押し貸しとは?勝手に口座にお金が振り込まれたら返済義務はある?

自分の口座に身に覚えのないお金が振り込まれ、知らない相手から返済を要求されたら、闇金の「押し貸し」の可能性が高いです。

押し貸しの被害に遭ったときは、慎重に対応しなければなりません。要求に応じて返済すると、次々に法外な利息を要求されてしまいます。かといって、振り込まれたお金を勝手に使うと深刻なトラブルに巻き込まれるおそれもあります。

いったい、どのように対処すればよいのか分からずに、途方に暮れてしまうのが通常だと思います。

そこで今回は、

  • 押し貸しとは何か
  • 押し貸しの被害に遭ったときの対処法
  • 押し貸しの被害を相談する窓口

について、闇金問題に詳しいベリーベスト法律事務所の弁護士がやさしく解説していきます。

闇金の手口にハマって損をしないよう、ぜひ参考にしていただければと思います。

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1、押し貸しとは?

まずは、押し貸しとは何なのかについて、分かりやすく解説します。

(1)押し貸しは闇金の手口のひとつ

押し貸しとは、借金を申し込んでいないにもかかわらず、相手の方から勝手にお金を銀行口座に振り込むなどして強引に貸し付ける、闇金の手口のことです。

お金を振り込んだ闇金は、「そのお金は貸したものだから返せ」、「借金には利息がかかる」といって利息付きで返済を要求してきます。

怖いからといって素直に返済すると、さらに押し貸しを繰り返すなどして法外な利息を要求してきます。

返済できなくなると過酷な取り立てが始まり、最終的には一般的な闇金の被害に遭ったのと同じような事態に陥ってしまいます。

(2)よくある押し貸しのパターン3つ

押し貸しの手口には、いくつかのパターンがあります。よくあるのは、次の3つのパターンです。

  • 過去の闇金利用者の口座に振り込む
  • 完済間近の利用者の口座に振り込む
  • 知らない人の口座に突然振り込む

どのパターンにも共通しているのは、闇金が相手の銀行口座と連絡先などの個人情報を把握しているということです。

3つめの「知らない人の口座に突然振り込む」というパターンにおいても、被害者は闇金のことを知らなくても、闇金側はその人の個人情報を知っているのです。

闇金は、まったく知らない人の口座にやみくもにお金を振り込んでも、返済を要求するための連絡をすることができません。

押し貸しをされるということは、何らかの事情によって闇金に個人情報を知られているということを意味します。

2、押し貸しの被害に遭いやすい3つのケース

押し貸しが行われてしまう原因をひとことで言うと、闇金に個人情報を把握されているということに尽きます。

特に押し貸しの被害に遭いやすいといえるのは、以下の3つのケースです。

(1)闇金と関わったことがある

第一に挙げられるのが、過去に闇金と関わったことがあるケースです。

闇金業者は、常に警察に摘発されるリスクを抱えているため、正規の貸金業者のように大々的に広告を打つことができません。そのため、顧客を探すためにさまざまな工夫をしています。

その工夫のひとつが、過去の顧客に再度貸すということです。利息も揃えて真面目に返済した実績がある顧客は闇金業者から「カモ」と考えられているので、押し貸しの被害に遭う可能性が高いといえます。

その他に、以下のようなケースでも押し貸しの被害に遭う可能性があります。

  • 闇金に借金を申し込んで口座も教えたものの融資に至らなかった
  • 個人間融資を利用したことがある
  • 給料ファクタリングを利用したことがある

個人間融資や給料ファクタリングも闇金の手口のひとつなので、利用したことがある場合は個人情報が闇金業者に知られていると考えるべきです。

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(2)何らかの詐欺被害に遭ったことがある

闇金に関わったことがなくても、フィッシング詐欺や悪徳商法など何らかの詐欺被害に遭ったことがあれば、個人情報が悪質業者に把握されています。

そして、悪質業者の間では顧客リスト(名簿)の売買が横行しているので、個人情報が闇金の手に渡ることもあります。

このようなルートで押し貸しの被害が発生することも少なくありません。

(3)ネットオークションを利用したことがある

ネットオークションの利用者が押し貸しの被害に遭うケースも、最近急増しています。

といっても、オークションサイト内で直接被害に遭うわけではありません。最初は普通に取引をして個人情報を手に入れ、後日それを悪用して押し貸しをしてくるのです。

特に、即決価格を低めに設定していたり、入札期間を短めに設定している出品者が狙われやすいようです。このような出品者は急ぎでお金を欲していると思われるため、闇金に狙われるのでしょう。

3、返済すると泥沼に!押し貸しされたときのNG行為

ここからは押し貸しをされたときの対処法を解説していきますが、まず「やってはいけないこと」を覚えておきましょう。

以下の3つの行為をしてしまうと、トラブルが深刻化してしまう可能性が高いので、決して行わないように注意しましょう。

(1)要求どおりに返済してはいけない

闇金業者から法外な利息を要求されても、すぐに完済すれば金銭的な損害はわずかで済むと思われるかもしれません。

しかし、それでは闇金業者の利益が上がらないので、あの手この手を使って完済できないように仕向けられます。完済させずに利息を搾り取るのが闇金業者の手口です。たとえ完済したとしても、再度押し貸しをしてくるケースも少なくありません。

やがて返済が間に合わなくなると、過酷な取り立てが始まります。闇金業者が自宅や職場へ直接取り立てに来ることは少ないですが、さまざまな嫌がらせをされることが多いです。

闇金業者の要求に応じてはいけない、ということを覚えておきましょう。

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(2)無視や放置をしてはいけない

返済してはいけないのなら、無視して放置しておけばよいと思われるかもしれませんが、それも危険です。

無視・放置をしていると、闇金業者が方々に嫌がらせの電話をしてくる可能性が高いからです。

闇金業者は、相手が無視・放置することは織り込み済みで、その場合に相手を追いつめる手段を事前に用意しています。

口座に知らないお金が振り込まれた時点で、闇金業者に親族や友人・知人、職場の連絡先まで知られていると考えるべきです。

(3)振り込まれたお金を使ってはいけない

押し貸しで振り込まれたお金でも、勝手に使ってしまうと遺失物横領罪などの罪に問われるおそれがあります。

この点、「闇金から借りたお金は返す必要がなく、自分のものになる」ということを聞いたことがあるかもしれません。

その理由は、法外な利息を伴う闇金の貸付は犯罪に該当するため民事上も無効となる上に、違法行為をした闇金業者が返還を求めることは法律で禁止されているからです。

しかし、知らないお金が振り込まれただけの時点では、法外な利息の要求という違法行為がまだ行われていません。

この時点で闇金業者が「誤って振り込んでしまった」と言い訳をすれば、押し貸し行為と断定することができず、振り込みミスとして扱われる可能性が高いです。

そうすると、口座名義人にはそのお金を引き出す正当な理由がありません。それにもかかわらず、勝手に引き出せば遺失物横領罪などが成立する可能性があるのです。

この理屈は納得できないかもしれませんが、道端などで拾ったお金を着服すると罪に問われるのと同じように考えると分かりやすいでしょう。

4、押し貸しの被害に遭ったときの対処法

では、押し貸しをされたときは、いったいどのように対処すればよいのでしょうか。

(1)銀行に問い合わせる

自分の銀行口座に知らないお金が振り込まれていることに気づいたら、まずはその銀行に問い合わせましょう。

単純な誤振り込みの場合は、組戻しによって振り込み人に返金されます。そうでない場合は、銀行の調査次第で振り込み人の連絡先などを教えてもらえる可能性があります。

連絡先が判明した場合、相手に心当たりがなければ押し貸しである可能性が高いと考えてよいでしょう。その場合は自分で連絡せず、警察または弁護士に相談することをおすすめします。

(2)口座を解約する

いったん押し貸しが行われた口座は、面倒ですが解約しましょう。

闇金業者は、相手がカモだと判断すれば、何度も繰り返し狙ってくる傾向があります。実際にも、同じ口座で何度も押し貸しの被害に遭っている人も少なくありません。

闇金に知られた口座を解約してしまえば、再び押し貸しの被害に遭うことはありません。

(3)携帯・スマホの番号を変更する

携帯電話やスマートフォンの番号も変更すれば、闇金業者から連絡がくることもなくなります。

番号の変更が難しければ、解約して新たに別の番号で契約することです。

(4)振り込まれたお金は供託する

知らずに振り込まれたお金はどうすればいいのかというと、「供託」という制度を使って責任を回避することができます。

供託とは、相手に直接お金を支払うのが難しい場合などに、法務局(供託所)にそのお金を預けて管理してもらう制度のことです。闇金業者は、振り込んだお金を返してほしければ、法務局へ取りに行くことになります。

供託の手続きを行うには専門的な知識が必要ですので、弁護士に相談することをおすすめします

5、押し貸ししてきた闇金業者から取り立てを受けたときの対処法

押し貸ししてきた闇金業者から取り立てを受けた場合は、前項でご紹介した対処法によってご自身に対する取り立ては回避できますし、今後の押し貸し被害も防止できます。

しかし、それだけでは周囲の人たちに対する闇金業者からの電話などの嫌がらせ行為が止まらないこともあります。

そのため、最終的には以下の対処法が必要となることが多いでしょう。

(1)警察に相談する

ひとつ目の対処法は、警察に相談することです。

闇金の貸付や取り立ては出資法違反という犯罪であり、悪質なケースや被害者が多いケースでは闇金業者が逮捕されている事例もあります。

そこまでいかなくても、警察から闇金業者へ電話して警告してもらうことで、取り立てが止まることもあります。

(2)弁護士に相談する

2つめの対処法は、弁護士に相談することです。

弁護士から警告をすると、闇金業者は刑事告訴を恐れますし、弁護士を付けた顧客からお金を回収するのも手間がかかるので、「もうカモではない」と判断して取り立てをやめることが期待できます。

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6、口座に心当たりのないお金が振り込まれたら弁護士への相談がベスト

警察と弁護士の両方に相談するのも、もちろん構いません。ただ、闇金問題の相談先としては弁護士がベストであるといえます。

その理由は、警察に相談してもすぐには動いてもらえないことが多いからです。実際に多額のお金を脅し取られた場合や、暴行を受けた場合のように実害が発生していなければ、被害届を提出してもなかなか動いてもらえないのが実情です。

闇金業者もそのことを知っているので、たとえ警察から電話で一度警告を受けたとしても、ほとぼりが冷めた頃にまた取り立ての電話をかけてくることがあります。

一方、弁護士は依頼者を闇金から守るために全力で対応します。闇金業者も、弁護士が警察に働きかければ積極的に動く可能性が高いことを知っています。

そのため、闇金業者は弁護士が付いた顧客への取り立ては断念し、ターゲットを他のカモに変更する可能性が高いのです。結果として、依頼者は闇金業者から完全に解放されることが期待できます。

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まとめ

お金に困っているときに口座にお金が振り込まれれば、身に覚えのない入金であっても手を出してしまいたくなるかもしれません。しかし、それこそが闇金業者の罠です。

「すぐに全額を返せないのなら、利息を付けて少しずつ返せ」と要求され、応じてしまうといつまでも利息を要求されることになってしまいます。

身に覚えのない振り込みがあったら、まず「不審だ」と思ってください。理由もなくお金を与えてくれる人などいないのですから。

そして、振り込まれたお金には手をつけず、闇金業者からの返済要求に応じることもせず、早めに口座を開設している銀行や弁護士に相談して、対応してもらいましょう。

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