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養育費とは?養育費を確実にもらうたった1つの方法

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「この子(たち)は私ヒトリで育てよう」
そう決心して離婚をする場合は特に、養育費をもらおう、という気持ちはゼロかもしれません。

実際に厚生労働省の調査によると、離婚の際に養育費の取り決めをしている夫婦の率は38.8%と少ない数字です。半数以上の夫婦が養育費の取り決めができないままに離婚へと踏み切っています。

しかし、同居をしない親であっても金銭的な負担を負うのは「当然」です。
二度と会わないと決めた離婚であっても、子どもが健やかに成長していくためにも、親権者になったのであれば養育費はもらってお子さんを育てていきましょう。

今回は、

  • 養育費の相場
  • 養育費の計算方法
  • 養育費がもらえる年齢や減額される条件
  • 確実に養育費をもらうたった1つの方法

についてご紹介していきます。
確実に養育費をもらって子どもの幸せに役立ててください。

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目次

1、養育費とは

養育費とは

(1)養育費とは

養育費とは、離婚をする夫婦のうち親権や監護権を持たない方の親が、子どもの養育のために支払う費用のことです。

(2)養育費を支払う根拠は?

①民法第766条第1項

民法第766条第1項では、協議離婚(夫婦だけで話し合ってする離婚)の際は、次の4点を協議すること、と定められています。

  • 子どもの監護をする者
  • 監護しない親と子の面会交流について(する・しない、頻度など)
  • 子の監護に要する費用の分担(これが養育費!)
  • その他の子の監護について必要な事項

平成24年4月1日施行の改正民法で、面会交流と養育費についてが明記されました。
それ以降、離婚届にも、面会交流と養育費についてのチェック項目が追加されています。

なんとなくチェックされた方も多いと思いますが、養育費は今後の養育にとても大切になってくるお金です。
これからでも間に合うので必ず検討すべきといえます。

②民法第877条第1項

民法第877条第1項では、直系血族の扶養義務を定めています。
「血族」とは血が繋がった者、つまり親子は血族にあたり、「扶養」とは生活を面倒みることであり経済的負担を含みます。

つまり、血の繋がった子どもに対する経済的負担は、親の義務なのです。

2、養育費っていくらもらえるの?〜養育費の具体的金額を事例で紹介

養育費っていくらもらえるの?〜養育費の具体的金額を事例で紹介

養育費の金額は、夫婦の合意で決めることができます。そのため、いくら、という決まりはありません。
特別な習い事(有名な劇団に入団し活躍している、幼少期からテニスのプロにするために特別レッスンを受けている、私立の小学校に通っている、など)がある家庭では、一般の養育費用を超えているケースもあります。
そのような家庭では、子どものために、実際の費用内訳をよく理解している夫婦間で妥当な金額を決めるべきです。

しかし、合意に至らないケースでは、裁判所に介入してもらい金額を決定してもらうことになります。
裁判所が関与する場合の考え方は、養育費は最低限の生活水準を保つための費用ではなく、非監護親の生活水準と同等の生活水準を保たせるための費用、とされています。
「非監護親の生活水準と同等の生活水準を保たせるための費用」たる養育費は、夫婦の年収と子どもの数や年齢から算出されます。

以下、裁判になった際の算出をご説明していきます。

協議で決める際の算出のポイントについてはこちらの記事をご覧ください。

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(1)養育費の算出方法

養育費の算出方法は、親の年収と子どもの数や年齢で決まります。
一般的には裁判所の定める養育費算定表に基づいて算出されます。

(2)養育費の具体的金額を事例で紹介

では、養育費算定表で実際に養育費を計算してみましょう。参考例で計算してみます。

養育費算定表

①非監護親の年収が300万円、監護親の年収が100万円 子ども(2歳)1人の場合

例えば、離婚し、親権を母親が持っていた場合です。
父親の年収が300万円で母親が100万円の年収を得ていた場合を想定してみましょう。

子ども一人で2歳だった場合の養育費の相場は、2万円〜4万円です。
養育費算定表の中でも下の方に位置するため、妥当なラインは2万5千円というところでしょうか。

ただし、協議離婚の場合には、合意が取れれば、養育費の取り決めが可能。
そのため、できるだけ多く養育費をもらいたいなら4万円から交渉を始めてみましょう。

②非監護親の年収が300万円、監護親の年収も300万円 子ども2人(10歳、15歳)の場合

養育費の相場はこちらも2人合わせて2万円から4万円です。
養育費算定表のちょうど真ん中のラインなので、3万円程度が妥当かもしれません。

親権を母親が持っているなら、母親の年収が高ければ高いほど養育費は下がる傾向です。

③非監護親の年収が500万円、監護親の年収が0円 子ども1人(18歳)の場合

養育費の相場は6万円から8万円です。

ちなみにもしも子どもの年齢が0歳から14歳なら4万円から6万円の結果に。
子どもは成長するにつれ、食費や雑費がかかる傾向です。
さらに進学などで教育費用がかかることでしょう。
そのため、養育費は子どもが大きいほど高額になる傾向です。

このケースの場合には、養育費算定表の中でも上部に位置しているため、相場は7万円程度かもしれません。

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3、養育費は子どもが何才までもらえるの?

養育費は子どもが何才までもらえるの?

養育費は永遠にもらえるわけではありません。基本的には子どもが20歳になるまでのお金です。

(1)原則として20歳まで

原則として、養育費の支払い義務は子どもが20歳になるまでです。

ただし、20歳になる前に就職し、要扶養状態ではなくなったという場合には支払ってもらえなくなるので注意しましょう。養育費はあくまでも親の扶養義務の現れなので、扶養の必要がなければ支払う必要がないからです。

(2)離婚時に養育費について取り決めなくても20歳まではいつでも請求可能

離婚時に養育費について取り決めをしていなかったとしても、子どもが20歳になるまではいつでも請求ができます。
急いで離婚をして養育費の話し合いを失念していたとしても安心してください。

ただし、子どもが就職した場合は、基本的にはもらえなくなる可能性が高いことは前述のとおりです。

(3)ただし過去の養育費を請求するのは難しい

ただし、過去の養育費を遡って請求することは難しいとされています。
大きな理由は、養育費をもらわなくても子どもを養育できていた、ということにあるでしょう。

養育費はその場その場で必要となるお金という性質があります。
そのため「ホントは子育てにかかってきたお金が大きな負担でとても大変だった」という事実があったとしても、今請求するという理由にはならないのです。

養育費は、離婚と同時に、もしくはなるべく早く、請求を開始してください。

4、子どもが成人した以降の大学の費用は請求できる?

子どもが成人した以降の大学の費用は請求できる?

原則20歳までの養育費ですが、もしも子どもが大学に進学した場合にはどうなるのでしょうか。
養育費の延長支払いや増額はできるのかまたはその他の方法がないのかをご紹介します。

(1)離婚時に大学卒業までと取り決める

離婚時にあらかじめ、大学に進学させることを想定して養育費の支払いを大学卒業まで、または大学院の卒業までなどと取り決める方法があります。

(2)子どもから扶養料を請求する

子どもから「扶養料」を請求する方法もあります。

養育費は、「監護親から」「非監護親へ」の請求権です。

これに対し、「(20歳以上の)子どもから」「非監護親へ」の請求権が扶養料です。
養育費では満足した教育が受けられないなどと判断できた場合には、認められる権利になっています。

なお扶養料の請求は20歳未満ではできません。
20歳未満の段階で扶養料を請求する場合は監護親が子どもを代理して請求する方法もとれますが、この場合は養育費の請求で足ります。

(3)離婚時に夫婦間で扶養料を払わないと合意した時は請求できない?

離婚時に夫婦間で扶養料を払わないと合意していたとしても、関係ありません。
扶養料は「子ども」が非監護親に請求できる権利ですから、両親の合意とは関係ないのです。
離婚時に夫婦間で扶養料を払わないと合意していたとしても、扶養料は子どもから請求することができます。

5、養育費を確実にもらい続けるために重要なたった1つのこと

養育費を確実にもらい続けるために重要なたった1つのこと

養育費を確実にもらい続けるために重要なことは1つだけです。

それは、債務名義を確実にとっておくこと。

実は、養育費が途中で支払われなくなる確率は16%もあります。
理由はさまざまですが、少なくとも「払いたくないから」というような不誠実な理由による不払いに対しては、債務名義をとることで確実に回収することが可能です。

以下、「債務名義をとる」ということについて、解説していきます。

(1)養育費支払いについて「債務名義」をとっておく

債務名義とは、強制執行によって実現されることが予定される請求権の存在、範囲、債権者、債務者を表示した公の文書のことです。強制執行が行われるときに利用されます。噛み砕いて言うと、確かに債務を支払うことに合意した証拠のことです。
確実に養育費をもらい続けるためにはこの債務名義が重要になりますので、確実に残しておきましょう。

債務名義は養育費の取り決め方により、その種類が変わってきます。

以下説明していきます。

(2)協議離婚の場合は「公正証書」

協議離婚の場合には、債務名義として残せるものは「公正証書」です。

①まず、養育費の支払いについて、合意書(離婚協議書)として書面に残す

まずは、離婚の協議で養育費の支払額などを配偶者と相談してください。
相談した上で決まったことを合意書として書面に残します。

②養育費支払いの合意書を公正証書にする

お住いの地域の公証役場に合意書を持ち込んでください。公証人が合意書に従い公正証書を作成してくれます。
できれば離婚する夫婦二人で持ち込みましょう。公正証書の確認は夫婦二人で行います。一方だけの合意では公正証書が作成できません。

確認作業の際には、印鑑や身分証明、戸籍謄本などが必要です。

合意の取れた公正証書は公証役場で正式に保管してもらえます。
公正証書の作成には費用がかかりますので注意してください。

(3)調停離婚の場合は「調停調書」

調停離婚の場合には、公正証書などを作成しなくても、養育費について話し合い合意が取れているなら、債務名義が作成されます。

協議離婚の債務名義とは、「調停調書」のこと。
調停離婚の際に養育費について取り決めをしておけばその内容が調停調書に記載されることになるでしょう。
「養育費として、申立人は相手方に対して毎月○日に○万円支払う」などと記載されている部分が債務名義と言われる部分です。この記載があれば強制執行ができます。

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(4)審判離婚の場合は「審判書謄本」

審判離婚は、離婚に合意はできているものの細かい条件で折り合いがつかない場合に発展する可能性のある離婚方法です。
そのため、養育費の支払額などで揉めている場合には、審判離婚に発展する可能性があります。

審判離婚で養育費について取り決めが決まったなら、審判書謄本が作成されることに。
その「審判書謄本」が債務名義書類となります。

調停調書と同様に養育費の支払いについて書かれている部分が債務名義として利用できます。

(5)裁判離婚の場合は「確定判決」

裁判離婚に発展して離婚が成立した場合には、「確定判決」が債務名義として利用できます。
調停調書や審判書謄本と同様に養育費についての決定事項の部分が債務名義部分です。

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6、要注意!再婚や相手の収入減は養育費減額のファクター

要注意!再婚や相手の収入減は養育費減額のファクター

ただし、養育費を離婚の際に決定していたとしても、自身・相手の再婚や相手の収入減がある場合、相手方から養育費減額の調停を申し立てられる可能性があります。

(1)夫が養育費を支払えない、減額したいと言ってきたら?

元夫がさまざまな事情で養育費を支払えない、減額してほしいと言ってきたなら、どうすれば良いでしょうか。
例えば、単なる自分の生活水準を守りたいという理由なら断って問題ありません。

しかし、転職、失業などの理由で一定期間養育費を支払えないと真摯に相談してきた場合には、強制執行をしたところで、実際に養育費を支払ってはもらえない可能性があります。
全てはあなたの考え方次第ですが、長きに渡り養育費をもらいたい場合には、柔軟に対応することも必要になるでしょう。

もしも、あなたが頑なに養育費の減額を認めない場合には、相手方から養育費減額の申し立てを受ける可能性があります。
折り合いがつかない場合は、弁護士に相談すればスムースな解決がはかれます。費用など気になる点を無料相談で確認しましょう。

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(2)減額が認められるケース

養育費の減額につき裁判所が介入した場合に養育費の減額が認められるケースを紹介します。

①妻が再婚した

監護親の妻が再婚して再婚した夫の収入が安定し、子どもの扶養が満足にできる状態なら、養育費の減額が認められる可能性が高くなります。

②夫が再婚して扶養者ができた

反対に非監護者の元夫が再婚し子どもが生まれ、扶養者が増加した場合には、元夫の経済状況によって養育費の減額が認められてしまいます。
扶養する人が増えたわけですから当然です。

ただし、元夫が十分な収入を得ているなら、養育費を減額できるとは限りません。
元夫の収入を検討してから決められることになります。

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③養育費を取り決めたときから収入が大きく減少した

もしも、非監護親の収入が養育費を取り決めた当初よりも大きく減少したなら、養育費の減額が認められる可能性があります。
例えば、失業、病気による不就業、事業が倒産、転職による収入減などです。

このような場合には、養育費の支払いが減額されますから、相談された際には柔軟に対応する必要があるでしょう。

(3)再婚し子どもが新夫と「養子縁組」した場合は

もしも監護親の母親が再婚し、再婚相手と子どもが養子縁組を行った場合には扶養義務は再婚相手の夫に移行します。
ですので、原則としては元の夫は扶養義務を免れますから、養育費を支払う必要はなくなります。
養父が扶養義務を果たせないときに再度元夫の扶養義務が問題になります。

7、離婚、親権や養育費でお悩みの方は弁護士までご相談を

離婚、親権や養育費でお悩みの方は弁護士までご相談を

離婚や親権の獲得、養育費で悩んでいる場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
離婚前なら、債務名義取得のアドバイスをもらえますし、離婚の条件などの相談にも応じてもらえます。
離婚成立後の養育費の相談なら、債務名義がなければ訴訟などを起こして、まずは債務名義を獲得することから動きます。

離婚全般や調停、裁判を起こしたいときでも、弁護士が代理申請をしてくれますから、安心して依頼してみるといいでしょう。

まとめ

養育費は子どもの幸せのためにも離婚の際に取り決めておきましょう。
養育費は子どもが成長し、進学を考えたときに有効に利用できます。
万が一の病気や怪我の際にも困らずに済むでしょう。
養育費を子どもが20歳になるまで続けて払ってもらうためには債務名義を取得するべきです。

債務名義さえあれば万が一の不払いの際に、強制執行ができます。
子どもの将来のためにも養育費を快く支払ってもらい離婚後の生活を安心して過ごしていきましょう。

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