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恋人の浮気に対処する2つの手段|弁護士が解説する最適な別れ方

浮気された

恋人に浮気された場合、基本的には別れることを検討すべきでしょう。気を向ける相手があなただけでない限り、関係を継続する必要はありません。

ただし、別れない選択肢も考えられます。主に以下のケースが該当します。

深い愛情ゆえに別れが辛い場合
別れることによって自身や周囲に影響が及ぶ場合(例:ビジネスパートナー)
浮気が遊びであって本命は自分だと信じる場合
この記事では、恋人に浮気された際に考えるべきポイントについて解説します。

恋人の浮気後、別れるかどうかの判断
恋人に浮気された際の慰謝料請求方法
浮気された時に避けるべき行動
これらのテーマを、弁護士の視点から詳しく解説していきます。この情報が、恋人の浮気によって困惑している方々が、適切な選択をする手助けとなることを願っています。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、恋人に浮気されたときにまずやるべきこと

恋人に浮気された事実が発覚したとき、まずやるべきことは、お互い(恋人と自分)の気持ちを確認することです。

(1)パートナーの話を聞く

まず第一に、できる限り冷静になって、パートナーの話を聞きましょう。

  • なぜ浮気をしたのか
  • どのような経緯で浮気に至ったのか
  • 浮気相手のことをどう思っているのか
  • 自分(あなた)よりも浮気相手の方が好きなのか
  • 浮気相手と今後どうしたいのか
  • 自分(あなた)との関係はどうするつもりなのか

このようなことを尋ねることです。

このような話を聞くのは辛いと思いますが、パートナーの意向次第でこちらがとるべき対応も大きく変わりますので、早い段階ではっきりと確認することが大切です。

(2)自分の想いを伝える

パートナーの思いを確認するとともに、自分の想いもパートナーに伝えましょう。
ここでは、ありのままの正直な気持ちを伝えることです。

パートナーとの未来をどのように想い描いていたのか、浮気されたどれだけ傷ついたのかなどについて、ありのままに伝えることが大切です。

それに対するパートナーの反応も、しっかりと確認しておきましょう。

2、浮気されたときに相手と別れるかどうかの判断基準

パートナーと自分の気持ちが確認できたら、相手と別れるのか、それとも交際を続けていくのかを冷静に考えて決めましょう。

その際には、以下の要素を検討していくことをおすすめします。

(1)相手に対する愛情があるか

まずは、浮気した相手に対して自分の愛情がどの程度あるかを確認しましょう。

浮気が発覚した直後はまだ相手に対する愛情が残っているのが通常ですので、「浮気を許せるかどうか」という視点で考えてみることも大切です。

浮気を許せない場合は、今はまだ好きでも交際を続けていくうちに辛くなってくる可能性が高いです。

(2)相手がどのくらい反省しているか

浮気したことを相手がどのくらい反省しているかという点も、判断基準として重要です。

相手が心から反省して謝罪するようであれば、「一度の過ち」として許す余地もあるでしょう。

それに対して、まったく反省していなかったり、形式上は反省の言葉を述べていても「まだ結婚していないんだから浮気は悪いことではない」などと思っているようなフシがあれば、相手との今後の関係は考えた方がよいでしょう。

(3)浮気の経緯に「仕方ない」と思える点があるか

パートナーが浮気に至った経緯に「仕方ない」と思える点がある場合は、別れることを思いとどまった方がよいかもしれません。

たとえば、浮気相手の方から執拗に誘われて断りきれずに1回だけ関係をもったという場合や、あなたのパートナーに対する態度がきつくなっていたため、癒やしを求めて浮気に走ったような場合が考えられます。

(4)相手との将来を思い描けるか

パートナーと結婚を視野に入れて交際していた場合は、幸せな将来を思い描けるかどうかも考えてみましょう。

これを考える際には、理屈は無視して、直感で未来を想像してみることです。
不安や疑念の方が大きいようなら、パートナーとの関係は考え直した方がよいかもしれません。

(5)執着心のみで関係を続けるのはNG

「1人になるのは寂しい」、「婚期が迫っている」、「こんな自分と付き合ってくれるのは彼(彼女)だけだ」、といった執着心のみでパートナーとの関係を続けるのはやめた方がよいです。

関係を続けるかどうかは、あくまでもまだ相手のことを好きかどうか、相性が合うかどうかで判断すべきことであり、執着心のみで判断すると後悔する結果になる可能性が高いです。

(6)相手のスペックにとらわれるのもNG

「パートナーが高収入」、「大企業に勤務している」、「格好いい(可愛い)」といった相手のスペックも判断基準の中心とすべきではありません。

これらのスペックにとらわれて関係を続けた場合も、後悔する結果になる可能性が高いといえます。

(7)決断できないときは冷却期間を置く

パートナーとの関係についてじっくり考えても、結論を出せないこともあると思います。
そんなときは、しばらく連絡を絶って、冷却期間を置いた方がよいでしょう。

縁があるのなら、一定期間の経過後、再び自然に引き合うはずです。
そうでない場合は、縁がなかったと考えた方がよいと考えられます。

3、浮気されても別れない場合にやるべきこと

浮気したパートナーと「別れない」という決断をした場合は、2人の関係を修復してより幸せな未来を築くために、以下のことを実行しましょう。

(1)自分の辛い想いを相手に伝える

前記「1(2)」でもお伝えしましたが、自分の想いをパートナーに伝えることは大切です。

浮気されてどれほど辛かったのかを伝えることで、パートナーにことの重大性を自覚してもらい、浮気の再発を防止することにつながります。

(2)何らかのペナルティを受けてもらう

浮気したパートナーとやり直すためには、何らかの形で「ケジメ」をつけたいところでしょう。

そんなときは、法律上の慰謝料を請求しないまでも、豪華な食事を奢ってもらう、プレゼントを買ってもらうなどの形で何らかのペナルティを受けてもらうのがおすすめです。

ケジメをつけることでお互いに心のわだかまりを水に流し、新たな気持ちで交際を再開できるようになるでしょう。

(3)許した後は話を蒸し返さない

いったんケジメをつけて許した後は、もう浮気話を蒸し返さないことが重要です。
交際を続けていると口げんか程度のトラブルはしばしばあると思いますが、その際に過去の浮気話を蒸し返して相手を責めるのはやめましょう。

いったん許したことを何度も蒸し返すと、相手から「根に持っている」と思われてしまいます。
自分も蒸し返すために辛かった思いや相手に対する恨みを思い返すことになるので、よいことはありません。

やがて2人の間に心理的な障壁ができてしまい、別れを招く可能性があります。

(4)自分にも非があれば改善に努める

パートナーに対してきつく当たっていたり、自分中心の対応をしていたなど、自分にも非があると思えるときは、改善に努めましょう。

相手から「ここを直してほしい」と言われたときは、自分では「そんなことはない」と思ったとしても、素直に聞くべきです。
自分のことは自分よりも他人の方がよく見ているからです。

ただし、相手があなたに対して不満を持っていたとしても、うまく伝えられないこともよくあります。
したがって、できる限り自分で自分の非に気づいて改善する努力をしてください。

(5)浮気を繰り返したときのペナルティを決めておく

最後に、万が一パートナーが再び浮気をした場合のペナルティを2人の間で決めておきましょう。

ペナルティの内容は、相手の「覚悟」や「本気」を表すものであれば何でもかまいません。
「慰謝料として〇〇万円を支払います」と取り決めるのもよいでしょう。

4、浮気されて別れる場合にやるべきこと

一方、浮気したパートナーと別れる決断をした場合は、前を向いて別の道を進んでいくために、以下の形でケジメをつけることがおすすめです。

(1)慰謝料請求が可能なら請求する

恋人に浮気をされても基本的に慰謝料請求はできないと説明してきましたが、相手と婚約している場合や事実婚(内縁関係)にある場合には、慰謝料請求が可能です。

慰謝料請求の方法については、この後「5」で詳しく解説します。

(2)別れを告げるときは冷静に

別れを告げるときは、感情的になって取り乱したり、恨み言を言ったりせず、冷静に別れを告げた方がよいです。
できれば、「今までありがとう」と感謝を伝えて笑顔で別れることをおすすめします。

浮気した側は感情的に責められると思っている人が多いものですが、そこであっさり別れを告げると相手があなたの良さを再認識し、別れを悔やむことにもなるでしょう。

(3)別れた後は一切の連絡を絶つ

別れを告げた後は、一切、連絡しないようにしましょう。
連絡先は削除し、相手から電話やメールが来るようならブロックすることをおすすめします。

別れた直後は寂しさから連絡したくなるときもあると思いますが、「もうこの人とはやっていけない」と決めた以上、相手との関係は過去のこととして断ち切り、前を向くことです。

5、浮気されたときに慰謝料を請求する方法

恋人間の浮気問題では、夫婦間の浮気問題と異なり、原則として慰謝料は発生しません。
しかし、例外的に慰謝料を請求できる場合もあります。

ここでは、どのような場合に慰謝料請求が可能となるのかをご説明した上で、具体的な請求方法を解説します。

(1)慰謝料請求するための条件は?

恋人間の浮気で慰謝料請求が可能となるのは、2人が婚約していた場合と、事実婚(内縁関係)にあった場合です。自分のケースではどうなの?と思う方は、弁護士の無料相談で確認してみてください。

①婚約が認められるための条件

婚約とは、将来に法律上の婚姻関係となることをお互いに約束することをいいます。
この約束は、本人同士の意思が明確であれば口約束でも成立します。

ただ、いざというときにパートナーが「そんな約束はしていない」と言い出す可能性もあります。
そんなときは、以下の事情があれば裁判でも婚約が認められる可能性が高いです。

  • 結納を済ませている
  • 婚約の記念品(婚約指輪など)を贈られている
  • 周りの人に婚約を報告している

物が残っていなくても、たとえば両親やお世話になった友人知人を招いての婚約お披露目パーティーを開いたなど、第3者が立ち会って婚約をお祝いしたこと等の事実があれば、それで婚約関係を証明できるでしょう。

②事実婚(内縁関係)が認められるための条件

事実婚(内縁関係)とは、婚姻届は提出していないものの、婚姻の意思を持って実質的に夫婦として生活している状態のことをいいます。

事実婚(内縁関係)のパートナーが浮気した場合も、法律上の夫婦間の浮気の場合に準じて慰謝料請求が可能ですが、そのためには、お互いが婚姻の意思を持っているだけでなく、周囲の人から見ても客観的に「夫婦」と認識されている実態があることが必要です。

たとえば、親族や親しい人にパートナーを妻(夫)として紹介していたり、公的な行事に夫婦として参加している事実があれば、事実婚(内縁関係)にあると認められやすくなります。

(2)慰謝料の相場は?

婚約関係や事実婚(内縁関係)にあるときの浮気慰謝料の相場は、数十万円~200万円程度と考えられています。

夫婦の場合は数十万円~300万円ほどと言われることが多いので、婚約・事実婚のほうが相場は低めになる傾向があります。

もっとも、恋人としてどんな付き合いをしてきたかや、浮気された側の精神的苦痛の度合いによっては、高額な慰謝料が認められることもあります。

たとえば次のような事実があれば慰謝料は増額される傾向があるので、当てはまるものがあるかどうかチェックしてみてください。

  • 交際期間が長い
  • 結婚適齢期である
  • 結婚のためにすでに職場を退職している
  • 式場や新居の手配など、結婚のための準備が進んでいる
  • 彼氏(彼女)から悪質な態度を取られた

(3)慰謝料請求するために必要な証拠は?

婚約中や事実婚(内縁関係)で浮気の慰謝料を請求するには、夫婦間の浮気の慰謝料請求の場合と同じように、パートナーが浮気した証拠を揃えることも重要です。

相手が浮気の事実を否定した場合には、証拠がなければ慰謝料の請求は認められないため、次のような証拠を集めましょう。

  • 恋人が浮気相手とホテルに出入りしている写真・動画
  • 恋人が浮気相手の自宅に複数回出入りしている写真・動画
  • 恋人が浮気相手の自宅に長時間滞在したことが分かる写真・動画

集めるべき証拠や、証拠の集め方についてより詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

(4)慰謝料請求の具体的な方法は?

浮気の証拠が揃ったら、いよいよ実際に慰謝料を請求します。

最も手軽な方法は、話し合いで慰謝料請求の意思を伝えることです。

口頭でもメールでも構いませんが、

  • 慰謝料の支払いを求めること
  • 希望する金額

の2点を明確に伝えることがポイントです。

話し合いだけでは「言った・言わない」のトラブルが生じる可能性があるので、内容証明郵便を利用するのも方法のひとつです。

内容証明郵便とは、誰が、誰に、いつ、どんな内容の手紙を送ったのかを郵便局が証明してくれる郵便のことです。

慰謝料請求書を内容証明郵便で相手に送付することによって、こちらの本気度を示すことができ、相手も真剣に対応することが期待できます。
また、裁判に発展した場合には証拠の一つとして使えます。

なお、内容証明郵便の書き方については以下の関連記事を参考にしてみて下さい。

パートナーとの話し合いがまとまらなかった場合には、裁判で慰謝料を請求することも検討しましょう。

裁判で自分の主張する事実を証拠で証明し、勝訴判決を得れば、強制的に慰謝料を回収することも可能となります。

ちなみに実際の裁判では、判決の前に裁判官から和解案が示され、お互いがその和解案に同意すればその時点で裁判が終了することもあります。

6、浮気されたときにやってはいけないこと

パートナーとやり直すにせよ別れるにせよ、浮気されたときにやってはいけないことがいくつかあります。

たとえパートナーの浮気でショックを受けたとしても、以下の行為はしないように注意しましょう。

(1)感情的になって相手を責める

パートナーの浮気が発覚すると、どうしても感情的になってしまうものですが、その感情を相手にぶつけることは控えましょう。

感情的になって責めてしまうと、相手も本当のことを言いづらくなってしまいます。
そうなると、正しい対処法を検討することが難しくなります。

また、感情が爆発して理性が効かなくなってしまうと、さまざまな事件に発展しかねないことも頭に置いておきましょう。

ときどきニュースなどで恋人同士の殺人事件や傷害事件の報道を見聞きすることがあると思いますが、そういった事件の多くは、パートナーの浮気に端を発する痴情のもつれによるものと考えられるのです。

(2)相手が浮気したことを言いふらす

浮気された腹いせに、相手が浮気したことを言いふらすのもNGです。
SNSなどで拡散するのもやめておきましょう。

このように相手のプライベートなことを不特定多数の人へ拡散すると、名誉毀損になることがあります。

腹いせではなく相談するためだったとしても、不特定多数の人が認識しうる場で相手のプライバシーを言いふらすことは避けるべきです。

(3)自分も浮気をする

相手が浮気した以上、自分も浮気を仕返してやると考える人もいると思いますが、そんなことをしても決してよい結果にはなりません。

パートナーとやり直したい場合にはお互いの溝を深めるだけですし、別れる場合には何のメリットもない行為です。

婚約関係や事実婚(内縁関係)にあった場合には、あなたが慰謝料を請求されるおそれもあります。

また、あなたが浮気をしたことが周囲の人に知られてしまうと、あなた自身の評価が下がってしまうでしょう。

まとめ

恋人に浮気されてケジメをつけたいという場合は、弁護士に相談してみるのもよいでしょう。

特に、慰謝料を請求したいという場合は、請求が可能かどうか、可能な場合にはどのくらいの金額を、どのように請求すれば良いのかについて専門的なアドバイスが得られます。
その結果、自分なりの方針が固まってスッキリすることでしょう。

その他の場合でも、経験豊富な弁護士はさまざまな異性間のトラブルを解決してきていますので、有益なアドバイスが期待できるはずです。

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※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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