オンラインゲームの課金後悔を避けるために必要な3つのポイント

オンラインゲームの課金後悔を避けるために必要な3つのポイント

ゲーム内での課金に後悔はありませんか?

今回は、ゲーム内課金で後悔しないための重要なポイントや、課金しすぎた場合の対処方法についてまとめてみました。

ソシャゲにまつわる借金については、以下の関連記事もご覧ください。

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1、手を出してはいけない課金ガチャの具体例5つ

課金ガチャは、これまでも多くのトラブルが生じてきました。
実際、訴訟沙汰になったようなケースも少なくありません。

そこで、オンラインにおける課金ガチャについては、法律上の規制だけでなく、いわゆるオンラインゲーム(ソーシャルゲーム)の業界団体でも、課金ガチャのあり方について一定の自主規制(以下、「ガイドライン」と記します)を設定しています。
これらの規制に従わないようなガチャシステム(ゲーム)は悪質なものが多いでしょうから、手を出すべきではないでしょう。

【参照】ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン(日本オンラインゲーム協会ウェブサイト:PDFファイル)

(1)「コンプガチャ(カード合わせ)」に類似する課金ガチャ

コンプガチャというのは、簡単に言えば、数種類あるレアアイテムをすべて入手すると、さらにレアなアイテムを取得できるというタイプの課金ガチャのことをいいます。
コンプガチャは、ユーザーの購入意欲を煽りやすい方法として有効な仕組みであることから、かつての課金ガチャの主力商品だったものです。

しかし、現在の法規制においては、このようなコンプガチャ(カード合わせ)による景品の提供(ガチャアイテムの配布)は禁止されています。
とはいえ、課金ガチャには、規制の抜け道を巧みに利用した悪質なものも少なくありません。

ですから、「コンプガチャに似ている」と感じるようなガチャ(を行っているゲーム)には手を出さない方がよいといえるでしょう。

(2)ガチャの内容についての表示のない課金ガチャ

ガイドラインでは、ガチャの内容についてユーザーが簡単に確認できるページ(いわゆるガチャページ)をゲーム内に設置することを求めています。

ガイドラインにおいて表示がもとめられている情報は下記の通りです。

  • ユーザーが獲得できる全てのガチャアイテムを名称・イラスト・種別などを用いて予め確認できるように表示する。
  • 有料ガチャにおいてガチャレアアイテムを提供している場合には、何がレアアイテムであるのかを表示する
  • 有料ガチャで提供数または提供期間が限定されているガチャアイテムを提供する場合には、その提供数または提供期間等の内容を表示する。
  • 有料ガチャにおいてキャンペーン企画等により販売中のガチャアイテムの提供割合を変更する場合、当該変更の条件および変更の度合い(増加または減少のいずれか一方)を事前(キャンペーン開始の前日まで)に表示する
  • 有料ガチャにおいて、特定のアイテムの提供割合を上げる場合などで比較対象表示を行う場合、比較対象となる有料ガチャの名前や販売期間等を明らかにする。
  • 有料ガチャにおいて重複して同一のアイテムを入手する可能性の有無およびその条件等を表示する
  • 有料ガチャにおいて不具合が発生した場合には、速やかにその事実を表示し、適切な対応を行うこと

(3)レアアイテムの設定に問題のあるガチャ

ガチャ課金する目的の多くは、「レアアイテム」の入手でしょう。
ガイドラインでは、レアアイテム提供を目的としたガチャを実施する際には、下記の設定条件のいずれかを遵守するように求めています。

  • いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額の上限は、有料ガチャ1回あたりの課金額の100倍以内とすべき
  • 推定金額が上記の上限を超える場合には、ガチャページにその推定金額または倍率を表示する。
  • いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額の上限は 5万円以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額を表示する。
  • ガチャレアアイテムの提供割合の上限と下限を表示する。
  • ガチャアイテムの種別毎に、その提供割合を表示する。

(4)課金額に見合うアイテムの提供のないガチャ

また、ガイドラインでは、課金ガチャにおいては、その課金額に見合ったアイテムを提供するように次のような基準を定めています。

  • 有料ガチャ1回利用時に提供されるガチャアイテムの価値は、有料ガチャ1回の価額と同等またはそれ以上とする
  • 有料ガチャ10回利用時に提供されるガチャアイテムの提供割合の期待値上の価値は、有料ガチャ 10回の価額と同等またはそれ以上とする。
  • 有料ガチャの利用金額の総計が5000円の場合、有料ガチャから提供されるガチャアイテムの提供割合の期待値上の価値は、5000円と同等またはそれ以上とする。

たとえば、3000円の課金ガチャであれば、そのレア度は別としても合計で3000円相当のアイテムは常に提供されるべきというのが、ガイドラインの内容といえます。

とはいえ、ゲーム内アイテムの金銭的価値を正確に見積もることは簡単ではないので、実際にはかなり大雑把な対応がなされているケースが多いようにも感じます。

(5)「ハズレ」のある課金ガチャ

ガイドラインでは、有料ガチャに「ハズレ(何のアイテムも得られない結果)」を設けることは禁止されています。

2、課金ガチャで後悔しないために自分自身でできること

オンラインゲームのユーザーの大半は、実は無料利用のユーザーです。
とはいえ、すべてのユーザーが無料のままでいれば、ゲーム会社の運営は成り立ちません。
そのため、ゲーム会社は、あの手この手を駆使して、ユーザーの課金意欲を煽るような宣伝・キャンペーンなどを行ってきます。

しかし、キャンペーンなどに煽られて、そのたびに高額な課金を繰り返していては、家計も必ず行き詰まってしまいます。
「課金せずにゲームを楽しめる」のが理想といえますが、実際にオンラインゲームにハマってしまっている人にとって「課金ガチャを全くしない」というのは、非現実的ともいえます。

そこで、課金ガチャと上手につきあっていくために意識しておきたいポイントについてまとめてしました。

(1)毎月の課金上限額を設定して厳守する

上でも書いたことですが、オンラインゲーム・ソーシャルゲームは「無課金で楽しむ」ことが最も安全です。
とはいえ、実際にゲームにハマりこんでしまった人にとっては、無課金で遊ぶことは現実的ではない場合が多いことも確かです。
他のユーザーと競うようなイベントでは課金アイテムが必須となることが多いからです。

「毎月の課金上限額を設定して遵守する」ということは、廃課金で爆死して後悔しないための最も基本的な対応といえます。

  • クレジットカードでの課金はやめる(ギフトカードでの課金のみにする)
  • スマホにあるクレジットカード情報を消去する(すぐに課金できないようにする)
  • クレジットカードの利用明細を毎月郵送してもらうようにする

といった対応をすれば、上限額を守りやすくなるといえるでしょう。

(2)欲しいアイテムの入手まで幾らかかるかを事前に想定する

廃課金を繰り返してしまう人の多くは、「ガチャを回せばいつかは欲しいアイテムが当たる」と考えてしまいがちです。
最近のレアガチャでは「確定枠」のようなものが設定されている場合も少なくないですから、まずは「確定枠まで幾らかかるのか」ということを確認しておいた方がよいでしょう。

また、狙っているアイテムの排出率もきちんと確認しておくべきでしょう。
最近の課金ガチャでは、レアアイテム枠に複数のレアアイテムが設定されている場合が多いですから、「レア確定枠から欲しいアイテムがでない」ことも珍しくありません。
これらの条件を確認すれば、「自分で支払いが可能な金額までに欲しいアイテムが入手できる可能性」についてもある程度以上の見通しを立てることができます。
毎月の予算内に欲しいアイテムを入手できない可能性が高いのであれば、「最初から(そのキャンペーンには)手を出さない」といった具体的な対策も講じやすくなります。

(3)本当にそのアイテムに価値があるのかよく考える

レアアイテムには、その価値が限定的なものに過ぎないものも多く含まれます。
「あるアイテムだけが最も有効」ということは、ゲーム会社にとって好ましい状況ではないからです。
ガチャ課金を収益源としている以上、ゲーム会社としても、新しいレアアイテムを次々と出し続けるしかありません。
つまり、そのときは欲しいと考えているレアアイテムであっても、「来月になったら無価値」となる可能性があることは、有料のガチャ課金をするときにはよく考えておくべきです。

最近のオンラインゲームでは、レアアイテムの確定枠まで到達するためには、短期間で数万円の課金が必要という場合も少なくありませんから、トライすべきガチャの選別を慎重にすることはとても重要なことです。
実際にも、冷静になって考えれば、「今回当たらなくても次のアイテムでかまわない」、「再販売」や「無料の再配布」でトライすれば十分と感じることも多いと思います。

3、課金ガチャの支払いができなくなった場合の解決方法

「つい廃課金をしてしまって支払いができない」という場合には、落ち着いて対応することが大切です。
クレジットカードやキャリア決済の支払いができなかったときに、誤った対応をしてしまえば、状況をより悪化させ、取り返しのつかない事態に陥ってしまう可能性が高くなります。

(1)クレジットカードの支払いをリボ払いに切り替えるときの注意点

ゲーム課金をクレジットカードで決済した場合には、一括払いが原則となります。
そのため、廃課金をしてしまった場合には、翌月以降の請求額をみて「とても支払いきれない」と青ざめてしまうこともあるでしょう。

このような場合には、その月の支払をリボ払いに切り替えることで、その月の支払額を対応可能な金額まで抑えることができます。

ただし、リボ払いには次のようなリスクがあることに注意する必要があります。

  • 高額な手数料を完済まで毎月負担しなければならない
  • 毎月の支払額を減らせば、利用残額が減りづらくなる(完済まで時間がかかる)

「リボ払いで対応できるから・・・」と、毎月のように廃課金を繰り返せば、返済は完全に行き詰まってしまいます。
リボ払いでの対応は、「緊急措置」であることを正しく理解して、繰り上げ返済の実施などで、利用残額を1日でも早く完済できるように努力すべきでしょう。

(2)廃課金を借金で解決することはとても危険

廃課金の支払いができないときに、消費者金融や銀行カードローンなどで借金をして支払いすることは、リボ払いへの切り替えよりもリスクの高い行為といえます。
なぜなら、借金の金額が同じであれば、借入件数(返済日の回数)の多い方が返済の負担(返済のための資金繰りの負担)は重くなるからです。

また、借金でクレジットカード・キャリア決済の支払いを済ませてしまえば、これらの利用限度額に余裕が生まれることで、「廃課金を繰り返しやすくなる」ことも大きなリスクといえるでしょう。

(3)どうしても返済できないときには債務整理で解決

ゲームに廃課金をしてしまった場合でも、「ある月の請求額だけが支払えない」という状況であれば、リボ払いへの切り替えなどで対応することは可能です。
大切なことは「同じ失敗を繰り返さない」ことです。支払いの苦しい状況が続けば続くほど、状況は悪化していきますし、冷静な判断をすることもできなくなります。

また、ソシャゲやオンラインゲームに廃課金してしまったことは、家族などにも相談しづらいことでもあるので、状況が悪化するほど、他人にも相談しづらくなってしまいます。
そのため、「たった1回の廃課金」が悪循環の引き金となって、自己破産しか解決策がない状況に追い込まれてしまうケースもあります。
近年では、裁判所に備え付けられている自己破産申立書のフォーマットにも、「借金の理由」としてゲーム課金という項目があらかじめ盛り込まれているほどです。

多額のゲーム課金をしてしまって、どうしても支払うことが難しいときには、弁護士・司法書士に債務整理を依頼して解決することができます。相談の時期が早ければ、自己破産よりも簡単で費用も安く、デメリットも小さい方法で解決できる可能性も高くなります。

まとめ

オンラインゲームやソーシャルゲームにハマってしまうと、人よりも強いキャラクターを作りたい、オシャレなアバダーを身につけさせたいとどうしても考えてしまうものです。

しかし、課金ガチャそれ自体が一種のゲームといえる以上、運・不運にも大きく左右されてしまうリスクがあります。
また、ゲーム会社の運営上の都合を考えれば、「レアアイテムは簡単にそろえられない」し、「新しいレアアイテムは次から次へとでてくる」ことを正しく理解しておくことは、とても重要なポイントといえるでしょう。

万が一、後悔するような廃課金をしてしまって、多額の請求で困ってしまった場合には、落ち着いて冷静に対応することが大切です。

誰かに相談することは、冷静に考えるきっかけを得られる点でも大きな意味があります。
ゲーム課金が支払えないということを家族などに相談することが気まずいというときには、弁護士・司法書士事務所の無料相談を上手に利用するとよいでしょう。

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