裁判所で離婚や養育費の法律相談はできるの?相談できる内容や費用をおさえて相談する方法

裁判所で離婚や養育費の法律相談はできるの?相談できる内容や費用をおさえて相談する方法

家庭裁判所では相談窓口を設けています。養育費や離婚、相続などで悩んでいる人は「家庭裁判所に相談できれば便利だ」と思うかもしれません。家庭裁判所なら安い費用、あるいは無料で法律相談できるのではないかと期待するのではないでしょうか。そこで今回は

  • 家庭裁判所の役割
  • 家庭裁判所に相談できること・できること
  • 費用を抑えつつ法律相談ができる手段

についてベリーベスト法律事務所の弁護士が説明します。

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1、家庭裁判所に相談できるのは手続きについて

裁判所には相談窓口があり、裁判所の手続きに関する相談が可能です。ただし、裁判所の相談窓口では、個別の法律相談はできません。裁判所の窓口で相談できるのは、あくまで裁判所の手続きに関する相談だけです。

裁判所は個別のトラブルの相談や、仮に裁判をしたときにどのような判断が下るか、裁判所の手続きを利用すべきかどうかなどの相談・問い合わせには答えていません。これは、どこの裁判所でも同じです。

裁判所が個別の相談を受けてしまうと、裁判所の職員(窓口担当)は法律解釈に踏み込んだ判断をしなければいけません。訴えた方が良いかどうかや、どのような判断が下るかは、裁判所の職員が判断できるものではありません。

法律トラブルのためにどのような解決策を使えばいいのか検討することは、基本的に弁護士の管轄です。どのような判断が下るかは、それこそ裁判などで判決を受けないとわかりません。そのため「裁判所に相談はできるがあくまで手続きの相談に限られる」が結論です。

個別のトラブルや「訴えた方がいいか」、賠償額の目安や手続きを使って具体的に解決できるかどうかなどを判断したい場合は、弁護士に相談する必要があります。

2、家庭裁判所とはどのような裁判所か

裁判所に相談できる内容を把握したいときは、どのような内容を裁判所に相談できるかを知っておくと理解しやすくなります。

裁判所の種類や身近な裁判所である家庭裁判所でできることなど、基本的なポイントを説明します。

(1)裁判所の種類

裁判所には以下のような種類があります。

手続きの内容によって管轄する裁判所が異なるため注意してください。

  • 最高裁判所
  • 高等裁判所
  • 地方裁判所
  • 家庭裁判所
  • 簡易裁判所

最高裁判所(最高裁)は全国にひとつだけ、東京都にしかありません。

相続や離婚、養育費などのトラブルが起きたからといっていきなり最高裁で裁判できるわけではなく、地方裁判所などの各地にある下級裁判所で判決を受け、不服があった場合に高等裁判所に訴え(控訴)、さらに判決に不服があれば最高裁判所に訴え出る(上告する)のが基本的な最高裁までの流れになります。日本の裁判所の頂点が最高裁判所です。

高等裁判所(高裁)は東京や大阪、仙台、福岡など大きな都市にある裁判所です。地方裁判所の判決に不満がある場合は高裁へ控訴するという流れが基本です。なお、高裁は全国に8つですがいくつかの都市に支部が置かれています。たとえば名古屋高裁の金沢支部、仙台高裁の秋田支部などが主な支部です。

地方裁判所は日本各地にあるトラブルや事件を最初に裁く裁判所です。ただ、140万円以下のトラブルや罰金以下の刑など簡易に裁けるものは簡易裁判所が管轄します。140万円を超えるトラブルは簡易裁判所ではなく地方裁判所が管轄するというわけです。

(2)家庭裁判所でできること

家庭裁判所は裁判所の中でも「家庭に関すること」を管轄します。家庭に関することとは、子供に関することや夫婦のこと、相続や後見、養子縁組のことなどです。相続や離婚、養育費などはまさに家庭裁判所の管轄になります。

家庭裁判所の相談窓口では管轄する手続きに関する相談が可能です。ただ、個別の養育費や離婚、相続などについては法的な解釈や判断がともなうことから、相談の対象外になっています。

3、家庭裁判所でできる相談「家事手続案内」とは

家庭裁判所の相談窓口が「家事手続案内」です。すでに説明しましたが、家庭裁判所を含めた裁判所への相談は管轄する手続きに限られます。

ただ、問題なのが「手続きの相談」の範囲です。また、仮に家庭裁判所の家事手続案内で相談できる内容の場合、利用方法や費用はどうなっているのでしょうか。裁判所への相談できるかどうかを判断するためにも、もう少し詳しく見てみましょう。

(1)家事手続案内の概要

家事手続案内とは、家庭裁判所が設けている裁判所の手続き案内窓口のことです。家庭裁判所の手続きを利用しやすくすることを目的として作られた相談窓口になります。家庭裁判所の管轄(家事)の手続きについて教えてくれる窓口なのでこの名前がつきました。

家事手続案内はよく「裁判所の相談窓口」と表現されますが、実態としては相談窓口というより名前通り案内窓口に近いものになっています。

ショッピングモールにあるお客様案内窓口を想像してみてください。

ショッピングモールのお客様案内窓口は「このお店で商品の扱いはありますか」「この商品の取り寄せはできますか」などの具体的な商品の相談をする窓口ではなく、店舗全体の案内や相談を目的とした総合窓口です。家庭裁判所の相談窓口も個別の法律相談ができる相談窓口ではなく、家庭裁判所の手続き全般について案内する窓口だと解釈すれば分かりやすいのではないでしょうか。

なお、平成20年1月までは「家事相談」という名前が使われていました。仮にインターネットや裁判所の窓口などで旧名が使われていても、家事手続案内に順次変更されます。

(2)家事手続案内で相談できること

家事手続案内では「問題解決のために家庭裁判所を利用できるかどうか」や、仮に家庭裁判所を利用できる場合は「どのように申立てればいいのか」「申立ての際に必要な費用」「準備すべき書類」「必要書類の記載方法」などを相談可能です。

たとえば親族とのトラブルで悩んでいたとします。親族や家族の問題であれば家庭裁判所が管轄だと思うかもしれません。

親族や家族にまつわるトラブルでもいろいろなケースが考えられます。家族や親族が絡むからといってすべて家庭裁判所が管轄するわけではありません。中には間違って手続きをする人や、何となく家庭裁判所に来てしまう人、家庭裁判所の管轄外なのに利用しようとする人もいるかもしれません。個人で「利用できるか」を判断することは難しいのです。

家庭裁判所は裁判だけでなく調停なども行っています。手続きも複雑で専門用語も出てくるため、法律の専門知識を学んでいない人にとっては利用が難しい側面があります。いきなり申立てしろといわれても、どのような書類を準備して家庭裁判所に費用としていくら納めればいいのか分からないはずです。

  • 離婚のために調停をしたい。準備すべき書類を教えて欲しい
  • 離婚調停の申立書の記載方法を教えて欲しい
  • 相続問題解決のために使いたい手続きがある。申立てに費用はいくらかかるのか
  • 相続問題を法的な手続きで解決したいのだが自分は申立てできるか

このような相談に対して、一般の人向けに分かりやすく家事手続案内で説明します。

(3)家事手続案内で相談できないこと

家事手続案内では具体的な法律相談や身上相談などはできません。係属中の事件(訴訟や審理が現に行われている事件)についても相談できないルールです。あくまで手続の案内に限られます。

たとえばある女性が夫と離婚するか悩んでいたとします。家庭裁判所の窓口に「離婚すべきでしょうか」と相談することはできません。また、仮に離婚した場合に「このような事情があるのですが慰謝料をとれるか」「養育費はいくらもらえるか」などの相談をすることもできません。法律相談や身上相談になってしまうからです。

また、ある親族が相続で揉めていたとします。家事手続案内で「裁判をしたらどのような判決が出ますか」と相談することもできません。判決は実際に裁判してみないと分からないからです。

具体的な法律相談などは裁判所の相談窓口ではなく、個別に弁護士など専門家に相談する必要があります。

(4)家事手続案内の利用方法

家事手続案内は家庭裁判所の受付時間内に足を運んで順番になったら相談するという流れです。

受付時間などは裁判所によって異なる可能性があるため、相談先の家庭裁判所に確認してください。事前予約は必要ありませんなお、基本的に電話による家事手続案内はしていませんので注意してください。

たとえば東京家庭裁判所の家事手続案内は、平日の午前9時30分~11時30分までと、午後1時~午後3時30分までになっています。時間内のうち受付した順に20~30分ほど相談可能です。

土日祝日と12月29日~1月3日はお休みです。

(5)家事手続案内の費用

家事手続案内は無料です。ただし裁判所に足を運ぶ際の交通費などは必要ですので注意してください。

4、離婚や養育費などの法律的な悩みは専門家/専門機関に相談する

家庭裁判所の家事手続案内では法的な相談や身上相談は対応外です。

弁護士をはじめとして裁判所以外にも相談窓口があります。家庭裁判所で相談できないことは、内容に合わせて別の窓口に相談してください。

(1)弁護士

弁護士は代表的な法律の相談窓口です。離婚や相続など、家庭裁判所の相談窓口ではできなかった個別の法律相談ができます。

弁護士の場合はケースに合った法的解決策を提案してもらえる他、相手方との交渉や法的な手続きの代理まで一貫して任せられます。トラブルに対して個別の法的解決策や法的解釈を教えてもらいたい場合や、相談後にすぐ法的手段に移りたい場合は弁護士が相談窓口として適任です。

(2)法テラス

法テラスは国が作った法的トラブルを解決するための案内窓口になります。法テラスでは法制度や士業の情報提供を行っている他、法的トラブル解決のための無料相談や費用の支援などもしています。

無料相談を利用できれば費用負担軽減になりますが、誰でも利用できるわけではありません。法テラスの無料相談については次の見出しで詳しく説明します。

(3)自治体の相談窓口

自治体ごとに各種の相談窓口を設けています。相談内容に応じて自治体などの相談窓口を利用してもいいでしょう。

たとえば新宿区の場合は区民向けに暮らしや交通事故の法律相談ができる窓口を設けています。また、各自治体ではDV相談窓口なども設けています。自治体ごとに各種の窓口がありますので、お住いの自治体の役所などに問い合わせてみてください。

(4)弁護士会などの相談会

弁護士会とは弁護士たちによる組織のことです。それぞれの都道府県に弁護士会があり、弁護士の指導や監督、相談会の主催などさまざまな業務を行っています。

地域ごとに弁護士会が相談を開催しています。無料相談会を開くこともあれば、東京弁護士会のように15分程度の電話無料相談をしているケースもあるため、お住いの地域の弁護士会に相談について問い合わせてみてください。

日本弁護士連合会のホームページからは全国の法律相談を検索できるようになっています。

(5)民間事業者

法務大臣の認証を受ける一部の民間業者は、紛争解決の場を提供しています。トラブル解決のために民間の窓口を役立てることも可能です。

たとえば不動産関係の紛争であれば一般社団法人日本不動産仲裁機構があります。この他に離婚や相続問題の窓口などがあります。

法務省のホームページに家族問題の民間企業者一覧がまとめられていますので参考にしてください。

(6)支援センター

養育費や母子家庭に関する問題については支援センターがあります。

養育に関するトラブルやお悩みは厚生労働省が事業を委託している養育費等相談支援センターに相談可能です。各地に窓口がありますので、養育費や離婚、面会交流などのお悩みがあれば養育費等支援センターへの相談を検討してはいかがでしょう。

母子家庭等就業・自立支援センターも厚生労働省の管轄する支援センターです。母子家庭等就業・自立支援センターの中にも養育費や面会交流の相談ができるところもあります。

5、弁護士への相談費用をおさえる方法は無料相談の活用など

家庭裁判所の相談は費用こそかかりませんが、個別の法律相談は対応外となっています。費用が無料だからと足を運んでも、個別の法律相談をしたかった場合は「相談したかったことを何も訊けなかった」「何も解決しなかった」となるケースが少なくありません。

法律相談をしたいが費用が心配という場合は裁判所窓口への相談を検討するのではなく、費用負担をおさえながら相談できる方法を使ってはいかがでしょう。

法律相談の費用をおさえる方法は3つあります。

(1)弁護士の無料相談を利用する

弁護士事務所によっては無料相談をしていることがあります。個別の法律相談をしたいときは弁護士事務所などが行っている無料相談を活用することで費用をおさえることが可能です。

弁護士会でも無料相談を行っているケースがあるため、相談費用をおさえたい人は最寄りの弁護士会のホームページで確認するか、電話などで確認してみるといいでしょう。

なお、無料相談は基本的に相談できる時間が短めになっている点に注意してください。一回あたりの無料相談の時間は15分や30分など、弁護士事務所や相談会によって異なっています。時間内に効率的に相談するためにも、事前に無料相談で訊きたいことをメモなどにまとめておくいいでしょう。

(2)法テラスを利用して相談する

法テラスでは条件を満たしている場合に無料相談が可能です。無料相談は1回30分ほどで、弁護士などが対応します。収入や資産が一定以下であることが無料相談の条件になっています。

法テラスの収入・資産の基準を上回っている場合にも法律相談は可能ですが、無料相談の条件に当てはまっていない場合は1回につき5,500円の費用が発生するため注意してください。

(3)早い段階で弁護士に相談する

弁護士への相談費用が心配でも、早めに弁護士へ相談することによって結果的にトラブルの深刻化を防ぎ、費用負担を軽減できる可能性があります。

たとえば早めに弁護士に相談すれば法的なアドバイスでトラブル化を防げたのに、費用面のことから弁護士に相談するか迷っているうちに問題が深刻化し、訴訟事になってしまったというケースも多くあります。

トラブルも病気と同じで、放置すると深刻化する傾向にあります。深刻化するとその分だけ解決のために費用負担が重くなる傾向にあるのです。これも病気の治療と同じです。

早い段階で弁護士に相談することも費用をおさえるための重要なポイントになります。無料相談を活用するなど、他の方法とも併用して費用をおさえる工夫をしましょう。

まとめ

家庭裁判所の窓口で相談できる内容は家庭裁判所の管轄にまつわる家事の手続きに限られます。相談費用は無料ですが、裁判所では個別の法律相談や身上相談は受けていません。

費用が心配。無料相談を活用したい。このような理由から無料で使える家庭裁判所の窓口への相談を考えているなら「相談できない内容だった」とならないためにも、弁護士の無料法律相談などを利用してはいかがでしょう。

家庭裁判所以外にもさまざまな相談窓口がありますので、内容に合わせて使い分けましょう。

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