親が離婚・・・その時子どもができることとすべきこと5つ

親 離婚

両親が突然離婚をすると言い出した場合には、あなたならどうしますか?
何も前触れもなく夫婦仲も良好だと思っていた場合には困惑することでしょう。

しかし実は、毎年約23万人の子どもの親が離婚しています。そのため他人事ではないかもしれません。

ここでは、突然親から離婚を告げられた子どもたちに向けて、

  • 親が離婚する時、子供がするべきことやできること

をご紹介していきます。

「親の離婚に振り回されず、これからもあなたらしく生きて欲しい。」

ベリーベスト法律事務所の弁護士がそう考え、まとめさせていただきました。

この記事がお役に立てれば幸いです。

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1、家庭ごとに親の離婚までの状況は異なる|表立って不仲だったとは限らない

家庭ごとに離婚までの状況は異なる|表立って不仲だったとは限らない

親の離婚は子どもには予想できないものです。
両親が不仲で喧嘩ばかりしていて「離婚する!」と騒いでいる親がいたとしても、結局は離婚せずにやり過ごす両親もいるでしょう。

反対に不仲には見えなくても夫婦にしかわからない事情を抱える両親もたくさんいます。
一概に離婚の形はこういうものとはいえません。

(1)ずっと不仲だった家庭

子どもが幼い頃から喧嘩が絶えない家庭では、離婚を聞いても違和感がないかもしれません。
それでも離婚が現実になった場合には、子どもはやはり傷つくのです。
平気なそぶりをしていたとしても、心は平静ではありません。

「お母さん早く離婚しなよ」と言っていたとしても、現実になった場合にはなかなか受け入れられません。

(2)離婚のそぶりがなかった家庭

一方で離婚のそぶりがなかった家庭で、突然離婚宣告をされた子どもは動揺してしまいます。
子どもの年齢には関係ありません。
子どもではなく成人した大人の場合にでも子どもの立場ではショックを受けることでしょう。
両親が突然揃わなくなるわけですから当然です。

2、親の離婚により子供に与える影響とは|年齢別で解説

親の離婚により子供に与える影響とは|年齢別で解説

親の離婚が子どもに与える影響を年齢別に見ていきましょう。子どもの年齢で感受性は異なります。

(1)0歳〜6歳    

子どもが物心がつく前や物心がつき始めた頃の親の離婚は、ショックというよりもその後の情操教育面で影響を受けやすいといえます。

父親とたくさん遊んで過ごした方が良い年齢であり、母の愛情を一心に受けるべき年齢です。
家事や育児に忙しい母親の代わりに、一緒に学んだり遊びを通じて子どもに大切なことを教えられるのが父親の役割。
頼り甲斐があり、威厳を持って叱れるのも父親です。
そして深い愛情を注ぎ込むのが母親になるでしょう。
それらの行動から子どもは両親から愛されていると感じるものです。

しかし、離婚を通じて幼い頃に片親がいなくなったケースでは、このような情緒や感情を学ぶことが難しくなります。
離婚して母親だけになった場合には、母親は父親の役割も果たして育児をする必要があるでしょう。
反対も然りです。

(2)7歳〜11歳

就学してから数年の時期では、離婚の意味を理解できます。

しかし、親の顔色を窺って行動する時期であり、はっきりと離婚について両親に触れることができません。
「何も言ってはいけない」と思い込んでいませんでしたか?
そして「自分は愛されていないの?邪魔な存在なの?」と強く感じがち。
幼く見えても感受性が強い時期なので、離婚について、親は慎重に子どもに説明する必要があるでしょう。

「言ってもわからない」と感じるのは、親の思い込みです。
この年齢の子どもは理解力が優れています。
素直な分、両親からの説明を納得しながら聞ける時期でもあるでしょう。    

(3)12歳〜15歳

思春期の頃の離婚は子どもにとっては一番残酷な時期です。

学業面でも大事な時期なので、親の離婚は子どもにとって迷惑以外何者でもありません。
とはいえ、子どもは聞き分けを持つべき時期とも感じがち。
そのため、「離婚する」と聞いても「勝手にしたら?」などと答えてしまうこともあったでしょう。

この時期の離婚は、親は、慎重に行わなければいけません。
できれば思春期の子どもがいる場合には、離婚は先送りにされるべきでしょう。
この時期の子どもは名字が変わることへの抵抗もあります。
名字が変わりたくなければ、親に正直に話してください。
名字は基本的に離婚しただけでは変わりません。
変更の手続きをしないよう、親に訴えてください。

そしてこの時期に親が離婚することで、子どもは親に憎しみを感じてしまうものです。
「どうして自分が被害を受けるの?」と感じてしまうのは当たり前。
気にしていない素振りでも、実はとても傷ついています。          

(4)16歳〜22歳

この時期になると子どもは自分をすっかり大人だと思い込んでいます。

両親にしても子どもを都合よく大人同然に扱いがち。
しかし、実はこの年齢の子どもも複雑です。
言葉に納得はできるものの、心は納得できません。

「友達に言ったら恥ずかしい」
「同情されたらどうしよう」
などの感情もわき、親の離婚に悩んだとしても誰にも相談できないのです。

子どもの心のケアが親にも難しい時期です。
誰にも相談できない子どもは引きこもりやうつ病などを引き起こしかねません。    

(5)23歳〜30歳

成人し、社会人として働いている時期の親の離婚は、比較的子どもも冷静に受け止められます。
しかし、恋愛・結婚などを控える時期でもあるので、そういう場面では特に両親の離婚は迷惑に感じられるでしょう。相手や相手の両親の心象が良くないからです。
結婚式などでは両親の愛を感じられない自分が悲しくもあります。
冷静に受け止められる分、やり場のない心を持て余す時期でもあります。    

(6)30歳以降

30歳以降になると、親の離婚で受けるダメージは少なくなってくるでしょう。
むしろ親が心配になってくる時期です。
本当に両親が離婚するのは正解なのか、幸せに老後を暮らせるのかなど親に対する心配が尽きません。

両親の離婚のダメージこそは30才以下のケースよりも少ないですが、どんよりとした悲しみはやはり大きくのしかかります。
自分が信じてきた家族像が偽りのものだったのではないかと、人間不信に陥るケースもあります。

(7)結婚後

結婚して独立の家庭を持った子どもの場合には、親の離婚の影響はほとんどないかもしれません。

ただし、女性の場合には出産・育児の時期に重なることで、「おじいちゃん、おばあちゃん」に孫を一緒に抱いてもらえないことが悲しく感じられます。
子どもは何歳になっても自分の両親を理想の家族として捉える傾向があるため、育児をする上でのお手本が崩れてしまうのです。
影響は少ないにしても、親の離婚が子どもの精神に影響するのは間違いありません。      

3、親に離婚された子どもの気持ち

親に離婚された子どもの気持ち

実際に親に離婚された子どもの気持ちをご紹介します。

(1)誰にも言えない

「親が離婚したんだ」などとは軽く他人に吹聴できる話ではありません。
言うタイミングが難しいもの。
思春期などでは傷ついているため、軽く口にできないケースもあります。

(2)友達に話すと同情される(それが辛い)

友達に話すことで変に同情されることも正直に言って迷惑だと感じてしまいます。
軽い調子で話しても相手は「かわいそう」な雰囲気で労わってくれます。
しかし、それがむしろ辛いと感じるケースも少なくありません。    

(3)父の日のプレゼントは?など、いること前提に話されることが辛い

日本では、両親が揃っているのが普通と思いがちです。
そのため、「父の日のプレゼントはどうする?」などの友人との何気ない会話で返答に困ってしまいます。
下手に「両親離婚してるから渡せないんだ」などと言っても同情されるだけ。
話を合わせるのが辛いと感じることもあるでしょう。

同様に「お母さんに伝えてください」などの連絡を学校や保護者などから受けることも苦痛です。
どうして「保護者に」というくくりで話をしないのか。
普通の家庭に生まれたかったと苦しくなるケースもたくさんあります。

(4)同居の親が別居の親の悪口をいうのが辛い

同居の親が、何かにつけて離婚した別居の親の悪口を言います。
はっきり言って、自分の親の悪口は楽しいものではありません。
親からすると離婚すれば赤の他人でしょう。

しかし、自分にとってはかけがえのない親なのです。
悪口に付き合うほど自己嫌悪に陥ってしまいます。    

(5)異性と付き合っても別れることを想定してしまう

異性とお付き合いに発展してもどうしてもうまくいくとは思えません。
いくら今幸せでもやがては憎しみ合うのではないかと不安を感じてしまいます。
いっそ生涯独身でいた方が幸せなのでは?とも感じてしまうことでしょう。
子どもを産み育てる自信も持てないケースもあります。

(6)父と母、どちらも好きなのにどちらの味方もできない

父も母も好きなのに、「どっちと一緒に暮らす?」「パパのこと好き?」などと聞かれることほど苦痛はありません。
子どもは両親どちらかの味方になることはできないものなのです。    

(7)親が嫌い、そんな自分が嫌

離婚を選択してしまった親が嫌いになるケースもあるでしょう。
幼い頃から両親が不仲で喧嘩が絶えなかったケースでも親が嫌いになる場合があります。
しかし、親を憎みながらも、愛を求めている自分がもっと嫌いと感じる子どもは少なくはありません。
自分の心がよくわからず戸惑いを感じます。    

(8)人を信じられない、夜になると泣いてしまう

親の離婚を通して人間不信に陥るケースもあります。
そして精神の不安定さから夜になると知らずに涙が出てしまう子どももいるでしょう。
昼間は平静を装い親の前でいい子でいる子ほど、実は一人で抱え込み思い悩んでいるものです。   

4、子どもは親の離婚を止められるか?

子どもは親の離婚を止められるか?

では、子どもに親の離婚を止める術はあるのでしょうか。
もしもあれば実践していきたいことでしょう。

DVなどで離婚をするしか手段がない場合を除き、できるだけ離婚しないで済む方法をご紹介します。

(1)親戚に相談

仲良くしている親戚に相談してみましょう。
祖母や祖父になら相談しやすいかもしれません。
どうしても離婚して欲しくはない心を伝えて一緒に説得を試みる方法です。
ダメ元でもやってみる価値はあります。   

(2)思いっきり反対する

親は子どもの訴えには耳を貸すものです。
何を言っても無駄だとは諦めず、具体的な理由とともに反対してみましょう。
例えば「学校でいじめに合うかもしれない」「結婚式には両親揃っていないと破談になりかねない」など。

泣いてもいいのです。
愛する子どものためなら両親も考え直してくれる希望があります。

(3)あなたの素直な気持ちを両親に伝える

あなたの素直な気持ちを両親に訴えてみましょう。
両親を愛していることや、離婚するかもしれないと考えると夜は眠れないなど。
いかに苦しい思いをしているのかを伝えるのです。
両親を困らせたくはないからとあなたがいい子になる必要はありません。
あなたの本心が両親にもうまく伝わっていない可能性があります。
「子どもは離婚に納得している」と親は都合良く解釈しがちです。
正直な心を伝えることで離婚を回避できるかもしれません。

5、親の離婚を自分の中でどう処理すればいいのか

親の離婚を自分の中でどう処理すればいいのか

それでも親の離婚が決定したなら、持て余した心を上手に処理していきましょう。
どうすれば納得できるのか、見ていきましょう。

(1)トラウマを避けるために|納得のいくまで説明してもらう

最初に必要なことは、離婚の原因をしっかり納得いくまで説明してもらうことです。
知っても仕方ない、関係ないなどと冷静を装っていると、次第に「自分のせいかも?」などと感じてしまい、心に傷を負ったままになってしまいます。

しかし、親の離婚が子どものせいであるわけがありません。
両親だって悩み抜いた結論のはず。
どんなに幼い頃の離婚にせよ、必ず親から離婚についての経緯の説明を受けるようにしましょう。
あなたが頼めば親も説明してくれます。

あなたが幼く、気がついたら離婚していたケースでは、理解できる年齢に達したら自分から親に尋ねてみてください。きっと、心の傷は少しでも癒えるはずです。    

(2)我慢しない・自分の気持ちに嘘をつかない

できるだけトラウマにならないようにするためには我慢しないことです。
離婚が嫌なら、離婚する寸前まで反対し、離婚後でも、「お父さんに会いたい」などと素直な感情を出してみましょう。

我慢をするから辛くなります。
子どもが自分の気持ちに嘘をつかないほうが親も安心できるもの。
実は親にとって子どもが我慢することが一番辛いことということも知っておきましょう。
あなたが気遣っているつもりでもそれは気遣いではありません。
本心を話してこそ親との絆も深まります。  

(3)金銭面での自立を心がける

もしもあなたが成人しているなら、金銭面での自立を心がけましょう。
金銭面で自立できたなら、親の助けにもなりますし、心も自立し離婚の傷も和らぐことでしょう。

ただし、高校生以下の場合には、経済的な自立はむしろ逆効果。
余計に寂しい気持ちになるので控えるべき行動です。
親に甘えても良い年齢の場合には遠慮せずに甘えるべきです。
そして片親で育ててくれた親に対する感謝の心も込めて、成人した時、金銭面で自立することが大切です。
自立ができた時、親の離婚への理解ができ、自分の心も落ち着きます。

(4)海外に触れてみる

実は日本の夫婦の離婚率は国際的にみると高い方ではありません。
そして、海外の離婚した親の子どもは、日本ほど深く気にしていないのも実情です。
それは、海外ではほとんどのケースで離婚後も共同親権の制度になっているから。
離婚後も子どもの両親はずっと両親なのです。

その考えから、離婚したとしてもまるで単なる別居のような感覚でいられます。
週末のたびに別居の親とも会えますし、子どもが望むなら、いつでも会いにも行ける環境です。
そのため、両親の喧嘩を間近に見て過ごすよりも、たまに会って仲良く家族で過ごせる方が喜びが大きいなどと感じられる子どもはたくさんいます。

海外の離婚事情に触れてみれば、何かが開けるかもしれません。
会いたいときに別居の親とも会えるように同居の親に頼んでみれば気持ちが楽になるでしょう。
日本の法律では親権は片親しか持てませんが、それは制度上での話です。
心の上ではいつまでのあなたの両親ですから安心してください。    

(5)どうにかチャンスに変える

あなたは自分の家庭を普通ではないと感じているかもしれません。
しかし、普通ではないからこそ、そのピンチはチャンスに変えられるのです。

本当に強く優しい人とは、傷ついたことがある人。
親の不和を知らずに安穏と過ごしてきた子どもよりも、あなたは優しい人になれるということです。
あなたは苦しんだことで、自分は将来出会う配偶者や未来の子どもに対して同じ苦痛を味あわせたくはないと心から思うでしょう。

それこそがチャンスなのです。

臆病にならず、自分こそ人を幸せにできる強く優しい人間なのだと胸を張って生きていきましょう。 

まとめ

親が離婚で揉めている場合には、弁護士に相談することを親にすすめてみてください。
弁護士に相談することで養育費や親権などの問題もスムーズに解決できるはずです。

そして何よりも弁護士は離婚を進めるだけではなく、夫婦仲を修復するための適切なアドバイスが可能。
あなたが離婚に反対しているならあなたの力になってくれるかもしれません。

家族の幸せのためにあなたができる行動を起こしてみましょう。

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