
モラハラ妻ってどんな人なんだろう。
最近妻からのプレッシャーがひどい…妻と顔を合わせるのがイヤで家に帰るのが憂鬱…
それってもしかしてモラハラかも?
モラハラは「男性から女性に対するもの」というイメージを持たれがちですが、実際には女性から男性に対するモラハラ被害も最近は増えてきています。
もしみなさんが妻の言動に傷付いたり、それによって追い詰められたりしているなら、今すぐモラハラ妻の特徴をチェックして、今の状況を改善しましょう。
今回は、
- そもそもモラハラとはどのような行為か
- モラハラ被害に遭っている際のおすすめの対処法
などについて多くの離婚事件を解決してきたベリーベスト法律事務所の弁護士監修の上でお伝えしていきます。
お読みいただくことで今の状況が改善するためのお役に立てるはずです。
目次
1、モラハラ妻に当たるのはどのような行為?
そもそもモラハラは「モラルハラスメント」の略で、精神的な暴力や嫌がらせのことを指します。
肉体的な暴力と違って、他人の目に見える形で傷が残るわけではないので、周りがその被害に気付かず本人の自覚にも個人差が出やすいのが特徴です。
みなさんの中にも「これってモラハラ?それとも普通のこと?」というように、モラハラかどうかの判断がつかないと感じている人は多いでしょう。
そんなときの目安になるポイントをいくつかまとめてみましたので、ぜひみなさんも普段の妻の様子を思い返しながら、自分の妻の行為がモラハラなのかどうかをまずはジャッジしてみてください。
【あなたの妻にも当てはまる?モラハラ妻の言動】
- 話しかけても無視される
- 何を話しても否定される 反論はすべて「言い訳」「口答え」だと言われる
- 「男のくせに」と侮辱される
- 「これくらい常識でしょ?」と呆れられる
- 理由なく睨みつけられることがある
- あなたの友達や親族の悪口をあなたの目の前で言う
- 子供にもあなたの悪口を吹き込んでいる
2、モラハラ妻の9つの特徴は?
ここからは、気になるモラハラ妻の特徴をさらに詳しく掘り下げていきます。
(1)自分が常に正しいと思っている
モラハラ妻の世界の正義は、常に「自分」。
そのため「自分がやることはすべて正しく、夫がやることはすべて間違い」という図式がモラハラ妻の中ではもうすっかり定着しています。
結婚生活で不都合なことが起こったときに、すべての責任を夫であるあなたに押し付けてくるのもこれが原因です。
いつも自分が世界の中心にいるので、「良いことは自分の手柄、悪いことは夫の不手際」という感覚が当然のように染み付いているのでしょう。
(2)外では献身的な妻を演じている
2人きりのときにどんなに高圧的な態度を取るモラハラ妻でも、夫の友達や職場の同僚が一緒にいる場面では、しおらしく献身的な妻を演じることが多いです。
これはモラハラ妻のプライドが人並み外れて高いことが原因のひとつで、「理想の夫婦だと思われたい」「幸せな結婚生活を送っていると思われたい」という願望が、そのような外面の良さを生み出します。
(3)夫を孤立させてコントロールしようとする
モラハラ妻は、夫を自分のコントロール下に置きたがります。
夫が孤立して自分を頼らざるを得ない状況を作るために、夫が友達と出かけるのを禁止したり、実家と連絡を取ることに良い顔をしなかったりして、じわじわと夫の社会を狭めていくのです。
(4)平気で事実と違うことを言う
夫を周りから孤立させるためなら、平気で嘘をつくところもモラハラ妻の特徴のひとつ。
たとえば夫の友達や職場の同僚に「実は浮気されているみたいなんです…」と相談を持ちかけたり、「無駄遣いが多くて困っている」「家事を一切手伝ってくれない」など、夫を貶めるような嘘を言いふらして同情を引き、周りを自分の味方につけようとします。
(5)常識を盾に攻撃してくる
世間の常識を盾に夫の自尊心を傷付けてくるところも、モラハラ妻の厄介なところ。
それが実際に常識かどうかに関わらず、「これくらい常識でしょ?」「常識で考えたらこうに決まってるでしょ?」と、気の弱い男性なら「そうかもしれない…」と思わず自分の世間知らずを恥じてしまうようなポイントを突いて攻撃を行うのです。
(6)他人に感謝をしない
モラハラ妻は自分がピラミッドの頂点にいるので、周りの気配りや親切もすべて「してもらって当然」という態度で受け止めます。
モラハラ妻にとっては、それらの思いやりを周りが与えてくれないことのほうが問題なのであり、優しくされることは通常運転。
そのため周りへの感謝はなく、自分が常に正しいという思考回路から他人に謝ることもありません。
(7)元々細かい性格で文句が多い
モラハラ妻は夫の欠点や家事のやり残しなどを目ざとく見つけてしまうことが多く、元々の性格に細かく神経質な面があります。
自分がイヤだったことをいつまでも忘れず覚えているところもモラハラ妻の特徴で、新しい文句をつけるときにも「あの時もああだった、こうだった」というように過去の出来事を掘り返してくる傾向があるでしょう。
(8)夫に厳しいが自分には甘い
モラハラ妻の厳しい視線が注がれているのは夫に対してのみで、自分には驚くほど甘いことがあるのもモラハラ妻の特徴のひとつです。
たとえば夫の趣味の買い物には目くじらを立てて「無駄遣いだ!」と怒るくせに、自分には高級な化粧品やブランド品をしれっと購入していたりします。
それを夫が指摘しても、「あなたが浪費家だから私が節約に節約を重ねて、やっとの思いで購入できたものなのに…」「私にはたまの贅沢すらも許されないの?」と、あくまでも自分は被害者であるというスタンスを崩しません。
(9)自分の親と仲が良い
モラハラ妻には、自分の実家の家族が大好き!という特徴もあります。
それ自体は良いことなのですが、夫婦間で意見が食い違ったりケンカになったりしたときに、すぐに自分の親に泣きついて、親から自分の夫に「今回は折れてやってくれないかな」というような連絡を入れてもらうというのがよくあるパターン。
過保護な親とモラハラ妻のタッグに、参ってしまう男性も多いでしょう。
3、モラハラが起きる原因
妻から夫に対して引き起こされるモラハラには、主に次のような原因があります。
(1)妻に不満が溜まっている
女性側が先ほど挙げたモラハラ妻の特徴を備えていることはもちろん、やはりモラハラの直接的な原因になっているのは、妻の中にある日頃の不満です。
どんなにモンスター級のモラハラ妻でも、本人の機嫌が良いときには意外と穏やかなことも多いもの。
逆に家事や育児のストレスが溜まっていたり、妻側の人間関係にトラブルが起こったりすると、夫とは一切関係のない不満であったとしても夫を標的にして八つ当たりをします。
(2)男性が真面目
男性側がとても真面目な性格で、妻からの理不尽な八つ当たりに対しても「俺にもきっと悪いところがあるんだろう」「もっと妻の期待に応えられるようにならなきゃ」と頑張ってしまうタイプの場合、妻からのモラハラは加速しやすくなります。
モラハラは加害者側が100%悪いのですが、「妻は自分のためを思ってあえて怒ってくれているのかも」「意地悪でこんなことを言うはずがない」と、性善説を信じるあまり妻からの暴言に何も言い返すことなく耐えてしまう男性もいます。
このようなケースでは、モラハラ妻のほうも「この人はこの程度のことではビクともしないんだ」と解釈し、言動がさらにエスカレートするのです。
4、どうしたらモラハラはなくなる(もしくは減る)のか?
先ほどチェックした原因を見ても分かるように、モラハラをなくすために重要なキーポイントは次の2つ。
- 妻自身が幸せであること
- 夫が妻のモラハラに対して毅然と対応すること
この2つが満たされていれば、少しずつでもモラハラの被害を減らすことはできます。
モラハラ妻の視点に立ってみると、妻自身にはモラハラをしているという自覚はなく、ただ日頃の鬱憤を夫で晴らしているだけ・ついイライラして八つ当たりしてしまうだけ、というようにあまり深刻には考えていないことも珍しくありません。
もっと言えば、自分の言動が夫を傷付けていることにすら思い至っていないケースもあります。
モラハラをなくすために大切なのは、まずみなさんが妻に対して「それはモラハラである」「自分は傷付いている」ということをきちんと伝え、妻がモラハラに走ってしまうほどストレスを抱えているのはなぜなのか、その不満を解消するために1度じっくり話し合ってみるのも効果的でしょう。
5、モラハラ妻への5つの対処法
ここからは、さらに具体的なモラハラ妻への対処法をご紹介していきます。
つらい現状をなんとかしたい、また昔のように夫婦仲良く平和に過ごしたいというみなさん、ぜひ参考にしてください。
(1)モラハラであることを伝える
モラハラの自覚がない妻には、まずハッキリ「それはモラハラだよ」と伝えましょう。
「何言ってるの?」と鼻で笑われることもあるかもしれませんが、実際にモラハラで慰謝料が発生した事例などを引き合いに出し、「君の言動もこの例と同じだよね?」と説明すれば、事の重大さを認識してもらうことができます。
その際、「これは友達の話だけど…」と、友人夫婦がモラハラで離婚に至ったという形で話を進めるのも効果的です。他の夫婦の話に置き換えることで、自分たちの現状もより客観的に見ることができるようになるでしょう。
(2)あえて妻の言う通りにはしない
モラハラ妻の狙いは、モラハラを通して夫を自分の思い通りにコントロールすることです。
みなさんがモラハラに反抗せず従順な態度を見せていても、モラハラ妻の中では「夫にはこの方法が有効なんだ」という確信が強まるだけ。
妻が何を言ってもあえて聞く耳を持たず、「俺は俺」という態度を貫くことで、一時的にはぶつかり合うことが増えてしまうかもしれませんが、長い目で見ると「この人にはモラハラをしても意味がない」と妻の中の認識も改まります。
(3)子供が悲しむことを伝える
子供がいる場合、モラハラ妻が夫に対して暴言を吐く姿を見ると子供が悲しむ…という方向で話をするのも効果的です。
夫に対しては攻撃的な妻でも、子供のことは無条件で可愛がっていることが多いもの。
その子供に悪影響が出ると悟れば、少なくとも子供の前では攻撃的な振る舞いを控えるようになるでしょう。
(4)妻自身に決めさせる
モラハラ妻は夫の言動に対して様々な文句をつける反面、自分から動いたり何かを決めたりするのは避ける傾向があります。
それは結局物事の責任をすべて周りに押し付けたいからなので、先回りして「そんなに言うなら君が決めなよ」「好きなのを選びなよ」というように、最初から妻に決定権を委ねてしまいましょう。
それでももしゴネて動きたがらない場合は、「じゃあ俺が決めるけど、その代わり文句は言わないでよ」というように釘を刺しておくことで、ある程度の牽制になります。
(5)妻のストレスを解消する
妻がモラハラというストレス解消のはけ口を使わなくても済むように、別の形でストレスを解消できるよう促すのも対処法のひとつです。
仕事が忙しくてどうしても家事や育児が妻任せになってしまうのなら、休日はすべての主婦業を引き受けて妻が1日自由に出かけられるようにしたり、友達とお茶してくることを勧めたり、妻の好きなお菓子を買って帰ったり、妻のために何かできることはないか考えてみましょう。
直接「不満があるなら教えて」と尋ねることができればベストですが、それは勇気が出ない…という場合は、妻の親しい友人などに話を聞いてみるのもおすすめです。
6、結婚生活を続けていくのが難しいと思ったら!モラハラ妻と離婚する方法
モラハラは、両者の相性が関係する場合もあります。
妻側からの意見として、夫の何気ない行動がどういうわけかストレスとなり、つい心ない言葉をかけてしまう、というケースもあるでしょう。
前述したように夫が行動を改めたり、妻の言葉をスルーすることで改善を図ることも大切ですが、婚姻がすでに客観的に大きく破綻していて、将来にわたり修復の可能性が低いレベルの性格・価値観の不一致は「婚姻を継続し難い重要な事由」という法律上の離婚原因にもなる可能性が高いことからも、「相性が合わない」ということは根本的にはどうにもできないことかもしれません。
あなたのその何気ない行動をなんとも思わない(ストレスに思わない)、そういう相性の女性もどこかにはいるのです。
対処を重ねてもいっこうにモラハラが減らない…現状を改善することができない…そんなときには、離婚を選ぶのもひとつの方法です。
モラハラ妻と離婚したくなったときに押さえておきたいポイントをまとめてみましたので、いざというときの参考にしてください。
(1)モラハラの証拠を集めておく
離婚をスムーズに進めるためにも、モラハラの証拠はしっかり残しておきましょう。
相手が実際に暴言を吐いている録音データや、メールの文面など具体的なものであればあるほど証拠として有効です。
(2)一旦別居してみる
モラハラで追い詰められた精神を休めるためにも、ひとまず別居して様子を見てみましょう。
モラハラ妻と顔を合わせない生活に移ることで、自分の中でも状況を冷静に整理することができますし、妻のほうでも自分の行いを見直すきっかけになります。
場合によっては、ここで妻が反省してもう1度やり直したいと謝罪してくれることもあるでしょう。
(3)慰謝料を請求する
別居後、やっぱり離婚したい気持ちが変わらない場合は、離婚に伴ってモラハラの慰謝料を請求することもできます。
モラハラだけの慰謝料ということだと、金額の相場は数十万程度ですが、モラハラが原因でうつ病になり通院した記録があったり、精神的苦痛の度合いが大きい場合は、高額な慰謝料が認められることがありうるでしょう。
(4)話し合いがまとまらなければ調停離婚
離婚は基本的に当事者同士の話し合いで手続きを行うことができますが、話し合いがまとまらなかった場合は離婚調停を行います。
離婚調停では、調停委員が間に入ってお互いの話を聞き、話し合いがスムーズに進むようにサポートしてくれるため、離婚そのものに加えて慰謝料の金額などもここで改めて話し合うことができます。
夫婦間にモラハラがある場合は、当事者同士の話し合いが難しいケースも多いので、実質的にはこの調停が離婚の第1ステップになるでしょう。
まとめ
モラハラ妻は「常に自分が正しい」と思い込んでいるところが最大の特徴で、夫が何を言っても「言い訳だ」「口答えをするな」と取り合わないケースがほとんどです。
「男のくせに」「常識的に考えなよ」と、世間の目や一般常識を盾に攻撃してくることも多く、根が真面目で優しい男性ほど「妻の言うことが正しいのかもしれない」「俺にも悪いところがある」と、モラハラを受け入れてしまいがち。
しかしモラハラは立派な暴力であり、たとえ夫婦間でも許されるものではありません。
今回ご紹介した対処法を参考に、ぜひみなさんも毅然とした態度でモラハラ妻と向き合ってみてください。