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離婚拒否を成功させる6つの対処法と法的手続き

離婚 拒否

離婚を求められたが拒否したい…。」

しかし、ただ離婚を拒否していても進展しない状況は幸せを遠ざけます。

離婚を固く拒否するなら、再出発のための解決策が必要です。

そこで、

  • 離婚拒否が困難なケースとは?
  • 離婚を拒否するための法的手続き
  • 離婚拒否後に夫婦関係を円満に続けるための対処法

などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

より幸せな未来を築くための参考にしていただけましたら幸いです。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、基本的に離婚は拒否できる!

基本的に離婚は拒否できる!

基本的に離婚は拒否できます
配偶者に「離婚してください」と言われたとしても「離婚はしません」と答えることで離婚は阻止することができるのです。

離婚の方法には、基本的には次の3種類があります。

  • 夫婦間の話し合いで離婚を決定する「協議離婚」
  • 調停員を交えて離婚を協議する「調停離婚」
  • 裁判所で裁判官に判決を下してもらう「裁判離婚」

協議離婚では夫婦間の話し合いで離婚を拒否することができます。
どうしても離婚したくない意思を配偶者に上手に伝えればいいだけ。

そして調停離婚に発展したとしても、離婚を拒否することで調停は不成立になります。

裁判離婚に発展してしまえば裁判官の判断に委ねられることになりますが、正当な離婚事由がないなら離婚の判決が下されることはないと考えてください。

2、離婚の拒否が難しいケース

離婚の拒否が難しいケース

法律で認められる正当な離婚事由がある場合には、離婚の拒否が難しいかもしれません。
離婚の拒否が難しいケースをそれぞれ見ていきましょう。  

(1)浮気やDVなど、あなたに非がある場合

例えば何度も繰り返される浮気やDVの事実があった場合などのように、あなたに非がある場合には、正当な離婚事由が認められるでしょう。
このケースの場合には、協議離婚や調停離婚で離婚を拒否できたとしても、配偶者が納得してくれなければ裁判離婚に発展してしまいます。
裁判で正当な離婚事由が認められれば離婚の判決が下されることに。
判決を拒否することはできませんので離婚が成立することになるでしょう。  

(2)裁判で認められている離婚事由について

裁判で認められる離婚事由について民法770条には明確に記されています。
これらに当てはまっている場合には、裁判に発展したなら離婚は拒否できないということです。

第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

引用:民法

3、離婚を拒否する手段|離婚届不受理申出制度を利用しよう

離婚を拒否する手段|離婚届不受理申出制度を利用しよう

婚姻届、協議離婚届、養子縁組届、協議離縁届、認知届の5つの届出については、予め各市町村役場に申し出ることで届出を拒否することができる不受理制度を利用できます。

配偶者が勝手に離婚届を出してしまいそうな場合には、離婚届不受理制度を利用してみるといいでしょう。  

(1)離婚届不受理申出制度とは

離婚届不受理申出制度とは、各市区町村役場に勝手に申請書が提出されないように阻止する制度です。
例えば、配偶者が離婚を望み配偶者が勝手に押印し役場に離婚届を提出しそうな場合には、先回りして不受理にしてもらえる制度。
この届け出は提出された日時から効力を発揮し、離婚届不受理申出を行った本人が一緒に役所に行かない限り離婚届は受理されません。
また有効期限がないため、取り下げをするまで有効です。  

(2)手続きの進め方

離婚届不受理申出制度を利用したい場合の手続き方法は簡単です。
本籍地か住民票のある市区町村の役場の戸籍課で申請ができます。
申請に必要な物は免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類です。離婚届不受理申出書は戸籍課でもらえます。

離婚届不受理申出書に必要事項を記載し本人確認書類と一緒に提出すれば完了です。

4、離婚を拒否しても相手から別居したいと言われたら?

相手から別居したいと言われたら?

離婚を上手に拒否したとしても相手から別居を申し入れされた場合には、どのような対処が適切でしょうか。

もしも離婚をしたくないなら安易に別居を受け入れてはいけません。

(1)法律上、夫婦には同居義務がある

民法752条では「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と、夫婦の同居義務、協力義務、扶助義務について規定されています。

しかし、夫婦にも事情がありますから法律的な強制力はありません。
仕事の都合で同居できないパターンもありますし、DVなどの被害から身を守るためも考えられるからです。

また別居期間が長引けば「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、事実上の夫婦関係の破綻とみなされ、調停離婚や裁判離婚では不利になってしまうでしょう。
そのため、どうしても離婚を回避したいなら簡単に別居に同意しないことをおすすめします。  

(2)収入次第では婚姻費用を請求される可能性がある

また別居したとしても夫婦関係は継続しています。
婚姻費用の分担は民法760条で定められた義務です。
別居したとしても生活費を配偶者に渡さなければいけません。
勝手に家出をしたにもかかわらず婚姻費用を請求される可能性がありますので注意してください。

ただし、婚姻費用の分担は夫婦間の収入差で請求できる側が決まります。
専業主婦が家出をしたなら妻から夫に婚姻費用を請求できるというわけです。  

(3)話し合いでできる限り回避できることが望ましい

できるだけ話し合いで別居を回避するようにしてください。
別居をすることで後々裁判離婚に発展した場合に不利になってしまいます。
とはいえ、離婚は阻止できても別居したいと言われたならなかなか別居を阻止できない可能性があります。
相手の離婚する意思が固いケースでは、話し合いで譲歩することも必要です。

5、やっぱり離婚したくない!離婚を拒否する方法とNG例

やっぱり離婚したくない!離婚を阻止する方法とNG例

やっぱりいくら考えても離婚をしたくない!と感じたなら離婚を拒否する方法を実践してください。

(1)相手の立場に立ち、冷静に話し合う

まずは協議離婚の段階で相手の立場に立って冷静に話し合うことが大切です。
どうして離婚したいのか、理由をしっかり確認しましょう。

あなたに身に覚えがなくても相手は離婚したいほどに悩んでいます。
思い当たらないからと適当にあしらっていては気がついたら離婚調停に発展しかねません。
きちんと向き合って相手の意見に耳を傾けましょう。

(2)謝罪、自省

相手がどうして離婚したがっているのか理解できたなら、まずは謝罪し、反省していることを伝えてください。
そして反省した後に今後どうしていくのかさらに話し合いを重ねるのです。
配偶者が納得できたなら協議離婚の段階で離婚は回避できるはず。

口先だけで改善する姿勢が見えない場合には、離婚の決意がさらに増すことでしょう。
きちんと謝罪し、相手を説得できるように振舞いましょう。

(3)自分が変わる努力を続ける

危険なのは、話し合いで離婚を回避できたからと態度を改めないことです。
離婚を拒否するからには相手の立場に立って相手が嫌がっていることを止める必要があります。
話し合いで離婚を回避した後の行動が問われているのだと自覚してください

もしも態度が改まらずに変われない場合には、再度離婚話が浮上することもあるでしょう。

(4)全てやってもダメなら弁護士に相談

冷静に話し合い、謝罪し、反省して態度を改めても頑なに配偶者に離婚を請求されている場合には、早い段階で弁護士に相談してみましょう。
相手が有責配偶者なら離婚を上手に回避するためのお手伝いをしてくれます。
もしもあなたが有責配偶者だったにしても法的根拠の元に離婚回避に全力で協力してくれるでしょう。

(5)これはやっちゃダメ!離婚拒否のNG例

離婚を拒否したいからといってやってはいけないことがあります。
NG例を見ていきましょう。

① 感情的になる

信頼していた配偶者から突然離婚を切り出されれば感情的になるのは当然です。
しかし、感情的になっても何も解決できません。
感情的になって「いつでも離婚してやる!」と明言しては取り返しがつかない可能性も。
どうしても離婚を拒否したいなら冷静に話し合うようにしましょう。

② 相手を責める

感情的になって相手を責めるのは賢いやり方ではありません。
離婚したいからには配偶者には正当な理由があるはず。
相手を責めずに相手の話を真摯に聞くことこそが離婚を回避する方法です。

③ 浮気をする

男性にありがちなのが妻から離婚を切り出されて寂しさのあまり他の女性に癒しを求めるということ。
浮気をしてしまってはあなたが有責配偶者です。
離婚するために必要な決定的な証拠を掴まれてしまう可能性があります
そうなっては離婚を拒否することができません。
やってはいけない行動です。

④ 本気にしない

実は、あなたにとっては突然の離婚話でも配偶者にとっては長年我慢した末の決意かもしれません。
そのため、あなたには寝耳に水で本気に取り合わない可能性があるでしょう。
あなたが本気にしない態度をしているうちに調停離婚などに話が進む可能性があります。
真剣に配偶者と向き合うことを忘れないでください。

6、離婚拒否に成功した例

離婚を阻止できた例

では、実例として離婚話が浮上した際に上手に離婚拒否に成功した例をご紹介します。
参考にすれば解決の糸口がつかめるかもしれません。

(1)あえて別居をして距離をとった例

別居は離婚裁判では不利に働きます。

しかし、離婚を強く望む配偶者に離婚を回避してもらう方法の提案として別居を申し入れることは一つの手段になるでしょう。

ある夫婦は、毎日ケンカが絶えず、妻は夫と一緒に生活することが苦痛になっていました。

しかし、離婚をしたい妻に対して夫は納得できません。

そこで別居の提案をしたのです。

別居後に夫は態度を改め、十分な生活費を入れ、育児にも参加しました。

その結果お互いに少し距離をとったことで妻の夫へのイライラは減少したのです。

そればかりかお互いの大切さに気が付いたといいます。

浮気やDVなどの大きな問題がなく、些細な価値観のズレなどが離婚したい原因の場合には別居の手段は有効かもしれません。

(2)自分の非を素直に認め受け入れた例

離婚の話し合いは感情が高ぶってしまうことが多いでしょう。

それでもある夫婦は、感情的にならずにお互いに自分の非を認めました。

その結果、素直に自分の悪いところを認め改善する努力をしたのです。

離婚を要求された側だけではなく、離婚を切り出した側から積極的に改善していこうと努力することで相手の感情を揺さぶります。

本当は離婚したくないけど離婚の選択肢しか残されていないと感じている夫婦には、効果覿面でしょう。

まとめ

長年家族として生活をし、配偶者から突然離婚したい意思を突きつけられるのは辛いことでしょう。
どうしても離婚を拒否したいなら、協議離婚で決着をつけてください。

理由と共に離婚したくない意思を伝えることが大切です。
もしもあなたに非があるなら真摯に謝罪し配偶者に許しを請うてください。
その際に口先だけにならないように態度で示していきましょう。

それでも配偶者の離婚の意思が固いなら迷わずに弁護士に相談してください。
弁護士は離婚だけではなく円満調停のお手伝いもしてくれます。

離婚を上手に拒否して円満な家庭を取り戻していきましょう。

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