子離れできない母親から卒業する方法〜あなたは大丈夫ですか?

子離れできない母親から卒業する方法〜あなたは大丈夫ですか?

子離れしたいと思っているのになかなかできない」
「ついつい子どものことが心配になってしまう」

こんな悩みを抱えている母親は少なくありません。

今回は、

  • 子離れできない母親の特徴
  • 子離れをするための対処法

についてご紹介します。

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1、子離れできない母親の特徴

まずは子離れできない母親の特徴をご紹介します。
子離れできていないことや子どもに干渉し過ぎてしまうことに心当たりがある方は、以下の特徴のうちいくつ当てはまるかを確認してみましょう。

(1)子どもを自分のコントロール下に置きたい

子どもを自分のコントロール下に置きたいという気持ちが強いと、子どもが何歳になっても子どもを自分の手中におさめようとしてしまいます。

子どもが想定外の行動をとったり自分の知らないところで行動したりすることに、恐怖感や嫌悪感を感じる母親もいます。

乳幼児のうちは親の助けがないと子どもも意思決定や行動が難しいですが、年齢を重ねるにつれ、子どもも自分の判断で意思決定や行動ができるようになります。

したがって、いつまでも母親のコントロール下に子どもを置かなければならない理由はないのです。

(2)子どもには自分の期待どおりに育ってほしい

母親であれば、子どもに対して「こんなふうに育ってほしい」という期待や願いがあるのは自然なことです。
大事な我が子ですから、我が子には苦労したり悲しい思いをしたりすることのないように育ってほしいものですよね。

しかしながら、子どもには子どもの人格があり、親の期待どおりに育つとは限りません。
親の人生と子どもの人生はあくまで別ものですから、自分の期待どおりに子どもが育たないからといってイライラする必要はないのです。

(3)過保護

可愛い我が子に対してあれこれと構いたくなってしまうのが母親ですが、あまりに構いすぎてしまうのは考えものです。
過保護に育てすぎると、母親なしでは自分で意思決定ができず、自立心のない子どもになってしまうリスクがあります。

(4)過干渉

子離れできない母親は必要以上に子どもに干渉してしまう傾向にあります。
子どものスケジュールや子どもの持ち物、誰とどこで過ごしているのかなどを逐一把握していないと気が済みません。

我が子を心配する気持ちはわかりますが、母親にすべてを管理されていると子どもとしても息苦しさを感じるでしょう。
子どもとこの先も良好な親子関係を築いていきたいのなら、子どもとは適切な距離感を保つことが必要です。

(5)自分の子どもが成人していても幼児や小学生のような扱いをする

子離れできない母親は、子どもが成人しても子どものことを幼児や小学生のように感じてしまいます。
自分がいなければ何もできなかった幼少期のように子どもを扱いたい気持ちが強い傾向にあります。

しかしながら、子どもが成人したのなら子どものことを小学生扱いするのはやめて、一人の大人として接しましょう。

(6)「あなたのためよ」が口癖

子離れできない母親は、自分が必要とされたいがためにあれこれ子どもに干渉するという一面もありますが、その一方で子どものことを大切に思って行動しているという一面もあります。
つまり、母親は子どものためを思って行動しているため、自然と「あなたのためよ」という言葉を子どもに対して放ってしまうことが多いです。

(7)寂しがり屋

子離れできない母親が子どもに構い過ぎてしまうのは、母親自身が寂しがり屋であることも要因の一つです。
母親としても寂しさをどう埋め合わせてよいかわからず、つい子どもに干渉してしまいます。

(8)子供に反抗期がなかったのが自慢

子離れできない母親にとって我が子は宝物のように大事な存在です。
そんな我が子に反抗期がなく、自分を罵倒したり傷つけたりしなかったことは、子離れできない母親にとって一つの誇りでもあります。

(9)夫との関係に不満がある

夫婦関係が円満であれば、母親の意識は子どもだけでなく夫にも向かうため、子どもへの干渉はそこまで激しくなりません。
これに対し夫婦関係に不満がある場合、母親の意識は夫へは向かわず子どもに対して意識が集中してしまいます。

(10)友人がいない、親族と疎遠

母親自身に仲の良い友人や親族がいる場合は、子ども以外の人との付き合いにも意識が向きます。
しかしながら、友人がいなかったり親族とも疎遠だったりすると母親の関心が全て子どもに向いてしまいます。

2、母親が子離れできない理由

以上、子離れできない母親の特徴を10の観点から挙げました。
いくつ当てはまっていましたか? ここからは、母親が子離れできない理由を見ていきましょう。

(1)子どもが自分のコントロール下にないことを想像できない

子離れできない母親は、子どもが何歳になっても子どもを自分自身のコントロール下に置くことを望みます。
すなわち、子どもが自分のコントロール下にないことを全く想像できません。
子どもが自分のコントロール外のところへ行ってしまったら、恐怖や不安で精神不安定となるリスクすらあります。

(2)子どもに必要とされたい

子離れできない母親には、子どもを心配する気持ちや子どもを応援する気持ちもありますが、根底にあるのは「子どもから必要とされたい」という気持ちです。

子どもに干渉したり子どものことにあれこれ構っていたりすれば、子どもから必要とされるためなかなか子離れできないのです。

(3)子どもがいないと寂しい

子離れできない母親は子ども以外に関心ごとがあまりないため、子どもが自分のそばから離れてしまうことに寂しさを覚えます。

(4)趣味がない、友人がいない

没頭できる趣味があったり楽しく会話できる友人がいたりすると子ども以外にも意識が向きますが、これらがない母親の場合、全ての意識が子どもに向いてしまいます。

(5)子供が成長していく現実を直視できない

子離れできない母親にとって子どもの成長は嬉しい反面、子どもが成長していく現実を直視できないという一面もあります。
なぜなら、子どもが成長してしまうと自分が干渉できる範囲が減り子どもが自分のもとを離れる時間が増えるからです。

3、子離れできない母親が子どもに与える影響

母親が子離れできないことは、母親の人生に影響が生じるだけでなく実は子どもの人生にも影響を与えます。
母親が子離れしないことによって子どもにどのような影響が生じるのかを理解すると、子離れの重要性を感じられる方が多いです。

(1)親に依存してしまう(共依存)

子離れできない母親に育てられる子どもは、子ども自身も親に依存してしまう共依存の関係になりがちです。
お互いに依存しているため、共依存の関係から抜け出すにはお互いの強い意思が必要になります。

(2)自分の力で解決する能力を失う

子離れできない母親は何かにつけては子どもに構い、子どもの生活や意思決定に干渉します。
そのため、大きなことから小さなことまで子どもの意思決定は母親が子どもに代わって行う傾向にあります。
その結果、子どもは大変なことがあっても母親が解決してくれると考えるようになり、自分の力で問題を解決する能力を失います。

(3)親の期待にこたえようとするあまり、子どもに自分の意思がなくなる

子どもの生活にいつも親が干渉してくる状態ですと、子どもは自分の意思で行動するのではなく親の顔色を伺いながら行動するようになります。
親の顔色を伺っていると、子どもの行動や選択の基準は自分の意思ではなく親の好みになっていきます。
その結果として、子どもには自分の意思がなくなります。

(4)母親の思惑どおりになる

子離れできない母親は子どもに過干渉をし、子どもの自由な意思決定を無意識のうちに奪ってしまう傾向にあります。
子どもから自分の意思がなくなり何でも母親が意思決定する状態が続くと、子どもは次第に「母親がいないと自分は生きていけない」と、ある意味洗脳状態に陥る場合もあります。

(5)子どもが自立できない

子どもの生活の意思決定を母親が行っていると、子どもは母親なしでは生きていけないと感じなかなか自立できません。
子どもが一人暮らしをしようとしても、子離れできない母親は子どもが自分のもとから離れることを許しません。
したがって、結婚が遅れたり、特に理由もなくいつまで経っても実家暮らしをしていたりする子どもが多いです。

最終的には、子どもが実家を出ることを許せないがために「実家を出るなら縁を切る」とある意味脅迫のようなことを言って子どもをコントロールする母親もいます。

4、子離れできない母親が子離れする方法

以上のように、母親が子離れできないでいると子どもに悪影響を及ぼします。
ここからは、子離れできない母親が子離れする具体的な方法についてご紹介します。

(1)子ども以外に自分の楽しみを見つける

子離れできない母親が子離れをするには、まず子ども以外に自分の楽しみを見つけることが大切です。
自分の楽しみがないと、いつまで経っても子どもを通じてでしか自分の心が満たされません。

(2)家族以外の交友関係をもつ

子どもに全ての意識を集中させないためには、母親自身が家族以外の交友関係をもつことが必要です。
普段接するコミュニティが家族しかないと、どうしても家族に全エネルギーが集中してしまいます。

(3)子供のことを一人の人間として信頼する

子離れできない母親がいつまでも子どもに構ってしまうのは、子どもが自分で自分の人生を切り開けるということを信頼していないからです。

「信頼」と一言で言っても、子どもを信頼することは本来なかなか難しいことです。自分より何十年も後に生まれ、圧倒的に経験値が低いことが明白だからです。
また、我が子となれば、遺伝なども考えてしまい、「私が苦手なのだからうちの子ならこれは苦手なはずだ」などと想像してしまうものです。

しかし、子どもの人生は子ども自身のものであり、母親の人生とは別ものです。
ある程度の年齢になった際は、これまでずっと育ててきたご自分を信じてみてください。あなたが育ててきたのですから、きっと乗り越えてくれる人間に育っているはずです。
子どもを一人の人間として信頼し、子どもの人生を母親の人生から切り離す勇気をもってみてください。

(4)子どもの意思を尊重する

子離れできない母親は子どもを自分の思いどおりにコントロールしたがります。
ですが、母親と子どもは別の人間なのですから、母親の意思と子どもの意思が一致しないこともたくさんあります。
そんなときは自分の思いどおりに子どもをコントロールするのではなく、子どもの考えや意思・感情を尊重してあげるようにしてみてください。

(5)必要以上に口出しせず見守る姿勢で

今までは、子どもが母親の考えと違う行動をとったり危なっかしいことをしたりするとすぐに口出しをしていたかもしれません。
確かに子どもが危険な目に遭うのは避けたいのが親心ですよね。
本当に危険な事態は避けなければいけませんが、ときには子どものことを口出しせずに見守ることも大切です。

(6)夫婦関係を再構築する

子離れできない母親は、子どもへの意識を他の人や他の関心ごとに分散させるのがおすすめです。
友人や親戚でも良いですが、一番良いのは夫婦関係を再構築することでしょう。
歳をとってから仲が深まる夫婦も少なくありません。
夫婦関係が良くなれば、家にいる間も子どもに意識を向け過ぎないで済みます。

(7)ペットを飼う

夫婦関係を再構築する以外にペットを飼ってみるのも良いですね。
動物好きの人にとってペットは家族同然の存在です。
自分のことを必要としてくれることで母親自身の心が満たされる瞬間もたくさんあるでしょう。

5、子離れできない母親に対して子どもができること

ここまでは子離れできない母親自身について解説しました。

母親が子離れできないのは母親だけに問題があるように見えますが、実は子どもの側にも原因があります。

ここからは子離れできない母親に対して子どもの立場からできることをご紹介します。

(1)子どもも母親に対して依存していることを認識する

子離れできない母親が存在しているということは、裏を返すと子どもも母親に依存しているということです。
母親が意思決定をすることが日常化してしまうと、子どもは自分で意思決定をせずに意思決定の権限を母親に委ねるようになります。
子どもが母親に依存すると母親はさらに子離れができなくなるという悪循環が起こります。
子ども自身も母親に対して依存していることを自分で自覚しましょう。

(2)母親と適切な距離感を保つ

子離れできない母親に子どもがいつまでも依存していると、母親が子離れできないだけでなく子ども自身も自分で意思決定ができなくなり悪影響が出ます。
母親が子離れできていない場合、子どもとしては母親と適切な距離感を保つことが大切です。
母親の干渉が過度な場合は、強行突破で物理的に母親と離れることも視野に入れましょう。

(3)一人で立派に生活できる姿を見せて母親を安心させてあげる

子離れできない母親が子どもに干渉するのは、子どもが一人で生きていくことができるのかを単純に心配しているという場合もあります。
母親の心配を少しでも取り除くために、子ども自身が一人で立派に生活できる姿を母親に見せることで母親を安心させてあげましょう。

(4)趣味を広げる手伝いをする

母親が子ども以外のことに関心や興味を持つことは簡単なことではありません。
子離れできない母親にとって、「子どもが自分の人生の全て」と言っても過言ではないからです。
だからこそ、母親が子ども以外のことに意識を向けるようにすることを母親任せにするのではなく、子どもが母親の趣味を広げる手伝いをしてあげるのも良いでしょう。

たとえば、母親世代が参加できる習い事やコミュニティを探したり、オンラインでの学びをプレゼントしてあげたりするのもおすすめです。

(5)物理的に母親から離れても「過干渉」が続くなら弁護士への相談も考える

様々な対策を講じたにも関わらず、それでも母親自身の子離れが一向に進まず、実害が出ているという場合は、弁護士に相談するのも一つの手段です。
たとえば、一人暮らしの家に押しかけてくる、頻繁に連絡がくる、職場に電話される、職場に押しかけてくるなどの行為は、子ども自身の日常生活に支障をきたす可能性があります。

まとめ

以上、いかがでしたか?あなた自身が子離れできない母親である場合は、自分自身の子育てのあり方や子どもに対する接し方を見直す良い機会です。
すぐには難しいかもしれませんが、徐々に子どもとの適切な距離を保っていきましょう。

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