「ボイスレコーダーの隠し方を知りたい…」配偶者の浮気が疑われる場合、ボイスレコーダーを使って証拠をつかみたいと考える人は少なくありません。しかし、万が一、ボイスレコーダーの存在に気づかれたら証拠がつかめなくなりますし、配偶者に追及されたり警戒されたりすることが考えられるため、ボイスレコーダーを使うのであれば隠し方をうまく工夫する必要があります。
そこで今回は、
- 浮気調査のためのボイスレコーダーの隠し方
- ボイスレコーダーを使った浮気調査は合法?
- ボイスレコーダーを隠したことがバレたときのリスク
等について解説します。本記事が、浮気の証拠をつかみたいと考えている方にお役に立てば幸いです。
なお、不倫された際に知っておくべき内容全般については以下の関連記事をご覧ください。
また、浮気の証拠全般については以下の記事をご参照ください。
目次
1、浮気調査のためのボイスレコーダーの隠し方
ボイスレコーダーは、相手に気づかれないように設置しなければ浮気の証拠をつかむことができません。ボイスレコーダーを相手に気づかれずに設置するには、隠し方に工夫が必要です。ここではまず、どこにどのように隠したら気づかれにくいかを解説します。
(1)自宅内
自宅内に隠すのはボイスレコーダーの隠し方の王道です。結婚しているのであれば、相手に見つかりにくい場所にボイスレコーダーを隠すのは比較的容易にできるでしょう。配偶者が浮気相手を自宅に連れ込んだり、浮気相手と自宅内で電話していたりすることをボイスレコーダーに録音できれば、浮気の立派な証拠になります。
また、自宅内であればボイスレコーダーの充電が切れた際は予備のボイスレコーダーと交換したり、相手が外出している間にボイスレコーダーを充電したりすることもできるので、バッテリーが切れて録音できなかったという事態も防ぎやすいです。
自宅内の隠し場所としては、相手が普段手を触れない場所、目につかない場所がおすすめです。クローゼットの中や本棚の隙間、ベッドの下やソファのクッションの隙間等、相手が普段手を触れない場所にボイスレコーダーを隠しましょう。
(2)車内
自宅内ではなく車内にボイスレコーダーを隠そうとする人もいるでしょう。自宅で浮気相手と会うのはリスクが高すぎますし、自宅内では浮気がバレることを警戒して浮気相手と電話しないことを徹底している人もいます。
そのような場合でも、車内で浮気の証拠をつかめることがあります。車内で浮気相手と電話していたり、浮気相手を自分の車に乗せていたりする人もいるでしょう。車内での会話や二人で向かう場所から浮気が容易に発覚するケースもあります。
車内は狭いのでボイスレコーダーの隠し場所を慎重に考える必要があります。たとえば、車の中に置いている小物入れやティッシュケース等の中にしのばせるのも良いでしょう。また、車内では運転席および助手席は頻繁に使用しますし、座席を前後に移動する可能性もあります。そのため、運転席および助手席にボイスレコーダーを隠すと見つかる可能性が高いので、席に隠す場合は後部座席の下がおすすめです。
2、ボイスレコーダーの音声が浮気の証拠となるケースとならないケース
ボイスレコーダーに録音できた音声は、すべてが浮気の証拠になるわけではありません。「これは絶対に浮気だ!」とあなたが感じたとしても、客観的に浮気と判断できる録音内容でなければ浮気の証拠とはならないのです。ここでは、ボイスレコーダーの音声が浮気の証拠となるケースとならないケースを見ていきましょう。
(1)証拠となるケース
配偶者が浮気相手と車に乗ったり電話をしたりしていても、それだけでは浮気の証拠とならないことがほとんどです。ボイスレコーダーの音声が浮気の証拠となるには、肉体関係があることがはっきりとわかるような内容が必要です。
(2)証拠とならないケース
音声だけですと「誰と誰が」「どのような関係にあるのか」がはっきりとはわからないことが多いものです。たとえ肉体関係をほのめかす音声が録音されていたり「ホテルに行こう」などの発言があったりしても、本当にホテルに行ったのか、誰と誰の会話なのかが音声だけですと正確にはわからないことがほとんどでしょう。
そのため、音声だけを浮気の証拠とすることは難しいのが実情です。ボイスレコーダーで録音した音声は、それ単体で浮気の証拠とするというよりは、写真や動画などの浮気の証拠を補強する存在として証拠にするケースが多いです。
3、ボイスレコーダーを使った浮気調査は合法?
ここまで読んだ方の中には、「そもそも人の会話を録音することって法律的に問題にならない?」「夫の部屋の中で録音するならまだしも、浮気相手は他人なわけで、他人の会話を録音して後から自分が大変なことになるのは避けたい」等、ボイスレコーダーを使った浮気調査が違法なのではないかと心配している人もいるでしょう。
ここでは、ボイスレコーダーを使った浮気調査の合法性について解説します。やり方によってはボイスレコーダーの使用が違法となりあなたが訴えられる可能性もありますので注意してください。
(1)夫婦共有の空間なら合法
夫婦が共同で使っているリビングや寝室等、夫婦共有の空間にボイスレコーダーを隠す分には合法となります。夫婦で一緒に暮らしている自宅内であればどこに設置しても合法となるわけではなく、あくまでも共有の空間ならば合法であるという点に注意が必要です。
(2)パートナーのプライベート空間は違法
夫婦が一緒に暮らしている自宅内であったとしても、パートナーのプライベート空間にボイスレコーダーを設置して録音をすることはプライバシー権の侵害として違法となります。
したがって、パートナーのカバンや服などにボイスレコーダーを仕掛けることはおすすめしません。パートナーのプライベート空間にボイスレコーダーを設置したことが発覚すれば、慰謝料を請求される可能性もあります。
(3)浮気相手の自宅・車・持ち物に仕掛けるのも違法
パートナーの車や持ち物ではなく、浮気相手の自宅・車・持ち物にボイスレコーダーを設置したいと考える人もいるでしょう。
しかしながら、これらはやはりプライバシー権の侵害として違法となるので注意してください。浮気相手の自宅などにボイスレコーダーを設置したことが発覚すれば慰謝料を請求される可能性があるだけでなく、浮気相手の自宅に勝手に入れば不法侵入として住居侵入罪(刑法第130条)に問われるおそれもあります。
4、ボイスレコーダーを隠したことがバレたときのリスク
ボイスレコーダーはうまく隠さないと、相手の浮気の証拠をつかむどころか隠した側が訴えられたりさらに夫婦関係がこじれたりする可能性があります。浮気の証拠をつかみたい気持ちが強いかもしれませんが、ボイスレコーダーを隠したことがバレたときには以下のようなリスクがあることを念頭に置いておきましょう。
(1)浮気の証拠を隠されるようになる
一度ボイスレコーダーを隠したことがパートナーにバレたら、パートナーは浮気がバレないように警戒し、浮気の証拠を慎重に隠すようになります。
相手が浮気の証拠を隠すようになると、浮気の証拠を確保するのが困難になります。相手の浮気を理由に離婚を考えている人は、ボイスレコーダーが見つかってしまうと離婚手続きが難航し、離婚できたとしても離婚成立まで長引いたり、離婚条件が不利になったりすることもあるでしょう。
(2)夫婦関係が悪化する
離婚は考えておらず、浮気の証拠をパートナーに突きつけることでパートナーとの関係を修復したいと考えている人もいるでしょう。
しかしながら、相手の立場に立って考えてみると、ボイスレコーダーを隠されていたことがわかったときに肯定的な気持ちを感じる人はほとんどいません。むしろ自分が疑われていることに傷ついたり、ボイスレコーダーを黙って設置するような配偶者に不信感を感じたりする人もいます。相手が実際には浮気していなかった場合は、なおさらのことです。
パートナーとの関係を修復したくてボイスレコーダーを設置したはずなのに、それがバレたことが原因で夫婦関係が悪化し離婚に発展するリスクさえあります。
そのため、離婚を考えていても考えていなくても、ボイスレコーダーの設置には細心の注意を払うことが必要です。
5、ボイスレコーダーで決定的な証拠がつかめなかったときの対処法
上記のリスクを踏まえてでもパートナーの浮気の証拠をつかみたいと考える人もいますよね。リスクを冒してボイスレコーダーを隠しても、必ず浮気の証拠をつかめるわけではありません。むしろ、証拠となるような音声を録音できないケースの方が多いです。
ここではボイスレコーダーで決定的な証拠をつかめなかったときの対処法を解説します。
(1)繰り返し調査を続ける
一度ボイスレコーダーを隠したからといって、運よくそのときに浮気の証拠をつかめるとは限りません。どうしても浮気の証拠をつかみたい場合は、何度も調査を続ける必要があります。
ただし、ボイスレコーダーを隠す調査を続ければ続けるほど、その分パートナーにボイスレコーダーの存在がバレるリスクが高まります。感情のままに突っ走ることで違法行為をすることのないように注意することも必要です。
(2)他の証拠と合わせて浮気を立証する
ボイスレコーダーの音声単体では浮気の証拠とならない場合でも、他の証拠と合わせて浮気を立証できる場合があります。
たとえば、二人分のビジネスホテルの宿泊費が記載された領収書があった場合、パートナーが「出張の際に同僚と泊まった」などと嘘をついているとします。この際、確かに領収書だけでは仕事なのか浮気なのかがわかりません。
しかしながら、その直前の音声データでホテルの名前やそこに向かう旨の浮気相手との会話が録音されており、チェックアウト後もパートナーと浮気相手が一緒に会話している音声データがあれば、領収書と音声データを合わせて浮気を立証できる可能性が高まります。
(3)探偵に調査を依頼する
自分では浮気の証拠をつかめなかった場合、探偵に調査を依頼するのも一つの選択肢です。探偵に調査を依頼する場合、費用がかかりますが、ボイスレコーダーの録音内容によっては探偵が調査する際のヒントとなることもあるので、何も証拠がない場合よりも調査費用を安くして依頼できる可能性があります。探偵に調査を依頼する際は、ご自身で収集した証拠を調査会社に示して費用の見積もりを出してもらいましょう。
6、浮気調査でボイスレコーダーの隠し方に悩んだら弁護士に相談を
浮気の証拠は簡単に手に入らないことが多いものです。
また、主観的には「絶対に浮気している!」と感じる情報があっても、客観的に浮気を立証できるものでなければ裁判等で証拠として提出しても浮気の存在を立証することができません。浮気の証拠の集め方については経験に基づいた弁護士からの適切なアドバイスをもらうことが効果的です。
また、「浮気を突き止めるためなら、このくらい他の人もやっているでしょ」などと安易に考え、違法なことを知らず知らずのうちにやってしまう人がいます。先ほどもご説明したとおり、ボイスレコーダーを隠して音声を録音することは、やり方によってはプライバシー権の侵害などで違法となり、録音した側が訴えられる可能性があります。
違法行為をやることのないよう、弁護士の適切な指示を仰ぎながら、合法の範囲内でボイスレコーダーを使った調査を行いましょう。
ご自身で浮気調査を進めることに限界を感じている場合、離婚事件に力を入れている弁護士に相談すれば提携の探偵や調査事務所を紹介してもらえることもあります。
合法なやり方で確実に浮気の証拠をつかむことができるよう、まずは一度弁護士にご相談ください。
ボイスレコーダーの隠し方に関するQ&A
Q1.ボイスレコーダーの隠し方とは?
- 自宅内
自宅内の隠し場所としては、相手が普段手を触れない場所、目につかない場所がおすすめです。クローゼットの中や本棚の隙間、ベッドの下やソファのクッションの隙間等、相手が普段手を触れない場所にボイスレコーダーを隠しましょう。
Q2.ボイスレコーダーの音声が浮気の証拠となるケースとは?
ボイスレコーダーの音声が浮気の証拠となるには、肉体関係があることがはっきりとわかるような内容が必要です。
Q3.ボイスレコーダーを隠したことがバレたときのリスクとは?
- 浮気の証拠を隠されるようになる
- 夫婦関係が悪化する
まとめ
パートナーが浮気をしているのでは?と思ったとき、裏切られたと感じたり急激に怒りがこみ上げてきたりしますよね。
ですが、感情に任せた行動をすると大きなトラブルに発展しかねません。ボイスレコーダーを隠して浮気の証拠をつかむ場合でも、違法なやり方を避けなければ、あなた自身が訴えられる可能性があります。
問題のないやり方で浮気の証拠をつかみたい方は、一度弁護士にご相談ください。