職場でのモラハラはよく耳にしますが、家庭内でもモラハラは存在します。
近年では「モラハラ夫」という言葉が普及し、夫からのモラハラに苦しむ妻が増加しています。
そこで、夫のモラハラを改善するのに役立つ「モラハラに効く言葉10選」を紹介します。
目次
1、モラハラに効く言葉10選
夫のモラハラが辛いと考えていても、どのように対処すればいいのか分からないという方は多いことでしょう。
モラハラ夫に反対や否定するような言い方をすればモラハラが悪化するため、相手を認めるような言葉で対応する方が効果的です。
夫のモラハラに利く言葉10選をご紹介するので、モラハラが辛いときには試してみてください。
(1)ありがとう
モラハラ夫は小さなことにも不満や不安を感じ、モラハラを繰り返します。
ささいなことにでも「ありがとう」と伝えるようにして、感謝の気持ちを伝えましょう。
そうすると、モラハラ夫は自分のことが認められたと感じて満足し、モラハラを抑制することが期待できます。
(2)すごいね
モラハラ夫はプライドが高く、認められたいと常に考えています。
そのため、誉め言葉には非常に弱いです。
「すごい!」「さすがだね」などと褒めれば、承認欲求が満たされてモラハラも抑制されるでしょう。
誉め言葉を言ってもらうことは誰でも嬉しいものですが、モラハラ夫にはより効果的だと言えます。
(3)そうだね / それもいいね
モラハラ夫は自分の意見や考えに反発されると、プライドが傷ついてモラハラ行為をエスカレートさせる傾向にあります。
夫の意見に対し、「そうだね」「それもいいね」と受け止めて肯定するような相槌を打ちましょう。
自分の意見が受け止められれば、言いたいことが伝わったことに満足してモラハラの予防に繋がります。
(4)私もそう思う
「私もそう思う」「私もだよ」など共感する言葉はモラハラ夫に効果的と考えられます。
なぜならば、モラハラ夫は自分が理解してもらえないことに対して攻撃的になるからです。
共感して賛同すれば、モラハラ夫は「理解してもらえた」と考えて仲間意識を持つようになります。そうすると、モラハラによる攻撃も減ることでしょう。
(5)頼りになるね
モラハラ夫はプライドが高いため、頼られると喜びます。
頼られることで承認欲求が満たされるため、モラハラの抑制に繋がります。
他にご紹介したような誉め言葉や感謝の言葉と併せれば、より高い効果が期待できます。
(6)お願いしてもいいかな?
モラハラ夫に何か頼みごとをする時には、「○○してもらってもいいかな?」「お願いできるかな?」と低姿勢にすることがポイントです。
低姿勢な言葉であればモラハラ夫の怒りに触れにくいですし、お願いすることで承認欲求も満たされます。
快く頼みごとを聞いてもらうことができるでしょう。
(7)それから?
モラハラ夫の話に対して興味を示し、「それから?」「それで?」と会話を引き出すような相槌を打つことも効果的です。
こうした相槌によってモラハラ夫は話しやすくなり、自分のことに興味を示してくれていると感じて満足します。
(8)なるほどね
どうしてもモラハラ夫の意見に賛成できない場合や共感できない場合もあるでしょう。
しかし、最初からモラハラ夫の言葉を否定すると、相手は逆上してモラハラが悪化する恐れがあります。
こうした場合は「なるほどね」「そういう考え方もあるんだね」というような言葉で相手の意見を一度受け入れましょう。
そして、その後に「私は○○だと思う」と自分の意見を述べれば相手の攻撃性を抑えやすいといえます。
(9)すごく傷ついた
モラハラ夫がひどい発言や行動をした際には、「その言葉は傷ついた」「そんな風にされるとすごく悲しい」と主張しましょう。
どのような発言や行動に傷ついたのかを具体的に伝えることで、モラハラ夫もすべきではない発言や行動について理解することができます。
(10)一緒にいることが辛い
モラハラをする人は、モラハラをしても自分から離れないような相手を直感で選んでいます。
どうしても一緒にいることが耐えられないという場合には、思い切って「一緒にいることが辛い」と伝えてみましょう。
モラハラ夫は妻が離れてしまうことを恐れているため、この一言で危機感を覚えてモラハラを改善しようと考える可能性があります。
2、夫がモラハラをするのはなぜ?モラハラ夫の弱点とは
モラハラ夫に効く言葉を紹介しましたが、そもそもモラハラ夫はなぜモラハラを行うのでしょうか?
モラハラ夫の弱点を知れば、モラハラをする理由も分かりますし、前項で紹介した「モラハラに効く言葉」を効果的に使うことも可能となります。
(1)自分に自信がない
モラハラ夫は妻に対して高圧的で強気な態度をとりますが、実は自分に自信がないというケースが多いものです。
自分に自信がないからこそ、モラハラをすることで相手より優位に立とうとします。
そのままの自分を認められる自信がないため、「自分の考えが正しい」「自分は間違えない」と相手を屈服させ、自信を保とうとしているのです。
(2)承認欲求が強い
モラハラ夫は承認欲求が強く、「認められたい」「評価されたい」と強く考えています。
つまり、相手が認めて評価してくれないため、心が満たされずにモラハラしてしまうのです。
もっと相手に褒めてもらいたいという気持ちが強いことから、モラハラ夫は自慢話なども多い傾向にあります。
(3)プライドが高い
モラハラ夫も男性ですので非常にプライドが高いです。
そのため、他人に負けることや自分を否定されることを嫌い、弱みを隠そうとします。
自分が間違っていても過ちを認めず、妻に責任転嫁をするのはプライドが高い証拠です。
モラハラ夫の原因や弱点の詳細については次の記事も参考になりますので、併せてご確認ください。
3、モラハラに効く言葉の効果的な使い方
モラハラに効く言葉を紹介しましたが、これらの言葉はモラハラ発言を封じ込めるためのものではありません。
あくまでも夫に素直な心を取り戻してもらうための言葉です。
この観点から、モラハラに効く言葉をより効果的に使えるように次のことを意識しましょう。
(1)夫を非難しないこと
モラハラ夫は非難されれば逆上し、モラハラ行為をエスカレートさせます。
なぜならば、モラハラ夫はプライドが高く、承認欲求が強いため、非難されることが一番嫌いだからです。
よりモラハラに効く言葉を効果的に使うには、非難するような言葉を避けましょう。
夫の意見や考えを正したい場合にも、まずは「なるほど」「そうなんだね」と一度夫の意見を受け入れてから「私は○○だと思う」という自分の意見を伝えるようにすれば、心理的にも意見が受け入れられやすくなります。
(2)聴き上手になること
モラハラ夫は承認欲求が高いため、相手に自分の話を聞いて欲しいと考えています。
そのため、モラハラ夫の話には相槌を打ち、興味を持って話を聞いているという姿勢を持つことが大切です。
反対に、そっけない素振りで相槌を打たずに話を適当に聞いてしまうと、モラハラ夫は心が満たされずに逆上してしまいます。
「すごいね」など途中で褒める言葉も混ぜながら、「それで?」など話を引き出してあげるとより効果的です。
(3)共感すること
モラハラ夫にとって自分の意見や考えは絶対的であり、否定されることを嫌います。
そのため、「そうなんだ」「なるほど」など共感をすることが大切です。
話に相槌を打って共感するだけではなく、感情にも共感するとより効果的です。
怒りや悲しみ、喜びなどの感情に共感されると、モラハラ夫も安心感を覚えて心を開きやすくなります。
また、共感してもらえると仲間意識も高まるため、モラハラ攻撃の緩和にも繋がると考えられます。
4、モラハラに効く言葉の効果が感じられないときの対処法
モラハラに効く言葉を試してみたものの、なかなか効果を感じられないというケースもあるでしょう。
モラハラに効く言葉の効果が感じられないときには、次の方法で対処してください。
(1)根気よく取り組むこと
モラハラに効く言葉を何度か言っただけでは、効果を感じられにくいことも多いでしょう。
人の性格は簡単には変わらないため、根気よく取り組む必要があります。
効果が出るまでには個人差がありますが、長期的な目線で取り組むことが大切です。
夫が心を開いてくれるまで、モラハラに効く言葉を言い続けてみましょう。
(2)モラハラは治るのか?
そもそもモラハラは治るのかということに疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
根気よくモラハラに効く言葉を試しても、効果が感じられなければ「もうモラハラは治らないのではないか」と不安になるものです。
モラハラは治る可能性もありますが、そのためには本人の治そうという意思が必要です。
夫自身がモラハラを治したいと心の底から考えることが不可欠だと言えます。
また、モラハラが改善されるまでには時間がかかるということも知っておかなければなりません。
(3)一人で抱え込むのは禁物
夫のモラハラが改善されずに苦しんでいる場合には、一人で抱え込むことは避けましょう。
一人で悩んでいれば、あなたが心身を病んでしまう恐れがあります。
夫婦カウンセリングや夫婦円満調停の申立てなど第三者のサポートを受けてみることも検討してみてください。
夫はモラハラをしている自覚がないことも多いため、第三者が介入することでモラハラに気付けるようなケースもあります。
夫のモラハラを改善させる方法については、こちらの記事を併せてご覧ください。
5、モラハラ夫と離婚したら慰謝料はもらえる?
夫にモラハラを改善しようという意思がみられないのであれば、モラハラの悪化やあなたの心身の健康を損なう前に離婚をすることも選択肢の一つです。
モラハラは、程度によっては法律で定められた離婚理由である「法定離婚事由」に該当するため、夫の同意がなくても裁判で離婚出来る可能性があります。
夫のモラハラが原因で離婚が認められる場合には、慰謝料も請求できます。
モラハラの慰謝料の相場は数十万円~300万円程度と言われていますが、モラハラの回数や期間、精神疾患の重度などモラハラによる精神的被害の重さが慰謝料の金額の増減を左右します。
また、婚姻期間や子供の有無、夫婦の年齢など夫婦関係も慰謝料の金額を決める際には考慮されます。
少しでも高額な慰謝料を請求するためには、モラハラがあったことを立証できる証拠を集め、離婚慰謝料請求の得意な弁護士に依頼しましょう。
モラハラ夫から高額な慰謝料をもらうための方法は、次の記事も参考にしてみてください。
6、夫のモラハラでお悩みの方は弁護士に相談を
夫のモラハラを治したいと考えている方も、モラハラに耐えられないので離婚したいと考えている方も、まずは弁護士に相談してみてください。
一人で悩み続けるよりも、有効な対処法を見つけやすいはずです。
弁護士に間に入ってもらい、話し合いをすることで解決を図れるようなケースもあるでしょう。
また、モラハラを改善して夫婦関係を修復したい場合には、弁護士に依頼して夫婦円満調停を行うこともできます。
反対に、離婚したい場合は離婚調停や離婚訴訟を行うことも可能です。
いずれにしても、一人で抱え込むよりもスムーズな解決に繋がり、精神面の負担も大幅に軽減されることが期待されます。
まとめ
モラハラ夫に効く言葉を紹介しましたが、こうした言葉はすぐに効果が得られるわけではありません。
夫自身が「変わりたい」と思うようになるまで、根気よく続けることが必要です。
夫との関係を修復したい場合も、離婚を視野に入れている場合も、一人で悩まずに弁護士にご相談ください。
相談することでスムーズな問題解決に繋がるだけではなく、早めに相談すれば精神的な負担も軽減されます。
モラハラは心身へ被害が及ぶものなので、我慢せずに誰かに頼るという一歩を踏み出す勇気を持ちましょう。