弁護士が教える!交通事故紛争処理センターを最大限活用するための6つの知識

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交通事故に遭ったら、相手の保険会社や加害者本人との間で示談交渉を進めていかないといけませんが、示談交渉をしても、お互いが合意できずに決裂してしまうことがあります。

このようなとき、「交通事故紛争処理センター」という機関を利用して、問題を解決することができます。

交通事故紛争処理センターとはどのような機関で、どのようにして利用することができるのでしょうか?

今回は、交通事故紛争処理センターの利用方法やメリット、デメリットについて、交通事故の相談実績31,953件、解決実績3,359(いずれも20176月末現在)と経験豊富なベリーベスト法律事務所の交通事故専門チーム所属弁護士がご紹介していきます。

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1、交通事故紛争処理センターとは

交通事故紛争処理センターとは、交通事故問題を解決するための、「ADR」の1つです。

ADRとは、裁判外の紛争処理機関です。裁判所を使わずに、当事者の紛争を解決する目的で設置されています。

ADRには、スポーツの紛争を解決するもの、下請けの紛争を解決するもの、製造物に関する紛争を解決するものなどいろいろありますが、その中でも、交通事故紛争処理センターは、交通事故に関する紛争を解決しようとするものです。

日本には、ADR法という法律があり、これにもとづいてADRの機関を法務大臣が認証するというシステムを採用しています。

そして、交通事故紛争処理センターは、公益財団法人交通事故紛争処理センターという団体が運営している機関で、法務大臣の認証を受けています。

交通事故紛争処理センターは、全国の高等裁判所がある場所に設置されているので、自分の居住地や事故発生地に近いセンターを利用することができます。

センターの本部は東京で、以下の通りの本部、支部と相談室が設置されています。

  • 札幌支部
  • 仙台支部
  • 東京本部、さいたま相談室
  • 名古屋支部、静岡相談室、金沢相談室
  • 大阪支部
  • 広島支部
  • 高松支部
  • 福岡支部

2、交通事故紛争処理センターで受けられるサービス

それでは、交通事故紛争処理センターを利用すると、どのようなサービスを受けることができるのでしょうか?

(1)相談

まずは、センターで相談を受けることができます。

センターで相談に乗ってくれる担当者は、交通事故問題の経験を積んだ弁護士なので、適切なアドバイスを受けることができます。

(2)和解あっせん

センターで「和解あっせん」という手続きを利用することもできます。

和解あっせんとは、センターの担当員が被害者と加害者との間で話合いを調整して、和解をまとめるための手続きです。

和解あっせんの際には、担当弁護士が双方からの意見を聞いて、和解案を提示してくれます。

お互いがその内容に合意することができたら、和解が成立して、紛争を終わらせることができます。

あっせんで合意ができたときには、相談担当弁護士が立ち会って示談書または免責証書という書類を作成します。

和解あっせんの話合いは、成立または不成立になるまで何度か繰り返されます

何度話し合っても解決ができない場合には、和解あっせんの手続きは終了します。

和解あっせんによって解決するまでの話合いの平均的な回数は、人身事故の場合に35回程度、物損事故の場合には12回程度です。

(3)審査

和解あっせんを受けても合意することができない場合には、センターの審査会に「審査」を請求することができます。

審査請求をすると、センターの上位機関である審査会が、審査を行います。

審査の日には、担当の審査員が当事者に対し、事故の争点や事故内容について、説明を求め、当事者双方からの主張を聞きます。

そして、審査を行い、最終的な裁定を行います。裁定とは、審査会が決定した損害賠償問題の解決方法についての決定のことです。

被害者は、裁定の告知を受けてから14日以内に、センターに対し、裁定に同意するか不同意にするのかを回答しなければなりません。期限をすぎても回答をしない場合には、不同意とみなされます。

不同意になると、裁定の効果は発生しないので、その内容で解決されることはなく、裁判などの他の方法によって賠償問題を解決するしかなくなります。

被害者が同意した場合、相手が保険会社なら、保険会社は裁定結果に従うことになっているので、裁定の内容通りの和解が成立します。

そして、裁定の内容にもとづいて示談書または免責証書が作成されて、保険会社がそれに従った支払を行います。

相手が保険会社ではなく加害者本人の場合には、加害者も裁定の結果に従う義務がないので、加害者が同意しなければ裁定の効果は発生しません。

3、交通事故紛争処理センターの費用

交通事故紛争処理センターを利用するとき、費用はかかりません

相談を受けるときも、和解あっせんを受けるときも、審査を受けるときも無料です。

そこで、お金がないときや費用を節約したいときには、利用価値が高い方法と言えるでしょう。

4、交通事故紛争処理センターを利用するメリット

以下では、交通事故紛争処理センターを利用するメリットをご紹介します。

(1)法的に妥当な解決ができる

交通事故紛争処理センターを利用すると、センターの担当員弁護士が間に入って和解のあっせんをしてくれます。

担当弁護士は、交通事故の解決方法に詳しく、法的な考え方や基準を知っているので、和解あっせんをするときに、弁護士基準で賠償金を計算してくれます。

また、過失割合などについても、適切な基準をあてはめてくれます。

被害者が自分で示談交渉をしていると、相手の保険会社は低額な任意保険基準で計算してくるため、センターで弁護士基準を適用してもらったら、賠償金の金額が上がりやすいです。

また、示談交渉の際に相手の保険会社が不当に高い過失割合を被害者に割り当ててきて、低い賠償金額を提示してくることもあります。

そういったケースでは、センターを利用することにより、適切な過失割合をあてはめることができるので、やはり賠償金の金額が上がりやすいです。

センターの利用により、こうした法的に妥当な解決ができることは、大きなメリットです。

(2)比較的早く解決できる

交通事故紛争処理センターを利用すると、だいたい3回の話合いで70%以上、5回までの話合いで90%以上の件で、和解が成立します。期間にすると、3ヶ月~半年くらいです。

裁判を起こすと、解決するまでに10ヶ月~1年くらいかかってしまうので、センターを利用すると、かなり早く解決することができるメリットがあります。

(3)弁護士に依頼しなくても問題を解決できる

交通事故紛争処理センターで和解あっせんを受けるときには、専門知識を持った担当弁護士が間に入って話を進めてくれます。

また双方の話を聞いて、弁護士基準で計算した賠償金についての和解案を提示してくれます。

そこで、被害者に法的な知識がなくても、利用しやすいです。

裁判を起こすときには、弁護士の力を借りないと手続きが難しいのですが、交通事故紛争処理センターであれば、弁護士に依頼せずに被害者が自分一人で手続を進めることができる点も、メリットとなります。

(4)保険会社は裁定に従うけれども、被害者は従う必要がない

交通事故紛争処理センターでは、審査請求をして裁定をしてもらうことができます。

このように、センターから一定の解決基準を示してもらえることは、メリットとなります。

たとえば、裁判所で調停をしても、調停はあくまで話合いの手続きなので、双方が合意をしないと解決ができませんが、センターであれば、和解あっせんによって解決ができなくても、裁定によって解決できる可能性があります。

また、保険会社が必ず裁定案に従うので、被害者が和解をするかどうかを選ぶことができる点も、大きなメリットとなります。

5、交通事故紛争処理センターを利用するデメリット

それでは、交通事故紛争処理センターを利用するデメリットは、どのようなものとなるのでしょうか?

(1)問題が終局的に解決されるとは限らない

交通事故紛争処理センターを利用して和解あっせんを受けても、お互いが合意しなければ解決することができません。

また、審査請求をしても、被害者が納得できなければ問題は解決されません。相手が保険会社ではなく加害者本人の場合には、加害者が納得しない可能性もあります。

このように、交通事故紛争処理センターを利用しても、必ずしも問題が解決されるとは限らないことは、デメリットです。

解決できなかった場合、センターで手続をしていた数ヶ月間の期間は、無駄になってしまいます。

(2)遅延損害金がプラスされない

交通事故紛争処理センターで和解案や裁定案を提示されるときには、賠償金に「遅延損害金」をつけてもらうことができません。

遅延損害金とは、損害賠償金の支払いを遅延していることに対する賠償金です。

利息と同じように、年率で計算されます。

裁判で賠償金を請求するときには、年5分の遅延損害金をつけてもらうことができるので、それと比べると、センターでの解決では、賠償金が少なくなってしまう可能性があります。

(3)担当弁護士が気に入らなくても、変えてもらうことができない

交通事故紛争処理センターでは、いったん相談担当弁護士が決まると、手続きの最後までその弁護士が担当します。

そこで、弁護士が気に入らない場合でも変えてもらうことはできません。このことも、センター利用のデメリットです。

6、交通事故紛争処理センターを利用するときに弁護士に依頼する意味はある?

交通事故紛争処理センターを利用するときにも、弁護士に代理人を依頼することができます。センターでは、相談担当弁護士が関与してくれるのですが、別に代理人弁護士を依頼する意味があるのでしょうか?

センターの担当弁護士は、あくまで中立の立場です。そこで、被害者側に肩入れしてくれることはありません。

被害者の有利に話を進めてくれることはありませんし、被害者が不利な条件を受け入れるとしても、「やめておいた方が良いですよ」などと注意してくれるわけでもありません。

ここで、弁護士に代理人を依頼していたら、依頼者である被害者の味方となって適宜アドバイスをしてくれますし、被害者の有利になるように話を進めてくれるので、結果的に好条件で解決できる可能性が高くなります

また、センターへの相談申込みや和解あっせんの申込み、審査請求などの手続をすべて弁護士がしてくれるので、センターに出頭する手間も省くことができます。

そこで、交通事故紛争処理センターを利用するときにも、弁護士に依頼するとメリットが大きいです。

 まとめ

これから、交通事故紛争処理センターを利用しようと考えているなら、一度、交通事故問題に強い弁護士に相談してみると良いでしょう。

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