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先生からパワハラを受けたときの対処法~パワハラの実態と解決方法

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近年、学校での先生によるパワハラが問題化しています。

 学校の先生の業務のなかには、

  • 児童、生徒に対し評価をつける
  • 児童、生徒の学校活動における包括的な指導

などがありますが、これらの権限が先生にあることから、先生は、児童、生徒に対する関係でかなり優位に立ち得ます。

 そんな位な立場からなされるのが先生によるパワハラであり、児童、生徒の心に大きな傷をつけるものです。

 今回は、

  • 先生によるパワハラの実態
  • なぜ先生はパワハラをすることがあるのか
  • 先生のパワハラに遭った場合の解決方法

について解説していきたいと思います。

 ご参考になれば幸いです。

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1、近年の先生からのパワハラのニュースのまとめ

近年の先生からのパワハラのニュースのまとめ

ここでは、近年問題になった先生によるパワハラの実態をご紹介していきたいと思います。

(1)尼崎高校のバレーボール部や野球部で体罰があった問題

兵庫県尼崎市立尼崎高校のバレーボール部で男子バレーボール部コーチの男性臨時講師が体育館で3年生部員にけがを負わせた事件が発生しました。              

事件の概要は、コーチが10回以上3年生部員に対し平手打ちをした結果、生徒が20~30分意識を失ったというものです。

帰宅後生徒が頭痛を訴えたため、自宅から救急搬送された結果、鼓膜損傷などで2週間のけがと診断されました。

また尼崎高校では、バレーボール部だけではなく、野球部でも体罰事件が問題になっています。

 ≪尼崎高校の体罰事件の推移≫

月29日

コーチが10回以上3年生部員に対し平手打ちをした結果、自宅から救急搬送される

月30日

鼓膜損傷などで2週間のけがと診断され、家族がコーチと監督に連絡する

月7日

匿名の電話により、校長が事件を把握。コーチは教頭にけががあったことを書面で報告したにもかかわらず、教頭が校長へ報告しなかった

月9日

市教委が会見し体罰を認めたが、「けがはなかった」と発表する

月10日

学校が市教委に「けががあった」と報告

月14日

硬式野球部でのコーチの体罰情報がよこされる

月15日

市教委がけがを認め謝罪会見をする

5月18日

野球部のコーチが体罰を認める

月21日

市教委がバレーボール部での体罰に関する調査結果を発表

 尼崎高校の男子バレーボール部は「春高バレー」に20年連続で出場する強豪校です。

その指導者がパワハラを行い、生徒にけがを負わせただけではなく、学校も隠ぺい工作を図ったことが問題視されています。

参考:https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201905/0012353200.shtml

(2)山口県の高校教師が生徒をバリカンで無理やり丸刈りに

山口県の県立下松工業高校の男子生徒を教師が髪をバリカンで丸刈りにした事件が2019年3月に問題になりました。

事件が起こったのは、2018年秋です。

この問題はのは、クラスの生徒40人全員と保護者39名が2月、同県教育委員会に教師を懲戒免職にするようとの嘆願書を提出したことによって、明るみに出ました。

 ≪山口県のバリカン事件の問題点≫

  • 教師が生徒をバリカンで丸刈りにしたこと
  • 丸刈りにしたうえ、「おまえは病気だ。精神科へ行け」「受けるのは授業ではなく、治療だ」などの暴言を吐いたこと
  • 教師は普段から他の生徒にも「バカ」「ボケ」「アホ」などと繰り返し暴言を吐いていたこと
  • 学校側は事態を認識しながらも教育委員会に事態を報告していなかったこと
  • 生徒全員に懲戒免職にするよう嘆願書を出されたこと

参考:https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201903250000810.html

(3)高2男子自殺で教職員による“いじめ”を認定…「いじり」という名の落とし穴

山口県周南市で2016年に高校2年の男子生徒が自殺した問題で、検証委員会は生徒からのいじめだけではなく、教職員らによる5つの「いじめに類する行為」があったと発表しました。

 ≪教職員らによる5つの「いじめに類する行為」≫

  • 全校生徒の前で名前を呼ぶ
  • 雑用の押し付け
  • 試験中の話しかけ
  • 対応に困るようなことを言う
  • 不必要に名前を連呼

参考: https://www.fnn.jp/posts/00421370HDK

2、そもそもどういう人が「先生」という職業に就いているのか

そもそもどういう人が「先生」という職業に就いているのか

先生という職業は、子どもが好き、教育に興味がある人のみが就いていると考える人が多いと思いますが、実態はどのようになっているのでしょうか?

 ここでは文部科学省による教員の魅力調査のプロジェクトがおこなった「教員の仕事と意識に関する調査」を分析していきたいと思います。

(1)子供が好きだから

教員になりたいと思った理由の小中学校の教師の1位は「子供が好きだから」です。

小学校は63%、中学校は47.6%の教師が教師の志望理由に挙げています。

しかし高校教師になると、33.3%と激減。

年齢層の低い学校ほど、子供が好きだから教師を目指した人が多いことがわかります。

 子どもが好きであるということは、先生になるにあたってとても大切な動機と言えます。

子ども相手の仕事ですから、子どもの考えや行動に興味をもち、子どもの立場に立って考え行動することが求められるからです。

高校教師の「33.3%」は注目すべき数字と言えます。

(2)教科の勉強が好きだから

高校教師の志望理由の1位が「教科の勉強が好きだから」の51.5%になっています。

中学校教師の43.5%も志望理由に挙げています。

反面、小学校教師は17.6%と極端に少なくなっていることがわかります。

自ら学ぶ事が好きだった先生は、学びたがらない児童生徒の気持ちを理解しづらい場合もあります。

自分の教え方を貫き、児童・生徒がついてきていなくてもおかまいなし、という状態の先生もいます。

教科の勉強が好き、得意であるということに加え、子どもの立場に立つという重要性を踏まることが求められます。

(3)安定して長く続けられる仕事だから

小学校教師34.6%、中学校教師30.6%、高校教師33.1%とおよそ3人に1人の割合で「安定して長く続けられる仕事だから」と教職を選んでいる層が存在することがわかります。

 このように考える先生は、もともと真面目な部分があるのでしょう。

しかし職業に就くにあたっての動機が、生きた生徒を相手にする教師という職業であることを考えれば、若干冷静さを感じてしまうところです。

参考 :教員の仕事と意識に関する調査

3、先生が生徒にパワハラをするメカニズムとは?

先生が生徒にパワハラをするメカニズムとは?

なぜ先生は生徒に対しパワハラを行ってしまうのでしょうか?

ここでは先生が生徒にパワハラをするメカニズムを考えていきたいと思います。

(1)日本ではそもそも人権に対する概念が希薄

 もともと日本では「お上」という言葉があるように、権利は上から与えられるものと考えられてきました。

そこに早急に近代化する必要があるからと、外国から人権に関する概念を輸入したわけです。

 こうして日本でも「基本的人権」が認められるようになったわけですが、ブラック企業に教師や上司のパワハラ、親による虐待事件などが多発していることからも、未だに人権概念が十分に日本に定着しているとはいえないでしょう。

相手にも人権があり尊重しなければならないとの理解が定着するまでは、様々な分野でパワハラはなくなることはないといえます。

(2)飴とムチの使い分け

教師がパワハラを行ってしまうのは、教育現場で「飴とムチの使い分け」を行うことにも原因があると考えられます。

多くの子どもたちを同時に扱わなければいけない教育現場では、子どもを扱いやすくする方法の一つに「飴とムチの使い分け」があります。

そのムチの一環として教師によるパワハラが行われていると考えられます。

(3)教師の労働環境の過酷さ

上記同様の調査では、教師は1日のうち12時間以上仕事をしている層が半数以上と、教師の労働環境の過酷さの実態を知ることができます。

また同調査の結果から大部分の先生の睡眠時間が5~6時間であることもわかっています。

こうした過酷な労働環境の過酷さからくるストレスなどから、パワハラを行ってしまう先生も存在すると考えられます。

参考:教員の仕事と意識に関する調査

4、先生からパワハラを受けた場合の相談先

先生からパワハラを受けた場合の相談先

先生からパワハラを受けた場合、どこに相談すればよいのでしょうか?

ここでは、先生のパワハラの相談先をご紹介していきます。

(1)学校のスクールカウンセラー

文部科学省では、各学校に臨床心理士などをスクールカウンセラーとして配置しています。

 ≪スクールカウンセラーの役割≫

  • 児童生徒に対する相談・助言
  • 保護者や教職員に対する相談(カウンセリング、コンサルテーション)
  • 校内会議等への参加
  • 教職員や児童生徒への研修や講話
  • 相談者への心理的な見立てや対応
  • ストレスチェックやストレスマネジメント等の予防的対応
  • 事件・事故等の緊急対応における被害児童生徒の心のケア

 スクールカウンセラーは学校外の「外部性」を持った専門家として、児童生徒と教員とは別の枠組み、人間関係で相談することができます。

よって、先生のパワハラに関しても「学校」という枠外で相談することが可能です。

(2)国公立の学校であれば、教育委員会

国公立の学校であれば、教育委員会に相談するのが効果的です。

下記のサイトから、お住いの地区の教育委員会を検索することができます。  

 参考:文部科学省HP「都道府県教育委員会・政令指定都市教育委員会」

(3)私立の学校であれば、都道府県の私学課

私立の学校であれば、都道府県の私学課に相談しましょう。下記のサイトから、お住いの地区の都道府県の私学課を検索することができます。             

 参考:文部科学省HP「都道府県私立学校主管部課一覧」

(4)人権相談(法務省)

法務省で行っている人権相談を活用するのも効果的です。電話やネットからでも気軽に相談することができます。

 参考:法務省HP「人権相談」

(5)日本司法支援センター(法テラス相談)

日本司法支援センターでは、悩みに応じた法的な対処方法を紹介してくれます。

また必要であれば、弁護士にも相談することができます。

 参考:日本司法支援センター

5、パワハラによる損害の回復方法〜先生や学校への損害賠償請求や先生へ刑事告訴

パワハラによる損害の回復方法

パワハラは、基本的に民法上の「不法行為」に該当し得ます

パワハラ行為を行なった先生本人、そしてその使用者でありパワハラを防止する責任のある学校などに対して、民事上の損害賠償を請求できる可能性があります。

また、実際に暴力を振るうなどした先生は、刑法上の暴行罪に該当し得ます。

本項では、公立学校におけるパワハラで市町村に対して損害賠償責任、および先生に業務上過失致死罪を認めた事例を2つ紹介していきます。

(1)体罰が絡む教師のパワハラに損害賠償を請求した事例

①事例

担任の男性教師が男子生徒の顔や頭、胸などを数回殴る体罰を行った結果、男子生徒はそれ以降学校を休みがちになり、頭痛や吐き気、意識がなくなるなどの症状が出るようななった事例。

 ②町に110万円の支払い命令が下される

「原告の頭痛や吐き気などは教諭の体罰によるもの」と認め、「体罰が心身に悪影響を及ぼし、日常生活に支障が生じた」とし、町に110万円の支払い命令が下されました。

(2)部活でのシゴキに実刑が下った事例

①事例

ラグビー部の夏休み練習中に生徒が体調不良を訴えたが、顧問の男性教師から「演技は通用せん」などと放置されて熱射病による多臓器不全で生徒が死亡した事例。

 ②顧問教諭に業務過失致死罪で、罰金50万円

ⅰ 民事

顧問教師に安全配慮義務違反の過失があったことを認め、川西市に総額4,061万5,418円の損害賠償命令が下されました。

ⅱ 刑事

顧問教諭に業務過失致死罪で、罰金50万円の処分が下されました。

6、早い段階で弁護士に相談することが得策

早い段階で弁護士に相談することが得策 子どもの心の傷は、今後の健全な発育のためにも早急に回復を図るべきです。

 被害の回復方法は、パワハラで身体的、精神的に被害にあった場合は、加害者である先生や学校等に対して、謝罪をしてもらいたい場合もあるでしょう。

また、受けた損害を賠償してもらいたい、暴行罪・傷害罪等で立件してほしいなど、被害の回復の仕方はさまざまです。

このような行動を起こすには、法的知識と交渉力のある弁護士を味方につけましょう。

依頼者の利益を優先し、被害に遭われた方の気持ちに寄り添いながら行動するはずです。

 まとめ

今回は先生によるパワハラの実態、先生によるパワハラが起こるメカニズムや先生によるパワハラの被害に遭遇してしまった場合の解決方法をご紹介してきました。

先生のパワハラの被害に泣き寝入りする必要はありません。

早急に弁護士に相談して、子どもをパワハラから解放してあげることが大切です。

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