金」あるいは「闇金業者」といえます。

なお、「金利が高いことの実害」は、実は、実感することが難しいことです。
とにかく今すぐお金を借りられるというメリットが輝いていますから、後の金利について考えられる人は多くはありません。
また、金利は、複雑な計算により算出されることから、多いのか適切なのかがとてもわかりづらいのです。

このような「金利」ですから、法律で制限されているのです。
もし、後に大もうけができることが確実で、今すぐ大金が必要だというようなケースであれば、すぐに貸してくれるメリットを生かし、多少損をしても借りてしまうことはあるかもしれません。
しかし、多くのケースでは後の大もうけはありませんし、返済は一瞬で終わることはなく、長期にわたって返済を迫られるという実情があります。

とにかく、金利は、少しでも低いほうが安全なのです。

金利の重要性(怖さ)については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

2、闇金の実態

闇金の実態

では、そんな闇金業者からお金を借りると、どうなってしまうのでしょうか。

その実態に迫りたいと思います。

(1)お金を貸す業の目的とは?

銀行や合法的な消費者金融など、お金を貸すことを業とする者の「目的」は、金利です。
金利を得ることにより、営利を追求するということです。

この金利が借主側にとって酷にならないようにするのが法律なわけですが、この法律を無視し、とにかく金利を獲得することを目指しているのが闇金なのです。

ですから、闇金は、まずは貸す、そしてなんとしてでも契約した金利と返済を受ける、これを目的としています。

(2)過剰与信

「過剰与信」とは、返済能力以上にお金を貸すということです。

お金を借りたいと思っている方には、一見良い響きに聞こえるかもしれませんが、返済能力以上に貸した場合、その貸した額に比例して金利も高額になるということです。闇金は、そこを狙っています。

ここで、「総量規制」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、総量規制とは、年収に対する借金できる額の上限規制を言います。
これは貸金業法で定められている規制ですが、貸金業者は、借主の返済能力以上にお金を貸してはいけないと定められているのです。
また、借主側にしても、借りるべきではありません。

しかし、返せそうになかろうがなんだろうが、闇金は貸してきます。
とにかくお金を必要としている人をターゲットに、甘い言葉を使ってくることでしょう。

(3)返済方法を問わない

貸した後は、金利と返済を受けるまでです。

この場合、もしも返済期日に返済がなかった場合、合法の金融業であれば、慎重に督促をかけ、借主の権利を不必要に犯さない形で返済の請求をしてきます。

これは、貸金業法上規制されていることでもあります。

しかし、闇金はこれらの規制を気にすることなく、とにかく請求を繰り返します。

昔は、昼夜問わず、本人以外の人(家族など)にも請求を繰り返すなど、過酷な取り立てが問題になっていました。

もちろん、現代においてもそのような請求を繰り返す闇金も存在していますが、このような手法でなくとも、基本的には手を出さないような仕事に就かせたり、大切な物を売らせたり、あの手この手を提案し、とにかく自分への返済を実現させるわけです。

企業活動は、その取引相手に対し、win-winを求める時代になっています。
そのため、合法的な金融業であれば、最終的に損をするような提案をしないのが一般的です。

しかし、闇金は、一見win-winを持ちかけながらも、法律を無視していますから、貸し手の優位性を巧みに使います。
結局、よくないことに足を突っ込んでしまい、借り手の日常生活は破綻し、精神は崩壊していくというケースが見受けられるのです。

闇金の取り立ての詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

3、これって闇金?闇金かどうかの判別が難しくなっている

これって闇金?闇金かどうかの判別が難しくなっている

闇金は、日々進化しています。
「一見闇金には見えない。」
そんな闇金ばかりといっても過言ではないでしょう。

本項では、闇金かどうかを見極める方法について、お伝えしていきます。

(1)貸金業者の登録の有無を調べる

まず、貸金業者の登録の有無は、ネット環境さえあれば、下記の「金融庁のホームページ」で検索することができます。

したがって、まず、このホームページ上の検索でヒットしなかった業者は闇金業者です。

しかし、前述のとおり、登録している闇金業者も存在しますので、この方法だけでは必ずしも十分とはいえません。
金利を確認すれば分かるのですが、そのためには闇金業者に近づかなければなりませんので、おすすめできません。

そこで、恐ろしい闇金業者に近づかないようにするため、闇金業者の特徴を知り、闇金業者と消費者金融の違いを理解する必要があります。

(2)闇金業者の特徴を知る

闇金業者の特徴としては、大々的な宣伝活動はしないという点にあります。
違法な貸付けを行っていると自ら認識しているはずですから、当然といえば当然でしょう。

したがって、たとえば街の電柱やガードレールの張り紙やダイレクトメールでの宣伝をコソコソと行っている業者は闇金であることを疑うべきです。

また、広告内容が「審査不要!」「即日○○万円融資可能!」「ブラックの方にも融資できます」などの言葉を並べられたものである場合は、怪しいといえます。
合法的な消費者金融であれば、ブラックの方に審査なしに貸付けなど行わない(返済能力がない方には、貸さないことがご本人のためになるのです)のです。

(3)闇金業者ではないように見えるパターンを知る

なんども言いますが、闇金は進化しています。
高学歴な担当者がいることもザラです。
例えば、難しそうなシステムをちらつかせ、よくわからないな?と思わせる手法も当然あります。

以下、「闇金業者に見えないけど闇金業者」というパターンをご紹介していきます。

①年金担保金融

貸金業法上、貸金業を営む者は、貸付けの契約において、借主の公的給付(年金など)を返済のあてにしてはいけない、ということになっています。

貸金業者の中には、年金を扱うような団体を装い、年金手帳や銀行口座等の預金通帳やキャッシュカードなどを担保に貸付を行う業者が存在します。
このような業者に、年金手帳や銀行口座の預金通帳やキャッシュカードなどを渡してしますと、年金を受け取ることができなくなったり、預金口座から勝手に金銭を引き出されたりなど、悪用されてしまう可能性があります。

このような違法な融資をしている貸金業者は、闇金業者であるといえます。

②システム金融

資金繰りに困った中小の零細企業等に対して、即日融資するなど甘い言葉を謳い、ダイレクトメールやファックス等で勧誘し、融資を申し込まれると担保代わりに手形や小切手を送らせる手口の貸金業者が存在します。
差入れた手形や小切手の期日が近づくと、最初の業者は厳しく取立てを迫る一方、別の業者から融資の案内が届き、借り換えを勧誘してきます。
複数の業者が借り手の情報を共有しており、同一の借り手に対し、次々と融資を行い、違法な高金利の借入れを雪だるま式に膨れ上がらせ、暴利を貪るというのがシステム金融の手口です。

この方法で貸付けを行っているのは、当然無登録の闇金業者です。

③リース金融

貸金業者の中には、借り手から自動車や家具一式などを買取り、その後、リース料として違法な高金利の支払いをさせ、その対価として、借り手が自動車や生活用品などを継続して使用する契約をするような業者がいます。

同じ仕組みを使ったリースバックという合法的な融資方法もありますから混同してしまいがちですが、決め手は「利率」です。

このような手口で違法な高金利を得ようとしている業者は、闇金業者であるといえます。

④ソフト闇金

ソフト闇金とは、見た目の怪しさなどが排除された闇金です。
詳しくは以下の関連記事でご紹介していますので、チェックしてみてください。

4、闇金業者からお金を借りてしまったら

闇金業者からお金を借りてしまったら

もし、すでに闇金業者からお金を借りてしまったのであれば、次のような対処をしてください。

(1)闇金業者には返さない!

出資法上、金利の上限は年20%と定められています。
したがって、20%を超える部分の利息を支払う必要はありません。
この点は、闇金であっても、平成19年ころまで、いわゆるグレーゾーン金利で貸付けを行っていた消費者金融であっても同じです。

では、受け取った元金や上限を下回る部分の金利についてはどうでしょうか。

この点、最高裁判所は、平成20年6月10日、要旨、著しい高金利での貸付けは反倫理的行為であり、不法原因給付(民法708条)にあたる、と判示しました。
まず、著しい高金利とは、10日で1割~5割(いわゆる「トイチ」、「トゴ」)など、年利にして数百から数千%にも上る利率をいいます。
また、不法原因給付とは、そのような高金利で貸し付けること自体が公序良俗に反し違法であるから、返さなくてもよいという意味です。

したがって、受け取った元金や上限を下回る金利についても、返す必要はまったくありません。

(2)弁護士に相談!

まずは弁護士に相談してください。

もちろん、脅迫的な行動や命に危険が及ぶような危険な行為があれば、貸金業法そして刑法で刑罰が規定されていますから、警察へすぐに相談してください。

しかし、もしその前段階であれば、以下の理由から弁護士に相談すれば、悩みを解消できる可能性があります。

①取り立てが止む

実は、弁護士から連絡が来ると取り立て行為は止める闇金業者は多くいます。
闇金業者は、弁護士が動き始めると、捜査が促進される可能性が高いことを知っているからです。

②払ったお金を取り返せる

前掲最高裁判所の判決によると、著しい高金利により貸付けを行っていた闇金業者に支払った金額は、元利全額の返還を求めることができます。
ただ、闇金業者は逃げてしまうことも多いので、実際に回収できる可能性は高くありません。

また、返済方法が口座振り込みであった場合は、「振り込め詐欺救済法」に基づき分配金の支払を受けられる可能性があります。

5、闇金がダメならどうすれば?どうしてもお金が必要な場合に検討すべき方法をご紹介

闇金がダメならどうすれば?どうしてもお金が必要な場合に検討すべき方法をご紹介

闇金の怖さは分かった。でも総量規制もあるし他に借入先もないし、どうしようもない、とお嘆きのあなた、ちょっと待ってください。

そこで、闇金に手を出す以外に是非とも検討していただきたいことを、お伝えします。

(1)過払金があるかもしれない

総量規制で消費者金融やクレジットカード会社からの借入れができないということは、多額の借金をしてきたということを意味しています。

もし、平成19年(あくまで一つの目安です)よりも前からあり、長期間にわたり借入れと返済を繰り返してきたというような場合ですと、過払金が発生している可能性があります。

そして、発生している過払金は、貸金業者に対して返還を求めることができます。
まずは、弁護士にご相談下さい。

(2)審査通過率の高い消費者金融に借入れを申し込む

すでにブラックリストに載ってしまっている方にとっては難しい方法とはなりますが、まずは闇金業者ではない消費者金融、たとえばアコム、バンクイック、セブン銀行カードローンなど、比較的審査通過率が高い消費者金融から借入れを試みて下さい。

(3)生活福祉資金貸付制度を利用する

総量規制やブラックリストに載ってしまったなどの理由で、必要な資金を借り受けることが困難な世帯に対して、生活を立て直すまで、国から必要な資金を借り受けることのできる制度が存在します。
それが生活福祉資金貸付制度です。

この制度の利用にあたっては、基本的には保証人を立てることが求められますが、立てられない場合であっても、年1.5%という利息を払えば必要な資金を借り受けることはできます。
保証人を立てることができれば利息を払う必要はありません。

生活福祉資金貸付制度の詳しくは、こちらのページをご覧ください。

まとめ

背に腹は変えられない思いでいるときでも、こうして闇金についてお調べになったこと、とてもラッキーだったと思います。

お金の工面の苦労は、他人にはあまり知られたくないものです。
そのため、こっそり借りることができる闇金は、とても魅力的なものに映ることでしょう。
しかし、解決策は、闇金から借り入れる以外にもあるのです。

もし、現在の借金をチャラにして人生をやり直したいという場合も、自己破産などの手立てはあります。
ぜひ他の手段を検討し、明るい未来を迎えられることを願っています。

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