母子家庭の医療費における3つの助成制度|医療費以外の公的補助も

母子家庭 医療費

母子家庭の医療費には、どのような助成制度があるのでしょうか。

実は、母子家庭の医療費の公的助成制度はとても充実しています。

そこで今回は

  • 母子家庭の医療費における公的助成
  • 母子家庭への医療費以外の公的助成やその他の金銭的支援
  • 母子家庭だからこそ検討しておきたい保険

等について、ご説明したいと思います。ご参考になれば幸いです。

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1、母子家庭における医療費の公的助成制度は充実している

母子家庭の医療費の公的助成制度は充実している

母子家庭の公的医療費の助成制度は充実しています。
助成のための細かい条件は、各地方自治体によってまちまちですが、どの地方自治体でも母子家庭には手厚い助成が用意されています。
助成をしっかり理解してきちんと申請できれば、健やかに子どもを育てていかれます。

2、母子家庭で使える医療費補助等一覧

母子家庭で使える医療費補助等一覧

それでは具体的に、医療費の助成制度について確認していきましょう。

(1)自治体(市区町村)による医療費助成制度

医療費(※)は、自治体により「医療費助成制度」が設けられています。
東京都では通称、「マル乳」「マル子」「マル親」と呼ばれています。

①0歳から6歳(未就学児)(東京都では通称「マル乳」)

0歳から6歳(未就学児)の医療費を対象とした助成制度です。
母子家庭如何に関わらず、すべての家庭が対象となります。
ほぼすべての自治体において、医療費は無料です。

②6歳〜(東京都では通称「マル子」)

6歳〜の医療費を対象とした助成制度です。
こちらも母子家庭に関わらず、すべての家庭が対象となります。

この制度は、自治体ごとに上限年齢や助成割合が異なりますので注意が必要です。

たとえば東京都では、港区では中学卒業時まで医療費が無料である一方、千代田区では高校卒業時(18歳)まで医療費は無料です。23区以外では中学生については「所得制限あり・通院時200円の自己負担あり」とする自治体が多い中、府中市・武蔵野市ではこの制限はありません。
もし住まい決めのポイントが他にないようであれば、できるだけ手厚い医療費のサポートが準備されている地域に住まわれることもおすすめです。

なお、生活保護世帯の医療費補助は医療扶助の対象ですから、ここで紹介する助成金は対象外となります。

③ひとり親家庭等医療費助成制度(東京都では通称「マル親」)

ひとり親特有の制度としては、この「ひとり親家庭等医療費助成制度」が肝となります。

①②との違いは、

  • 親の医療費も助成対象となること
  • 子どもの医療費の年齢上限が高く設定されていること

です。

この制度も、自治体によって内容が異なります。
たとえば東京都の場合には、健康保険適用分の1割自己負担で医療機関を受診できます。

住民税非課税世帯は無料です。
年齢上限は高校卒業まで(18歳)とされています。

詳しくはお住まいの市区町村のホームページなどでチェックしてください。

大切なことは助成制度が充実していても申請しなければ利用できないということ。忘れずに申請してください。

※医療費とは

国民健康保険や健康保険など各種医療保険の対象となる医療費、薬剤費等の自己負担分をいいます。予防接種など、保険対象外の費用は除きますのでご注意ください。また、他の給付や助成の対象となる医療費(高額医療費など)も対象外となります。

(2)母子福祉資金・父子福祉資金・寡婦福祉資金

各自治体の助成の対象外の医療費については、自治体の福祉担当窓口から資金を借りることもできます。

この制度は厚生労働省の管轄なので全国一律の助成金で、母子福祉資金、父子福祉資金、寡婦福祉資金と呼ばれるものです。
この制度では修学資金(授業料、施設費、通学費、教科書代等)などの貸付も行っていますので、医療費以外でも利用することができます。

借りられる上限額は、医療費なら340,000円まで、特別医療費は480,000円です。
保証人ありなら無利子、保証人がなくても1%の利率で借りることができます。償還期間は5年以内です。

万が一の場合には利用を検討しておきましょう。

(3)国民健康保険料の免除

公的医療保険には、大きくは国民健康保険と健康保険の2種類があります。

企業に所属し、企業が社会保険に加入している場合は、後者の健康保険に加入していますのでご安心ください。会社から保険証が配布されるケースがこれです。

一方、フリーターである場合などは国民健康保険となります。
これについては著しく所得の低い母子家庭や退職・倒産などの理由で収入が大きく減少した場合、国民健康保険料の一部減免、もしくは免除されるケースもあります。

保険料が減免されたからといって、医療機関での支払いが多くなってしまうことはありません。
支払いが困難な場合には自治体の窓口に相談してみるといいでしょう。

3、母子家庭を対象とする医療費以外の公的補助のご紹介

母子家庭を対象とする医療費以外の公的補助のご紹介

(1)児童手当、児童扶養手当、児童育成手当

医療費に限らず、子どもがいることで「児童手当」(中学卒業まで)という公的補助があります。
これは母子家庭に限りません。
母子家庭では、この「児童手当」のほか、「児童扶養手当」(高校卒業(18歳)まで)という手当が追加されます。

東京都では、これに加えて「児童育成手当」が追加されます。

東京都で小学生の子ども1人を母子家庭で育てる場合、月額で次のような手当がもらえることになります。

  • 児童手当    10、000円
  • 児童扶養手当  42、910円
  • 児童育成手当  13,500円

もっとも、どの手当も所得制限があります。

その他、自治体によっては「住宅手当」もあるところもあるようです。詳細は自治体にお問い合わせください。

(2)割引等制度

その他、母子家庭に対し、各種割引等制度が整っています。

以下の通りです。

公的割引等制度

子どもの対象年齢

給付金など

特定の寡婦控除

なし(扶養している間)

所得制限あり

所得税:35万円控除

住民税:30万円控除

電車やバスの割引

18歳まで

自治体によるが3割引きか半額程度

粗大ゴミの手数料減免

18歳まで

自治体による

水道料金の割引

18歳まで

自治体による

保育料の免除や減額

なし(母子家庭以外にも)

保護者の所得や納税額で決まる

自立支援教育訓練給付金

18歳まで

受講料の60%(上限20万円)

それぞれ給付金や給付条件があります。
詳しくは自治体の窓口に問い合わせてみてください。

4、母子家庭で活用したいその他金銭的支援

母子家庭で活用したいその他金銭的支援

母子家庭とは、つまり「父親」は存在していたわけです。
その父親にも養育の義務があります。

あなた一人で悩んでいるのはナンセンス。
本項では母子家庭で忘れてはならない金的支援を説明していきます。
確認してみましょう。

(1)離婚の場合

離婚の場合には、離婚の際に配偶者からもらう権利のある金銭的支援はしっかり受けるようにしましょう。

①養育費

子どもがいるなら当然養育費は請求しましょう。
離婚の際にお互いに合意したなら決められた金額を毎月受け取れます。
養育費の支払いは離婚しても親として当然のこと(母子及び父子並びに寡婦福祉法第5条第1項第2項)。
金額は、元配偶者の収入とあなたの収入に鑑みて決まります。子どもが元配偶者と同じレベルの生活水準を保ち、勉学を納められる程度の養育費が支払われることに。
たとえば元配偶者が年収500万円程度であなたの年収が100万円程度と仮定すると相場はだいたい子ども1人(14歳未満)につき2万円から4万円程度でしょう。

②財産分与

離婚の際には財産分与を忘れてはいけません。
夫婦共同で作った財産は離婚時に分割できることになっています。
貯金はもちろんですが、車や家などの固定資産も分割の対象です。
その他家具が電化製品、家財道具も分割の対象に。

ただし、明らかに婚姻前のどちらかの財産は対象にはなりませんのでご注意ください。
財産分与をしていない(預貯金の清算をしていない、全て旦那の元においてきてしまったなど)、旦那が勝手に家財道具をもって引っ越していったなど、納得のいく分担ができていない場合は、これからでも請求すべきです。

ただし、請求は離婚後2年間という時効があります。注意してください。

③その他元夫に請求できるもの

その他離婚の責任が元夫にあり、不貞行為やDVなどが離婚原因なら慰謝料も請求できるでしょう(慰謝料請求にも離婚後3年という時効がありますので注意してください)。
金額は程度によって異なりますが、協議離婚で合意が取れるなら好きに金額を決められます。

慰謝料や養育費は途中で支払われなくなるケースも少なくないため、公正証書などに残しておければ安心です。
もしも支払われないケースがあれば、給料の差し押さえ処置なども可能になるでしょう。

(2)配偶者との死別の場合

配偶者との死別の場合でももらえる金銭的支援があります。見ていきましょう。

①遺族年金

遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金に分かれています。
受給対象者は母子家庭の母親です。

夫が死亡したときに、子どもがまだ18歳になった年の3月31日までの間だった子がいる母親と考えてください。もちろん胎児の場合でも対象です。

遺族基礎年金は自営業などで国民年金に加入していた第1号被保険者が対象で支払われます。
そして遺族厚生年金はサラリーマンなどで厚生年金に加入していた第2号被保険者に支払われるもの。

サラリーマンや公務員の夫(55歳未満)の死後母子家庭になったなら、遺族基礎年金と遺族厚生年金のどちらも受け取れるでしょう。
ただし、残された配偶者の年収が850万円以上のケース、夫に生計を維持してもらっていな買ったケース(入籍だけで生計を別にしていたなど)は対象外です。

②生命保険

もし、夫が任意で生命保険に加入していたなら、そちらも大きな支援になるはずです。
受取人を妻としていた保険に夫が加入していたか、確認するようにしましょう。

(3)NPO法人の支援

昨今ではNPO法人の支援も充実してきています。
母子家庭に向けて食事の提供をしてくれる団体や、母子家庭向けのシェアハウスの提供などがあるようです。気になった方は調べてみてください。

5、母子家庭では「保険」の検討も

母子家庭では「保険」の検討も

夫婦であれば、片方に何かあっても片方がいます。
子育てにおいて、夫婦はお互いにセーフティネットの関係であるといえます。

しかし母子家庭では、監護者に何かあったら、基本的にそこをカバーする人はいません。
そのため、万が一に備えて民間の保険も活用していくべきです。
そうすることで自身と子どもの身を守れることになるでしょう。

(1)「保険」とは

「保険」とは、リスクが発生したときの金銭的なカバーです。
万が一に備えて子どもが健やかに育っていけるように保険の契約を検討していきましょう。

(2)子どもにかかるお金に備える保険

子どもに予期せぬお金がかかる場面。
それは「病気や怪我」と「教育」です。

ただ、病気や怪我については、前述の医療費助成制度があります。
もしこれでカバーできない部分に不安がある場合は、保険会社と相談の上加入を検討してください。

一方の教育は、基本的には公立教育へ進めば試算は可能です。
しかし学力や本人の希望の関係で、私立へ進む可能性もあるわけです。
この意味で、幼い時に予期することが難しいと言えるでしょう。
大きくなった子どもの自らの選択を可能な限り応援したいと望む方は、保険で備えると良いのではないでしょうか。
もっとも、本人に返済義務がある奨学金制度もあります。
保険は保険料の負担が必要になるため、慎重に検討してください。

(3)母の万が一に備える保険

母親についても前述の医療制度があります。
そのため、これでカバーできない部分について不安がある場合は(生命保険など)、保険会社と相談の上加入を検討してください。

(4)費用倒れにならない保険の選び方

保険は保険料がかかります。
そのため、費用倒れにならないよう選ぶ必要があります。
どんな心配に備え、どれくらいの補償を望むのか。明確にしてから保険会社に相談しましょう。
また、掛け捨てタイプよりも積立タイプのお祝い金付きなど、無駄にならない保険を選ぶことも大切です。

とはいえ、たとえば学資保険では万が一の母親の死亡などでも保障される保障タイプが良さそうな反面、収入保障保険は掛け捨てタイプがほとんど、などと思うようにいかない部分もありがちです。
なんども保険相談に足を運ぶなど、保険を知り、家庭に合った保険を見つけることに時間を使うことも必要かもしれません。

6、全てがカバーされるわけではないことに注意しよう

全てがカバーされるわけではないことに注意しよう

以上ご説明してきた助成制度や保険ですが、子育てにおける費用を全てをまかない切れるわけではありません。
子どもの交際費もありますし、子どものお小遣い、塾や習い事、数えればキリがありません。
いくら節約を重ねたとしても急な出費は数多くあるでしょう。

ですから、やはり計画的に少しずつでも貯金をしていくことが大切です。

7、制度を上手に活用して楽しい子育てを

制度を上手に活用して楽しい子育てを

1人で子育てをしていかなければと思うと金銭面に不安になり、働くことに必死になってしまうこともあるでしょう。

ですが、日本は社会保険の国です。
母子家庭でも制度を上手に利用すれば、子育ては大変なばかりではなくなります。
基本的な公的補助は充実しており、真面目に働いていれば危ないことをしてまで高額な給料を得る必要性はそこまで高いとはいえないと考えます。

可能な限り心を豊かに、節約なども上手に取り入れて、子どもと笑顔で過ごすことを優先してください。
複数のお子さまがいる方は特に、本当に子育てが大変かもしれませんが、母子家庭だからこそ築ける子どもとのつながりもきっとあるはずです。

8、元夫への請求がまだのときは、弁護士へ相談を

元夫への請求がまだのときは、弁護士へ相談を

もしも元夫への慰謝料や養育費の請求がまだなら弁護士にすぐさま相談してください。

財産分与もそうです。あなたが損することで子どもも損をしてしまいます。

弁護士に相談することで、会いたくない夫にも極力会わずに代理で手続きしてくれますし、時間を節約できるでしょう。

無理に働くなどの時間をなくして、子どもとの触れ合いの時間に回す方が、きっとお子さまも嬉しいでしょう。そのために弁護士をどんどん活用してください。

まとめ

母子家庭では医療費の不安があることでしょう。
しかし、日本は母子家庭への医療費含めた各種公的助成が充実しています。
それでも不安が払拭できないなら民間の保険を検討しましょう。

そしてもしも元夫から必要な金的支援を受けていないなら先に解決しておくべきです。
母子家庭なら養育費を確実に受け取ることから初めてみましょう。

母子家庭でも楽しく子どもを育てていくためにも、後回しにせずに確実に必要な支援は受けること。
楽しく育児をし、子どもと幸せになれることをお祈りします。

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