「別居婚」という言葉を聞いたことがありますか?
最近、一緒に住むことが当たり前とされなくなり、別々に生活しながらも幸福な夫婦関係を築くカップルが増えています。
しかし、共同生活を送らないからこそ、夫婦の結びつきをどう保ち、発展させるのかに疑問を抱く人も多いでしょう。
この記事では、弁護士がわかりやすく、別居婚のメリットやデメリット、手続き、留意点について詳しく解説します。別居婚に興味を持っている方や不安を感じている方々のお役に立てば幸いです。
目次
1、別居婚とは?
まずは、別居婚とは具体的にどのようなものなのかについて、具体的に解説します。
(1)入籍後も夫婦が別々に暮らすこと
別居婚とは、入籍して正式に夫婦となっても同居せず、別々に暮らす夫婦生活の形のことです。
たとえば、同じマンションに2つの部屋を借りて好きなときに行き来したり、近所に住んで週末だけ会ったりしているパターンが多いです。
夫婦仲が悪くなって別居する場合とは異なり、夫婦関係は円満であることが前提です。
お互いが自由な時間を維持できますし、生活感を感じさせない分、いつまでも新鮮な関係を続けることができます。
このように、より良い夫婦関係の構築を目指すというポジティブな姿勢で別居するのが「別居婚」の特徴です。
なお、夫婦には同居義務があることから(民法752条)、別居婚は違法ではないかと言われることもあります。
しかし、この民法の規定は、一方が同居を望んでいるのに他方が一方的に同居を拒絶する場合を想定してもうけられたものです。
夫婦の双方が別居を望んでいるのに、法律が強制することはありません。
別居婚にメリットを感じて2人が別居婚を選択するなら、その意思決定は尊重されるべきです。
したがって、別居婚は違法ではありません。
(2)様々な別居婚のカタチ
別居婚には、それぞれの夫婦にごとに、いろいろな形があります。
以下で、いくつか例をご紹介します。
①同じマンションに住んでいて、夕食や休日はともに過ごしている
1つ目は、夫婦が同じマンションで別々の部屋を借りていたり購入したりして別居しているパターンです。
この場合、しょっちゅう行き来しており、夕食は毎晩一緒に食べていたり、休日は一緒に過ごしていたりすることが多いです。
お互いの部屋に泊まることもあります。
「通い婚」とも呼ばれる別居婚の形です。
②近所に住んでいて、週末は一緒に過ごしている
マンションは違っても、同じ町内など、近くに住んでいることも多いです。
平日は会わなくても、週末は一緒に過ごす「週末婚」の夫婦もいます。
③お互いの仕事があるので、別居している
夫婦が互いにバリバリ仕事をしていて、仕事をしている地域が異なる場合には、同居するとどちらかが仕事を辞めなければなりません。
たとえば、東京と大阪で働いている場合などです。
この場合には、別居婚として、時間が合うときにのみ会います。
(3)別居婚をする理由
では、別居婚を選ぶ人たちは、どのような理由で離れて暮らしているのでしょうか。
その理由もそれぞれの夫婦ごとにさまざまですが、主に以下の5つの理由が挙げられるでしょう。
①結婚しても自由でいたいから
結婚して同居するとなると、どうしてもお互いに自由な時間が少なくなるものです。
妻は毎日、炊事や掃除、洗濯といった家事をこなさなければならず、夫も会社の付き合いや友人付き合いはほどほどにして、早めに帰宅しなければならないことになりがちでしょう。
結婚しても別々に暮らしていれば、このような拘束はありませんので、自由に過ごすことができます。
②自分らしく生きたいから
これは女性に多い理由ですが、結婚して家庭に入ることを嫌い、もうしばらくの間は自分らしく生きたいという理由で別居婚を選ぶ人もいます。
特に専業主婦になると、「家族のためだけに尽くす」という立ち位置になってしまい、自分自身の人生は終わったかのような気持ちになってしまう人もいるようです。
結婚後も仕事を続ける人であっても、「奥さん」と呼ばれて、家事などに縛られて自由に身動きが取れなくなるのは同じです。
③新鮮な気持ちを保てるから
新婚当初はラブラブでも、一緒に住み始めて数ヶ月~1年も経つとマンネリ化してしまうことはよくあります。
結婚前には気にならなかった相手の嫌な部分が目につき始めたり、甘えが出て相手が嫌がることをしてしまったりして、夫婦喧嘩が起こることもあるでしょう。
その点、別居婚で適度な距離を取っていれば、長い間、新鮮な気持ちで夫婦生活を楽しむことも可能になります。
④同居することに不安があるから
同居するためには、多くの場合、それまでの環境をガラリと変えて、血の繋がっていない相手とプライベートな時間を共有していかなければなりません。
たとえ好きな相手だったとしても、同居を始めるときには一大決心が必要という人もいるものです。
しかし、そんな不安を抱えていては、いつまでも結婚などできません。
そこで、「まずは別居婚から始めてみようよ」という形で結婚に踏み切るカップルもいます。
⑤生活が楽だから
結婚しても、プライベートな時間・空間では1人で過ごす方が気が楽だという人は意外に多いものです。
別居婚という形を取れば、妻は家事に縛られませんし、夫も夜遅くまで飲み歩いても妻に迷惑をかけるわけではありません。
時には寂しいときもありますが、「好きなときにすぐ会えるから」という安心感があるので気にはならないでしょう。
2、別居婚と似て非なる夫婦生活の形3つ
前項でご説明したように、別居婚とは、より良い夫婦関係の構築を目指すというポジティブな姿勢で、あえて別居を選ぶ夫婦生活の形です。
それに対して、以下に挙げる3つの夫婦生活の形は、ポジティブな姿勢ではないため「別居婚」とは呼びません。
言葉だけの問題かもしれませんが、以下の3つのスタイルと比較することで、別居婚の特徴をより具体的に理解していただけるでしょう。
(1)単身赴任
夫が遠方に転勤や出向をすることになり、妻や子どもは夫についていかず、従来の自宅での生活を続ける、というのが単身赴任です。
単身赴任の場合は、あえて別居婚を選択したというわけではなく、必要に迫られて別居状態となっています。
(2)介護のための別居
たとえば、妻が自分の両親を介護する必要があるために実家へ帰り、夫とは別居するというパターンもあります。
この場合も必要に迫られて別居状態となっているので、「別居婚」とは呼びません。
なお、このような介護別居をめぐって夫婦間でトラブルが起こることもあります。
夫婦には同居義務があるのだから、その義務を怠ってまで実家の両親の介護をしなくてもいいのではないか、と考える夫もいるからです。
妻としては、親族の扶助義務(民法第877条1項)もあるので、親の介護をしないわけにはいきません。
ただ、親族の扶養義務は金銭的な支援によって果たすこともできるのですから、夫の言い分にも一理あり、難しい問題といえます。
介護の問題は、別居婚中の夫婦2人の間でも起こりえます。
もし、パートナーが要介護状態となれば、夫婦には協力扶助義務(民法第752条)がありますので、やはり介護をしなければなりません。
そのときにお金を送って済ませようとすると、夫婦関係が壊れてしまうおそれもあります。
介護と別居の問題でトラブルが起こった場合は、弁護士に相談して解決方法のアドバイスを受けましょう。
(3)卒婚
夫婦でありながら別居するという生活スタイルは同じでも、別居婚と対照的なものとして「卒婚」というものもあります。
卒婚とは、ある程度の期間一緒に暮らしてきた夫婦が、離婚しないまま別々の道を歩むために別居するという夫婦生活の形です。
夫婦生活の入り口で別居するのが「別居婚」で、出口で別居するのが「卒婚」といえるでしょう。
卒婚の場合、離婚しない限りは法律上の夫婦ですので、どちらか一方が先に亡くなった場合には、もう一方が遺族年金を受け取ることができます。
このメリット得るために、あえて離婚せずに卒婚を選ぶ夫婦も増えつつあります。
3、別居婚は楽しい?メリット・デメリットを知っておこう
それでは、別居婚は楽しいのでしょうか?別居婚のメリット・デメリットを踏まえてみていきましょう。
(1)メリット
別居婚のメリットは、前記「1」(3)でご紹介した「別居婚をする理由」と概ね同じです。
そもそも、以下のメリットを享受するために選択するのが別居婚だからです。
簡単に、メリットを確認していきましょう。
①自由でいられる
一番のメリットは、自由を失わずに済むことです。
別居していたら、
- 寝る時間
- 起きる時間
- 食事の時間
など、すべて自由に決めることができます。
テレビのチャンネル1つとっても、相手に合わせる必要がありません。
結婚しても完全な自由を守ることができるのは、大きなメリットでしょう。
②いつまでも新鮮
別居婚の場合、相手に対していつまでも新鮮な気持ちを持ち続けることができます。
恋人同士のような感覚を失わずに済むこともメリットとなります。
③仕事や趣味に集中出来る
別居婚を選択すると、相手に束縛されないので、仕事や趣味などに集中することができます。
自宅で仕事をしている人にとっては良い環境かもしれません。
総じて、別居婚の関係がうまくいっている間は、非常に楽しい生活を送ることができているようです。
(2)デメリット
一方で、別居婚にデメリットもあるので、しっかりと確認しておきましょう。
①相手への気持ちが冷めたら終わる
別居婚の場合には、自分達が会おうと思わない限り、会いません。
そこで、相手への気持ちが冷めてしまったら、その時点で夫婦関係が終わってしまいます。
別居婚を選択するなら、同居婚のケース以上にお互いを尊重し、夫婦を続ける努力が必要になります。
②費用がかさむ
別居すると、単純に生活費が2倍になってしまいます。
家賃や光熱費などもかさんでしまうので、経済性を重視するなら、お勧めではありません。
③浮気の可能性が高まる
別居婚をすると、相手が普段どのような生活をしているかがわかりません。
浮気の可能性が高まりますし、発見しにくくなるのもデメリットの1つです。
④子どもに寂しい思いをさせる
子どもがいる場合に別居婚を選択すると、子どもは寂しい思いをします。
なぜお父さんとお母さんが一緒にいないのかがわからず、混乱させることにもなってしまいます。
以上のデメリットを踏まえて考えると、別居婚にもさまざまな心配すべき点がありますので、いつまでも「楽しい」と言っているわけにもいかないようです。
別居婚の期間が長くなればなるほど、愛情の問題、お金の問題、子どもの問題が出てきますので、最初は楽しくても、徐々に楽しくなくなってくるのかもしれません。
4、別居婚をスムーズに始めるための手続き
別居婚を仕様と決めた方に向けて、別居婚をスムーズに始めるための手続きについてご説明します。
(1)別居婚に特有の手続き
別居婚を始めるからといって、通常の結婚をする場合と異なる手続きは特にありません。
婚姻届を提出する必要がありますが、書き方にも大きな違いはありません。
住所は夫婦で別々の住所を書いても問題ありませんし、それぞれの住所の世帯主が異なっていてもまったく支障はありません。
「同居を始めたとき」を記載する欄がありますが、空欄のまま提出すれば問題なく受理されます。
(2)住民票はどうする?
別居婚をした後、それまでの住所に住み続ける場合は、住民票については何の手続きもする必要はありません。
住民票の異動手続きは、は住所を異動したとき、つまり引っ越しをしたときに行うものだからです。
したがって、別居婚でも引っ越しをして住所を変更する場合には、転出届と転入届が必要となります。
(3)健康保険はどうする?
夫が勤務先の会社で社会保険に入っている場合、妻が無職または年間収入が130万円未満でかつ夫からの仕送り額よりも少ない場合には、別居婚であっても扶養に入ることが可能です。
その場合、夫の勤務先で「扶養控除申告書」に住所・氏名・生年月日などを記載して提出してもらいましょう。
妻も仕事を続ける場合で、社会保険に入っている場合には、特に手続は不要です。
なお、夫婦とも国民健康保険のみの場合は、住民票を別々にしていると保険料が別々に発生し、それぞれが納めなければなりません。
夫にまとめて納めてもらうためには、同じ住所で住民票登録をしなければならないことにご注意ください。
(4)扶養はどうする?
上記のとおり、別居婚でも妻は収入次第では夫の扶養に入ることができます。
子どもがいる場合は、子どもも父親の扶養に入ることが可能です。
別居婚とはいえ法律上の夫婦ですし、子どもは血の繋がった親族です。
そのため、問題なく扶養に入ることができるのです。
(5)別居婚で出産したらどうする?
子どもが産まれた場合は、当然ですが別居婚でも出生届を提出しなければなりません。
提出先は、下記のいずれか市区町村の役所です。
- 子の出生地
- 父母どちらかの本籍地
- 父母どちらかの住所地
もっとも、子どもが生まれた後は、以下のような行政サービスを利用することになるはずです。
- 母子手帳の交付
- 健康診断
- 予防接種 など
これらの行政サービスは住民票のある自治体でしか受けられませんので、母親の住所地の役所に出生届を提出しておくのがよいでしょう。
(6)別居婚は会社に報告が必要?
別居婚をしたからといって会社に報告する義務はありませんが、パートナーを扶養に入れる場合には、その手続のために結婚したことを報告する必要があります。
その際、パートナーと住民票が別々になっていると、事情を尋ねられることもあるでしょう。
そんなときは、堂々と「別居婚をしている」と答えれば何の問題もないはずです。
もし、上司からいろいろ聞かれるのが嫌だという場合は、「パートナーの仕事の都合で、同居するのはしばらく先になります」などと答えておけばよいでしょう。
5、別居婚を開始する前に夫婦間で決めておくべきこと
別居婚における夫婦生活は自由度が高いため、ともすれば統制がきかなくなり、お互いの心もすれ違うことになりかねません。
そのような事態を防止するために、別居婚を始める前に夫婦間で以下のポイントについて十分に話し合って決めておきましょう。
(1)どこに住むか
まずは、どこに住むかを決めなければなりません。
今のままの住居を継続するのか、新たに借りるのか買うのかなど、資金とも相談しながら、決定しましょう。
(2)連絡する方法
お互いに連絡をする方法も決めておくべきです。
たとえば、1日1回はメールするとか、なるべく電話で直接話すなどして、コミュニケーションを維持する努力が必要です。スカイプやテレビ電話を利用するのもよいでしょう。
(3)会う方法
なるべく会う機会を多く設けておかないと、2人の心が離れてしまうおそれがあります。
そこで、基本的に週末は会うとか、食事は一緒にするなどのルールを決めておきましょう。
(4)生活費のこと
お互いがどのように生活費を分担するかも決めなければいけません。
(5)子どものこと
子どもがいるなら、どちらが子どもと一緒に暮らすのかも決めなければなりません。
ただし、子どもを1週間ごとに行き来させるなどの方法をとると子どもに負担が重くなるので、控えましょう。子どもは、基本的に定まった場所で育てるべきです。
(6)いつまで別居婚を続けるか
別居婚は、夫婦生活の入り口で別居する生活スタイルです。
ずっと別居生活を続ける夫婦もありますが、多くの夫婦はいずれ同居することを予定しています。
いつから同居するのかについても、事前に話し合っておいた方がよいでしょう。
- 1年だけ
- 今の仕事が片付いたら
- 子どもが生まれたら
など、別居婚をやめるタイミングは夫婦ごとにそれぞれですが、お互いに別居婚を希望した目的も踏まえて、よく話し合ってみましょう。
6、別居婚は離婚につながりやすい?別居中の注意点
前項では、別居婚の開始前に話し合っておくべきことを解説しましたが、別居生活を開始してお互いに日々の生活に流されていくと、心が離れていくことにもなりかねません。
同居していれば、毎日顔を合わせて愛情確認することもできますが、別居婚では距離が離れているだけに、離婚につながりやすいということも否定できないでしょう。
夫婦の愛情は育てていくものでもありますので、別居中も以下のポイントには注意しておきましょう。
(1)連絡を欠かさないこと
第一に大切なことは、コミュニケーションをとり続けることです。
毎日電話をすると決めたのなら、できる限り欠かさず電話するようにしましょう。
どうしても電話できない日があれば、翌日には必ず電話して、電話できなかった理由を伝えて謝りましょう。
(2)用事がなくても定期的に会うこと
電話だけでなく、直接会うことも欠かさないようにしましょう。
定期的に会うことを取り決めていたとしても、「今回は用事もないし、忙しいから」といって会わないでいると、徐々に心がすれ違っていき、久しぶりに会ったときには違和感を感じるということにもなりかねません。
別居はしていても家族だという意識を持って、できる限り会うようにしましょう。
(3)生活費の分担について適宜話し合うこと
コミュニケーションを取るだけでなく、パートナーが生活において何か困っていないかということにも、常に気を配りましょう。
別居状態で、お互いに自立して生活していくと取り決めたとしても、夫婦であれば助け合って生活を営む義務があります。
パートナーは、生活に苦しい状態になってもあなたに言い出せず、一人で悩んでいるということがあるかもしれません。
その悩みがあなたへの不満に変わり、夫婦仲が悪くなることも考えられます。
お互いに生活状況を報告し合い、必要に応じて生活費の分担についても話し合うようにしましょう。
(4)別居婚をやめる時期について適宜話し合うこと
別居婚には、期間が決まっているからこそ別居生活を楽しめるという側面もあるはずです。
お互いが別居の継続を望む場合はよいですが、ずるずると別居生活が長引くことは好ましくありません。
いつまで別居婚を続けるかについては、折に触れて、継続的に話し合っていくことも大切になるでしょう。
7、別居婚に向いているカップルの特徴とは?
別居婚における夫婦生活は、通常の結婚生活とは大きく異なります。
そのため、向き・不向きがあります。
以下で、別居婚に向いているカップルの特徴をご紹介します。
これから別居婚をしたいとお考えの方は、確認しておきましょう
(1)お互いが信頼し合っている
別居婚の生活を円満に続けていくためには、お互いが相手のことを信頼していることが必要不可欠です。
別居婚には「自由に暮らせる」というメリットがある反面で、相手の自由も十分に尊重しなければなりません。
離れていても相手は浮気などしないといった信頼が必要です。
些細なことで浮気を疑っているようでは、別居婚を続けていくのは難しいでしょう。
見えないところで浮気をされたとしても許せる、というほどの度量があった方がよいかもしれません。
(2)お互いが経済的に自立している
別居していると生活費が別々にかかりますので、お互いが経済的に自立していることも必要です。
夫婦のどちらか一方が高収入を得ている場合は、相手を養うことで別居婚生活が成り立つかもしれません。
しかし、この形では養われている側にとって精神的な自由が得られにくい可能性があります。
やはり、別居婚をするなら「お互いに自立した者同士」という関係性の方がよいでしょう。
(3)お互いに家事能力がある
別居する以上、金銭的な面だけでなく、日々の家事もそれぞれが自分でこなしていかなくてはなりません。
週末婚や通い婚の状態で定期的に家事を手伝ってもらうことも可能ですが、この状態が続くと家事を手伝う側に不満がたまっていく可能性があります。
やはり、生活能力の点でも、お互いに自立している方がよいでしょう。
(4)お互いが世間体を気にしない
最近は別居婚を選択する人が増えてきたとはいえ、日本ではまだ、ごく少数派にとどまっています。そのため、当事者同士は納得していても、周囲の人から陰口を言われたり、奇異の目で見られたりする可能性があります。
しかし、そんなことを気に病んでいるとストレスがたまってしまいます。
別居婚を続けて行くには、世間体を気にしない心の強さも必要でしょう。
まとめ
別居婚には、自由を維持できるなどの良い面があることは確かですが、子どもがいる場合に別居婚を継続するのは難しいですし、離婚につながりやすいというリスクもあります。
結婚当初には、別居婚を選択してお互いに新鮮な気持ちを維持して新婚生活を楽しみ、子どもができた頃や、子どもを作りたいと思ったタイミングで解消するのが良いかもしれません。
別居婚に興味をお持ちの方は、今後の参考にしていただけると幸いです。