最近、「働かない妻」というテーマが社会的な焦点となっています。これにより、家庭内の役割分担や経済的な負担について新たな議論が噴出し、多くの人々が「家事育児」に対する新しいアプローチを模索しています。男性専業主夫という選択肢も増え、パートナーシップを強調する家庭モデルが浸透しています。
一方で、実際には「働かない妻」に対する不満を抱く男性も少なくありません。経済的に困難な場合はもちろん、妻が暇そうに過ごしていたり、浪費が続いている場合、思わず「なぜ働かないのか?」と疑問に感じることでしょう。本記事では、このような一般的な感情や願望に焦点を当てつつ、妻自身の視点や心理にも迫ってみましょう。
記事では、妻が働かない理由や、働かない妻に働いてもらうための5つの方法などを探求します。妻に働いてもらいたい気持ちは理解できるものの、その背後にある複雑な事情や思考を共有し、パートナーシップを深める手助けとなることでしょう。お互いの期待や希望をしっかり伝え合い、新しい家庭の在り方を見つけるお手伝いを致します。
1、妻が働かない理由
妻が働かない理由、わかりますか?
まずは、なぜ働かないのか、妻の心を深堀りしていきましょう。
(1)専業主婦が当たり前
専業主婦が当たり前という意識が妻にはあるのかもしれません。
妻の母親が専業主婦だった場合には、妻(女性)が働くという意識が欠如している可能性があるでしょう。
また、結婚を機に退職したり、結婚後退職したりしたことに、あなたが一度でも嬉しそうにしてしまっていたならば、今でもそう思っている可能性も。
ましてや専業主婦になってほしいとあなたから話したことがあるという過去があったときには、信じきっている可能性があります。
(2)今の生活が楽しい
今の生活が楽しい場合にも働きません。
女性には、今の時代でも主婦業を好む人はたくさんいます。
家をきれいに整頓したり、生き物や植物を育ててみたり。炊事が好きで、こだわる人も多いでしょう。
育児だって、大変ながらも楽しんでいる人はたくさんいます。
子どもを預けるのはもってのほか、すべての世話を自分でしたいという人も。
そこへ、実家やご近所、友人などとの気ままな付き合いがあれば、寂しくなんかないのです。
とっても充実しています。
稼ぐより、節約に生きがいをもつ人もいるでしょう。
ただ、専業主婦を楽しめている背景に、あなたの存在があることを理解していない場合は嫌になってくるのもわかります。
あなたに妻の家事の恩恵が伝わらないということですので、独りよがりな家事育児になっている可能性があります。
(3)お金に困っていない
もともと外での仕事が苦手であれば、お金に困っていない限り働く動機がないでしょう。
「困ってたら働くよ」と口では言っているかもしれませんが、外で仕事をする場合ものすごいエネルギーを使うタイプなのかもしれません。
人付き合い、話し方、気の回し方など、あなたの想像を絶する気遣いをすることが、妻にとっての「外での仕事」である可能性があります。
仕事はできる人なのになぜか働かない、というタイプに多い理由かもしれません。
(4)自信がない
若くして専業主婦になった場合や、専門的な仕事をしていてブランクがある場合など、復職することに自信が持てない人もいます。
また、もともと仕事自体にトラウマがある場合にも、復職することには抵抗があることが考えられます。
仕事への自信だけでなく、家事との両立に自信がないケースもあります。
家事と仕事を完璧に両立できる人は数多くありません。
どちらかといえば、どちらかは全力では行えていない、どちらも全力ではないと感じながら両立している人がほとんどではないでしょうか。
そのため、やるからにはどちらも全力でと感じていたり、少なくとも家事を手抜きするのは嫌だと感じている場合、働くことに消極的になってしまいます。
(5)コスパを考えている
子どもが小さい場合、働くためには子どもを保育園に預けなければなりません。
自分が果たして保育園に支払う費用を上回る賃金を稼げるのかを考え、むしろ働かない方が得策だと感じている場合もよくあるケースです。
2、働かない妻に働いてもらうには
働かない妻に働いてもらうにはどうしたらよいでしょうか。
以下、その手順をみていきましょう。
(1)妻が働きたくない理由をしっかりヒアリング
まず初めに、妻が働かない(働きたくない)理由をしっかりヒアリングしましょう。
あなたがその理由に共感できるのであれば、それはそれでよいことです。
「どうして働かないんだ」「働くべきだ」などといきなり責めるのは逆効果になりかねません。
まずは、どうして働かないのかを丁寧に聞くことからです。
(2)妻に働いてほしい理由を明確に伝える
働かない妻に仕事に就いてもらいたいなら、妻に働いて欲しい理由を明確に伝える必要があります。
お金のためなのか、それ以外なのか。
もしも、「働いている姿が好きだった」などが理由であれば、言葉は慎重に選ぶべきですが、その通りに伝えてよいと思います。
不平ばかりの妻に、その不満が働くことで解消されるのではと感じているのなら、そう伝えるべきです。
また、「自分も外で大変な思いをしているのだから、女性も同じ立場でいてほしい」など、あなたに固有の考え方があるのであれば、それは一度共有しておくべきです。
そして、もしも一度でも専業主婦であることに喜んでいた、専業主婦になってほしいと伝えたことがあるという場合は、今は状況が変わったということをきちんと伝えてください。
夫婦といえども、片方だけ時が止まっている場合もあるのです。
お金のためなのであれば、具体的な目標金額を提示する方が妻にも伝わりやすくなります。
例えば、「1ヶ月に5万円程度の収入があれば助かる」などと金額を提示すれば、相手にグッと伝わります。そのためにもあなたが妻にいくら稼いでもらえれば目標を達成できるのか、最初に具体的に計算することも必要です。
(3)自分も給料を上げるよう努力することを伝える
お金のために働いてもらいたい場合は、夫のあなたも努力することを伝えていきましょう。
何年か先には月収を5万円上げられるようにこういう工夫をするから、など、具体的に伝えるべきです。
あなたも頑張る姿勢を見せることで、妻だけに押し付けるわけではないことを感じ、家族の一員として頑張って行こうと感じてもらえることでしょう。
どうしても働きたくない妻であれば、収入が上がった際には、やめていいからと伝えることも効果的でしょう。
期間を提示することで、働かない妻の働く意欲につながります。
(4)働いたら受ける妻のデメリットの解消法を共に考える
「1」でご紹介したように、妻にはそれぞれ働かない理由があります。
その理由が解消できるような方法がないか、ともに考えることも必要です。
たとえば、家事との両立を不安に思っているのであれば、家事の手抜きをしたくないはずですので、できるだけ近場で短時間のバイトや在宅ワークを一緒に検索してみるとよいでしょう。
幼稚園や保育園の送迎があるならば、自分もやるなど、しなければならないことを分担することを提案することも大切です。
外での仕事は気を遣いすぎてしまうなどの場合は、あなたにできることはないと感じてしまいがちですが、短時間であれば気遣いをすることは健康や美容にもよいはずと、デメリットの裏側にあるメリットも伝えていきましょう。
仕事に自信がない妻なら、「家事や育児のやり方をみても、外で働いても十分に成功できる」と伝え、自信をもってもらいましょう。
(5)仕事の探し方を教える
単純に妻の腰が重い場合は、仕事を一緒に探してあげることも大切です。
主婦が仕事を見つけるのは容易ではありません。
仕事を探すツールは多すぎるくらいの時代ですが、その実、単身の若年層をターゲットとするところが大半です。ブランクがある、手に職がないというだけで、紹介先がないと言われる転職会社も珍しくありません。
主婦をターゲットとした転職会社もあります。
そういった情報もともに探す姿勢を見せるだけで、任せきりにするよりはスピーディに物事が運ぶことは間違いありません。
3、働かない妻と離婚はできるのか?
働かない妻と離婚したいと感じるなら、あなたと妻は、価値観がズレているのかもしれません。
妻がこの問題から逃避したいあまり話し合いに協力的でなかったり、何の根拠もなく女性は働くのは損だと強調してきたり。
あなたは疲弊してしまっているのではないでしょうか。
しかし、知っておいてください。
女性の中には、過去の経験から働くことがきついと感じている人もたくさんいます。
男性にはない女性ならではの「きつさ」です。
特別な技術や学歴などの特徴がない、また真剣にやりたいことがないという場合は特に、武器になるのは「気遣い」だけと考える女性はたくさんいます。
仕事を真剣に捉えるからこそ、お金をもらうとはどういうことかを真剣に考えるからこそ、そう考えるのです。
男性であるあなたの想像以上の気遣いによって、人に合わせるために自分がなくなってしまうような精神状態であったのだとすれば、いったん離れた人にとってはもう戻りたくないと思わせるのは自然なことでしょう。
働きたくないと考えているのであれば、愛情面がどうであろうと、妻はあなたとの離婚は絶対に避けたいはず。
そんな妻でも、もし本気で離婚をしたい場合は、弁護士に相談してみるといいでしょう。
妻を不必要に傷つけずに、スムースに離婚できる方法を導いてくれるはずです。
4、働かない妻と離婚せずやっていく方法
二人きりで話し合うことに煮詰まっている可能性があります。
上手に言葉で伝え合うことができず、傷つけあってしまっているのかもしれません。
このような時は、第三者に介入してもらうことが解決への一歩です。
親戚や親なども考えられますが、夫婦カウンセラーなどのシステムを利用してもよいでしょう。
国の制度でも、円満調停があります。こちらも検討してみてください。
離婚はいつでもできること。
しかし、妻を受け入れ家族で協力していけるのは今しかありません。
妻が家庭にいるからこその幸せもきっとあるはずです。
それでもどうしても働かない妻を受け入れられないと感じるとき、離婚を検討してみても遅くはないでしょう。
まとめ
まずはどうして妻が働きたくはないのかの心理を理解してみてください。
夫婦として、妻の心理を理解することがまずは第一歩。
そして、妻の不安要素をあなたが可能な限り取り除いてあげる、取り除く姿勢を見せるだけでも、妻の働く意欲が生まれてきます。
妻が働かないことを嘆くよりも先に、妻の心に寄り添ってみてください。
どうしても働かない妻が許せず離婚を検討したいなら弁護士に相談してみてください。
きっとどうすることがあなたにとって幸せなのかの道標を示してくれるでしょう。
どちらの選択であっても、あなたの幸せな未来につながることをお祈りします。