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詐欺被害にあった時の最初の一歩!失ったお金を取り戻すために知っておくべきこと

詐欺被害にあった時の最初の一歩!失ったお金を取り戻すために知っておくべきこと

詐欺にあったら失ったお金をどうやって取り戻す?」

今回は、

  • 詐欺に巻き込まれた際の初動行動
  • 相談できる機関や専門家の連絡先
  • 失った資金を取り戻すための手法と手続き

について解説します。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、詐欺に遭ったら最初にやるべき3つのこと

詐欺に遭ったとわかった瞬間はパニックになる人が少なくありませんが、被害をこれ以上拡大しないためにも冷静に行動していくことが大切です。詐欺に遭ったら、最初に以下の順序で3つのことをやっていきましょう。

(1)これ以上お金を支払わない

詐欺に遭ったことが発覚したら、これ以上お金を支払わないようにしましょう。定期的に支払うことになっているものや毎月お金を入れる必要がある投資等は、引き落としや支払い手続きをストップするようにしてください。

中には、今まで支払ったお金を取り戻すためにさらにお金を支払おうとする人がいますが、このような方法は被害を拡大させる可能性が高いです。相手は詐欺行為をしているわけですから、これ以上お金を失う行為を継続するのはやめましょう。

(2)証拠を確保する

詐欺に遭った被害金額を取り戻すためには、詐欺であることを根拠づける証拠が必要です。証拠がない場合、警察や国民生活センターに詐欺被害を報告してもこれらの機関に動いてもらうことは難しいのが実情です。支払い状況や相手の個人情報等、少しでも役に立ちそうな情報は全て確保しておくようにしましょう。ネットを利用した詐欺被害に遭った場合は、問題のある画面をスクリーンショットで保存したり、印刷したりしておくべきです。

まずは落ち着いて証拠の確保に努めましょう。

(3)相手との連絡を絶つ

相手は詐欺行為をしているわけですから、相手とこれ以上関係を続けるのはやめましょう。特に、あなたが相手の詐欺を暴こうとすると、相手はさらにあなたを追い詰めてくる可能性があります。

人によっては、相手の言葉巧みな誘導により、さらなる被害に遭うこともあります。

相手との連絡を絶つよう心がけましょう。

2、そもそも詐欺罪とは?

詐欺罪は、人を欺く行為により(欺罔行為)、その人を錯誤に陥らせ、被害者の財産の引き渡し・処分を行わせ(または財産上の利益を移転させ)、これらが因果関係でつながっていることを構成要件とする犯罪です(刑法第246条)。平たく言うと、人をだまし、相手を勘違いさせ財産の引き渡しを行わせる行為が詐欺罪に該当します。

刑罰は10年以下の懲役となっています。

3、近年に被害が増えている詐欺の種類

「詐欺」と一口に言っても、多種多様なパターンがあります。テクノロジーや人々の生活習慣が変わっていくことに伴って、詐欺の手口はどんどん広がっています。ここでは、近年、一般の方の被害事例が増えている詐欺の手口を解説します。

(1)特殊詐欺

特殊詐欺とは、犯人が電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関、金融機関等の職員を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪(現金等を脅し取る恐喝や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る詐欺盗(窃盗)を含みます。)のことです。

具体的な手口は、オレオレ詐欺、預貯金詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺など、多岐にわたります。

参考:警視庁

(2)ネット詐欺

ネット詐欺とは、インターネットを利用した詐欺行為全般のことをいいます。ネット詐欺には、以下のような手口があります。

①フィッシング詐欺

フィッシング詐欺とは、大手通販サイトや銀行、クレジットカード会社等になりすまして、あたかもこれらの機関から連絡が来たかのように装い、パスワードやクレジットカード情報等を抜き出す詐欺の手口です。

②ワンクリック詐欺

ワンクリック詐欺とは、Webサイトや電子メールに記載されたURLを一度クリックしただけで、一方的に、サービスへの入会などの契約成立を宣言され、多額の料金の支払いを求められるという詐欺の手口です。

参考:国民のための情報セキュリティサイト

③偽警告

こちらは、インターネットのサイト上に「ウイルスが見つかりました」などの偽警告を表示させ、個人情報を抜き取ったり、偽のウイルス対策ソフトを購入させ料金を請求したりする詐欺の手口です。

④ランサムウェア

ランサムウェアは、スマホやパソコンをロックし、ロック解除のために代金を請求する詐欺の手口です。

⑤架空請求

こちらは、商品の購入やサービスの利用などしていないにも関わらず、それらをしたことを前提とする請求をし、代金の支払いを求める詐欺の手口です。

⑥アカウント乗っ取り

SNSアカウントを乗っ取る詐欺の手口も近年増加しています。SNSアカウントを乗っ取り、フォロワーなどにスパムメールを送るほか、乗っ取ったアカウントを本人に戻す際に高額の代金を請求するケースもあります。

⑦通販詐欺

こちらは、偽ECサイトを作り、そのECサイトから商品購入・代金支払いをさせるものの、商品を発送しなかったり購入させた商品とは全く違う粗悪品を発送したりする詐欺の手口です。

(3)投資詐欺

投資詐欺は、「必ず元本が保証される」「月利○%でお金が増えていく」など、実際とは異なる内容を誘い文句としてお金を集め、実際は運用しない・お金を返金しない詐欺の手口です。代表的な例として「ポンジスキーム」という手法が使われますが、だまされる人は後を絶ちません。

(4)副業詐欺

副業への関心が高まるにつれ、副業詐欺が増えています。副業を考えている人は「早く稼ぎたい」という気持ちが強いため、「絶対に儲かる!」「月30万円以上は楽勝!」などの誘い文句を簡単に信じてしまいます。その結果、中身のない高額の情報商材を購入させられたり講座やセミナーへの申し込みをさせられたりするのが副業詐欺の手口です。

4、詐欺に遭ったときに頼れる相談先3つ

詐欺に遭いパニックになると冷静な判断ができず、より詐欺の被害を拡大させるような行動を取ってしまう人が少なくありません。詐欺に遭ったことが判明したら、以下の相談先に相談していきましょう。

(1)警察

「警察に相談する」と聞くとおおごとに感じるかもしれませんが、詐欺は刑法に明記されている犯罪です。警察に相談し、どのような被害に遭っているのか、被害金額はいくらか、加害者の情報、現在の状況等を伝えましょう。

警察に相談する際は、「#9110」に電話をすると最寄りの相談窓口を案内してもらえます。

(2)国民生活センター

国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から、国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続きを実施している機関です。

国民生活センターに相談すれば、専門の相談員から適切な対処法についてアドバイスが受けられますし、犯人の連絡先が判明している場合にはセンターから連絡を取ってもらえることもあります。

相談する際は、局番なしの「188」(消費者ホットライン)に電話をかければ、最寄りの相談先を案内してもらえます。

電話で相談に乗ってもらうことも可能なので、警察への相談をためらっている人は、まず国民生活センターに電話しアドバイスをもらうのも一つの選択肢です

参考:国民生活センター

(3)弁護士

詐欺によりだましとられた金額を取り返すには、法的知識が必要になります。法的観点から専門的アドバイスを受けたい場合は弁護士に相談をしましょう。

弁護士費用が気になっている人が多いと思いますが、無料で相談を受け付けている事務所もありますので、まずは無料相談を活用してみるのもよいでしょう。

5、詐欺に遭ったときに被害金の返還を求める方法

詐欺に遭ったときは泣き寝入りしなければならないのかと言うと、必ずしもそういうわけではありません。詐欺に遭ったときは、以下のような方法で被害金の返還を求めることができる場合があります。

(1)クレジットカードのチャージバックで返金を受ける

クレジットカードによりインターネット上で買い物や決済をすることが増えるにつれて、クレジットカードの不正利用が増えています。

クレジットカードにはチャージバックという制度があります。不正利用などの理由によりクレジットカードを保有する人が利用代金の支払いに同意しない場合、クレジットカード会社が不正利用代金の支払いを取り消し、返金してくれるというシステムです。

クレジットカード決済で詐欺被害に遭った場合は、すぐにクレジットカード会社に連絡をして返金してもらう方法を確認しましょう。

(2)振り込め詐欺救済法による返金を受ける

犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(「振り込め詐欺救済法」と呼ばれています。)に基づき、不正利用された銀行口座を凍結させ、その口座の残高を上限として、被害回復分配金の支払いを受ける方法があります。

銀行振込により詐欺被害に遭った場合は、この方法による被害回復を検討しましょう。

ただし、犯人が預金口座等からお金を引き出してしまっている場合は口座残高がありませんので、被害回復分配金の支払いを受けることはできません。

そのため、詐欺被害に気付いたら早急に警察へ被害届を提出し、次いで振込先の金融機関に相談することが重要となります

参照:金融庁

(3)犯人と交渉する

もちろん犯人と交渉して返金を求めることもできます。

ただ、犯人は意識的にお金をだまし取ろうとして詐欺行為をやっているため、犯人と直接交渉しても返金を受けられるケースは少ないのが実情です。

その場合は仮差押・民事裁判などの法的措置が必要となってきますが、警察が犯人を逮捕した場合には、刑事事件における示談交渉による返金が期待できる可能性があります

状況に応じて、できる限りのことをやっていきましょう。

6、詐欺に遭ったらまず弁護士に相談しよう

詐欺被害に遭ったとき、すぐに警察や弁護士に相談をすることには抵抗感を感じる人がいるかもしれません。しかしながら、放っておくと被害が拡大したり、犯人に逃げられてしまい、返金請求ができなくなったりする可能性が高いです。詐欺被害に遭ったことが判明したら、まずは弁護士にすぐに相談するようにしましょう

(1)最適な解決方法を提案してもらえる

弁護士に相談をすることで、法的観点から最適な解決方法を提案してもらうことができます。詐欺被害に遭ったときは気が動転し冷静な判断ができない場合が多いため、弁護士に事態を冷静に分析してもらい、今後の対応についてアドバイスをもらいましょう。

(2)被害金の返還請求手続きを代理してもらえる

被害金の返還請求手続きは専門知識がないと難しいのが実情です。また、犯人と交渉する場合、被害者自ら犯人と直接交渉することは避けたいと考える人もいるでしょう。このような場合、弁護士に依頼すれば、被害金の返還請求手続きを任せることができます

(3)刑事告訴の手続きもサポートしてもらえる

詐欺被害に関して、加害者を刑事告訴することを考える人もいるでしょう。刑事告訴についても、法的知識がなければ警察になかなか受理してもらえないことが少なくありません。弁護士に依頼すれば、刑事告訴の手続をしてもらうことができます

詐欺に遭ったときに関するQ&A

Q1.近年に被害が増えている詐欺の種類とは

  • 特殊詐欺
  • ネット詐欺
  • 投資詐欺
  • 副業詐欺

Q2.詐欺に遭ったら最初にやるべき3つのこととは

  • これ以上お金を支払わない
  • 証拠を確保する
  • 相手との連絡を絶つ

Q3.詐欺に遭ったときに頼れる相談先3つとは

  • 警察
  • 国民生活センター
  • 弁護士

まとめ

詐欺に遭ったら頭が真っ白になり冷静な判断ができなくなる人が多いです。詐欺に遭ったことが判明したにもかかわらず、加害者の口車に乗せられさらにお金を支払ってしまう人さえいます。これ以上被害を拡大させないために、まずは弁護士に相談し、客観的な視点から今後とるべき行動についてアドバイスをもらいましょう。詐欺に遭ったお金は返ってこないケースも多いですが、早期に弁護士に相談し、サポートを受けることでお金を取り戻せる可能性は高まります。

※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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