育ってきた環境等が異なる人たちによる結婚を「格差婚」なんて呼んだりします。
例えば、洋画に出てくるセレブな生活をしている人と一般的な家庭に育った人がひょんな出会いで結婚に至った場合、「格差婚」と呼ばれます。
このような格差婚では、結婚生活に違和感を感じる方も少なくないでしょう。
本記事では、格差婚に違和感を感じている女性に向けて、次の内容をご紹介していきます。
- 格差婚がうまくいかない理由
- 格差婚でうまくいってるカップルの特徴
- 格差婚を乗り越えるたった1つのマインドとは?
本来、人間同士に「格差」なんかありません。本記事を参考に、幸せを掴んでいきましょう。
目次
1、格差婚ってどんな結婚?
格差婚とは、夫婦間でさまざまな差を持ち合わせた結婚のことです。
人間は、似たような境遇の人間にシンパシーを感じてしまいがちですが、差をポジティブに捉え結婚に至ったカップルと言えるでしょう。
格差婚の「差」のジャンル別に、格差婚の各タイプをご紹介していきます。
(1)社会的地位格差
社会的地位とは、言葉通り「社会的な地位」です。
「社会的な地位」による格差とは、社会的な地位が高いことと低いことの「差」を示しています。
社会的地位は、一般的に、社会において必要・重要と思われる能力をもち、余人をもって代えがたい存在である場合に、「高い」と評価されるものと言えるでしょう。
たとえば、社会的地位が高いケースでは、
- 総理大臣
- 社長
- オリンピックメダル保持者
など、何らかのトップを示すケースや、
- 医師
- 弁護士
など、資格試験のハードルが高く誰でもなれるわけではない職業についている人であるケースなどです。
社会的地位の格差婚とは、一方がこのような人物であり、もう一方は違う、という人たちによる結婚を示すものです。
(2)収入格差
社会的地位が高いと収入も増えていくのが世の常です。
ですから、社会的地位の格差があれば、収入格差も生じていることでしょう。
地位と高収入をもつ一方と、そうでない一方。
一般的に、地位と収入で基本的な生活は大きく変わってきますから、「釣りバカ日誌」ではありませんが、趣味が合う、気が合うなどにより、お互いを対等に見ることができることができているかが、この格差婚のキーポイントということができるでしょう。
(3)実家資産格差
日本の法律(民法)は相続制度(後継ぎ)や子の扶養義務を「血縁」を基本としていることから、「結婚」はどうしても本人同士の問題にとどめることができず、時代は変われど実家や祖先の関係と切り離すことができません。
そのため、結婚の当事者に収入差はもちろん社会的地位差もなかったとしても、実家が資産家なのかどうかが結婚生活に影響を与えてくることがあります。
(4)学歴格差
学歴に差があるという夫婦もいるでしょう。
学ぶことで差を生むのは、主に
- 知識量
- 思考の深さ
の2つです。
知識量と思考の深さが変われば、問題に直面したときの結論に差が出てきます。
そのため、夫婦として生活を共にすると、さまざまな問題に直面しますが、このときに出す結論に差が生じてしまいがちなのです。
喧嘩のシーンでは「これだから学歴が低いと困る」などと言われ、関係が悪化してしまうこともよくあります。
(5)年齢格差
人間は毎年同じ自分ではありません。大人になっても成長し続けています。
ですから、年齢が大きく違えば、基本的には学歴格差に匹敵する
- 知識量
- 思考の深さ
に差はあるわけです。
年齢が近ければ、過ちや間違いも同時期に経験することができますが、年齢が違うことにより、年長者の方が先を行ってしまっています。そのため、長年共にいることで年長者が保護者のようになることも多く、そこからすれ違いが生じてしまいがちです。
(6)容姿格差
「美女と野獣」というカップルは珍しくなくなってきましたが、うちはこの反対・・・なんて気にしているかもしれません。
容姿で人生が決まるといって良いほど、人は容姿で他人を判断することが多いもの。
しかし、本当は、容姿ほどあてにならないものはないかもしれません。人生の後半でも、容姿はあまり関係なさそうですよね。
あなたの夫があなたに優しく、あなたを愛しているのであれば、何も気にする必要はありません。最近の少女漫画では、抜群の容姿の男性が一般的な女性に一直線、というスタイルも流行っているようです。容姿のみならず心のきれいな旦那様で、素敵な旦那様だなと思います。
また、あなたの周囲の方が何を言おうと、その人たちにあなたの良さをわかってもらえれているのであれば、何も気にする必要はありません。
2、格差婚がうまくいかない理由
さて、格差婚で悩む方も多いのではないでしょうか。どうしてうまくいかないのでしょう?
理由を3つに整理してみました。確認していきましょう。
(1)上下関係を作ろうとするから
「1」でみたように、格差婚はその「差」ゆえに、上下関係があるかのように感じてしまうことが特徴的です。
- 社会的地位がある方とない方
- 収入がものすごい高い方とそうでない方
- 実家が資産家の方とそうでない方
- 学歴が高い方とそうでない方
- 年齢が高い方とそうでない方
- 容姿が良い方とそうでない方
これをみたとき、一般的に、「ある方」「高い方」等と表現されている方が、なんだか「上」な気がしてしまいませんか?
たしかに、「すごいね」と崇められるような方達ではありますから、間違いではないのかもしれません。
しかし、他人同士においてはともかく、夫婦という家族において、だからなんだというのでしょう。
夫婦や家族の間に上下など優劣をつける理由はどこにあるのでしょうか。
家族は、協力して家庭を築く、メンバーであるにすぎません。
格差婚によってうまくいかない夫婦では、この上下関係をお互いに強く意識している傾向がみられます。
相手の素晴らしい部分は賞賛に値しますが、それでもお互いに上でも下でもありません。
もしあなたが自分を「下」と感じているのであれば、まずはそこからやめてみてください。
それでも相手が自分を「上」と感じることをやめないのであれば、関係性を見直すべきかもしれません。
(2)結婚は二人だけの世界ならず?
前述しましたが、結婚は二人だけの問題ではないところもあります。お互いの親族との新しい関係が生まれることでもあるものです。
そのため、夫婦の格差について両親等の親族が口を出してくるケースも存在するでしょう。
ただ、お互いの親族と親族になったからといって、気に入ってもらわなければいけないなんてことはありません。
コミュニケーションをとり、お互いのことを知っていくことはとても大切ですが、あまりにも理不尽に夫婦を追い詰めるような親族であれば、気にするのはやめましょう。
親族にとっても一番大切なのは、夫婦が仲良く家庭生活を送ることです。
理不尽な親族とは適度に距離をおき、まずは自分の家庭の気持ちを1つにしていきましょう。
(3)子どものDNA問題
一定の「差」がある二人から生まれる子ども。もしも格下の方に似てしまったら・・・。
そんな心配があるのではないでしょうか。
理不尽な親族から話題にでも出されれば、気にしているのは自分だけじゃないのかと、途方に暮れてしまうかもしれません。
ですが、これも結論は1つ。気にすることなかれ、です。
子どもが全然勉強ができない。運動が全くできない。友達が全然いない。あまり顔立ちが良くないかも。
焦りますよね。自分に似たからでは・・・責任まで感じているかもしれません。
しかし、大人感覚で子どもを見てはいけません。
今勉強ができなくても、運動ができなくても、友達がいなくても、顔立ちがパッとしなくても、あなたたち夫婦が絶え間なく手をかけて育てていれば、近い将来、必ずあっと驚く大人へ成長していきます。
「差」がある二人から生まれたのですから、振り幅をもった最強スペックのお子さんなのです。どんな大人になるのでしょうか。最高に楽しみではないですか?
3、格差婚でうまくいっているカップルの特徴とは?
格差婚でもうまくいっているカップルはたくさんいます。差は、必ずしもマイナスに作用するとは限りません。
格差婚でうまくいっているカップルの特徴をみていきましょう。
(1)違うから好き〜個性の尊重
格差があるから好きだと感じられることが格差婚でもうまくいくコツです。
学歴や収入などが違うからこそ、相手を尊敬し、好きだと感じるようです。
また、自分にないものをもっているから便利、という意見も。
知らないことやわからないことは教えてもらえばいいですし、お金を稼げる相手なら遠慮なく養っていただける。自分にないきれいな顔立ちなら、自分もなんだかきれいになったような気になれるかもしれません。
(2)全く気にならない
「よく考えたら格差ある」
格差婚でうまくいっているカップルは、こんな気持ちのようです。
もはや格差など何も気になってない、というカップルですね。
こうなるためには、やはりお互いに夫婦関係における「上下」を意識していないことが大切です。
(3)どちらの親族も全く気にしていない
親族が夫婦の格差婚について何も気にしていない状態なら夫婦間だけの問題です。第三者が騒ぐこともありません。夫婦が違うから好きだと感じられ、お互いの親族・家族が口出しせず、気にも留めていなければ格差婚でも夫婦仲は良好のまま生活できるでしょう。
4、格差婚を乗り越えるたった1つのマインドとは?
格差婚を乗り越えるための、たった一つのマインドがあります。それは、「格差がなんだ」という気持ちです。
あなたは、今、自分に自信がないのではありませんか。
それはきっと、自分で生み出したものというより、夫や、夫の家族から浴びせかけられたからという方もいるでしょう。
前述しましたが、夫婦に上下はありません。素晴らしいことは尊敬し、賞賛することは大切です。しかし、それであなたが下となることなどありません。
夫婦なのですから、夫が賞賛に値するならば、それを支えるあなたも同じということです。むしろ誇りにもつべきしょう。
繰り返しになりますが、あなたがまず自分が「下」かもしれないと思うことをきっぱりとやめてみること。
簡単なことのようで、難しいこと、のようで簡単なことなのではないでしょうか。
夫婦は対等であるということを肝に銘じ、周囲や相手に感謝を忘れず、あなたらしく生きるということです。
5、格差婚が辛い〜これ以上やっていけないと思ったら
あなたがどんなに強くいようと思っても、周囲にそれを潰されてしまうこともあります。
すでに書いてきたように、夫、そして夫の親族、そして周囲の他人の圧力です。
お前は「下」なのに、という意識を周囲にもたれてしまっては、どんなに自分の考えをしっかりもっていようと、それを貫き通すことは大変難しいことですから。
特に、相方である夫から、格下を宣告されているような状況であれば、これは格差婚の問題というより精神的DVやハラスメントの気配を感じます。特に、夫があなたが格下であることに一定の意味や喜びを感じている場合は、夫の改善は難しいかもしれません。
このような場合は、離婚も視野に入れてはいかがでしょうか。
とはいえ、離婚は、名前も、住む場所も、今の生活全てに変化をもたらす一大作業です。
お子さんがいる場合は、自分のみならずお子さんの生活にも変化をもたらしてしまいます。
ですから、もし離婚の視野に入れる場合は、どうぞ弁護士に相談してみてください。
最近は、無料相談を実施する法律事務所も増えました。
自分が離婚するとしたら、今の生活へのインパクトをできる限り少なくするにはどのようにしたら良いのか、離婚に精通した弁護士であれば、有益なアドバイスをしてくれるはずです。
まとめ
格差婚をしたことがない人は、格差婚の面白さを知りません。
知らない世界を共有しあえる楽しさ、相手がいつまでも新鮮に見えるフレッシュさ、思いつかない面白いことをしてくれる面白さ。ですから、世間の声なんか、気にする必要はありません。あなたが幸せでいることで、きっと世界は変わってくることでしょう。
格差婚で怖いのは、自分を上と信じている夫がその格差に意味をもってしまっている場合です。
妻が「下」だから好き、「下」でいてくれるからこそこの結婚に意味がある。
そんな風に考えているような夫であれば、妻の結婚生活が辛く苦しいものになる恐れがあります。
苦しい時は、どうぞ弁護士にご相談ください。あなたの結婚生活が、これからも幸せに続きますように。