パズドラの課金がやめられない、そんなお悩みを抱えてはいませんか?
課金をすると、即効でそれなりのメリットを受けることができ、期待以上の展開に進むこともあるでしょう。そのため、パズドラなどのゲームにおいて、課金がやめられない人は少なくありません。
最近のゲームは、「基本プレイ無料」です。
しかし、ゲームを有利に進めるために必要となるアイテムを入手するためには、料金の発生するいわゆる「課金ガチャ」を回さなければなりません。これらのレアアイテムは簡単に入手することができないため、「どうしても欲しい」、「もう1度回したら出るかもしれない」と思っているうちに、何万円も課金してお金を使ってしまうケースが多いようです。
そこで、今回は、パズドラのようなスマホアプリゲームの課金でトラブルにならないために知っておいてもらいたい4つのポイントについてまとめてみました。
ゲームの課金全般に関しては以下の関連記事をご覧ください。
目次
1、パズドラなどのアプリゲームで課金がやめられない理由
パズドラのようなスマホアプリゲームは、基本的には無料で遊べるものがほとんどです。
実際にも、(ほとんど)無課金で遊んでいる人の方が多いようですが、なかには、毎月10万円を超える単位で課金(有料のガチャなどを回すこと)を繰り返す人も少なくないようです。
ネットなどをみると「パズドラに400万円も課金した」といった体験談を目にすることもありますが、このように廃課金(多額の課金を行うこと)をしてしまう背景にはどのような要因があるのでしょうか。
(1)スムーズにゲームをクリアしたい(強い武器などが欲しい)
ゲームをプレイする以上は、「ゲームをスムーズにクリアできなければ楽しくない」と感じる人が多いと思います。
基本プレイ無料のゲームの多くは、一定時間あたりに進められるターンなどに制限がある場合が多く、それを超えてゲームを行うためには、
- 特殊なアイテムを使用
- ゲーム会社が指定する広告などを閲覧
する必要があります。
広告閲覧は無料ですが、これにも1日あたりの視聴回数に制限があることが一般的ですから、「さらにゲームを進めたい」というときには、有料のアイテムを購入しなければなりません。
また、ゲームを進める上では、強敵とのバトルなどが設定されている場合も少なくありません。
これらのボスを簡単に倒すためには、レアな武器などが必要となりますが、これも課金ガチャを利用しなければ入手困難な場合が多いです。
(2)他のプレイヤーよりも優位に立ちたい
スマホアプリゲームには、「他のプレイヤーと競い合う要素(プレイヤー対戦)」が盛り込まれているものも少なくありません。
プレイヤー対戦のイベントなどには、全国(全世界)からそのゲームをやりこんでいる人たちが集まることが珍しくありません。
そのため、他のプレイヤーに勝つためには、レアなアイテムが必須といえるでしょう。
また、キャラクターを育てるためには、他のプレイヤーよりもたくさんゲームをする必要もありますから、ターンを進めるためにさらに課金しなければならなくなる可能性も高くなります。
(3)手に入れたいアイテムがたくさんある
スマホアプリゲームのレアアイテムは、一度に複数導入されることも珍しくありません。
たとえば、キャラクターに装備させるアイテムも、武器、頭装備、体装備のようなパーツにわかれていますから、全部が欲しいと思えば、かなりの課金が必要となります。
また、スマホプリゲームは、実在するマンガ・アニメ・他のゲームとのコラボ企画を通じてレアアイテムが配布されることがよくあります。
たとえば、人気ゲームのパズドラでは、過去に、ドラゴンボール・幽遊白書といった人気マンガとのコラボ企画を実施しています。
これらのアイテムなどは、「今回入手しなければ二度と手に入らないかもしれない」と考える人も多く、全種類をコンプリートするために、何万円、何十万円と課金を繰り返す廃課金者も少なくないようです。
2、アプリゲームで廃課金する前に知っておきたい4つのこと
アプリゲームへの課金は、社会問題のひとつになりつつあります。
最近では、ゲーム依存の予防のために1日あたりのゲーム時間を制限する条例案が可決された県議会もあるほどです。
ゲームアプリへの多額の課金は、さまざまなトラブルの温床にもなりかねません。
パズドラなどの人気ゲームはたしかに楽しいものですが、課金をする前には、次のような点について検討を行い、慎重に判断することが大事です。
(1)無課金でも十分楽しめる場合が多い
ゲーム課金をする前に必ず確認しておくべきは、「無課金でも楽しめるかどうか」ということです。
「基本プレイ無料」をうたっているゲームであれば、1円も課金をしなくとも(多少時間がかかったり、苦労することもありますが)ゲームを進めることに支障は生じないようになっているはずです。
特に、パズドラのような「対人要素(他のプレイヤーとの競争要素)」のないゲームであればなおさらといえます。
「強敵を苦労して倒す」ということを楽しみのひとつと考えることもよい方法かもしれません。
(2)課金イベントは定期的に開催される
課金ガチャは、ゲーム会社にとって重要な収入源です。
また、基本プレイ無料のゲームで遊んでいるユーザーの多くは、無課金(もしくは微課金)で遊んでいるといわれますので、収益を上げるためには、いわゆる廃課金ユーザーから頻繁に料金を徴収する必要があります。
そのため、スマホアプリゲームの課金ガチャイベントは、かなり頻繁に(ゲームによっては毎週のように)実施されます。
誰であれ収入は限られますので、これらの課金イベントに毎週全力投球していれば、必ずいつかは経済的に破綻してしまいます。
(3)課金アイテムの寿命は短い
上の点とも共通することですが、スマホアプリゲームで配布される課金アイテムは、「ゲーム内での寿命が短い」ことが少なくありません。
ゲーム課金を続けてもらうためには、ゲームやアイテムそれ自体をインフレ化(どんどん難しく・どんどん強くしていく)して行かざるを得ないからです。
つまり、今週配布されたレアアイテムが、来月、再来月には「無用のアイテム」になっているということも珍しくないということです。
もちろんゲームによります。
したがって、課金ガチャに参加するときには、そのアイテムが有効(価値のある)期間はどれくらいなのか、短期間しか使えないアイテムのためにいくらまでなら支払ってもよいかということを冷静に考えておいた方がよいでしょう。
(4)欲しいアイテムが出るとは限らない
ゲームの課金ガチャは、レアアイテムの輩出率が厳しく設定されている場合が少なくありません。
1回300円のガチャで簡単にレアアイテムを入手されては、ゲーム会社にとっては商売にならないからです。
スマホアプリゲームに課金ガチャを設定する際には、それぞれのアイテムの輩出率が必ず明示されていますので、課金をする前に「欲しいアイテムを引き当てるために幾らくらいかかるのか」、「その金額がアイテムの価値として適正なのか」ということを冷静に検討しておくべきでしょう。
また、一度に複数のレアアイテムが配布されている場合には特に注意が必要です。
課金ガチャをいわゆる確定枠まで回したとしても、確定対象となっているアイテムが複数あれば、欲しいアイテムが当たるとは限らないからです。
パズドラのような人気スマホアプリゲームの平均的なレアイテム輩出率を前提にすれば、同時に配布された複数のレアイテムをすべて入手しようとすると、10万円を超える課金が必要となることも珍しくありません。
3、アプリゲームの廃課金の支払いができなくなるとどうなる?
スマホアプリゲームへの課金は、「自分の支払える範囲」で行うのが大原則です。
その意味では、スマホアプリゲームへの課金は、コンビニなどで購入できるプリペイド方式のカードによって行った方が安全といえます。
しかし、実際には利便性の観点などから、クレジットカードやキャリア決済といった現金決済以外の方法が選択されることの方が多いといえます。
これらの場合には、「いくら課金したのかわからない」ということにもなりやすく、後に大きなトラブルの原因となるので注意すべきです。
パズドラなどのスマホアプリゲームの課金トラブルの典型は、カードやスマホ決済の請求に応じられない(毎月の支払いを滞納してしまう)ことですが、このような事態になれば、次のようなデメリットが生じてしまいます。
(1)クレジットカード・スマホの利用停止
ゲーム課金をクレジットカードやスマホのキャリア決済で行っていた場合に、その支払いを滞納してしまえば、クレジットカード・スマホは利用停止や強制解約となってしまいます。
クレジットカード・スマホが利用停止になれば、課金ガチャをすることも当然できません。
また、スマホアプリゲームのほとんどは、ネット通信を前提にしているので、スマホが利用停止になれば、Wi-fi環境のない場所ではゲームをすることもできなくなります。
(2)信用情報にブラック情報が登録される
クレジットカードやキャリア決済の滞納が2ヶ月以上になると、長期滞納の情報が信用情報に登録されてしまいます。
長期滞納の情報は、「事故扱い」になるので、そのほかの信用取引(ローン・カードの契約)に悪い影響を生じさせてしまいます。
たとえば、これらの事故情報が登録されてしまえば、新規のローン・カードの契約は難しいでしょうし、滞納していないカードについても限度額の引き下げ・契約更新拒否の理由となることがあります。
長期滞納の事故情報は、滞納解消から5年間は消去されることはありませんので、これらの不利益も長期間続くことになります。
(3)状況がさらに深刻になれば自己破産ということも
最近では、ゲーム課金をきっかけに借金を膨らませてしまい自己破産に至る人も増えているようです。
実際、裁判所が公表している司法統計では、さまざまな規制によっていわゆるクレサラ破産が一段落したことで減少傾向にあった自己破産の申立件数が増加に転じています。
自己破産増加の要因のすべてがゲーム課金というわけではありません。
とはいえ、いまでは裁判所に備え付けられている申立書のひな形にも借金の主な理由として「ゲーム課金」の項目が設けられるようになったことからも、ゲーム課金を原因とする自己破産が増えていることを窺い知ることができます。
【参考】司法統計(裁判所ウェブサイト)
4、アプリゲーム課金|問題がさらに深刻になる前に弁護士に相談
ゲーム課金に関するトラブルは、初期に対応すれば、大きな問題になることなく解決することもできます。
たとえば、「数万円程度の課金が支払えない」という段階で対処できれば、家族などからお金を借りて支払いを済ませ、その後は課金を控えるということで、大きなリスクもデメリットも生じさせずに解決できます。
しかし、ゲーム課金のトラブルは「家族には相談しづらい」ということも多いでしょう。
特に、家族にゲームに対する理解がないと感じているときには、「怒られてしまう」ということが気になって、問題を1人で抱え込み悪化させてしまうケースが考えられます。
弁護士には守秘義務があるので、ゲーム課金が支払えないことを相談しても、誰にも知られる心配はありません。
「これくらいの金額なら自分で解決できる」という甘い見通しが状況を悪化させることも少なくありませんから、支払いの滞納をすぐに解消できないときには、できるだけ早く相談しておいた方がよいでしょう。
まとめ
パズドラなどの人気ゲームは、非常に楽しいのでついやりこんでしまいます。
また、同じゲームをやっている人が多ければ、他の人よりも優位に立ちたいと、つい課金ガチャに熱くなってしまうこともあるかもしれません。
また、人気ゲームはイベントも豊富ですから、「絶対に欲しい」と思うアイテムなども頻繁に配信されることになります。
とはいえ、すべてのアイテムを完全に入手することは、現実的なことではありません。
「廃課金で爆死」してしまえば、残るのは多額の請求だけです。ゲーム課金は、すぐに自力で支払える範囲の金額で、できるだけ慎重に行うべきでしょう。
万が一、ゲーム課金の支払いに行き詰まってしまった場合には、「パズドラ課金で自己破産」ということにならないためにも、早期の相談・対応が重要です。