ブラックサークルとは?大学のブラックサークルの実態と対処法

ブラックサークル

2019年、某大学のブラックサークル化が話題になりました。記憶にある方も多いことでしょう。
大学のサークルがブラック化?と驚きを感じた方も多いはず。

ですが、一部が話題になっただけで、ブラックサークルは確実に他にも存在します。
もしも今大学でブラックサークルに遭遇し思い悩んでいる場合にはすぐさま退会するべきです。

本記事ではブラックサークルに入会し悩んでいる方に向けて

  • ブラックサークルとは?
  • ブラックサークルに入ってしまったら?
  • ブラックサークルの相談先

についてご紹介します。
一人で悩まずに本記事を参考に、まずは相談先に相談してみましょう。

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1、ブラックサークルの実態

ブラックサークルの実態

2019年にニュースなどでブラックサークルが話題になりました。
ブラックサークルとは、ブラック企業のような状態の大学サークルの呼称です。
話題になったとある大学のテススサークルでは、下記のような状態だったといいます。

  • 遅刻・欠席は2,500円の罰金
  • イベントの欠席には万単位の罰金を支払う
  • 新入生の飲み代は先輩が支払う
  • 罰金を支払わないと電話やLINEで脅迫される
  • サークルの荷物(お酒など)を自宅に保管させられる
  • 学年が上がると幹部になり幹部会は土日でも強制参加
  • 幹部会の遅刻・欠席には診断書を提出

まさにブラック企業のような理不尽な規則に縛られたサークルです。
昨今の大学サークルではブラックサークルが増えてきているようです。
あなたのサークルは大丈夫でしょうか?

2、ブラックサークルとは?

ブラックサークルとは?

ブラックサークルとは、自由がきかない、いわゆる「人権が尊重されない」サークルとも言えるでしょう。
「人権が尊重されない」とはどういうことなのか見ていきましょう。

(1)厳しい規則

サークル内に厳しい規則が存在します。
文書化されているケースもあれば、口頭で伝達され伝統として守られているような曖昧なケースもあるでしょう。
通常大学のサークルは、比較的に規則も緩く、時間があったら自由に参加するスタイルが多いものです。
しかし、中には厳しい規則に縛られたサークルも存在し、自由がきかないと感じられるケースもありますので注意してください。
厳しい規則とは、遅刻や欠席に対する条件があり、義務を怠った場合には罰則があるなどです。
罰として金銭の支払いが存在したり、金銭の支払い期限を過ぎると利息が発生するなど、重い制裁があることもあります。

本来、大学のサークルは、趣味を生かして楽しむためのものです。
そこに厳しすぎる規則があれば、ブラックサークルの可能性があるかもしれません。

(2)異常な遵守精神

サークル内に異常なほどの遵守精神があるのもブラックサークルの特徴です。
幹部やOBの存在などでサークル内の規則を正当化し、誰しも「守らなければいけない」と感じられるように仕向けられていきます。
たとえば「先輩でも罰に対する金銭を支払っている」と見せたり、新入生の頃には無料で飲食させて「次は自分の番だ」と強制的に思い込ませるなどです。

思わずマインドコントロールされてしまうようなサークルの運営をしていることが特徴といえます。

(3)威圧的な上下関係

ブラックサークルでは威圧的な上下関係が存在している可能性が高いでしょう。
もしも規則を守らなければ体罰を与えたり、サークル内でいじめに発展することもあります。
威圧的なので誰にも相談できず、上下関係を守り先輩や幹部・OBには逆らえない雰囲気があることも特徴です。

3、ブラックサークルは違法なのか?

ブラックサークルは違法なのか?

ブラックサークルは、その存在自体が違法になるということはないでしょう。
しかしながら、サークル内の行為が違法になる可能性はあります。
ニュースになったブラックサークルを例に、具体的に見ていきましょう。

(1)しつこい金銭の取り立ては恐喝罪

しつこい金銭の取り立ては、脅迫罪や恐喝罪に該当する可能性があります。
恐喝罪とは、暴行や脅迫を用いて人を畏怖させ、金銭などを脅し取る犯罪です。
頻繁に電話やLINEで「お金を払わなければ罰を与える」などと脅迫される場合には、恐喝罪に当たり得ます。

また、実際に金銭などの受け渡しがなかったとしても、このような行為は、恐喝未遂罪として、刑事処罰の対象になる可能性があります。

(2)飲み会などへ強制的に参加させる行為は強要罪

飲み会やイベント、集まりに無理やり強制参加させるという行為は、強要罪に当たり得ます。
強要罪とは、暴行や脅迫を用いて義務のないことを行わせる犯罪です。

殴る蹴るなどの暴行を加えて無理やり飲み会に参加をさせるという行為があれば、それもまた、刑事処罰の対象になる可能性があるのです。

4、ブラックサークルが誕生する理由

ブラックサークルが誕生する理由

では、ブラックサークルはどうして誕生してしまうのでしょうか。
言ってみれば、下級生だけではなく、幹部である上級生自身もブラックサークルの規則に縛られているわけですから、誰にも得はないはずです。
それでも誕生してしまうことには、ワケがあるのです。

(1)何かを団体で成し遂げるにはある程度の統治が必要

たかだか大学のサークル、されど大学のサークルです。
サークルといえども団体を成立させるためには、ある程度の統治が必要です。
統治がなければサークルとして成り立たなくなってしまいます。
個人が勝手な行動をすることで、本来のサークルの意味(みんなで楽しむ)をなさなくなってしまう可能性があるのです。

そのため、サークル内にも代表や部長のようなトップが存在しますし、幹部などの役職者も存在します。
ある程度の統治は、当然必要ではあるのです。

(2)統治方法の甘さ

ですが、リーダーや運営側が統治方法を誤ることで、サークルはブラック化していきます。
基本的に、「個人」と「団体」の利害は対立するものです。
団体の利益を幹部が追求していくことで個人の自由が奪われていき、ブラック化してしまうのです。

また、大きなサークルになればなるほど、本来のリーダーが理想としていた統治方法とは違う統治が新入生などに向けてなされてしまうケースもあります。
企業でもトップの意向を間違えて捉えてしまい、部署がブラック化してしまうケースがありますが、大学のサークルでも同じことが起こってしまうわけです。

間違った統治方法であっても、それが伝統となって引き継がれ、いつしかサークル自体がブラック化していても誰も気がつかない、というケースもあるでしょう。
そもそも大学生の集まりなわけですから、悪意をもって統治をしていたとは考えづらく、良かれと思って統治した結果ブラック化したものだと考えられます。
統治方法の甘さの表われともいえるでしょう。

5、もしもブラックサークルに入ってしまったら?

もしもブラックサークルに入ってしまったら?

もしもサークルに入った後でブラックサークルだったと気がついた場合には、どうしたらいいのでしょうか。
厳しい規則があるために簡単には辞められないなど、不安があることでしょう。

(1)そのサークルが自分にとって有益か見極める

入ったサークルが自分にとって本当に有益なのかを考えてみてください。
例えば、テニスを真剣に取り組みたいと考えてテニスサークルに入った場合に、そのサークルがテニスの精進に適したものであったのであれば、あなたにとって有益だといえるでしょう。

ですが、テニスとは名ばかりで飲み会やイベントが多く、あまりテニスを練習する機会がないというのであれば、テニスを真剣に取り組みたいと考えている人にとっては、あまり有益とはいえないかもしれません。

このように、そのサークル自体にどんな魅力があるのか、他のサークルではダメなのかをじっくり考えてみましょう。

ブラックサークルの厳しい上下関係が今後の役に立つと考えたとしても、上下関係はサークル以外でも学ぶ機会はあります。
わざわざブラックな場所で上下関係を学ぶ理由はありません。
もしもあなたにとってブラックサークルが有益ではないと判断できた場合には、すぐさま退会するべきです。
不安があるかもしれませんが、自分にとって利益のないサークルは続けていく意味がないでしょう。

(2)サークル以外の交友関係がなくやめられないときは

サークルを辞めるのであれば学校もやめたい。
サークル以外に交友関係がなければそう感じても不思議ではありません。

しかし、そもそも大学は、学問や専門的な知識・技術を身につける場です。
何のために大学に入学したのか考えてみましょう。
もしもサークルを原因として退学まで考えているのであれば、全くのナンセンスであることに気づいてください。

簡単ではないことかもしれませんが、交友関係は大学内どこにいても作ることは自由ですし可能なのです。

(3)「構成員の尊重>成し遂げるべきこと」の発想を忘れない

どの社会に属していても、団体として成し遂げるべきことよりも構成員の尊重が重視される時代となっています。
大学を卒業しても、会社や家庭・PTAなど、今後、さまざまな社会に属することになるでしょう。
そんなときも、何よりも重視するべきことはお互いの人権であることは忘れないでください。

ですからもしもブラックサークルだとわかっていても、利益があって継続するというであれば、あなたが幹部になったときに統治方法を間違えないように十分注意していきましょう。

6、ブラックサークルでのお悩みは弁護士に相談

ブラックサークルでのお悩みは弁護士に相談

自分が入ったサークルがブラックサークルかもしれないと不安を感じている場合には、まずは大学内の「ハラスメント相談窓口」に相談してみましょう。
学生課や学務課などに設置されているはずです。
国立大学ならこちらから窓口が案内されています。

一般社団法人 国立大学協会 <国立大学のハラスメント相談窓口>

私立大学でも個別に窓口が設置されていることが多いので、大学に確認してみるといいでしょう。

大学の窓口に相談してみても、執拗な集金などが解決できない場合には、弁護士に相談してください。
弁護士が交渉することで、スムースに解決することが期待できます。
一人で悩みを抱える必要はありません。相談だけなら無料でできる事務所もあります。
法律事務所は相談しづらいと感じるかもしれませんが、悩み続けて犯罪に巻き込まれる前に行動するべきです。

あなたの行動で、ブラックサークルから多くの学生を守ることができるかもしれません。
不安があるなら、サークル内の友人などと一緒に相談してみるといいでしょう。

まとめ

ブラックサークルに入会し、不安に怯える日々を過ごしているなら、まずは適切な誰かに相談しましょう。
1人で抱えることは、精神的に大変良くないことだからです。

とはいえ、相談先は、誰でもいいというわけではありません。
若い頃はみな、周囲に相談することが多いと思いますが、同じサークル内で相談をしてしまったがために、より一層厳しい当たりを受けてしまうということも考えられます。

できれば同じ環境ではなく、第三者として判断できる、知識や経験を持った方へ相談をするのがオススメです。

また、秘密をきちんと守ってもらえることも、大切な条件となるでしょう。

勇気を出して一歩踏み出すことで、楽しい大学生活を送れることを願います。

※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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