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試用期間に解雇されたら泣き寝入り?不当解雇から身を守るポイント5つ

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試用期間中に解雇された、試用期間が終わり本採用かと思っていたら、採用されずに解雇された・・・。

「試用期間はお試し期間だから、クビになっても仕方がない」

ネットでもそんな記事を見ることがありますが本当でしょうか?

試用期間でもまじめに仕事してきた、正規採用を期待していたのにあまりにも一方的だ、とご自身が体験された方も多くいらっしゃるかもしれません。

 今回は、

  • 試用期間と解雇の問題について

弁護士が分かりやすく解説します。

 ご自身やまわりの方が不当な解雇にあうことがないように、ぜひこの記事をお役立てください。

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1、試用期間とは

試用期間とは

(1)試用期間とは何か

そもそも、試用期間とは何でしょうか。

多くの企業では、従業員を採用するにあたり、入社後一定期間を「試用」や「見習い」の期間とし、その間に労働者の人物や能力を評価して本採用するかどうかを決定するという制度がとられています。

つまり、採用段階ですぐには分からない本人の適性などを、実際に就労させて観察し、本採用するかどうかを決定するための期間が試用期間ということです。

次のような規定が就業規則等に置かれているのが通例です。

「試用期間中の勤務状況を観察した結果、従業員としての適格性を欠くことが明らかになったときは、本採用しないことがある。」

(2)試用期間の法的性質(解約権留保付の労働契約)

 では会社は、自由に試用期間中に解雇したり、試用期間終了後の本採用を拒否したりできるのでしょうか。

 最高裁の判例や学説では、試用期間の法的な性質を「解約権が留保された労働契約が成立している」ものととらえ、この期間であっても会社が自由に解雇できるわけではないとしています。

詳細は次の通りです。

 ①労働契約が成立している

試用期間といえども、労働契約がすでに成立している以上、この労働契約を終了させることは解雇に当たるため、相当の理由がなければなりません。

 ②解約権が留保されている

試用期間が本採用後と異なるのは、「一定の場合には会社から労働契約を解約できる」という「解約権」が留保されている点です。

もっとも、この解約権も無制限に行使できるものではありません。

採用される労働者は、本採用されると期待して、他の企業への就職の機会を放棄しています。

そのことにも照らして、解約権の行使は、「客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許される」というのが判例の立場です(三菱樹脂事件最高裁昭和48年12月12日判決)。

すなわち、あらかじめ留保されているとはいえ、解約権の行使が解雇に当たる以上は、それが許されるかどうかは、解雇権の濫用があったかどうかという枠組み(解雇権濫用法理)によって審査されることになります。

2、試用期間は解雇されやすい?

試用期間は解雇されやすい?

解約権が留保されているということは、試用期間中は、本採用後と比べて解雇されやすいということなのでしょうか。

これをみておきましょう。

なお、試用期間と解雇という問題については、

  • 試用期間中に解雇される(試用期間満了前の解雇)ケース
  • 試用期間終了時に本採用を拒否されるケース

の2つの場合が考えられますが、いずれも解雇権濫用法理により審査されると考えられています。

以下ではこれらをまとめて「解雇」として考えます。

(1)試用期間は解雇要件が若干緩和される

試用期間はそもそも、実際の就労状況を見て適性を判断するために設けられるものです。

採用段階の調査では分からなかった事実を知ることもありうるでしょう。

すなわち、実際の就労状況やじっくり調査をしてやっと判明するような事実をもとに、雇用が適当でないと判断される場合には解雇をする、というのが解約権留保の趣旨です。

したがって、雇用が適当であるかどうか判断することを前提とする試用期間での解雇は、判例上も、通常の解雇より「広い範囲における解雇の自由が認められてしかるべきもの」とされ、解雇の要件が若干緩和されていると考えられています。

(2)試用期間で解雇が許された事例

ではどのような場合に解雇は許されるのでしょうか。

以下、みていきましょう。

  •  十分指導教育しているのに、単純ミスを繰り返し、他の社員より明らかに能力が劣る。
  •  業務指示に速やかに応じず、パソコン操作が得意ということで採用したのに能力が不十分。
  •  中途採用者でAランクの高い給与で採用した社員が、仕事を積極的にせず、英語能力も劣り、上司の命令に応じず協調性に欠ける。

実際の事例では、上記の点以外のさまざまな事情についても総合的に考慮されています。

そういった諸事情をも踏まえたうえで、試用期間における就労状況を観察した結果、使用者側の求める適性を本人が備えていないと判断することに合理性があるとされたのがこれらのケースです。

(3)とはいえ自由な解雇は許されない

 逆に、どのような場合に解雇は許されないのでしょうか。

 解雇が許されなかった事例として次のようなものがあります。

  1.  会長に声を出して挨拶しなかった
  2.  遅刻や文書の誤字脱字など、勤務態度や能力が劣っていても、教育指導で改善が見込まれると思われる
  3.  勤務開始から1か月半の段階で能力が劣ると判断され解雇されたが、試用期間は3か月だった
  4.  軽微な経歴詐称

3.の事案では、十分な観察をせずに早急に解雇するのは許されないとされました。

4.に関して、前述の三菱樹脂の事件では、会社が「本人が学生運動にかかわっていたことを秘匿していた。同社幹部要員としてふさわしくない」と主張しました。

しかし最高裁は、その秘匿の事実が本当に重要なものかを判断する必要があるとして、高裁に差し戻しました。

その結果、東京高裁で和解が成立し、本人は復職しました。

このようなことから、 試用期間とはいっても、重大な経歴の詐称があるわけでもなく、一般的な勤務態度・執務能力なのであれば、基本的に解雇は許されない、というようなイメージを持っておかれてよいでしょう。

(4)解雇が明確に禁止される場合もある

ここまで述べたほかに、試用期間と解雇に関して、次のような制限などがあります。

 ①妊娠・出産に関する解雇

妊娠中や出産した労働者を、妊娠していること・出産したことなどを理由に解雇することは禁止されています。

たとえ試用期間中であっても、労働契約は成立しており、解雇制限の規定が適用されます(男女雇用機会均等法第9条)。

 ②病気やケガを理由とする解雇

 病気やケガが業務上のものであった場合、その療養のための休業期間や休業後30日間は、解雇できないことが法律上定められています(労働基準法第19条1項)。

この点は本採用後も試用期間中も変わりありません。

なお、通勤災害や私傷病のケースには、この解雇制限がありません。

 ③有期契約などが試用期間とみなされる事例

学校の教員などで、一旦1年間などの期間を定めた有期契約を締結し、その間に正規の教員として無期契約の締結をするかどうか判断する、といったケースがあります。

このような場合、1年間の有期契約は試用期間と解すべきで、解約権行使(期間満了による契約終了)には、客観的合理的理由と社会的相当性が必要とした裁判例があります。

有期契約という形式だけでなく、実質を見ようとしたものといえるでしょう。

3、試用期間は辞めやすい?

試用期間は辞めやすい?

ここまでとは逆に、労働者の立場からみた場合、試用期間中なら辞めやすいといえるのでしょうか。

試用期間中の辞職についても、辞職の一般ルールと異なることはありません。

そもそも、労働者の側から自分の意思で辞職することは、広く認められています。

とはいえ、基本的にいつでも自由に辞められるというわけではありません。

どのように退職すべきか、少しみてみましょう。

(1)契約期間の定めのない労働契約

試用期間経過後に正規従業員として本採用になるという場合、多くは契約期間の定めのない労働契約と思われます。

このとき、労働者は理由を問わずいつでも労働契約の解約を申し入れることが可能です。

そして申入れから2週間を経過すれば、会社の承諾がなくても労働契約は終了します(民法第627条第1項)。

辞職の申入れは口頭でもよいとされていますが、書面で「退職届」を提出するなどの手続きを踏むのが適切でしょう。

(2)契約期間の定めのある労働契約(有期労働契約)

これに対して、有期労働契約の場合、その定められた期間いっぱいまで働くということが契約の内容になっていると考えられますので、期間途中の退職は基本的に契約違反となります。

もっとも、就業規則や雇用契約に、契約期間途中でも退職できるという定めがあれば、それに従って退職することができます。

そのような定めがない場合には、なるべく労働契約の合意解約ができるように、十分話し合うことが大切です。

4、試用期間に不当に解雇されたとき(不当に本採用されなかったとき)の対応法とは

試用期間に不当に解雇されたとき(不当に本採用されなかったとき)の対応法とは

上記2のとおり、試用期間中であっても会社が解雇できる場合はかなり限定されています。

これに照らして解雇が不当と思われるのであれば、会社に対して何らかの請求をしていくことが考えられるでしょう。

 では、どのような請求をしていけばよいのでしょうか。

(1)解雇の効力を争う 

元の職場に戻りたいという場合には、まず、解雇の効力を争うことが考えられます。

もっとも、解雇無効で復職するのがよいのか、未払賃金や慰謝料などを含めた金銭解決とするのか、いずれが得策かなどは専門の弁護士とよく相談されるべきです。

会社との関係がかなり悪化してしまっているような場合では、次に述べるように、金銭的に解決することが多いのが実情です。

(2)損害賠償請求(金銭的な解決を求める)

解雇が違法不当であることを前提に、解決金などの名目で金銭を支払ってもらって退職を受け入れるという、金銭解決を求める方法です。

労働審判を申し立てて金銭的な解決がなされる場合、解決金の金額は、賃金の金額を基準として、解雇の不当性の程度や再就職までに必要な期間などの事情を考慮して決められることが多いです。

なお、民事訴訟として争う場合には、解雇が違法であることを前提として、解雇以降の期間についての未払賃金相当額や、精神的損害に対する慰謝料を請求することなどが考えられます。

(3)各対応において必要な具体的手続き

どのような交渉であれ、次のような資料を集めるなどの手続きを取っておきましょう。

  1.  会社から就業規則を見せてもらい、その写しをとります。上記1、(1)のような規定があるかどうかを確認します。
  2.  解雇理由を記載した解雇理由証明書の交付を会社に求めます。
  3.  試用期間中に会社からどのような教育・指導・注意等があったかを検討します。能力不足や適性を欠くといった理由で解雇するなら、会社が十分な教育・指導を行ったのかどうかをしっかり確認します。後で争うときに重要な証拠となります。
  4.  会社から解雇が通知されるまでの経緯についても、確認できる資料があるとよいでしょう。いつ誰からどのようなことを言われたのか、メールを保存したり、その都度記録したりすることで、解雇の手続き自体が適正であったかどうかを判断する材料にもなります。

これらの資料をもとに、「仕事ができない」等の解雇理由に異議があれば、解雇が客観的合理的な理由を欠いて解雇権を濫用したものとして無効であることを主張します。

また、解雇手続が適正を欠き不当であると主張することも考えられます。

5、まずは弁護士に無料相談

まずは弁護士に無料相談

このような交渉は、やはり弁護士と連携して行うべきです。

公的な相談窓口としては、労働基準監督署等もあります。

ただ、労働基準監督署は会社の違法行為の監督機関です。

不当解雇かどうかは多くは民事上の問題であり、労働基準法違反ではないため、労働基準監督署は積極的に介入してくれません。

解雇問題を相談してもあまり効果がないことも多いでしょう。

解雇が不当だとして解雇無効や金銭的賠償を求めていくなら、早めに弁護士と相談されることをお勧めします。

様々な法的アドバイス、会社との交渉、さらには労働審判などを含め、ワンストップでの対応が期待できます。

  • 解雇の場合に復職を望むのか
  • 金銭解決を望むのか、それも速やかな解決を優先して新しい職場を見つけたいのか、時間がかかっても抜本解決を求めるのか

そのようなあなたの考えもじっくり聞き出して、ふさわしい解決策を提案してくれるでしょう。

 相談料を心配されるかもしれませんが、まず無料相談などの対応をしてくれるところも多いので、一度相談されてはいかがでしょうか。

次の記事も参考にしてください。

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まとめ

 試用期間の解雇というのは、労働者が大変弱い立場にあり、交渉力も法的知識も一人では会社に太刀打ちできません。

一方で会社も、必ずしも労働法制に精通しているとは限らず、試用期間ならいつでもクビにできると思い込んでいることも多いようです。

不当な取扱いと思ったら、泣き寝入りせず、頼れる専門家と一緒に、粘り強く冷静に会社と交渉しましょう。

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