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当て逃げの時効は何年?リスクを回避するための正しい行動とは

当て逃げの罪の時効は何年?放置するリスクと自首した方がよい理由

当て逃げ時効は何年なのだろう……。

過去に当て逃げを経験した方々の中には、この問題に不安を抱く方も多いでしょう。実際、当て逃げには時効があり、一定期間経過すると加害者の刑事責任が免除されます。

しかしながら、最近はドライブレコーダーや防犯カメラの普及により、犯罪が後日発覚する可能性が高まっています。ある日、突然逮捕されることもあり得ますので、時効を当てにせず早期に責任を取ることが重要です。

当て逃げの罪は、ひき逃げと比較して刑罰が軽くなることもあるため、早めの自首が得策かもしれません。 前科のない場合、不起訴処分や少額の罰金刑が適用される可能性もありますし、民事上の賠償も保険を活用した示談で解決できることも考えられます。
今回は、

  • 当て逃げの罪の時効期間
  • 当て逃げを放置した場合のリスク
  • 当て逃げに対する適切な対処法

などについて、刑事事件の弁護経験豊富なベリーベスト法律事務所の弁護士がわかりやすく解説します。

心ならずも当て逃げをしてしまい、時効の問題に悩んでいる方々の助けになれば幸いです。

交通事故の加害者になってしまった際の対処法については以下の関連記事をご覧ください。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、当て逃げの時効期間は何年?

当て逃げの時効期間についてみていきましょう。

公訴時効・民事責任の時効・行政責任の時効では、内容が異なりますので、それぞれ解説します。

(1)公訴時効は3年

当て逃げの公訴時効期間は、3年です。

前記の停止事由がない限り、当て逃げを起こしてから3年が経過すると罪に問われることはなくなります。

(2)民事責任の時効は20年

民事上の損害賠償請求権の消滅時効期間は、以下のうちどちらか早い方です(民法第724条)。

  • 被害者またはその法定代理人が損害および加害者を知ったときから3年
  • 不法行為(当て逃げ)のときから20年

交通事故の加害者の損害賠償義務は、通常なら3年で消滅時効にかかります。

当て逃げの場合は、被害者が加害者の氏名・住所を突き止めるまで「加害者を知ったとき」が到来しません。

そのため、当て逃げにおける民事責任の時効期間は20年と考えておくべきです。

(3)行政責任の時効はなし

行政責任には、時効制度はありません

実際には、公訴時効が成立すると警察は捜査しない場合が多いので、その後に行政処分を受けることは考えにくいでしょう。

しかし、理論上はいつまでも行政処分を受けるおそれがあることになります。

2、そもそも当て逃げとは?

当て逃げとはどのような罪なのか、発覚すればどのようなペナルティーを受けるのかを確認しておきましょう。

(1)当て逃げに該当する行為

当て逃げとは、物損のみの交通事故を起こした後、必要な措置を講じることなく現場から立ち去ることをいいます。

物損事故を起こしたら、直ちに車両の運転を停止し、道路における危険を防止するための措置を講じ、警察に報告しなければなりません(道路交通法第72条1項)。

物損事故そのものは犯罪ではありませんが、これらの義務に違反すると犯罪が成立します。

当て逃げの具体例としては、駐車場内の他の車や路上駐車している車に接触し、そのまま立ち去ってしまうケースが典型的です。

その他にも、

  • 他人のバイクや自転車
  • ガードレール
  • 電柱
  • 街路樹
  • 建物
  • 駐車場内の設備
  • 車の積荷

など、交通事故で「物」を損壊して上記の措置を講じることなくその場から立ち去ると、「当て逃げ」の罪が成立します。

(2)当て逃げとひき逃げの違い

当て逃げとひき逃げの違いを簡単にいえば、以下のようになります。

  • 当て逃げ物損事故を起こして立ち去る行為
  • ひき逃げ人身事故を起こして立ち去る行為

前提となる交通事故において、物損事故では犯罪が成立しないのに対して、人身事故では過失運転致死傷罪等の犯罪が成立するという違いがあります。

事故を起こした後に義務づけられる措置は、物損事故では先ほど説明したとおり、

  • 直ちに車両の運転を停止する
  • 道路における危険を防止するための措置を講じる
  • 警察に報告する

の3つですが、人身事故ではこれに加えて、「負傷者を救護する」という措置をとる義務も運転者に課せられています(道路交通法第72条1項)。

一般的に、当て逃げよりもひき逃げの方が被害者に重大な損害が生じており、措置義務違反の程度も重いので、刑罰も重くなります。

(3)当て逃げで成立する犯罪と刑罰

当て逃げで成立する犯罪は、以下の2つです。

  • 危険防止措置義務違反(道路交通法第72条1項前段)
  • 報告義務違反(道路交通法第72条1項後段)

①危険防止措置義務違反(道路交通法第72条1項前段)

物損事故を起こしたときに、現場で二次的な事故の発生を防ぐため、道路における危険を防止するための措置を講じるべき義務に違反することで成立する犯罪です。

刑罰は、1年以下の懲役または10万円以下の罰金です(同法第117条の5第1項1号)。

②報告義務違反(道路交通法第72条1項後段)

物損事故を起こした事実等を警察に報告すべき義務に違反することで成立する犯罪です。

刑罰は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金です(同法第119条第1項10号)。

以上のように、1つの行為が2つ以上の罪名に触れる場合には、その中で最も重い刑で処罰することとされています(刑法第54条1項)。

したがって、当て逃げの刑罰は1年以下の懲役または10万円以下の罰金」となります。

(4)行政責任と民事責任も問われる

当て逃げが発覚すると、刑事責任だけでなく行政責任と民事責任も問われます。

ここでいう行政責任とは、違反点数に応じて免許停止や免許取り消しといった処分の対象となることです。

当て逃げでは安全運転義務違反として2点、危険防止措置義務違反として5点の合計7点が加算され、30日の免許停止処分の対象となります。

累積点数がすでに8点以上ある場合は、免許取り消し処分の対象となります。前歴がある場合には、さらに重い処分を受ける可能性もあるでしょう。

民事責任とは、物損事故で相手に与えた損害を賠償する義務のことです。

壊したものを弁償する必要があり、車両を損傷させた場合は、原則として修理費用相当額または車両時価のどちらか低い方の金額を賠償しなければなりません。

物損事故の場合、民事上は慰謝料の支払義務が発生しないのが原則ですが、刑事事件で示談する場合には「いくらで許してもらえるか」という交渉となります。

慰謝料相当額も支払わなければ、示談に応じてもらえない可能性もあります。

3、当て逃げに適用される「公訴時効」とは?

当て逃げにも「時効」が適用されますが、ここではまず、刑事責任で問題となる「公訴時効」について解説します。

(1)時効期間が経過すると罪に問われなくなる

公訴時効とは、犯罪行為が終わったときから一定の期間が経過すると、公訴の提起(起訴)ができなくなる制度のことです。

起訴ができなければ刑事裁判が開かれないため、犯人は処罰されることがなくなります。

(2)時効期間は刑罰の重さに応じて異なる

公訴時効の期間は、以下のとおり法定刑(犯罪ごとに法律で定められている刑罰)の上限に応じて定められています(刑事訴訟法第250条)。

【人を死亡させた罪で禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものを除く)】

法定刑の上限

公訴時効の期間

死刑

なし

無期の懲役または禁固

30年

長期20年の懲役または禁固

20年

その他

10年

【上記のもの以外の罪】

法定刑の上限

公訴時効の期間

死刑

25年     

無期の懲役または禁固

15年     

長期15年以上の懲役または禁固

10年     

長期15年未満の懲役または禁固

7年      

長期10年未満の懲役または禁固

5年      

長期10年未満の懲役若しくは禁固または罰金

3年      

拘留または科料

1年      

(3)公訴時効は停止することもある

公訴時効は、以下の場合には停止するものとされています(刑事訴訟法第255条1項)。

  • 犯人が国外にいる場合(国外にいる期間は進行停止)
  • 犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合(逃げ隠れしている期間は進行停止)

当て逃げの事案ではほとんどないと思われますが、国外に逃亡している場合や、国内にいても取り調べを受けた後に逃げ隠れしている場合には、公訴時効が成立しません。

その場合、犯罪行為が終わってから所定の期間が経過しても、まだ逮捕・処罰される可能性があります。

4、当て逃げをして時効完成まで待つのはあり?放置するリスクとは

当て逃げをしてしまった場合、時効が完成するまで待つのはいけないことなのでしょうか。

時効という制度が設けられている以上、一概に悪いとは言い切れません。しかし、放置していると以下のリスクを負うので、時効完成まで待つことが得策とはいえません。

(1)突然、逮捕されるおそれがある

物損事故を起こしたときに誰にも見られていないと思っても、被害者の車内に設置されたドライブレコーダーに犯行の模様が映っていると、言い逃れはできません。

他の車のドライブレコーダーや、街中の防犯カメラなどに犯行の模様が記録されている可能性も十分にあります。

これらの証拠がある場合に、被害者が警察に被害届を提出すると、ある日突然に逮捕される可能性があります。

通常は、警察から「事情聞きたいので警察署に出頭してもらいたい」という連絡がありますが、警察からの連絡を無視していると実際に逮捕されることもあるのです。

(2)示談交渉が難しくなる可能性が高い

物損事故を起こした直後であれば、ほとんどの場合は円滑な示談交渉が可能です。

しかし、当て逃げをすると被害者が「許せない」という気持ちを強く持つため、交渉を拒否されることもあります。

示談交渉に応じてもらえたとしても、壊したものを弁償するだけでなく、慰謝料相当額なども含めて高額の示談金を要求される可能性が高くなります。

被害者が納得する示談金を支払わなければ、修理代など本来の賠償金を支払っても、「加害者の処罰は望みません」と記載した示談書にサインしてもらうことは難しいでしょう。

(3)刑罰が重くなりがち

当て逃げをした後、放置している期間が長くなればなるほど悪質であると判断され、刑罰が重くなりやすい傾向にあります。

被害者との示談が成立しない場合は、そのことも刑罰が重くなる要因となりがちです。

時効が完成すれば、刑罰を受けなくなります。しかし、発覚すると刑罰が重くなってしまうため、ドライブレコーダーや防犯カメラが普及した現在において、当て逃げの放置はリスクが高いというしかありません。

5、当て逃げをしてしまった場合の正しい対処法

前項でご紹介した放置のリスクを回避するためには、当て逃げをしてしまった後は以下の対処をとるべきであるといえます。

(1)早期に自首をする

まずは警察に出頭し、正直に事実を伝えましょう。

捜査機関に犯行が発覚する前に出頭すれば、法律上の「自首」が成立し、起訴されたとしても刑が減軽される可能性が高くなります(刑法第42条1項)。

すでに捜査機関に犯行が発覚している場合は、法律上の自首は成立しませんが、その場合でも自ら出頭した事実はプラスの情状として扱われます。

自首すると前科がついてしまうと考え、躊躇する気持ちも分かりますが、当て逃げの刑罰は1年以下の懲役または10万円以下の罰金であり、犯罪の中では比較的軽い刑罰です。

自ら出頭したというプラスの情状が評価され、不起訴処分となり前科がつかない可能性も十分にあります。

また、起訴されたとしても、略式命令による罰金刑にとどまる可能性が高いです。

さらに、自ら出頭して犯罪事実を申告した以上、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと考えられるので、逮捕されるリスクを減らすことにもなります。

(2)被害者と示談をする

自首するとともに、被害者との示談を成立させることにも努めましょう。

被害者の住所・氏名が分からない場合には、警察官または検察官に示談したい旨を申し出れば、被害者の了解のもとに教えてもらうことができます。

示談が成立し、示談金を支払えば、一定の被害回復が行われたことになります。

その分だけ処罰の必要性が軽減されるので、不起訴処分となる可能性が高まるでしょう。

示談金が保険会社から支払われた場合でも、この効果が期待できます。

示談書に「加害者を許す」「軽い処分を望む」等という文言を記載したうえで、被害者にサインしてもらえば、不起訴処分となる可能性がさらに高まります。

6、当て逃げの時効が気になるときは弁護士に相談を

当て逃げをしてしまったら自首をすることが得策であると理解はできても、「自首する勇気がない」「どうしても前科を回避したい」と考える人も少なくないことでしょう。

そんなときは、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は捜査機関ではないので、頭ごなしに自首を強要することはありません。気軽に相談してみるとよいでしょう。
自首した方がよいと思う場合には、弁護士に同行してもらって自首することもできます。
被害者との示談交渉も弁護士が代行してくれるので、速やかな示談成立が期待できるうえに、不起訴処分を獲得できる可能性も高まることになります。

まとめ

当て逃げは、れっきとした犯罪です。公訴時効の期間は3年と比較的短いですが、3年もの間、逮捕や処罰を恐れて時効成立を待つことは賢明であるとはいえないでしょう。

それよりは、早期に自首し、被害者と示談交渉をするなど、適切な対応に努めることが得策です。

1人で対応することが難しい場合は、弁護士が味方としてサポートしてくれます。弁護士には守秘義務がありますので、相談した内容が第三者に知られることはありません。

1人で悩むよりも、相談だけでもしてみることをおすすめします。弁護士のアドバイスを受けて、最善の対処法をとりましょう。

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