1、得意分野
- 交通事故(被害者側)
- 労働災害(被災労働者側)
2、経歴
(1)ベリーベスト法律事務所入所時期
2014年 01月 ベリーベスト法律事務所入所
(2)得意分野を取扱い始めた時期
入所直後から交通事故・労働災害案件をメインに取り扱う
3、業務実績
(1)交通事故代理人(被害者側)としての取扱件数
延べ370件以上
(2)死亡事故をはじめとする重傷案件
多数(遷延性意識障害、高次脳機能障害、四肢麻痺、四肢欠損、胸腹部臓器の損傷、歯牙欠損、目・耳・鼻の障害、醜状障害、PTSD、上司下肢の機能障害等)
(3)労働災害における被災者側代理人
多数(製造業、造船業、病院、建設業、食品工場、運輸業、海上輸送業等)
4、取扱事例
(1)交通事故
①1級1号の高次脳機能障害を負ったご本人とご家族を丁寧にサポート
60代の男性がバイクを運転中に乗用車と衝突し,常時の介護なしには生活が成り立たない状態になってしまった事故でした。
日常生活が自分一人では成り立たなくなるほどの重症を負った場合には、被害者本人はもちろんそのご家族の生活も一変することになってしまいます。ご家族は、自身の生活を送らなければならないことに加えて、事故に遭ったご本人のサポートをすることを強いられることになり、「入院中は個室に入って良いのか」「退院後は自宅に迎えることになるのか」「どのような施設が利用できるのか」「保険会社はどこまでお金を払ってくれるのか」「賠償金で将来の生活を賄っていくことができるのか」などなど、不安が尽きることはありません。
こういった案件のお手伝いをする場合、ご家族の疑問にも都度適切にお答えしながら、賠償金額の獲得というゴールまでしっかりと寄り添うことが必要です。
本件においても、成年後見申立といったような賠償交渉に付随する様々な手続についての疑問・ご不安も解決しながら、最後には訴訟を提起し、過失割合も含めてほぼこちらの請求通りの和解を勝ち取ることができました。事故直後からトータルでお任せいただき、しっかりとした解決に導くことができて、弁護士冥利に尽きる印象的な事件となりました。
②加害者扱いのゼロ回答から一転して1700万超の保険金を獲得したケース
原付を運転中の方が、丁字路を右折するべくウインカーを出して進路を変更しようとしていたところ、後方を走行していたSUVが右後方から無理な追い越しをかけて衝突したにもかかわらず,「そちらの過失の方が大きいから保険会社としての対応はできない」と一括対応を拒絶されていたケースです。
一括対応がなされていないケースの場合、保険会社は診断書や診療報酬明細書等の傷病の状態を把握できる資料を一切保有していないため、その取得(作成)から始めなければならず、特に通院していた医療機関が複数に及ぶ場合には、この作業は非常に手間のかかるものになります。しかし、ベリーベスト法律事務所では、交通事故専門チームが組織されていることから、こういった複雑高度な案件についても対応が可能です。
交通事故専門チームでの適時適切なお手伝いにより、Tさんに残存した後遺障害は7級4号と認定され、その後の示談交渉も、刑事記録の取得などのなかなかご本人には取ることの難しい手段を用いることで、過失割合に関する相手方保険会社の認識を改めることに成功し、示談交渉段階において8(相手方):2(Tさん)という過失割合であることを認めさせ、結果として1700万円を超える示談金を獲得することに成功しました。
(2)労働災害
①建設現場における鉄骨組み立て(高所作業)の際に生じた転落死亡事故
被災者のご遺族であるご依頼者様は、労災保険から遺族(補償)一時金を受け取っていらっしゃいましたが、労災保険の支給金が填補するのは、労働者において発生した損害のほんの一部分であることが多く、特に労働災害によって亡くなられたり重度の後遺障害が残ってしまった場合などは,労災保険から支給される額では到底損害の総額を填補できないという結果になりがちです。
本件においても、労災保険からは支給がなされない慰謝料などの費目を積算していくと、労災保険から遺族(補償)一時金として支給された1000万円弱の他に、3000万円を超える損害が生じているという計算になりました。
そこで、会社に対して安全配慮義務に違反したとして損害賠償請求を行った結果、こちらの過失も考慮しなければならないケースであったために、発生した損害の満額というわけにはいきませんでしたが、裁判という費用も時間もかかる手続を取ることなく、約1400万円という納得できる金額を支払ってもらうことができました。
そもそも、弁護士が介入しなければ、この約1400万円という金額が会社から支払われることはありませんでしたので、ご遺族の今後の生活の支えとしてまとまったお金をお渡しすることができたのは、弁護士介入の大きなメリットであったといえるでしょう。
②労働災害発生後に退職を迫る会社から700万円を獲得
ご依頼者様が海運業に従事中、艀船で湾内を航行中にロープが切れて足に当たったことで骨折するという労働災害が発生し、可動域制限(12級7号)が認定されたというケースでした。
会社の指示に基づく業務により後遺障害が残るようなケガを負ったにも関わらず、会社は、足首が満足に動かせない状態でも働けるポストを用意するようなこともなく、ご依頼者様に解雇を迫りました。
労災のご相談をいただいた際に弁護士がまず考えるべきは、「この労働災害の発生について会社に責任があるのか」という点ですが、この判断を独力で行うのは極めて困難だと思いますので,とにかく労働災害を専門に扱う弁護士に相談することをお勧めします。
このケースでは、会社にも労働災害発生の責任があると考えられたため、12級7号が認定されたことを受けて、労災保険から支払を受けていた休業補償給付金や障害補償給付金とは別に、会社に対して損害賠償請求を請求しました。しかし,会社から経営状況的に素直に支払に応じられる状況ではないとの回答があり、また、ご依頼者様も時間も費用もかかる訴訟による解決は希望されませんでしたので、訴訟によらず解決できるギリギリの線を見つけるべく会社側の弁護士と粘り強く交渉を重ねた結果、最終的に会社側が分割払いを怠るとペナルティーがあるような合意を締結し、無事に700万円を払わせることに成功しました。
この700万円というお金は、労災保険からお金を受け取るだけで満足し、会社に対する不満を抱きつつも諦めて退職していたら絶対に受け取ることのできなかったお金です。本件のように、会社の指導監督の元での作業中に労働災害に遭い、後遺障害に苦しんでいる方は、まず弁護士に相談してみて下さい。
5、弁護活動ポリシー
私が主な取扱分野である交通事故・労働災害分野のご相談者様に、自ら望んで弁護士に相談される方はいません。
一生に一度あるかないかの未経験のトラブルに否応なしに巻き込まれ、ご自身の相談であればケガの痛みもある中で、また、ご家族が重傷を負い途方に暮れているところで、相手方保険会社から心ないことを言われたり、自賠責や労災保険など、複数登場する関係各所からのややこしい要求に対応したりしなければならないストレスには、想像を絶するものがあると思います。
私は、そのようなお困りの方々に寄り添い、力になれる存在でありたいと思っております。
そのために、まずはご不安なお気持ちを和らげることができるよう、できる限り丁寧にお話を伺うことを心がけています。
また、交通事故・労働災害分野は、損害賠償に関する法的な知識だけでなく、車やバイクの構造に関する知識や保険や医療などに関する知見も必要となるため、弁護士が個人のお客様から受けるご依頼の中ではかなり専門性の高い分野といえると思います。
そのため、私としては、医師に「専門医」という制度があるのと同じように、幅広い分野を取り扱うのではなく、交通事故・労災分野に絞って特化することで、お客様の利益を最大化するための研鑽に努めたいと考えております。
お客様にとって満足できる結果が得られるよう、お客様と共に悩み、解決策を一緒に考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
6、その他
- 自研センター研修(弁護士コース)修了
- 日本交通法学会所属